十二月の空
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626: ◆lu5mqPKdjRWD[sage saga]
2020/09/11(金) 12:05:58.06 ID:2Wg8Q1L10
5.

無数に岩が転がる荒野をアルヴィスは疾走している

「あそこだ!」「岩影に入った!」「追うぞ!」

(街に近づくたびに冒険者に追い回されるとは)

数日前にアルヴィスがやむなく撃退した冒険者一行が
街で話を広めたのだ
戦場跡の荒野にはおそろしく強いスケルトンが現れると

彼らが理不尽に襲いかかってきたわけではない
アルヴィスのように理性を残したままのスケルトンは皆無であり
仮に存在しても聖職者による浄化を率先して受け入れる者の方が多かった
交戦を避ける手だてはなかったと彼自身も判断していた

彼らを生かして帰さなければ良かった?
彼らも生かして返さなければ良い?
自らに荒んだ問いかけをし、即座に破棄する

そんなことをすれば、自分はもう、本当に

(しかし)
(討伐依頼対象にでもなったか?)
(物好きに狙われているだけならまだいいが)

アルヴィスは、自らの骨を少しずつ分離させ
魔力を使って岩と岩の隙間へと放り込む
肋骨を外し、肩胛骨を外し、腕を外し
骨格の分離を進め、本体も隠れる


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