十二月の空
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240: ◆lu5mqPKdjRWD[sage saga]
2020/01/03(金) 15:18:20.74 ID:C69GXy4b0
騎士は貴族の館の小道を走る

2019/07/04

今年の七月四日はよく晴れて陽射しが眩しい
コースの両脇には固められた干し草のブロックが並べられていた
車の座席からは見上げるほどの高さの緩衝帯となっている

「流石にこんな道で踏み込みたかないな」

クーペ型のアストンマーティンのステアリングを操作しながらギルフォードがぼやく

助手席に座る彼の従兄弟がけだるげに相槌を打つ

「何しろ傍から見る以上に狭い道だ」

ワインディングでスピンしかけたが
ギルフォードは中々に巧みな操作で軽いドリフト程度に抑え
コース上に踏みとどまり前進を続ける

隣席のリチャードは寝起きも相まっての淡々とした声音で続ける

「危なかったな」

目を伏せて頭を小さく振る

「……ひとつ大きなへまをすると、修理代が馬鹿にならないので」

「俺たち持ちではないとはいえ支払うエドマンド殿に申し訳が立たない」

「責任が重いな、ギルフォード」

「おいなにがグッドウッドだバッドウッドじゃねえか」

「無茶をして怪我をしたドライバーに良い添え木が必要だったから……グッドウッドであっている」

「真顔で与太吹いてんじゃねえよリチャード?」

彼らを乗せたアストンマーティンは木陰の道に差し掛かった

#足のない獅子 #黄金の拍車 #現代設定 #二次創作


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