A雑シルバニアファミリー大好き部
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378:名無しA雑民[sage]
2020/09/08(火) 03:50:18.76 ID:rmwNXRRs0
                             -‐‐==‐-ミ
                                 .........\---=ミ                クルミリスという男は身体能力が高かった。
                             ,. .:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.:.:...             鬼ごっこをすれば持ち前の俊足でどんな獲物も逃さず、
                        /.:.:.:.:.∠ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ、:.:.:.:.:.\          滑り台を滑らせればその勢いで体操選手のごとく前宙しポーズを決めて着地が出来た。
                        /.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〉'⌒^~`ヽ:.:.:.. -‐‐‐┐    この日はショコラウサギの一家とともに公園で遊ぶ日だった。
                       /.:.:.:.:./.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(      }´  ノ ̄´}    この日もクルミリスはやたらに身体能力をひけらかしていた。
                   .:.:./.:.:.:/.:.:.:.|∧:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.ゝ‐‐く⌒〉__‐‐‐ミ ニ=‐┐  ショコラウサギちゃんの気を引きたかったのかもしれない。
                   /.:.:/.:.:.:/.:.:.|斗-|/|:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:/:.:.:/⌒´ `ヽ   \  ;   鬼ごっこで歳下相手にガチになり、すべり台で技を披露し、大木のてっぺんまで瞬く間に登ってみせた。
                    //.:.:.:./.:.:./l.:/ | .|:.:.:.:.:.:.:./.:.:--ミ:.:.:.:}      }L,ノ\\{   すると、これを見たショコラウサギも感嘆の声をあげた。「まあ、クルミリスくんってすごいのね♡」
                 /,.::/.:.:/..:./ ,jI斗=ミ ::.:.:.//.:///ヽ人___,,,...ノ^;   ‐┘`.  ショコラウサギ推しのワイは気が狂いそうだった。
                    /:/.:.:/八{ {{ |h j| \:{ /云=ミ|:.:.:.:/.:.:.:.:.:.! 、     }
                     /:/.:.:/.:乂,\  Vツ      ん刈犲:.:.:./.:.:.:.:.:/:.,  \___,/  また、このクルミリスには弟がいた。年端も行かぬ幼い子どもで、兄の後ろをひょこひょこと付いてくる愛らしい少年だった。
                /:/∧{ /.:.:.:| 、、、    '      V少 丿/.:.:.:.:.:/.:/      }   彼には兄への漫然たる憧れがあり、兄のすることをひたすら真似して見せた。
               ,. -=ニ=-⌒>:圦    ____      、、  /.:.:.:.:.:.:./.:∧      ,丿   前を行く兄を精一杯追いかけ、兄に続いて滑り台から飛んだ。
             ___,./  ノ^Y   }r‐‐ミ  |'⌒ `ヽ ____彡'.:.:.:.:.:.:.:./.:/  \( ̄     小さな体では兄のような機敏な動きは出来なかったが、それでも兄のようになりたかった。
       _,.r'^ {     r‐乂 /     \    __ノ ⌒ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:/-‐/
        ノ     {---‐ !__,,..ノ   ⌒\ `、_____(    .::}--=彡  /            そうこうしているうちに、「おやつ」の時間がやってきた。
        {    八     ‘.  └‐ '゙~⌒}`、 V⌒ゝ-=彡_,,..ノ^'.                足の早いクルミリスは一目散に両親の用意するおやつのもとへ向かった。
        ,.^ヾ  ⌒`゙7^ヽ \       ノ {  ∨__       ^.,               当然弟もついてきているものと思ったら、しばらくしても弟は来なかった。
     /   `、..,,__,,ノ ,,.\_)(_~゙ ̄´    r'゙⌒´ `.          `、
   ,.        /⌒~^^~゚´ L..,,__,,..ノア⌒゙>〜'゙     '.        }__,,.. -‐‐ミ        弟は先ほど兄が登った木に登ろうとしていた。
   /      /..,,__    ノ^~   / ゝ..,,}        }....,,,,____ ,..ノ(‐‐‐‐=ミ  `ヽ,     「おやつ、食わないのか。」クルミリスは尋ねた。
.  /      /~^ア⌒~^゚´∧   ./   / ∧   __,,...r'゙         \    }  {     弟は答えた。「僕も木に登りたい」
 /      /  >'゙´. : / |\_∧_,./ / └〜'゙´  |                ノ   .}      しかしながら、その木は小さな身体で登るにはあまりにも大きかった。
. ′     . -=ニ. : : : : : |  | |  | |     |      |                 r'゙   ノ      「よし」 クルミリスはひょいと弟を担ぎ上げると、息もつかせぬ早業で木を登った。
└‐‐‐=ニ   `~゙冖¬..八 | |  | |     |      |^゙'..,,__       __,,..ノ   {       そうして2人で頂上へたどり着くと、弟は言った。
               ,. --ミ… '. V/  .|      |   ⌒゙'ヽ..,,__,,..r''゙´    ,.ノ       「僕もお兄ちゃんみたいになりたい。」
             〃   . : ∧ \r'⌒^|     L,_             r'゙        クルミリスは答えた。
                  {   . : : :ノ∨ f´ . : : :       |L.,_>。...,,,____,,...,,__,,...ノ^~          「なれるさ。その時は、木登りで競争しよう。」
                  ー=彡  人 . : : : :       | 厶    __,,..  -‐…━━…‐-ミ..,,__ 2人は笑って頷くと、木の上から青空を眺めた。
                     |  ∧  `^ー |     ノ/⌒´~ア´               \`゙' .
                     |  ∨     八___,,..  ´    「 ̄ ̄〉        -‐‐‐-ミ  \ ` 、


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