以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:09:25.23 ID:dQavt/i00<>「おい、機材そっちだ!」

「早くしろ、全員集まったのか!?」


バタバタ……――


亜里沙「……」


「だから〜、コメントは最初から取っておけって……!」

「あ、入りまーす」

ドタドタ……――


亜里沙「……」

ちひろ「あら、持田……亜里沙さん?」

亜里沙「あ、ちひろさん」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1463180964
<>モバP「君のことだよ」 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:09:50.75 ID:dQavt/i00<> ちひろ「ごめんなさい、慌ただしくて」

亜里沙「いえ、お忙しい時に」

ちひろ「亜里沙さんの担当まで借りだしちゃって……」

亜里沙「大丈夫ですよ、それがお仕事ですから」

亜里沙「それより、むしろ、私は手伝わなくっていいんですか?」

ちひろ「えっ?」

亜里沙「なんだかこう、力仕事を見てるとウズウズしちゃって!」

ちひろ「いえいえ、そんな。総選挙はみなさん主役ですから」

亜里沙「でも、投票はもう終わったんですから、お茶くみでもなんでも」

ちひろ「う、うーん」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:10:20.52 ID:dQavt/i00<> ちひろ「それじゃ、ペットボトルの箱があるので、それを2階に……」

亜里沙「はい、分かりました」

ちひろ「あのですね、こんなこと、本当に」

亜里沙「でも、Pくんも頑張っているでしょ?」

亜里沙「私も、少しでも力になりたいんですっ」

ちひろ「……」

ちひろ「分かりました。じゃ、一応スタッフ用のプレートとジャンパーありますんで」

亜里沙「任せるウサ!」


―― <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:11:11.67 ID:dQavt/i00<> スタッフ「突然のバイトさんに色々頼んですみません」

亜里沙「大丈夫ですよ、こういうの得意だし」

スタッフ「それで、そのぉ〜」

亜里沙「え、ここテレビ見ていいんですか?」

スタッフ「もう、ここまで来たら待機なんで」

亜里沙「そっか」

スタッフ「待機も仕事ですよ、あなたも声がかかるかもしれないし、休んでいかれたら?」

亜里沙「それなら……」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:11:45.39 ID:dQavt/i00<> ちひろ『さあ、第5回シンデレラガールズ総選挙……』

ちひろ『いよいよ結果発表です』

亜里沙「おお〜」パチパチパチ

スタッフ「緊張しますね〜」

スタッフ「アイドルの人って、こういう時どんな気持ちなんでしょうね〜」

亜里沙「そりゃやっぱり、ドキドキ、ワクワクって感じじゃないですか?」

スタッフ「そうかぁ」


亜里沙「……」

亜里沙(近くで見られて、良かった)


―― <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:12:25.20 ID:dQavt/i00<> …ヶ月前。

P「これから、プロダクション全体が総選挙期間に入ります」

P「そういうわけで、ロングのイベント、フェスティバル、ツアーを行った上で」

P「投票券の配布と握手会が随時ということになっていまして……」

亜里沙「Pくんもイベントでしょ?」

P「……すみません」

亜里沙「大丈夫、一人でできるもん」

P「そうじゃなくて」

P「イベントが中心で、付きっきりには動けない、というか……」

亜里沙「……大丈夫」

亜里沙「だって、みんなのプロデューサーさんでしょ?」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:12:53.48 ID:dQavt/i00<> P「……」

亜里沙「お姉さんに任せて!」ドン

亜里沙「ちょっと今回は、ウサコちゃんに頼りすぎないように、両手フリーで行こうと思う

の」

P「……」

亜里沙「それでね、Pくん?」

P「あ、ああ、はい」

P「いいかもしれませんね。やはり握手の基本ですし」

亜里沙「そうでしょう? ウサコちゃんも喜ばれるんだけどやっぱり……」

P「もっと親しみやすさというか」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:13:50.67 ID:dQavt/i00<> P「ただ疲れるでしょう」

亜里沙「大丈夫、体力には自信がありますから」

亜里沙「だから、むしろ時間帯と会場を拡大して」

P「他の子との調整もありますし……あとでちひろさんに……」

亜里沙「じゃあ先生が、あとで付きあわせてみます」

P「えっ、いやそれは、俺の仕事ですよ」

亜里沙「大丈夫! ここはPくんに思い切り走り回ってもらう方が大事だから」

P「それは、でも……」

亜里沙「だって、時間ないでしょう?」

P「……はい」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:14:29.38 ID:dQavt/i00<> 亜里沙「だったら、二人で分けあって頑張ったほうがいいもの」

P「了解です。気を使わせて申し訳ない」

亜里沙「気なんか使ってないわ」

亜里沙「だって、ここまで連れて来てもらったんだから、次は先生が頑張らないと」

P「そう、ですかね」

亜里沙「そうよ、お互い、頑張りましょ」

P「……できるだけチャンスを増やせるように、がんばってきます!」

亜里沙「はぁい!」


―― <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:15:03.28 ID:dQavt/i00<> 亜里沙「投票、ありがとうー!」

「先生の手、はじめてみました」

亜里沙「そうなの? うふふ、いっぱい触って覚えてね」

「こ、これからもがんばってください」

亜里沙「はい、先生、がんばりますっ」

「ウサコちゃんも、も、もももっと出番があると……」

亜里沙「あっ、はい。もっと、ウサコちゃんもキレイにしてがんばるわっ」

……―― <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:15:30.54 ID:dQavt/i00<> 亜里沙「ふう……」

亜里沙「……」

亜里沙(他の子、まだ列が続いてる)

亜里沙(もっと、何かアピール出来ないかしら)

亜里沙(ううん、Pくんが考えてくれてるし)

亜里沙(下手に動くよりも、一人ひとりにもっと、丁寧に……)


ピリリリ


亜里沙「!」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:15:57.41 ID:dQavt/i00<>

『すみません、時間が取れません』

亜里沙「……」

亜里沙「……」ぺしっ

亜里沙「よしっ」

亜里沙「休憩終わりまーす!」

「はーい!」


――
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:17:55.51 ID:dQavt/i00<> ちひろ「プロデューサーさん、次のフェスなんですが……」

P「はい」

ちひろ「ロングなので、企画書以上のことをやろうと」

ちひろ「ボリューム感を重視したいということで」

P「まず単純に人と日数増やしていくのじゃダメですか?」

ちひろ「結構キツくないですかね?」

P「なんとも……僕自身はできるならやれますとしか」

P「ボリュームということなら、全員出すくらいの意気込みがないと」

P「日数を増やせば1日ごとでも後半の展開があがるでしょ」

ちひろ「分かりました、聞いてみます」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:18:21.93 ID:dQavt/i00<> ちひろ「あ、それと……」

P「はい?」

ちひろ「担当さんは、その」

ちひろ「難しいかもしれません」

P「知ってます」

P「とりあえず時間作りましょう」

ちひろ「……会われてますか?」

P「今は『走り回ってる方が大事』ですから」

ちひろ「あー、えっと」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:18:47.66 ID:dQavt/i00<> P「ちひろさん、前に言ってたでしょ」

P「みんな、あなたを待ってますよって」

P「俺は、まあ、みんなどころか、一人にだって応えられてないわけですから」

ちひろ「それは、そういう意味じゃありませんよ」

P「同じことです」

ちひろ「義務じゃなくって、仕事なんですよ」

P「……同じことじゃないですかね?」

―― <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:19:19.94 ID:dQavt/i00<> ちひろ『それではいよいよ上位5名の発表で……』


亜里沙「……」


卯月『本当に……本当に、夢みたいです……』


亜里沙(泣いてる……)

亜里沙「……いいな」

スタッフ「ううっ、良かったですねぇ、ホント」

亜里沙「ええ、これで、CDとラジオデビューもでしょ?」

亜里沙「良かったぁ……」

スタッフ「応援してるファンの声が、無駄にならなくて」

亜里沙「うん……」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:19:47.57 ID:dQavt/i00<>
ピリリリ

亜里沙「!」

亜里沙「ごめんなさい、ちょっと……」

スタッフ「あ、大丈夫ですよ」

亜里沙「すぐ戻ります……はい、もしもし」タタッ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:20:19.68 ID:dQavt/i00<> P『……すみません、時間、作れませんで』

亜里沙「いいのよ、大丈夫!」

P『……』

亜里沙「すごく、熱気があったわ。大盛り上がりって感じで」

亜里沙「お姉さん、ちゃんと当日の会場までは来たことなくって」

P『もっと早く、連れてくればよかったですね』

亜里沙「あ、そーゆーんじゃないの」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:20:50.31 ID:dQavt/i00<> 亜里沙「みんな、喜んでたわ」

P『……』

亜里沙「それに、泣いてた」

亜里沙「知ってる? 泣くのってね、大事なのよ」

亜里沙「笑うのは、痛いのを我慢してもできるでしょ?」

亜里沙「頑張ってきて良かったって、思うから、泣けるんですよ」

P『そうですか』

亜里沙「えへへ……私も、もらい泣きしちゃった」ズビッ

P『……はい』 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:21:22.29 ID:dQavt/i00<> 亜里沙「プロデューサーさん」

P『はい』

亜里沙「ありがとう。ここまで、連れて来てくれて」

P『……』

亜里沙「私、なれるかしら」

亜里沙「アイドルに」

P『――』


ちひろ『それでは5人の入場です!――』


―― <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:21:51.17 ID:dQavt/i00<> P「亜里沙さん!」ガシッ

亜里沙「えっ、あっ……Pくん、近くにいたのね」

P「スタッフに混じっているってちひろさんから聞いたんで」

亜里沙「えへへ……」

P「このあと、撤収作業があるんですけど」

亜里沙「お仕事あるなら、やっていきたいな」

P「……」

P「僕が連れてきたんじゃなくって、一人で来たんじゃないですか」

亜里沙「え?」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:22:20.71 ID:dQavt/i00<> P「お礼なんて、言わないでください」

亜里沙「うん……」

P「会えて良かったのはね、僕の方なんです」

亜里沙「て、照れるウサー」

P「アイドルにできなくて、ごめんなさい」

亜里沙「……」

P「でもね、アイドルなのは――」

スタッフ「集合でーす!」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:23:38.54 ID:dQavt/i00<> P「……」

亜里沙「……」

P「行きましょっか」

亜里沙「うん」

亜里沙「あ、卯月ちゃんたちのお祝いしましょうよ」

P「もう決まってますよ」

亜里沙「そうじゃなくって、私たちでってことです」

P「あ、ああ……でも、あまりお祝いしてると太っちゃうんじゃないかな」

亜里沙「大丈夫ですよ、みんなアイドルなんですから」

P「……うん。いいですね、それ」

亜里沙「ウサコちゃんでお出迎えして〜……」

P「そしたら、せっかくだし、お祝いツアー的に……」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 08:25:18.37 ID:dQavt/i00<> 選挙お疲れ様ウサー!

個人的には卯月ちゃんと関ちゃん…良かったよね
再登場待ってるぞちひろォ! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 09:54:26.76 ID:MBulb7R2o<> おつおつ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/05/14(土) 13:38:56.30 ID:mYSR8NHEo<> 乙ー <>