◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 22:55:34.06 ID:vGtxKfwmO<>ラブライブ!のことうみSSです。
ことりちゃんのお誕生日記念SSです
海未ちゃんのキャラ崩壊あります。
その他のキャラも崩壊するかもしれません。
苦手な方はブラウザバックでお願いします。
まったり進行、9/12には終わらないと思います。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408802134
<>海未「9月12日……ですか」
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 22:56:57.71 ID:vGtxKfwmO<> ─音ノ木坂学院屋上─
海未「ついに」
海未「ついにこの日が近付いてきました!」
海未「ことりの17歳の誕生日……っ!」
海未「私はやりますよ!」
海未「ことりを」
海未「世界で一番幸せな女の子にしてみせますっ!」
海未「──って穂乃果、聞いてます!?」
穂乃果「あーっ! 今日もパンが美味いっ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/23(土) 22:57:12.41 ID:2rB34hY4O<> 期待 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 22:57:57.08 ID:vGtxKfwmO<>
海未「はぁ……あなたときたら四六時中、パン」
海未「授業中もパン」
穂乃果「え」
海未「練習中もパン」
穂乃果「うーん?」
海未「ライブ中もパン」
穂乃果「ちょっと!」
海未「ここまでくると尊敬しますよっ!」
穂乃果「海未ちゃん待ってよ!」
海未「なんですか?」
穂乃果「穂乃果そんなにパンパンいってなくない?」
海未「そんなことはありませんよ私にはわかります」
穂乃果「ていうかライブ中もパンってなに!?」
穂乃果「穂乃果、海未ちゃんの中でどこまでいっちゃったの!?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 22:58:42.24 ID:vGtxKfwmO<> 海未「とーにーかーくーっ!」
海未「『ことうみラブラブお誕生日大作戦』を決行します!」
穂乃果「な、なにそれ?」
海未「前々から言っていたでしょう?」
海未「私はことりを愛していますっ!」
海未「この世界の全てが敵になっても私はことりの味方です!」
海未「私にとって世界で1番可愛いのはことりです!」
海未「そういうことです!」
穂乃果「……どういうことぉ?」
海未「そう! この積りに積ったことりへの熱い想いを全て伝えます」
穂乃果「その日がことりちゃんの誕生日ってこと?」
海未「わかってきたじゃないですか」ニヤリ
穂乃果「うん! このまま流されたんじゃやばいことがわかったよ!」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 22:59:26.05 ID:vGtxKfwmO<> 海未「ま、まあ、告白するかは置いておいて///」
穂乃果「う、うん」
穂乃果「ヘタレ」ボソッ
海未「なにか?」
穂乃果「なんでもー」
海未「とにかく!」
海未「ことりの誕生日……」
海未「必ず、『ことうみラブラブお誕生日大作戦』を成功させますっ!」
穂乃果「その作戦名はやめたほうが……」
海未「まずはことりの高感度を上げます!」
海未「からのお誕生日イベント!」
海未「……テンション上がるにゃーっ!」
穂乃果「そっかぁ! 穂乃果も出来る限り協力するね!」
海未「ありがとうございます!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:00:05.09 ID:vGtxKfwmO<> ─アイドル研究部部室─
ことり「──って、海未ちゃん達が話してたんだぁっ♪」
希「あちゃー。 海未ちゃん、早速本人にバレとるやん」
絵里「ことり? 盗み聞きなんて関心しないわ」
ことり「えー!? ことりは屋上でステップの確認をしようと思っただけだよぉ」
絵里「そう、ならいいけど」ニコリ
希「ていうか、海未ちゃんはいまだにことりちゃんに想いを伝えてないのね」
ことり「そうなんだよぉ。ことり、ずーっと待ってるのになぁ」
絵里「はぁ……ことりがはぐらかしたりするからでしょ?」
ことり「ち、ちがうよぉ!」
希「ことりちゃんも恥ずかしくてついやっちゃうんだよねぇ? 海未ちゃん可愛いし♪」
ことり「うぅーっ///」カァーッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:01:02.82 ID:vGtxKfwmO<> 絵里「なるほどっ、口ではそういいつつもいざ受け入れるのは怖いのねっ!」
ことり「や、やめて2人ともっ/// ことりの心を詮索しないでぇ///」
希「いい加減、素直になればいいのに」
ことり「ことりは……いまのままの関係も大切だと思うからっ♪」ニコッ
絵里「じゃあ、どうするのよ? 海未の好感度アップ作戦、今回は本気じゃない?」
ことり「そうなんだよぉ」
ことり「2人はどうしたらいいと思う?」
希「とりあえず様子みたら?」
絵里「そうね」
絵里「いきなり告白してくるわけじゃないんだし、普段通りに接すればいいと思うわ」
ことり「そっかぁ」
ことり「言われてみればたしかにそうだよね」
ことり(はうぅ、なんだかドキドキしてきた)ドキドキ
ことり(今年の誕生日はいつもと違う)
ことり(そんな予感がするっ♪)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:01:40.84 ID:vGtxKfwmO<> ─海未の部屋─
海未(ふぅ、今日もハードな練習でした)
海未(……ことりといい感じにお話できました)
海未(カレンダーにつけたこの力の入った丸印!)
海未(この日までに好感度を上げて行きます!)
海未(ふふっ)
海未(いつもの私とは違うところをことりにみせてあげます!)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:02:12.37 ID:vGtxKfwmO<> ─音ノ木坂学院屋上─
海未「……5、6、7、8!」パンッパンッ
絵里「──はい、じゃあ今日はここまでにしましょうか」
『ありがとうございましたっ!』
ことり「ふぃー」
海未「お疲れ様です、ことり」
海未「はい、タオルをどうぞ?」ニコリ
ことり「わぁーっ♪ ありがとう海未ちゃん!」
海未「ドリンクも用意してあります。良かったらいかがですか?」ニコッ
絵里「ふふっ♪ 頑張ってるみたいね」
穂乃果「海未ちゃん、あんな感じで最近はことりちゃんに甘々だよ!」
絵里「優しさをアピールしてるのね!」
希「これは当日が楽しみやんなぁ」ニヒヒッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:08:12.77 ID:vGtxKfwmO<> ─音ノ木坂学院校庭─
ことり(海未ちゃん、好感度アップ作戦頑張ってくれてるなぁ)
ことり(ここしばらく毎日なにかしらしてくれてるし)
ことり(でも、ことり……そんなことしてくれなくても)
「……ことりぃー!」
ことり「あ、海未ちゃんっ♪」
海未「お待たせしましたっ!」
ことり「うん、いこーいこー」
海未「はいっ!」ニコッ
ことり「海未ちゃんが忘れ物って珍しいね」
海未「あははっ」
海未「さっ、クレープ屋さんに向かいましょうか?」
ことり「うんっ♪」ニコッ
カッキィーンッ!
海未「おや? ソフトボール部ですか。熱心ですね」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:08:44.22 ID:vGtxKfwmO<> ─音ノ木坂学院校庭─
ことり(海未ちゃん、好感度アップ作戦頑張ってくれてるなぁ)
ことり(ここしばらく毎日なにかしらしてくれてるし)
ことり(でも、ことり……そんなことしてくれなくても)
「……ことりぃー!」
ことり「あ、海未ちゃんっ♪」
海未「お待たせしましたっ!」
ことり「うん、いこーいこー」
海未「はいっ!」ニコッ
ことり「海未ちゃんが忘れ物って珍しいね」
海未「あははっ」
海未「さっ、クレープ屋さんに向かいましょうか?」
ことり「うんっ♪」ニコッ
カッキィーンッ!
海未「おや? ソフトボール部ですか。熱心ですね」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:09:16.19 ID:vGtxKfwmO<> ことり「大会が近いみたいだよ?」
海未「へーっ、そうなんですか」
カッキィーンッ!
海未「……っ! ことり、危ないっ!」バッ!
ことり「へっ!?」
スコーンッ!
ことり「海未ちゃん!?」
ことり「ボールからことりを庇って!?」
海未「……うぅ……」ドサッ
ことり「ちょっ! 海未ちゃん!?」
海未「……うーん……」
ことり「海未ちゃーんっ!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:10:23.88 ID:vGtxKfwmO<> 海未(……ここは、どこでしょうか)
海未(夢の中ですかね?)
海未(あ! あなたは)
海未(私の大好きなあなた……)
海未(えへへっ)
海未(夢の中でも会えるなんて、ラッキーです)
海未(ね?)
海未(……)
海未(あれ?)
海未(どうしてですか?)
海未(名前が、でてこない)
海未(大好きな、あなた?)
海未(……)
海未(あなたは……)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:11:16.85 ID:vGtxKfwmO<> ─病院─
海未「……っ!」ガバッ!
海未(……知らないうちに寝ていたようですね)
海未(ここは、病室でしょうか?)
海未(少し、頭痛がしますね)
ガチャッ。
ことり「こんにち……あっ!」
ことり「海未ちゃんっ! 目が覚めたんだね!」
海未「あ、えと……」
ことり「よかった……」グスッ
ことり「体調は!? 体調は大丈夫!?」
海未「……あ、はい。頭が少し痛いだけです」
ことり「よかったぁーっ! 本当に!」グスッ
ことり「ことりのこと庇ってくれた時はどうなるかと思っちゃった」
ことり「優しすぎだよぉ……///」
海未「い、いえ」
ことり「えへへっ♪ ありがとうっ!」ニコッ
海未「……っ///」ドキッ
海未(なんでしょう、この感じは)
海未(……いや、そんなことよりも)
海未「あの……」
ことり「なぁに?」グズッ
海未「こんなことを聞くのは失礼かと思うのですが」
ことり「うん?」
海未「──あなたはどちら様ですか?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:12:15.63 ID:vGtxKfwmO<> ─アイドル研究部部室─
一同『記憶喪失!?』
ことり「そう、みたいなの」
ことり「自分の名前も覚えていないなくて」
ことり「退院は出来るみたいなんだけど……」
絵里「心配ね」
穂乃果「練習はしばらくお休みしたほうがいいかな?」
凛「なんとかならないにゃ?」
真姫「記憶喪失って難しいのよね……ストレスとかでもなるみたいだし」
花陽「そうなんだ」
真姫「とりあえず、出来る限りいつも通り接したほうがいいと思うわ」
真姫「海未が元に戻るまでみんなで支えましょう?」
希「せやね!」
にこ「……戻る、の?」
真姫「──戻らない可能性もゼロじゃないわ」
ことり「……っ!」ギュッ
真姫「けど、みんなと一緒にいつも通り生活していれば戻る確率は限りなく高くなる」
穂乃果「そう、だよねっ!」
真姫「練習は……見学してもらったほうがいいわね」
花陽「うんっ! なにかの拍子に海未ちゃんの記憶が戻るかもっ」
真姫「ことり?」
ことり「う、うん」
真姫「いまの海未を受け入れて生活することが、私たちに出来る最善策よ」
真姫「頑張りましょうっ!」ニコッ
ことり「……うんっ!」
真姫「みんなもいいわね!」
一同『はーいっ!』
ことり(海未ちゃん)
ことり(ことりのせい、だよね)
ことり(……頑張らなきゃ)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:13:31.46 ID:vGtxKfwmO<> ─海未の部屋─
海未(……私は園田海未)
海未(音ノ木坂学院に通う2年生)
海未(趣味は書道と読書)
海未(特技は日舞と武道)
海未(そして、いま流行りのスクールアイドル活動もしている)
海未(……まったく覚えがありませんね)
海未(記憶喪失、ですか)
海未(幼馴染の南ことりさんを庇って、なんて……)
海未(園田海未っていい人なんですね)
海未「ふぅ……」
海未(考えていても仕方がありません)
海未(明日の練習の準備を済ませてしまいましょう)
海未(えと、練習着とタオルと……)
ガサゴソ。
ガサゴソ。
海未「……これは」
『日記帳』
海未(ほう、さすが私) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:14:19.03 ID:vGtxKfwmO<> 海未(一日の振り返りを忘れないなんて偉いですね)
海未(記憶を取り戻すキッカケになるやもしれません)
ペラッ。
『○月×日 晴れ 』
今日は体育の授業がありました。
いつもはことりと準備体操をしていましたが、今日は久しぶりにヒデコとペアを組んでみました。
……気になってことりをチラッと見てしまいます。
目が合うとにっこり笑ってくれました。
やっぱり最高に可愛いです。
顔が赤くなってること、バレてないとよいのですが。
一緒に組んでいる時と違い、ことりのことが良く見えます。
特にかつぎ合いをしている時に強調される二つの膨らみが──パタンッ!
海未「……」
海未「ふぅ……」
海未「落ち着きましょう」
海未「見間違いかもしれません」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:14:58.06 ID:vGtxKfwmO<> 海未(そう、きっと別のページにはもっとまともなことが……)
ペラッ。
『??月×日 曇りのち雨』
今日はμ'sの練習もなく、幼馴染の2人と帰ることにしました。
クレープでも食べて帰ろうか?
なんて話しているとポツリ、ポツリと雨が降ってきて──やがて本降りに。
慌てて、屋根がある建物に入りましたが3人ともビショビショです。
雨に濡れて益々、魅力的なことり。
水も滴るいい女、なんて思ってしまったのは不謹慎でしょうか?
雨で濡れたブラウスから透けて見える緑の下着が──パタンッ!
海未「不謹慎極まりないっ!」
海未「なに!? なんなんですか!?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:16:03.18 ID:vGtxKfwmO<> 海未「いや、落ち着きましょう」
海未「一回落ち着きましょう!」
ペラッ。
海未(これは……結構昔の日記ですね)
『◯月??日 晴れ』
今日は運動会がありました。
障害物競走や、綱引きなどをしていることり……。
怪我をしないかな?
無理をしないかな?
なんて、気が気じゃありません。
……ことりの足はもう治っているのに。
私は時々不安になってしまいます。
ふとしたことからことりの足が、また悪くなってしまうのではないかと。
いつかのように、それが原因でことりの立場を悪くしてしまうのではないかと。
そんなことを考えていたからなのでしょうか。
ちょっとした事件が起きてしまったのは……。
海未(事件?)
海未(南さんの身に何かあったのでしょうか?)
海未(……続きは)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:16:57.76 ID:vGtxKfwmO<> とても悔しかった。
悔しくて悔しくて涙が溢れてきて……。
ことりのことになると感情の起伏が激しくてダメですね。
けれど、ことりはそんな私に優しく声をかけてくれました。
海未ちゃん、ありがとう。
それだけ。
たったそれだけで、ことりの想いが全て伝わって……私はさらに泣いてしまいました。
もっと強くならなきゃダメですね。
あの日の約束を護れるようにならないと。
そう思っているとそっと抱きしめられました。
優しいことり。
暖かいことり。
大好きです。
願わくば、ことりの胸の柔らかさを感じられるこの距離を──パタンッ!
海未「……っ!」ハァッハァッ
海未「もう、いいですっ!」
「……海未さん? 海未さーん?」
海未「はい、なんでしょうか?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:17:54.58 ID:vGtxKfwmO<> 海未母「お使いに行ってきて欲しいのですが……」
海未「あまり遠くではなければ」
海未母「穂むらにいってお饅頭を買ってきてほしいの」
海未「ああ、高坂さんのお宅ですね」
海未母「ええ、そのくらいの距離でしたら大丈夫でしょう?」
海未母「はい、これ地図とお金」
海未「ち、地図?」
海未母「念のため、ですよ。迷子になったら事ですから」クスクスッ
海未「はぁ」
海未母「お夕飯までには帰ってきて下さいね」
海未「わかりました、では……」
海未母「あ、そうそう」
海未母「『いつものください』そう言えばわかりますから」ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:18:42.47 ID:vGtxKfwmO<> ─穂むら─
ガラガラッ。
海未「こんにちはー」
穂乃果「あっ! 海未ちゃん! いらっしゃいっ♪」
海未「あ、高坂さん、ごきげんよう」
穂乃果「高坂さんって……」
穂乃果(やっぱりないんだ……記憶)
穂乃果「海未ちゃん体は大丈夫なの? みんな心配してたよ?」
海未「ええ、記憶が無いこと以外は問題がありません」
海未「むしろ記憶があるほうが問題かもしれません……」ボソッ
穂乃果「へ?」
海未「あ、いえ。なんでもありません」
穂乃果「う、うん」
穂乃果「お饅頭買いにきたの?」
海未「母に頼まれまして」
海未「『いつものください』そう言えばわかると言われたのですが」
穂乃果「わかった! えへへー♪ いつもありがとうっ!」
穂乃果「お母さんが戻ってきたら用意出来るから……穂乃果の部屋で待っててよ!」
海未「え、あ、はぁ……」
穂乃果「ゆーきーほー! 海未ちゃんを案内してあげてーっ!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:19:16.03 ID:vGtxKfwmO<> ─穂乃果の部屋─
海未(ここが高坂さんの部屋)
海未(……漫画ばかりですね)
ペラッ。
海未(恋愛物ですか)
海未(少女漫画にはありがちですよね)
「うーみちゃん! お待たせっ♪」
海未「高坂さん、早かったのですね」
穂乃果「うん! 少しって言ったじゃーん」
穂乃果「それより、高坂さんってやめてよ!」
穂乃果「穂乃果のことは穂乃果でいいんだよ?」
穂乃果「穂乃果も海未ちゃんって呼んでるんだからっ!」
海未「そう、ですか? わかりました」
穂乃果「呼んでみてっ!」ニコニコ
海未「へっ?」
穂乃果「穂乃果って呼んでみてっ!」ニコニコ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:19:55.73 ID:vGtxKfwmO<> 海未「あ、えと……」
穂乃果「わくわくっ♪」
海未「ほ、ほのか……さん?」
穂乃果「えー、さん付けー? まあいっか!」
穂乃果「はい、ご褒美のほむまん!」
海未「え? これは売り物なのでは?」
穂乃果「いーのいーの! どーせ余ってμ'sのみんなに配るんだからっ」ニコッ
穂乃果「遠慮しないで食べて食べてっ!」
海未「どーせ余ってって……」
海未(お店の経営は大丈夫なのでしょうか?)
海未「はむ、もぐもぐっ……っ! これはっ!」
穂乃果「どう? どう?」ニコニコ
海未「とても美味しいですっ!」
穂乃果「えへへー♪ ありがとう」ニコッ
海未「ごくごくっ、お茶とも合いますね」
海未「幸せです……」ニコニコ
穂乃果「海未ちゃんの大好物なんだよ」
海未「え?」
穂乃果「小さいころからうちのお饅頭を食べてくれてて……」
穂乃果「物心ついた時から、ずーっと」
海未「穂乃果さん……」
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
穂乃果「お話聞いたよ」
穂乃果「海未ちゃんの記憶、戻らないかもしれないって」
海未「……はい」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:20:42.02 ID:vGtxKfwmO<> 穂乃果「そっか……でもさ!」
穂乃果「穂乃果は覚えてるからっ!」
ギュッ!
海未「 穂乃果さん?///」
穂乃果「穂乃果は忘れないよ」
穂乃果「ダンスを忘れちゃったなら教えてあげる」
穂乃果「歌を忘れちゃったら歌ってあげる」
穂乃果「緊張する時はこんな風に手を握ってあげる」
穂乃果「だから、大丈夫だよ!」
海未「な、なにがですか?」
穂乃果「これからも穂乃果たちと一緒に行こう!」ニコッ
海未「は、はい」
穂乃果「うんっ!」
海未「……穂乃果さんは、なんだか不思議な人ですね」
穂乃果「そう?」
海未「ええ」
海未「けど、凄く力を頂いた気がしますっ」
穂乃果「えへへーっ♪ ことりちゃんには負けるけどねっ!」ニコニコ
海未「南さん、ですか……」
穂乃果「どうしたの? 急に眉間にしわ寄せて」
海未「あの、早速教えて欲しいことがっ」
穂乃果「うん、なぁに?」
海未「『◯月??日』の運動会のことを覚えていますか?」
穂乃果「『◯月??日』? うーん」
海未「なにか事件があったようなのですが……」
穂乃果「事件? ……ああ、あの時かぁ」
海未「知っているのですねっ!」
海未「教えて下さい!」クワッ!
穂乃果「こ、こわいよ……」
穂乃果「やっぱり変わらないね」
穂乃果(ことりちゃんのことになると、ね♪)ニコニコ
海未「え?」
穂乃果「ことりちゃんはね、容姿や声のことで、妬まれることが多かったんだ」
穂乃果「あの日も──」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:21:35.70 ID:vGtxKfwmO<> ─回想校庭─
穂乃果「海未ちゃん、お疲れ様っ! はい、タオル」
海未「ありがとうございますっ」
穂乃果「じゃあ、穂乃果はことりちゃんと二人三脚に行ってくるね!」
海未「はい! がんばって下さいっ♪」
海未「ふふっ♪ 穂乃果は元気いっぱいですね」
女生徒A「二人三脚かぁーかったるいなぁ」
女生徒B「ね、暑いのにさぁバカみたいだよね」
海未「……あの方たちも二人三脚なんですね」
海未(髪の色、校則違反なのでは?)
海未(──そんなことよりことりと穂乃果の応援ですっ)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:22:16.54 ID:vGtxKfwmO<> 海未「……あ! やりましたっ! 赤組の勝ちです!」
海未「次は……穂乃果とことりの番ですね」
海未「ほのかーっ! ことりーっ! がんばってくださーいっ!」
海未「大きな声を出すのは恥ずかしいですね///」
海未「おや?」
海未(相手チームは先ほどの二人、ですか)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:22:48.07 ID:vGtxKfwmO<> 穂乃果「海未ちゃん、声小さいっ♪ 恥ずかしいのかな?」クスクスッ
ことり「でも、私たちにはちゃんと届いてるねっ♪」
穂乃果「うんっ! 頑張ろう!」
ことり「うんっ!」ニコッ
女生徒A「ねぇ、うちらの相手あの南じゃん」
女生徒B「高校の理事長の娘だっけ?」
女生徒A「私、あいつ嫌いなんだよね。いっつもニコニコしてさ、気持ち悪い」
女生徒B「声もさ、いっつも作ってるよね。ちょっと脅かしてやろっか?」クスクスッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:23:20.26 ID:vGtxKfwmO<> ばぁーんっ!
海未(スタートしましたっ!)
海未(ことり、穂乃果……頑張れっ!)ギュッ
海未(さすがです!息の合った走りでリードしました)
海未(──おや?相手の方たち、少し距離が)
海未(……っ! あのままでは相手を巻き込んで転倒してしまうかもっ!)
海未「ことりっ!?」
海未(いま、わざとバランスを!?)
海未「……っ!」ダッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:25:04.47 ID:vGtxKfwmO<> 穂乃果「いつつ……転んじゃったね♪」
ことり「……ごめんね穂乃果ちゃん、ことりが慌てちゃったせいで………いたっ!」
穂乃果「ぶつかりそうだったからでしょ? 大丈夫?」
ことり「うん、ちょっと擦りむいちゃっただけ」
ことり「穂乃果ちゃんは?」
穂乃果「あはは、穂乃果は頑丈だからっ!」
穂乃果「じゃあ、頑張って完走しよっか!」
ことり「うんっ♪ ありがとうっ」
ことほの『せーのっ、いっちにいっちに!』
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:25:48.32 ID:vGtxKfwmO<> 海未「ことり、穂乃果! もう少しですっ!」
海未(思わずゴールまで来てしまいました)
女生徒A「うわー、だっさいねー」
女生徒B「ほんとだねー」クスクスッ
海未(……っ! 先程の方々、ですね)ギュッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:26:26.30 ID:vGtxKfwmO<>
穂乃果「──はぁ、ふぅっ! ことりちゃんゴールだよっ!」
ことり「ごめんね、ことりのせいで……」
海未「2人ともお疲れ様です!」
穂乃果「海未ちゃんやったよー! 完走出来たよっ!」
海未「はいはいっ♪ ことり、足は大丈夫ですか?」
ことり「うん、ちょっと擦りむいただけだからっ♪」
海未「よかったです、大事にならず。さすがですよ」
ことり「あははっ。気を取られてたらバランス崩しちゃったよぉ」
女生徒A「なによあれ? 派手に転んで最下位なのにヘラヘラ笑って、バカみたい」
女生徒B「もっと大怪我すればよかったのにね?」
海未「……」ピクッ
海未「あなたたち、それはどうい意味ですか?」
ことり「う、海未ちゃん?」
穂乃果「え? どうしたの?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:27:09.56 ID:vGtxKfwmO<> 海未「いま、あなた方が『ことりと穂乃果が怪我をすればよかった』そう言ったように聞こえたのですが」
女生徒A「うわぁ……」
女生徒B「めんどくさいなぁ」
海未「めんどくさい?」
女生徒A「もー、なんなのあんた? あー、そっか。その南って子、足が悪かったんだよね?」
ことり「……っ!」ビクッ
海未「──やめないさい」
穂乃果(ま、まずいよその話題はっ!)アワアワ
穂乃果(先生呼んでこよっと)
女生徒A「私見たことあるよ。一人だけ変な……おかしな歩き方してたっけ」
女生徒B「なにそれー?
だっさー」クスクスッ
海未「……っ! もはや聞き捨てることはできませんね」ニコニコ
海未「覚悟は」
ことり「待って!」
海未「こ、とり?」
ことり「海未ちゃんまって! ことりは大丈夫だからっ、ね?」
海未「なっ! ことり!?」
先生「どうしました? なにかありましたか?」
ことり「なんでもないんです、なんでもー」ニコニコ
穂乃果(ふぅ、よかったぁ)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:29:34.67 ID:vGtxKfwmO<> ─回想海未の部屋─
海未「はぁ……」
海未(ダメですね、ことりのことになると)
海未(つい感情的になってしまって)
海未(私の悪いところです)
海未(ですが、あんなふうに言われて感情を抑えろなんて)
海未(私には……)
海未(しかも相手を庇ってましたね)
海未「優しすぎ、ですよ」
海未母「──海未さん、ことりちゃんがきてくれましたよ」
海未「ことりが? 部屋に通して頂いても宜しいですか」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:30:28.66 ID:vGtxKfwmO<>
ことり「えへへっ、きちゃった♪」
海未「そう、ですか」
ことり「海未ちゃんのこと心配だったし、お礼を言いたくてっ♪」
ことり「ことりのこと、護ってくれてありがとう」
海未「護る? 私がですか? 」
ことり「うん! あの時、海未ちゃんがいなかったら、ことり泣いちゃってたかも」
海未「……なに、言ってるんですか?」
ことり「え?」
海未「私はことりのことをあんなふうに言われて……悔しくて」グスッ
ことり「海未ちゃん……」
海未「あの人達が、ぐすっ、何を知っているんですか?」ポロポロ
海未「ことりのことをなにも知らないくせにっ! ああやって……妬んで!」ボロボロ
海未「足のことだって……っ!」ポロポロ
ことり「海未ちゃん」
ギュッ!
海未「こと、り?」グスッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:31:17.45 ID:vGtxKfwmO<> ことり「──ありがとうっ♪」
海未「……っ!」
海未「ことり、ことりぃ!」グスッ
海未「うわーっん! ひっぐ!」ポロポロ
ことり「ありがとうっ」ギュッ
海未「私、悔しくて、悔しくて!」グスッ
海未「あんなふうに私のことりを馬鹿にしてっ!」エグエグッ
海未「ことりのことぉ、なにも知らないくせにっ!」ボロボロ
ことり「大丈夫だよ。ことりには海未ちゃんがいてくれるもん」
ことり「海未ちゃんが護ってくれるもん」
海未「そんなことぉ……そんなこっ!」ポロポロ
海未「ことりの心は傷付いたのですからっ!」グスッ
海未「私にはなにも……っ!」ボロボロ
ことり「──海未ちゃんが、わかっていてくれるだけで」
ことり「それだけでいいんだよ」ニコッ
海未「うぅ……ことりぃ!」ボロボロ
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:32:07.82 ID:vGtxKfwmO<> ─穂乃果の部屋─
穂乃果「──ということがあってね」
海未「そう、なんですね」グスッ
穂乃果「うんっ!」
海未「なんだかその時の私の気持ち、よくわかります」ポロポロ
穂乃果(そりゃ、同一人物だからね)
海未「……はぁ、少し落ち着きました」
海未「それにしても、私はことりさんと仲がいいのですね」
穂乃果「あ、あははっ♪ その辺はそのうち思い出すよ!」
海未「そうですか」
穂乃果「それよりなんでこの話を聞きたかったの?」
海未「いえ、私の日記を見ていたらちょっと気になっただけです」
穂乃果「ふーん、そうなんだ」
海未「日記には、『あの日の約束を果たせない』とあったのですが」
海未「穂乃果さんはご存知ないですか?」
穂乃果「『あの日の約束』?」
穂乃果「うーん、穂乃果は知らないなぁ」
海未「そう、ですか」
「穂乃果ー? いつものできたわよー?」
穂乃果「あ、はーい!」
海未「では、いい時間なので私はこれで」
穂乃果「もう帰るの?」
海未「はい、伺いたいお話も聞けましたので」
穂乃果「あははっ♪ こんな話で良かったらいつでも!」
海未「頼りにさせて頂きます」
穂乃果「……え?」キョトン
海未「どうか、しましたか?」
穂乃果「ううん、海未ちゃんが私を頼るなんて珍しいなって思って」
穂乃果「あ、記憶がないから……」
海未「……心外ですね」
穂乃果「ふえ?」
海未「あなたと話していてよくわかりました」
海未「『園田海未』はいつでもあなたを頼りにしています」ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:33:48.76 ID:vGtxKfwmO<> ─海未の部屋─
海未(穂乃果さんに話を聞いてよくわかりました)
海未(園田海未は友達思いなんですね)
海未(それにしても、南さんのことばっかりですねこの日記)
海未(ふむ……)
海未(南さんとは凄い仲が良いということですね!)
海未(……おや?)
海未(カレンダーに力強い丸印が)
海未「9月12日……ですか」
海未(なにか大切な日、なのでしょうか?)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
海未「9月12日……ですか」【前編】
おしまい <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/23(土) 23:36:01.91 ID:vGtxKfwmO<> 本日はここまでです。
コメント下さった方、読んで頂いた方、ありがとうございます。
後編からは、ある程度書き溜めてから投下。
ある程度書き溜めてから投下。
という感じに何回か分けていければと思います。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/23(土) 23:47:39.28 ID:yAbmS4SMO<> 期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/23(土) 23:59:04.42 ID:YXvRsRlTO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/24(日) 01:49:53.55 ID:aFBzvdRHO<> 期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/08/26(火) 10:53:43.00 ID:aBDSpRdi0<> 期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/08/27(水) 03:32:21.63 ID:DbnkAQla0<> ことうみは正義期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/27(水) 23:51:11.84 ID:jQ8J40O6O<> 期待して待つ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 20:44:44.20 ID:AqPv/NaS0<> コメントありがとうございます!
ご期待に添えればよいのですが……。
再開します。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 20:48:55.94 ID:AqPv/NaS0<> コメントありがとうございます!
ご期待に添えればよいのですが……。
再開します。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 20:50:11.90 ID:AqPv/NaS0<>
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─こぼれた記憶の欠片─
「うぇーん、え・ん……ぐすっ」ポロポロ
「どうしたの? 大丈夫?」
「うぅー、ひっぐ」グスッ
「いじめられたの?」
「……」ポロポロ
「そうだ! これあげる!」
「ふぇ? これ、なんですか?」グスッ
「ほむまんだよ!」ニコッ
「ほむまん……?」
「たべてみてよっ」
「……はぐっ、むぐむぐ。おいしー」
「えへへっ♪ よかったぁ。うちのおかしはみんなをえがおにするんだぁ」
「ご、ごちそうさまです」
「ねぇ、おなまえなんていうの?」
「うみといいます」
「うみちゃんかぁ! ほのかはほのか! こーさかほのかっ!」
「ほのかさん……」
「うんっ♪ ねぇ、うちにおいでよっ! いっしょにあそぼうっ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:27:42.04 ID:AqPv/NaS0<>
「うわーんっ、ぐすっ……ひぐっ」ポロポロ
「……あっ!」
「ふえーんっ、うぅー」グスッ
「あ、えと……あの」
「ひっぐ、ぐすん、なんでぇ……」ポロポロ
「……っ! ちょっとまっててください」ダッ
「……ふぇ?」グスッヒッグ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:28:44.18 ID:AqPv/NaS0<> 「おかーさん、おかねをくださいっ!」ハァハァッ
「あらあら、お小遣いですか?」
「ほむまんがほしいのですっ!」
「ああ、ふふっ♪」
「それなら『いつものください』そうお店の人に言って下さい。そしたら貰えますよ」
「ほんとに!?」
「ええ、好きなだけ貰って下さいね?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:30:44.41 ID:AqPv/NaS0<> 「あの!」
「あら、海未ちゃんじゃない。お使いかしら?」
「『いつものください』! ふたっつほしいです」
「まあっ! ふふっ♪ よく出来ました。包んであげるから少し待ってね」
「あ、ありがとうございます」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:31:47.01 ID:AqPv/NaS0<> 「……」グスッ
「あのこ、おそいなぁ」
「あのこもことりをいじめるのかな?」
「あ、きた」
「はぁ、はぁ……ふぅ」
「……」グスッ
「あの、これ」
「え? これ、なあに?」
「ほむまんです」
「ほむまん?」
「はい、いっしょにたべましょう」
「う、うん」
「はむっ、むぐむぐ……おいしーです」
「ぱくっ、もぐもぐ……おいしー」ニコッ
「あっ!」パァーッ!
「ごちそうさま」
「あの、おなまえは?」
「ことりはみなみことりっていうの」
「ことりさん……」
「ねぇ、あなたは?」
「わたしはうみ、そのだうみです──」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:36:36.60 ID:AqPv/NaS0<> ─海未の部屋─
海未「……」
海未(夢、ですか)
海未(私の記憶なのでしょうか?)
『海未ちゃんの大好物なんだよ』
海未(もしかして)
『うちのおかしはみんなをえがおにするんだぁ』
海未(穂乃果さん家のお饅頭が大好物な理由って……)
ピピピピッ!
ピピピピッ!
海未「──いけない、そろそろ時間ですね」
海未(学校へいきましょう)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:39:09.99 ID:AqPv/NaS0<> ─待ち合わせ場所─
海未(穂乃果さんに伺った待ち合わせ場所は……あ)
海未「南さん、おはようございます」
ことり「海未ちゃんおはよう。具合はどう?」
海未「はい、記憶がないこと以外は問題ありません」
ことり「そう、なんだ」
海未「すみません、ご心配をおかけしてしまいまして」
ことり「ううん、ことりのほうこそ」
ことり「庇ってくれてありがとう」ニコリ
海未「い、いえ///」
ことり「──あっ」
海未「なにか?」
ことり「ううん、なんでも」
海未「そう、ですか」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:40:04.19 ID:AqPv/NaS0<> 海未「……穂乃果さんはまだでしょうか?」
ことり「そろそろくると思うんだけど……あっ♪」
「こっとりちゃーんっ! うーみちゃーんっ!」
穂乃果「お待たせーっ♪」
海未「穂乃果さん、ごきげんよう」
ことり「おはよー♪」
穂乃果「んー? んんーっ?」
ことり「どうかした?」
穂乃果「何か足りないような……あっ! 海未ちゃんが竹刀をもってないんだぁ」
海未「竹刀、ですか?」
ことり「……」ギュッ
穂乃果「うん!」
ことり「あぁっ!」
穂乃果「ことりちゃん?」
海未「南さん?」
ことり「時間がっ! ほら2人とも早く行こうっ! 遅刻しちゃうよぉ!」
海未「え? もうそんな時間ですか?」
ことり「はやくはやくー♪」ダッ
穂乃果「ことりちゃん……?」
海未「南さん、待ってくださーいっ!」ダッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:42:17.15 ID:AqPv/NaS0<>
─アイドル研究部部室─
凛「うーみちゃーんっ! うみちゃんうみちゃんうみちゃんっ! うーみーちゃーん!」
もぎゅっ!
海未「わっ! ちょっ、えと///」アセアセ
花陽「凛ちゃん!? いきなり飛びついちゃダメだよぉ!」アワアワ
希「あははっ、海未ちゃん堪忍したってなぁ」
真姫「海未お姉ちゃんがいなくて寂しかったのよねぇ?」クスクスッ
希「おやおやー」
真姫「な、なによ?」
希「そういう真姫ちゃんだって……」ププッ
真姫「ちょ、希!? みんなの前で言ったら……っ!」
にこ「もー、仕方ないわねぇ。そんなにお姉ちゃんが恋しいならこのにこにーが」
真姫「お断りします」
凛「今日からまた一緒にダンスするにゃー♪」
海未「あ、あの……」
絵里「凛、わがままを言ってはダメよ」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:43:07.62 ID:AqPv/NaS0<> 凛「絵里ちゃん」
絵里「海未は本調子ではないわ」
絵里「今日も私が手拍子をやってあげるから」
絵里「それで我慢しなさい」
絵里「絵里お姉ちゃんの手拍子で我慢しなさい」ニコッ
希「うわぁ……」
穂乃果「お姉ちゃんって……」
凛「嫌だよ!」
真姫「いいじゃない、絵里の手拍子」
花陽「花陽も好きだよ?」
凛「絵里ちゃんは発音が良すぎるからちょっと……」
凛「ねぇ、ことりちゃんも海未ちゃんがいいよね?」ニコニコ
ことり「え!?」
ことり「ことりは……」アセアセ
海未「南、さん?」キョトン
希「んー? そうだ! 今日はユニット毎に練習しない?」
穂乃果「ユニット毎?」
希「うん。海未ちゃんも本調子じゃないし、凛ちゃんもこんなだし……ねっ、にこっち?」ニコッ
にこ「希……?」
にこ「そうね! このままダラダラしてても仕方ないわ」
にこ「それに、最初は少人数のほうが海未も馴染みやすいでしょ?」ニコリ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:43:55.20 ID:AqPv/NaS0<> 海未「は、はい」
希「決まりやね」
絵里「認められないわぁ……」グスッ
真姫「まあまあ、凛を妹にするチャンスはまたあるわよ」
にこ「ほら、いくわよ2人ともっ!」
ことり「花陽ちゃん、行こっ?」
花陽「うんっ♪」ニコッ
穂乃果「まってまってー! 穂乃果も行くよー!」
希「あ、穂乃果ちゃんっ!」
穂乃果「ん? なぁに?」
希「ことりちゃん、少し様子が変じゃない?」ヒソヒソッ
穂乃果「うん、やっぱりそうだよね」ヒソヒソッ
穂乃果「穂乃果、ことりちゃんと少し話してみるよ」ヒソヒソッ
希「頼んだよ」ヒソヒソッ
穂乃果「……うん!」
穂乃果「行ってくるねーっ!」ダッ
希「さて、うちらも行こうか?」
海未「はい! えと、lily whiteですよね」
凛「そうだよっ! 凛と希ちゃんとリーダーの海未ちゃん!」
希「三人そろってlily whiteやっ!」カードピッ!
凛「にゃっ♪」ネコポーズ
海未「なるほど」
希「……」チラッ
凛「……」チラッ
海未「……」
海未「え、なにか?」
希「海未ちゃんもポーズするんよ」
海未「ぽ、ポーズですか? そういわれても……」
希「じゃあ、今日はポーズの特訓やね!」
凛「特訓にゃぁー♪」
海未「ポーズ……ですか」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:45:04.50 ID:AqPv/NaS0<> ─校庭─
希「海未ちゃん、まずはこの動画を見て」
海未「矢澤先輩じゃないですか。真剣な表情をされていますね」
『行くわよ……』
凛「ごくり……」
『にっこにっこにー☆ あなたのハートににこにこにー☆ 笑顔届ける矢澤にこにこー♪ にこにーって覚えてラブにこー☆』
海未「こ、これは……!?」
希「どう?」
凛「やっぱりちょっと寒くないかにゃ?」
海未「すごく可愛いですねっ!」
希「え!?」
凛「にゃっ!?」
海未「え?」
のぞりん『ううん、なんでもない』
海未「これを私がやるということでしょうか? しかし、私のような可愛げのない人間がやっても……」ブツブツ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/31(日) 21:45:10.22 ID:2f8L4NolO<> ことうみ
りんぱな
にこまき
のぞえり
これが最高峰で確定
なんか後1人いたような気がするがいてもいなくても問題ないごみってことだから問題ないな <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:46:36.81 ID:AqPv/NaS0<>
凛「ねぇ、希ちゃん」ヒソヒソッ
希「なぁに?」ヒソヒソッ
凛「海未ちゃんちょっと変じゃない?」ヒソヒソッ
希「うーん、ちょっとね」ヒソヒソッ
凛「そうだよぉ! いつもだったら『こ、こんな恥ずかしいこと……できませんっ!』なーんて言うのに」ヒソヒソッ
海未「私の場合、うっみうっみうー☆ でしょうか? うーん」ブツブツ
凛「なんか積極的だし……」ヒソヒソッ
希「せっかくだからラブアローシュートをやってもらおうよ!」
希「普段の海未ちゃんだったら絶対やってくれないやん?」ヒソヒソッ
凛「はらしょぉ!」
凛「さっすが希ちゃんにゃ!」
凛「そこまで考えてのユニット作戦だったんだね!」
希「ふっふっふっ、あたりまえやん?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:47:39.91 ID:AqPv/NaS0<> 希「この、のぞみんを舐めてもらっては困るよ? 凛二等兵!」
海未「なにをお話してるのですか?」
のぞりん『なんでもなーいよっ♪』
海未「そうですか」
海未「では、早速見て下さい!」
希「なにを?」
海未「ポーズですよ、ポーズ!」
凛「希ちゃん、カメラカメラ!」
海未「いきますよーっ!」
のぞりん『ごくり……』
海未「うっみうっみうー☆ あなたのハートにうみうみうー♪ 笑顔届ける園田海未うみー☆ うみうーって覚えてラブ海未っ♪」
のぞりん『……』ポカーン
海未「あぁっ! やっぱり恥ずかしいですっ!」
海未「私にはこんなの似合いません……」
海未「矢澤先輩だからあんなにも可愛らしいのですっ!」
海未「私なんかがやっても……」グスッ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:48:28.31 ID:AqPv/NaS0<> 希「か……」
凛「か……」
のぞりん『可愛すぎる』
海未「ふぇ?」
希「海未ちゃん、すっごい良かったよ」
海未「東條先輩?」
凛「凛もそう思うよ」
海未「星空さん?」
希「あとはオリジナリティだけや!」
海未「……っ!」
凛「凛も手伝うよ! 一緒にがんばろっ!」
海未「東條先輩っ! 星空さんっ!」ウルウル
希「希、でええんよ? いつも通りね」ニコッ
凛「凛も呼び捨てがいいにゃ♪」
海未「そ、そんな……」
希「lily whiteは姉妹みたいな感じだしね」
凛「海未お姉ちゃん、遠慮しちゃ嫌だよ?」ウルウル
海未「……わかりましたっ!」
海未「凛っ!」
凛「にゃっ♪」ニコッ
海未「希姉さんっ!」
希「うんっ♪」
海未「この三人でアイドルのトップを目指しましょう!」
海未「山頂アタックですっ!」
希「おー、らしくなってきたなぁ」
凛「希ちゃんずるいにゃ! ちゃっかり姉さんって呼ばれてるにゃっ!」
希「凛ちゃんだってちゃっかりお姉ちゃんって呼んでるやん?」
海未「なにをこそこそ話しているのですか? ポーズの練習を再開しますよ!」
のぞりん『はーい』
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:49:12.42 ID:AqPv/NaS0<> 海未「はぁ、はぁ」ゼェゼェッ
凛「ついに……はぁ、できたね」ゼェゼェッ
希「よし! 早速誰かに……あっ!」
凛「printempsの三人にゃー」
穂乃果「おーい!」
花陽「なんか楽しそうなことしてるからきてみたよっ♪」
ことり「なにをしていたの?」
希「ちょうどいいやん?」
凛「海未ちゃんの新しいポーズの練習をしていたにゃ!」
海未「このポーズでアイドル界に山頂アタックを仕掛けます!」ニヤリ
ことり「海未ちゃん?」キョトン
穂乃果「おー! なんだかすごそうだね!」
花陽「花陽見てみたいなぁ♪ 海未ちゃんのアイドルポーズっ♪」
凛「かよちんビックリして腰抜かさないでよー?」ニコニコ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:49:57.07 ID:AqPv/NaS0<>
希「穂乃果ちゃん、ことりちゃんはどう?」ヒソヒソッ
穂乃果「本人が言うにはちょっと体調が悪いだけだって」ヒソヒソッ
穂乃果「だから軽めの練習にしたよっ♪」ヒソヒソッ
希「さっすがぁ・♪」ヒソヒソッ
ことり「ことりも見たいなー♪」ニコッ
海未「……っ///」ドキッ
凛「じゃあ、お披露目するにゃーっ♪」
希「園田先生、どうぞ!」
海未「はいっ!」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/08/31(日) 21:50:06.07 ID:GpG9RFqZO<> うあぁぁぁぁっっ!!激しすぎよ比企谷クうぅぅぅぅうンっ!!
子宮の奥の壁まで突かれてるうぅぅぅぅう!?!?
もう駄目えぇぇぇえっ!!抜いてえぇぇぇえっ!!
膣内の隙間がぴったりと閉じちゃってるうぅぅぅぅうう!!!
比企谷クンのおちんちん大きすぎよおぉぉぉお!!いやあぁぁぁんっ!!
このままじゃ比企谷クン専用のおまんこになっちゃうぅぅぅう!!
抜いてよおぉぉぉ!!早く抜いてってばあぁぁぁあ!!
ちょっ比企谷クン!?どうして加速してるのよおぉぉぉっ!?
ひゃあぁぁぁぁあ!!あんあんあんあーーん!!!
あはーーっ!!壊れちゃう!!戻らなくなっちゃうぅぅぅう!!!
比企谷クンだけのおまんこに改造されちゃうぅぅぅうう!!
ああぁぁぁーーーーっっ!!膣内でビクンビクンしてるうぅぅぅう!!
膣内で出して良いなんて言ってないのにいぃぃぃい!!
んくうぅぅぅぅうっっ!!いっぱい注入されてりゅうぅぅぅぅう!!
比企谷クンのおちんぽミルクで子宮が満たされちゃうぅぅぅうう!!
まだドクドク脈打ってるぅぅぅぅ!!もうこれ以上は入らないわよぉぉぉ!!
ひゃおぉぉぉ!?尿道を遡ってきてるうぅぅぅぅう!?!?
子宮には収まりきらずに尿道へ流れてりゅうぅぅぅぅう!!!
んはあぁぁぁあ!!もうどうにでもなっちゃえぇぇぇ!!
アへ顔ダブルピース!!お願い由比ヶ浜さん!!あたしを見てぇぇぇ!!
あんあんあああぁぁぁーーーーん!!!もう止まれないのぉ!!!!
うあぁぁぁぁっっ!!激しすぎよ比企谷クうぅぅぅぅうンっ!!
子宮の奥の壁まで突かれてるうぅぅぅぅう!?!?
もう駄目えぇぇぇえっ!!抜いてえぇぇぇえっ!!
膣内の隙間がぴったりと閉じちゃってるうぅぅぅぅうう!!!
比企谷クンのおちんちん大きすぎよおぉぉぉお!!いやあぁぁぁんっ!!
このままじゃ比企谷クン専用のおまんこになっちゃうぅぅぅう!!
抜いてよおぉぉぉ!!早く抜いてってばあぁぁぁあ!!
ちょっ比企谷クン!?どうして加速してるのよおぉぉぉっ!?
ひゃあぁぁぁぁあ!!あんあんあんあーーん!!!
あはーーっ!!壊れちゃう!!戻らなくなっちゃうぅぅぅう!!!
比企谷クンだけのおまんこに改造されちゃうぅぅぅうう!!
ああぁぁぁーーーーっっ!!膣内でビクンビクンしてるうぅぅぅう!!
膣内で出して良いなんて言ってないのにいぃぃぃい!!
んくうぅぅぅぅうっっ!!いっぱい注入されてりゅうぅぅぅぅう!!
比企谷クンのおちんぽミルクで子宮が満たされちゃうぅぅぅうう!!
まだドクドク脈打ってるぅぅぅぅ!!もうこれ以上は入らないわよぉぉぉ!!
ひゃおぉぉぉ!?尿道を遡ってきてるうぅぅぅぅう!?!?
子宮には収まりきらずに尿道へ流れてりゅうぅぅぅぅう!!!
んはあぁぁぁあ!!もうどうにでもなっちゃえぇぇぇ!!
アへ顔ダブルピース!!お願い由比ヶ浜さん!!あたしを見てぇぇぇ!!
あんあんあああぁぁぁーーーーん!!!もう止まれないのぉ!!!!
うあぁぁぁぁっっ!!激しすぎよ比企谷クうぅぅぅぅうンっ!!
子宮の奥の壁まで突かれてるうぅぅぅぅう!?!?
もう駄目えぇぇぇえっ!!抜いてえぇぇぇえっ!!
膣内の隙間がぴったりと閉じちゃってるうぅぅぅぅうう!!!
比企谷クンのおちんちん大きすぎよおぉぉぉお!!いやあぁぁぁんっ!!
このままじゃ比企谷クン専用のおまんこになっちゃうぅぅぅう!!
抜いてよおぉぉぉ!!早く抜いてってばあぁぁぁあ!!
ちょっ比企谷クン!?どうして加速してるのよおぉぉぉっ!?
ひゃあぁぁぁぁあ!!あんあんあんあーーん!!!
あはーーっ!!壊れちゃう!!戻らなくなっちゃうぅぅぅう!!!
比企谷クンだけのおまんこに改造されちゃうぅぅぅうう!!
ああぁぁぁーーーーっっ!!膣内でビクンビクンしてるうぅぅぅう!!
膣内で出して良いなんて言ってないのにいぃぃぃい!!
んくうぅぅぅぅうっっ!!いっぱい注入されてりゅうぅぅぅぅう!!
比企谷クンのおちんぽミルクで子宮が満たされちゃうぅぅぅうう!!
まだドクドク脈打ってるぅぅぅぅ!!もうこれ以上は入らないわよぉぉぉ!!
ひゃおぉぉぉ!?尿道を遡ってきてるうぅぅぅぅう!?!?
子宮には収まりきらずに尿道へ流れてりゅうぅぅぅぅう!!!
んはあぁぁぁあ!!もうどうにでもなっちゃえぇぇぇ!!
アへ顔ダブルピース!!お願い由比ヶ浜さん!!あたしを見てぇぇぇ!!
あんあんあああぁぁぁーーーーん!!!もう止まれないのぉ!!!! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:50:48.50 ID:AqPv/NaS0<>
海未「うっみうっみうー☆ あなたのハート撃ち抜くぞぉ!lily whiteリーダーの園田海未ですっ♪」ニコッ
海未「会場のみんなにー……ラブアローシュートッ! ばぁんっ♪」バァン!
穂乃果「……こんな海未ちゃんはじめてみた」
花陽「す、すごい……!」
ことり「……」
希「ことりちゃん?」
凛「大丈夫?」
ふらっ。
パタンッ。
ことり「……きゅー」
穂乃果「ことりちゃんが倒れた!」
海未「えぇ!?」
海未「南さん! 大丈夫ですか!?」
花陽「ことりちゃん!?」
凛「ことりちゃんどうしたの!?」
希「保健室に──」
海未「私が連れていきますっ!」ダキッ
海未「……っ!」
海未(軽い!? いや、いまはそんな場合では!)
ことり「う……海未ちゃ……」
穂乃果「場所大丈夫!?」
海未「それくらいはわかりますっ!」ダッ
希「海未ちゃん!?」
凛「行っちゃった……大丈夫かな」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:51:50.11 ID:AqPv/NaS0<>
─こぼれた記憶の世界─
ことり(──ここは?)
ことり(どこ?)
ことり(たしか海未ちゃんのラブアローシュートにやられて……)
ことり(いや、体調不良のせいもあるけど)
ことり(あの時の海未ちゃん、いつもの海未ちゃんだったなぁ)
「ことりはみなみことりっていうの」
「ことりさん……」
「ねぇ、あなたは?」
「わたしはうみ、そのだうみです」
ことり(……っ!?)
ことり(あれって)
ことり(小さい頃のことりと海未ちゃんだ) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:52:47.53 ID:AqPv/NaS0<>
「うみちゃんかぁ」
「あの、その……」
「うみちゃん、ことりといっしょにいたらいじめられるよ」
「え? なんでですか?」
「ことりほら……」トコトコ
「あっ……」
ことり(なつかしいなぁ……)
ことり(そっか! ことり、夢を見てるんだ)
「ね?」
「そんなの──」
「あー! あいつまだいるぞぉ!」
「あ……」ビクッ
「どうしたのですか?」
「へんなあるきかたー!」
「やーいやーい! ふつうにあるいてみろよー!」
「……ぐすっ、うぅー」ジワァ
「……っ! やめてください!」
「え?」ポロポロ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:53:43.97 ID:AqPv/NaS0<> 「なんだー?」
「ああ、おまえかー」
「このこをいじめるのはやめてください!」
ことり(海未ちゃん!)
ことり(……そっか、この時からそうだったね)
「なんだよ、おまえだってジャングルジムにのぼれないこわがりだろー」
「やーい、こわがりー!」
「むー……/// こわくなんかありません!」
「だったらのぼってみろよー」
「うみちゃん……」グスッ
「……じゃあ、のぼったらやめてくれますか?」
「え?」
「のぼれたら、ことりさんをいじめるのをやめてくれますか?」
「うみちゃん、いいよぉ」
「よくないです!」
「いいよ! おまえなんかにはできないからな!」
「いいましたね」
「うみちゃんやめてよ! ことりはだいじょーぶだからっ」
「ことりさん」
「え?」
「もし、のぼれたら」
「……うん」
「──わたしと、ともだちになってくださいっ」
ことり(──海未ちゃんがことりのスーパーヒーローだったのは)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/08/31(日) 21:56:28.53 ID:AqPv/NaS0<> 今日はここまで。
見てくださった方、ありがとうございます。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/08/31(日) 21:57:54.88 ID:GpG9RFqZO<> うあぁぁぁぁっっ!!激しすぎよ比企谷クうぅぅぅぅうンっ!!
子宮の奥の壁まで突かれてるうぅぅぅぅう!?!?
もう駄目えぇぇぇえっ!!抜いてえぇぇぇえっ!!
膣内の隙間がぴったりと閉じちゃってるうぅぅぅぅうう!!!
比企谷クンのおちんちん大きすぎよおぉぉぉお!!いやあぁぁぁんっ!!
このままじゃ比企谷クン専用のおまんこになっちゃうぅぅぅう!!
抜いてよおぉぉぉ!!早く抜いてってばあぁぁぁあ!!
ちょっ比企谷クン!?どうして加速してるのよおぉぉぉっ!?
ひゃあぁぁぁぁあ!!あんあんあんあーーん!!!
あはーーっ!!壊れちゃう!!戻らなくなっちゃうぅぅぅう!!!
比企谷クンだけのおまんこに改造されちゃうぅぅぅうう!!
ああぁぁぁーーーーっっ!!膣内でビクンビクンしてるうぅぅぅう!!
膣内で出して良いなんて言ってないのにいぃぃぃい!!
んくうぅぅぅぅうっっ!!いっぱい注入されてりゅうぅぅぅぅう!!
比企谷クンのおちんぽミルクで子宮が満たされちゃうぅぅぅうう!!
まだドクドク脈打ってるぅぅぅぅ!!もうこれ以上は入らないわよぉぉぉ!!
ひゃおぉぉぉ!?尿道を遡ってきてるうぅぅぅぅう!?!?
子宮には収まりきらずに尿道へ流れてりゅうぅぅぅぅう!!!
んはあぁぁぁあ!!もうどうにでもなっちゃえぇぇぇ!!
アへ顔ダブルピース!!お願い由比ヶ浜さん!!あたしを見てぇぇぇ!!
あんあんあああぁぁぁーーーーん!!!もう止まれないのぉ!!!!
うあぁぁぁぁっっ!!激しすぎよ比企谷クうぅぅぅぅうンっ!!
子宮の奥の壁まで突かれてるうぅぅぅぅう!?!?
もう駄目えぇぇぇえっ!!抜いてえぇぇぇえっ!!
膣内の隙間がぴったりと閉じちゃってるうぅぅぅぅうう!!!
比企谷クンのおちんちん大きすぎよおぉぉぉお!!いやあぁぁぁんっ!!
このままじゃ比企谷クン専用のおまんこになっちゃうぅぅぅう!!
抜いてよおぉぉぉ!!早く抜いてってばあぁぁぁあ!!
ちょっ比企谷クン!?どうして加速してるのよおぉぉぉっ!?
ひゃあぁぁぁぁあ!!あんあんあんあーーん!!!
あはーーっ!!壊れちゃう!!戻らなくなっちゃうぅぅぅう!!!
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ああぁぁぁーーーーっっ!!膣内でビクンビクンしてるうぅぅぅう!!
膣内で出して良いなんて言ってないのにいぃぃぃい!!
んくうぅぅぅぅうっっ!!いっぱい注入されてりゅうぅぅぅぅう!!
比企谷クンのおちんぽミルクで子宮が満たされちゃうぅぅぅうう!!
まだドクドク脈打ってるぅぅぅぅ!!もうこれ以上は入らないわよぉぉぉ!!
ひゃおぉぉぉ!?尿道を遡ってきてるうぅぅぅぅう!?!?
子宮には収まりきらずに尿道へ流れてりゅうぅぅぅぅう!!!
んはあぁぁぁあ!!もうどうにでもなっちゃえぇぇぇ!!
アへ顔ダブルピース!!お願い由比ヶ浜さん!!あたしを見てぇぇぇ!!
あんあんあああぁぁぁーーーーん!!!もう止まれないのぉ!!!!
うあぁぁぁぁっっ!!激しすぎよ比企谷クうぅぅぅぅうンっ!!
子宮の奥の壁まで突かれてるうぅぅぅぅう!?!?
もう駄目えぇぇぇえっ!!抜いてえぇぇぇえっ!!
膣内の隙間がぴったりと閉じちゃってるうぅぅぅぅうう!!!
比企谷クンのおちんちん大きすぎよおぉぉぉお!!いやあぁぁぁんっ!!
このままじゃ比企谷クン専用のおまんこになっちゃうぅぅぅう!!
抜いてよおぉぉぉ!!早く抜いてってばあぁぁぁあ!!
ちょっ比企谷クン!?どうして加速してるのよおぉぉぉっ!?
ひゃあぁぁぁぁあ!!あんあんあんあーーん!!!
あはーーっ!!壊れちゃう!!戻らなくなっちゃうぅぅぅう!!!
比企谷クンだけのおまんこに改造されちゃうぅぅぅうう!!
ああぁぁぁーーーーっっ!!膣内でビクンビクンしてるうぅぅぅう!!
膣内で出して良いなんて言ってないのにいぃぃぃい!!
んくうぅぅぅぅうっっ!!いっぱい注入されてりゅうぅぅぅぅう!!
比企谷クンのおちんぽミルクで子宮が満たされちゃうぅぅぅうう!!
まだドクドク脈打ってるぅぅぅぅ!!もうこれ以上は入らないわよぉぉぉ!!
ひゃおぉぉぉ!?尿道を遡ってきてるうぅぅぅぅう!?!?
子宮には収まりきらずに尿道へ流れてりゅうぅぅぅぅう!!!
んはあぁぁぁあ!!もうどうにでもなっちゃえぇぇぇ!!
アへ顔ダブルピース!!お願い由比ヶ浜さん!!あたしを見てぇぇぇ!!
あんあんあああぁぁぁーーーーん!!!もう止まれないのぉ!!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/31(日) 22:17:20.56 ID:rfUn3KP6O<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/08/31(日) 22:31:46.90 ID:wuiI1f1uO<> 乙
待ってた甲斐があった <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/08/31(日) 23:19:02.12 ID:vonM0DfCo<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/01(月) 14:32:38.65 ID:5JoPERC10<> やっと来てくれたか
乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/01(月) 14:45:06.86 ID:5kWaGv4U0<> 続き待ってる!
乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/01(月) 18:17:48.12 ID:Nl83P84KO<> 乙
海未ちゃんかわいい <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/02(火) 17:53:02.06 ID:76PJNayh0<> 乙
待ってる <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:20:37.86 ID:oJpL29fC0<> たくさんのコメントありがとうございます!
ちょっと展開がぐだりそうですがお付き合い頂ければ幸いです。
再開します。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:21:30.28 ID:oJpL29fC0<> ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─音ノ木坂学院保健室─
海未「南さん……」
海未(大丈夫でしょうか?)
海未(先ほど感じた体の軽さ……)
海未(あまり食事を取られていないのでしょうか?)
ことり「……う、ん……」
海未(……軽、い?)
海未(なにと比べて?)
海未(──以前もこうして南さんを抱えたことがある)
海未(ということでしょうか?)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:22:10.08 ID:oJpL29fC0<> ことり「…………あ、海未ちゃん?」
海未「あっ!」ドキッ
海未「南さん、気付かれましたか?」
ことり「海未ちゃんが運んでくれたの?」
海未「ええ。先生を呼んできます」
海未「まっていてくださいね?」ニコッ
ことり「あっ…………うん」ギュッ
ことり(そう、だよね)
ことり(海未ちゃんは全部忘れちゃったんだもんね)
ことり(小さい頃のことも)
ことり(──ことりのことを好きなことも)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:24:14.48 ID:oJpL29fC0<> ─音ノ木坂学院校舎内廊下─
海未「はぁ……よかった」
海未(南さんが大事でなくて安心しました)
海未(……ですが、この感覚はなんなのでしょうか?)
海未(南さんのことになると胸が高鳴って……)
海未(自分を抑えられなくなるような)
海未(目が覚めた南さんを抱きしめたいだなんて)
海未(変ですよ)
海未(それに南さんは今の私のことは……)
海未(多分、好きじゃない)
海未(……はっ!)
海未(なにを考えているのでしょうか)
海未(好きとか嫌いなどと、意味がわかりません)
海未「はぁ……」
海未(希姉さんに相談してみましょうか?)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:30:01.52 ID:oJpL29fC0<>
─音ノ木坂学院校庭─
希「あ、戻ってきたよ」
穂乃果「海未ちゃん! ことりちゃんは!?」
海未「心配ないですよ。先生が言うには軽い貧血、とのことでした」
凛「よかったにゃー♪」
花陽「花陽も安心したー」
真姫「……ふーん」
絵里「夏の暑さの影響かもね」
絵里「他のメンバーも体調を崩してしまうかもしれないわ」
絵里「ストレッチして、今日はもうあがりましょうか?」
にこ「最近暑い日続いてるしね」
絵里「みんなも、それでいいわね?」
希「はーい」
絵里「じゃあ、各自ストレッチしてーっ! 凛は私と組むのよっ!」
凛「え、うん。いいよーっ♪」
絵里「え、いいの?」
真姫「絵里、その前にちょっといい?」
海未「希姉さん、一緒によろしいですか?」
希「いいよー♪」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:30:42.41 ID:oJpL29fC0<> 希「いっちに、いっちに」
海未「では、次は私が……いっちに、さんしー」
希「……ふぅ、こんなもんでええやん?」
海未「ありがとうございました」
希「にしても、ことりちゃん本当に大丈夫かなぁ」
海未「あの、希姉さん」
海未「南さんのことで少し話があるのですが……」
希「話?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:32:16.05 ID:oJpL29fC0<>
─秋葉原メイドカフェ─
海未「ど、どうしてメイドカフェなのですか?」
希「いやー、ここのパフェが美味しくてねー♪」
絵里「よく希と2人で食べに来るのよ」
海未「絢瀬先輩と希姉さんはパフェがお好きなんですね」
絵里「堅いわねー。絵里でいいわよ、いつも通り♪」
希「μ'sは先輩後輩なしなんだよ!」
海未「そうなんですか……」
絵里「言ってなかったの?」
希「あははっ♪」
絵里「もー!」
希「それでことりちゃんのことだったよね?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:33:38.97 ID:oJpL29fC0<> 海未「はい、私と南さんは──」
ミナリンスキー「呼びましたか? お嬢様──って、あれ?」
海未「あ……南、さん?」
ミナリンスキー「う、海未ちゃんっ?///」
海未「は、はい。海未です///」カァーッ
絵里「ああ、スペシャルパフェ3つお願いねっ♪」
希「うひひっ♪ ドッキリ大成功っ♪」
ミナリンスキー「え、あ、かしこまりました、お嬢様」
ミナリンスキー「ぺこっ」ダッ
海未「……///」
希「どうだった?」
海未「メイド服姿も素敵ですね///」
絵里「へぇ、そうなんだ」ニヤニヤ
海未「……はっ! ではなく!」
海未「なぜ南さんがここに?」
希「バイトやん?」
海未「アルバイト、ですか」
絵里「期間限定だけどね」
海未「ですが、体調は……」
希「室内なら涼しいし激しい動きもしないって言ってたから」
絵里「と言っても真姫も心配してたしね。お話がてら様子を見なくちゃと思ってね」
のぞえり((本当は他の理由もあるけど))
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:36:28.01 ID:oJpL29fC0<> 海未「そう、ですか」
希「積もる話もあると思うけど、まずはパフェを食べて落ち着こう。ね?」ニコッ
海未「……はい」
ミナリンスキー「お待たせしましたっ! スペシャルパフェ3つでーすっ♪」
絵里「ハラショー!」
海未「わっ、とても美味しそうですねっ!」
希「ミナリンスキーちゃん、いつもの頼むで!」
海未「いつもの?」
ミナリンスキー「ふぇ!? や、やるの!?」
絵里「あったりまえでしょ? 海未がいない時はやって、いる時は」
ミナリンスキー「絵里ちゃんストップ! ストップ! やるからぁ! ことりやるからぁっ!」
海未(な、なにをするのでしょうか?)ドキドキ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:37:15.02 ID:oJpL29fC0<> ミナリンスキー「お嬢様方? 私、ミナリンスキーが……」
ミナリンスキー「いまからパフェが美味しくなる魔法を掛けさせて頂きますっ♪」
絵里「ハラショー!」パチパチッー
希「待ってましたぁっ!」パチパチッー
海未「わぁー! 魔法ですか!? 凄いです!」パチパチッー
ミナリンスキー(やりにくいなぁ///)
ミナリンスキー「いきますっ!」
ミナリンスキー「美味しくなぁれっ♪ ちゅんちゅんちゅっ♪」
ミナリンスキー「……///」カァーッ
絵里「ひゅーっ! ひゅーっ! ハラショー!」パチパチッー
希「めっちゃスピリチュアルやんっ!」パチパチッー
海未「か、か……///」
海未(可愛すぎます……///)カァーッ
希「おやおやー?」ニコニコ
絵里「あらあらー?」ニコニコ
ミナリンスキー「あ……///」
ミナリンスキー(海未ちゃん、顔真っ赤……)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:38:07.47 ID:oJpL29fC0<> 海未「な、なんですか?///」
のぞえり『べーつーにー?』ニコニコ
ミナリンスキー「お、お嬢様方? ミナリンスペシャル三角くじをどうぞ?」
のぞえり((きたかっ!))
海未「なんですかそれ?」
ミナリンスキー「そっか、海未ちゃんははじめてだったねっ♪」
ミナリンスキー「いま、期間限定ミナリンキャンペーンをやってるんだぁ」
ミナリンスキー「9月12日までにスペシャルパフェをご購入毎に一回引けるんだよぉ」
海未「へぇ、賞品は……」
希(そう、うちらはっ!)
絵里(この時をっ!)
のぞえり『この瞬間を待っていたんだぁっ!』
海未「ひっ!」ビクッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:39:31.74 ID:oJpL29fC0<> 絵里「今日こそいただくわ」ゴゴゴッ
希「三等賞のパフェ引換券っ!」ゴゴゴッ
海未「おぉーっ、2人ともすごい気迫ですっ!」
絵里「私からいくわ!」
ミナリンスキー「どうぞっ♪」
絵里「はああぁぁらぁしょぉぉぉぉおっ!」
ピッ!
ミナリンスキー「おぉ! おめでとうございます! 二等ですよぉ!」
海未「二等ですか!? おめでとうございます!」
絵里「……全然よ」
海未「え?」キョトン
希「ぷっ! くくっ」ウヒヒッ
希「二等賞はミナリンスキーと握手やんなぁ?」クスクスッ
ミナリンスキー「はい、どうぞっ♪」
にぎにぎ。
海未「あっ──」
ミナリンスキー「え?」
海未「……///」プイッ
ミナリンスキー(海未、ちゃん?)
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<><>2014/09/06(土) 21:40:32.33 ID:JhyZrqyJ0<> 理樹・佳奈多「「メル友?」」真人・葉留佳「「おう(うん)」」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410004413/
理樹(バスの事故から3ヶ月、
もう雪が降る季節だ。
僕らは悪夢のような出来事から目を覚まし、
今をこうして悠々と過ごしている)
日常系リトバスSSです!
亀更新ですがよろしくお願いします。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:48:15.99 ID:oJpL29fC0<>
絵里「はぁ、握手なんていつでも出来るじゃない」
絵里「こっちはその気になったらワシワシ出来んのよ?」
絵里「握手どころで済ますつもりはないのよ?」
希「まあまあ」
希「次はうちやん?」ニヒヒッ
ミナリンスキー「あ、うん! どうぞっ♪」
希「うちのスピリチュアルパワーで……はっ!」
ピッ!
ミナリンスキー「わっ! おめでとうございますっ!」
絵里「ハラショー!パフェ引換券じゃない!」
海未「希姉さん凄いですっ!」
希「ふふんっ♪ カードが告げてたからね」カードピッ!
ミナリンスキー「うふふっ♪ はい、どうぞっ♪」
絵里「次は海未ね!」
希「カードによるといい物が当たるらしいよっ♪」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:49:06.34 ID:oJpL29fC0<> 海未「は、はい」ドキドキ
ミナリンスキー「一枚引いてくださいっ♪」
ガサゴソッ。
海未(……握手、したいな……)
海未(はっ! なにを考えているんですか私は!)
海未(──さっさと引いてしまいましょう)
ピッ!
ミナリンスキー「あ」
のぞえり『あ』
海未「へ?」
ミナリンスキー「おめでとうございますっ! 一等賞ですっ♪」
絵里「あー、やっぱり海未は持ってるわね」
希「めっちゃスピリチュアルやんっ!」ニコッ
海未「あの、一等賞って……」
ミナリンスキー「一等賞は、ミナリンスキーとツーショット撮影ですっ♪」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:50:04.94 ID:oJpL29fC0<> ミナリンスキー「あの、お嬢様?」
海未「な、なんですか?」
ミナリンスキー「もう少し、こっちに寄ってくれませんか?」
絵里「海未ったら意識しすぎじゃない?」ニコニコ
希「ほんと可愛いなぁ」ニコニコ
絵里「ほら、海未ー? もっとくっつかないと写真が取れないわよ?」
海未(そんなこと言ったって……)
海未(他のお客様の視線もありますし)
ミナリンスキー「もー、海未ちゃん!」ヒソヒソッ
海未「ひゃいっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:51:04.51 ID:oJpL29fC0<> ミナリンスキー「そんなんだったらことりから攻めちゃうぞっ♪」ヒソヒソッ
ぴとっ♪
海未「わっ! 南さんっ!?///」ドキッ
ミナリンスキー「あははっ♪ 海未ちゃん可愛いっ♪」ヒソヒソッ
ミナリンスキー「──こういうところ変わらないね」ボソッ
海未「え?」
ミナリンスキー「お嬢様? 笑ってくださいっ♪」
海未「は、はいっ」ニコッ
ミナリンスキー「はい、チーズッ!」
パシャッ!
絵里「海未ったら真っ赤じゃない!」
希「スピリチュアル可愛いやん!」
海未「あ、ありがとうございました」
ミナリンスキー「ううん、こっちこそありがとうっ♪」
ぎゅっ♪
海未「あ、手……///」
ミナリンスキー「えへへっ♪ 楽しかったから二等賞もプレゼント♪///」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:52:26.82 ID:oJpL29fC0<> 海未「ありがとうございます///」ドキドキ
海未「……っ!」ゾクッ!
海未(今のは?)
海未「……」キョロキョロ
ミナリンスキー「どうしたの?」
海未「いえ、なんでもありません」
ミナリンスキー「そう? じゃあことり、他のお客様を対応しなきゃだからっ♪」
ミナリンスキー「ゆっくりしていってねっ♪」
海未「ええ、ありがとうございます」
海未(敵意……ですか?)
海未(他のお客様とはまったく違う視線を感じました)
海未(私に、でしょうか?)
絵里「海未、良かったじゃない。憧れのミナリンスキーとツーショット撮影、なーんて♪」ニコニコ
海未「茶化さないでください」
希「んー? 海未ちゃんどうかした?」
海未「い、いえ」
海未(気にしても仕方ありませんね)
海未「さっ! パフェを食べましょう?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:53:22.08 ID:oJpL29fC0<>
─神社─
絵里「それはアレね」
希「アレやね」
海未「アレ、とは?」
のぞえり『恋よ!』
海未「こ、ここここここっ!」
海未「恋!?」
海未「……///」カァーッ
希「だって、ことりちゃんのこと抱きしめたいって……///」
絵里「海未ったら大胆ねぇ///」
海未「それはっ! その……安心したというか、なんというか!」アセアセ
海未「大体、女の子同士ですよ?」
海未「ありえませんよ……」シュン
絵里(うーん、以前の海未からは想像出来ない姿ね)
希(記憶を失ってもことりちゃんが好きとは……園田恐るべし)
海未「もし、そうだとしても南さんが私のことを好きになるなんて……」
海未「そんなことないでしょうし」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:54:04.20 ID:oJpL29fC0<> のぞえり((そんなことあるのよ))
希「海未ちゃん……」
海未「……私、わからないんです」
希「え?」
海未「自分のことが」
海未「南さんのことが……」
海未「だからなんだか、受け入れられなくて」
海未「ごめんなさい」
絵里「海未……」
絵里「大丈夫よ、海未!」
海未「え?」
絵里「自分一人で抱え込まないで」ニコッ
海未「絵里さん……」
希「海未ちゃんにはうちらがついてるよ」ニヒヒッ
海未「希姉さん……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:54:58.28 ID:oJpL29fC0<> 絵里「そうよ」
絵里「記憶は失っても、仲間は失っていないわ」
希「いつでも頼ってええんよ?」
海未「ありがとう、ございます」ニコッ
希「では、こののぞみんが一ついいことを教えてあげようっ♪」
海未「え?」
海未「なんですか?」ワクワク
希「ことりちゃんを好き『かもしれない』」
絵里「え?」
希「パフェが好き『かもしれない』」
海未「希姉さん?」
希「明日もいいことある『かもしれない』」
希「記憶が戻る『かもしれない』」
希「『かもしれない』『かもしれない』……」
希「両想い『かもしれない』」カードピッ!
海未「……っ!」ドキッ
絵里「希……」ニコッ
希「いまはそれでいいんじゃない?」
希「受け入れられないし否定も出来ない」
希「それでも海未ちゃんは海未ちゃんなんだからっ♪」
希「『かもしれない』でちょっとずつでも認めてあげれば……」
希「それでいいんじゃない?」ニコッ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:55:43.29 ID:oJpL29fC0<> 海未「あ……っ!」
海未「はいっ!」ニコッ
絵里「ハラショー……!」
希「うちもたまにはいいこと言うでしょ?」ウヒヒッ
絵里「やっぱりμ'sのお母さんね?」クスクスッ
海未「希姉さんはお姉さんですよっ」
絵里「ものの例えよ」
希「あははっ♪ 海未ちゃんって天然だね」クスクスッ
海未「そ、そんなことありませんよっ!」
絵里「最初は握手券が欲しかったくせにー?」クスクスッ
海未「なっ! なんで知って……///」
絵里「あ、やっぱりそうだったんだ」ウヒヒッ
海未「え?」
海未「……っ///」カァーッ
希「海未ちゃんかーわいいー♪」
絵里「赤くなってるー♪」
海未「もーっ!///」
海未(たしかに私は)
海未「からかわないでくださいっ!///」
海未(南さんが好きなの『かもしれない』)ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:56:44.23 ID:oJpL29fC0<>
─秋葉原─
海未(そろそろ、ですかね)
「ことり……まだですか? 私は一分一秒でもはやく、あなたに会いたい……」
海未「──勝手なことを言うのはやめてくださいっ!///」
希「えー?」
絵里「そうよ希! この場合はこうよ!」
絵里「ことり、私にはこうしてあなたを待つしか出来ません……所詮は叶わぬ恋。ですが! あなたのことは私が護り続けますっ」
希「あー! 言いそう! 今の海未ちゃんはそんな感じ!」
海未「……護る?」
希「海未ちゃん?」
絵里「どうかした?」
海未「あ、いえ」
海未「と、とにかく! おとなしく待ってなきゃダメですよ」
絵里「ふふっ♪ からかいがいがあるのは」
希「変わらんねっ♪」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 21:59:05.52 ID:oJpL29fC0<>
「おーいっ! みんなーっ♪」
希「あ、きたきたー」
海未「南さんっ」パァーッ!
絵里「遅いわよ? 心配するじゃない」
ことり「ごめんね、ことりが体調崩したばっかりに……」
希「ええんよええんよ」ニコニコ
絵里「誰かが倒れそうになったらみんなで支える……そうでしょ、海未」
海未「はい」
海未「そうだと思います」
ことり「えへへーっ♪ ありがとう」ニコッ
絵里「じゃあ、帰りましょうか?」ニコッ
希「うちもうお腹ペコペコー」
絵里「さっきパフェ食べたでしょ?」
希「育ち盛りやもんっ♪」
絵里「それ以上育ったらファンの視線がますます胸に……」
希「やーん! えりちのえっちーっ♪」
海未「は、破廉恥ですっ!」
ことり「あははっ♪」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:17:18.04 ID:oJpL29fC0<> ─2人の帰り道─
ことり「じゃあ、海未ちゃんここで……」
海未「あ、その……家まで送ります」
ことり「え?」
海未「あ、深い意味はなくてですね」
海未「ご自宅に着くまでの間、お一人だと心配ですので」
ことり「そう、なんだ///」
ことり「じゃあ、お願いしちゃおうかなぁ」
ことり「ことりのボディーガードっ♪」ニコッ
海未「はい///」
ことり「ことりのお家、こっちだよ」トコトコ
海未「──なんだかすごく不思議な感じです」トコトコ
ことり「なにが?」
海未「きっと、はじめてではないのですね」
ことり「……ことりのボディーガード?」
海未「はい」
海未「記憶はないのですが、こうしてあなたと2人で歩くことが」
海未「懐かしくて、すごく心地がいいです」
ことり「そう、なんだ……」
ことり「ねぇ、朝の穂乃果ちゃんのお話、憶えてる?」
海未「竹刀の話、ですか?」
ことり「うん」ニコッ
ことり「ある日突然、海未ちゃんが竹刀ケースを背負っててね──」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:18:23.85 ID:oJpL29fC0<>
─回想2人の帰り道─
ことり「ねぇ、海未ちゃん?」
海未「なんですか?」キョロキョロ
ことり「どうしてそんなにキョロキョロしてるのかな?」
海未「怪しい輩がいないか確認しています」キョロキョロ
ことり「……じゃあ、どうして今日は竹刀を持ってるの?」
海未「ことりを襲うような不届きな輩を成敗するためです」
ことり「そう、なんだ」
ことり「ちょっと、警戒しすぎのような……」
海未「はぁ……」
海未「ことりはなにもわかっていませんね」
ことり「わかってない?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:19:21.17 ID:oJpL29fC0<> 海未「いいですか? 私たちはスクールアイドルとして活動をはじめました」
ことり「うん」
海未「いまやネットで私たちのライブを見ている方は多勢います」
ことり「すごい再生数だもんね」
海未「そう」
海未「つまり、ことりの可愛さ美しさ清純さ奥ゆかしさ……」
海未「数え上げたらキリがありませんが」
ことり「海未ちゃん、恥ずかしいよぉ///」
海未「それら全てが日本国民に伝わってしまっているのです」
海未「みなさんがことりのことを応援してくれれば良いのですが」
海未「中には少々過激な方もいらっしゃるかもしれません」
ことり「そ、そうかなぁ?」
海未「そうです」
海未「だからしばらくは私があなたのボディーガードをします」
海未「いいですね?」ニコッ
ことり「いいけどぉ」
海未「けど、なんですか?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:20:55.09 ID:oJpL29fC0<> ことり「海未ちゃん、ホントはことりと一緒にいたいだけだったりしてーっ♪」ニコニコ
海未「なっ!///」
海未「ち、ちがいますよ! そんなんじゃありません!///」
ことり「そうなんだぁ」
ことり「海未ちゃん、ことりと一緒にいたくないんだぁ」ジワァ
海未「え!? いや、あの、そんなわけないじゃないですか!?」アワアワ
ことり「じゃあ、どっち?」グスッ
海未「そ、それは……」
ことり「それは?」ウルウル
海未「一緒にいたい、です」
海未「……///」カァーッ
ことり「やっぱりー♪」ニコッ
海未「ことり!? 嘘泣きですか!?」
ことり「えへへー♪」
ことり「ほら、キョロキョロするのはもうおしまいにして、ことりのお家でお菓子でもたべよっ?♪」ニコッ
海未「はぁ……あなたという人は」
海未「本当に襲われたらどうするのですか?」
ことり「大丈夫だよ、だって──」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:21:46.83 ID:oJpL29fC0<> ことり「だって、ことりのことは海未ちゃんが……って、なんで泣いてるの!?」
海未「い、いえ……」グスッ
海未「急にごめんなさい」ヒッグ
海未「お話を聞いていたらなんだか悲しくなってしまいまして」ポロポロ
ことり「悲しく?」
海未「はい……」グスッ
海未「記憶がないことが、あなたとの思い出がなにもないことが」ポロポロ
海未「……私は悲しい」ボロボロ
ことり「……っ!」
海未「……」ゴシゴシッ
ことり「あの、ことりっ!」
海未「ごめんなさい」
海未「もう、大丈夫です」
ことり「海未ちゃん……」
海未「さっ、遅くなってはお母様が心配されますよ?」
海未「行きましょう?」
ことり「う、うん」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:22:42.02 ID:oJpL29fC0<>
─ことりの部屋─
ことり(今日は、色々なことがあったなぁ)
『記憶がないことが、あなたとの思い出がなにもないことが……私は悲しい』
ことり(海未ちゃん、泣いてた)
ことり(……ことりは最低だね)
ことり(記憶がなくても海未ちゃんは海未ちゃんなのに……)
ことり(『海未ちゃんがことりのことを忘れてつらい』)
ことり(そう思ってしまうことりは)
ことり(──なんてわがままなんだろう)
ことり(海未ちゃんだって辛いのに……)グスッ
ことり「はぁ……」
ことり「9月12日、かぁ」
ことり(海未ちゃんはいつもことりが喜ぶ物をくれたよね)
『ことり、プレゼントです! これで美味しいお菓子を作ってください!』
『今年はこれです! ことりに似合いそうな物を穂乃果と選びましたっ♪』
『はいっ♪ ことりカラーのリボンですっ! 良かったら使って下さいっ!』
ことり「……っ」ポロポロ
『ねぇ、ことり? 今年はなにが欲しいですか?』
ことり(毎年、そんなふうに聞いてきたよね)
ことり(海未ちゃん、ホント不器用なんだから……)グスッ
ことり(ことりはね……)
ことり「ことりの欲しい物は──」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/06(土) 22:26:34.17 ID:oJpL29fC0<> 今日はここまで。
見てくれた方ありがとうございます。
あまり話が進展せずすみません。
また来週に再開出来ればと思います。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/06(土) 22:38:24.82 ID:URoxD1UV0<> 乙です
楽しみにしてます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/06(土) 22:42:01.54 ID:uXXWZMjkO<> 乙乙
届きそうで届かないじれったい感じがすごく良い <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2014/09/06(土) 22:43:50.07 ID:MZbouxZGO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/06(土) 23:09:01.81 ID:adzGcnKYO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/06(土) 23:34:47.54 ID:2//qUzc2O<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/06(土) 23:45:53.47 ID:+3Du4Y8oo<> 乙です、今追いつきました
海未ちゃんが純粋でいいなぁ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/07(日) 07:52:06.32 ID:/K9LiZyF0<> 乙
最高です!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/07(日) 12:10:47.06 ID:aPw9TTig0<> いいねえ
あんまり急に進展しない方がドキドキしていいです <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/12(金) 13:39:12.99 ID:8xzZaKyrO<> コメントありがとうございます。
完結までお時間いただきそうですが、最後までお付き合い頂ければと思います。
本日は誕生日当日です。
ことりちゃんおめでとう!
SSの更新は明日以降予定しています。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/12(金) 19:01:14.34 ID:vuw3k6EfO<> ことり誕おめでとう
待ってるよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/09/13(土) 11:53:40.48 ID:wECiT5ZH0<> おいついたー
いい感じやね <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/13(土) 13:17:50.75 ID:ZydeVcDNO<> 待ってる <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 18:46:11.20 ID:LnGkxTN70<> コメントありがとうございます。
まったり再開します! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 18:46:38.34 ID:LnGkxTN70<> ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─こぼれた記憶の欠片─
海未(……ここは?)
海未(どこでしょうか?)
「わたしはうみ、そのだうみです」
「うみちゃんかぁ」
海未(幼い私と……南さん?)
海未(昨日の夢の続き、ですか)
「あの、その……」
(ともだちになりたい)
海未(……声が、聴こえる?)
「うみちゃん、ことりといっしょにいたらいじめられるよ」
「え? なんでですか?」
「ことりほら……」トコトコ
「あっ……」
「ね?」
「そんなの──」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 18:47:53.81 ID:LnGkxTN70<> 「あー! あいつまだいるぞぉ!」
「あ……」ビクッ
「どうしたのですか?」
「へんなあるきかたー!」
(……なんでそんなことをいうのですか?)
海未(……っ!)
「やーいやーい! ふつうにあるいてみろよー!」
(やめてください)
(せっかくわらってくれたのに)
「……ぐすっ、うぅー」ジワァ
「……っ! やめてください!」
(なかないで)
「え?」ポロポロ
(なかないでください)
海未(……この声は)
海未(幼い私の声?)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 18:49:03.36 ID:LnGkxTN70<> 「なんだー?」
「ああ、おまえかー」
「このこをいじめるのはやめてください!」
「なんだよ、おまえだってジャングルジムにのぼれないこわがりだろー」
「やーい、こわがりー!」
「むー……/// こわくなんかありません!」
(こわいけどっ)
「だったらのぼってみろよー」
「うみちゃん……」グスッ
「……じゃあ、のぼったらやめてくれますか?」
(こわいけどっ!)
「え?」
「のぼれたら、ことりさんをいじめるのをやめてくれますか?」
(たかいところにのぼるよりも)
「うみちゃん、いいよぉ」
(じぶんがこわいおもいをするよりも)
「よくないです!」
(──あなたがないているほうがやなんですっ!)
「いいよ! おまえなんかにはできないからな!」
「いいましたね」
「うみちゃんやめてよ! ことりはだいじょーぶだからっ」
「ことりさん」
「え?」
「もし、のぼれたら」
「……うん」
「──わたしと、ともだちになってくださいっ」
海未(これが)
海未(南さんとの出会いだったんですね)
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/14(日) 18:56:39.73 ID:hGil5m50O<> 待ってた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/14(日) 19:06:05.56 ID:RRGyqc9So<> きてた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/14(日) 19:17:29.70 ID:Qqfc5ogR0<> 待ってました! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:14:24.77 ID:ud0RQE4uO<>
「え!?」
「おい、はやくしろよぉ!」
「いま、いきます」
「うみちゃんっ!」
海未(小さい私、どんどん登って行きますね)
海未(……怖く、ないのでしょうか?)
(こわくない)
海未(……っ!)ドキッ
(こわくないっ!)
「うみちゃん、あぶないよぉ」ポロポロ
海未(南さん……)
「あれー? あれって、うみちゃん?」
「あ、いじめっこたちもいる」
海未(あれは、幼い穂乃果さんですね)
「ねぇねぇ、うみちゃんなにしてるの?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:18:04.09 ID:ud0RQE4uO<> 「え? あ、うみちゃんはことりのせいで……」グスッ
「ど、どうせのぼれっこないよ!」
「そうだよ! こないだだってのぼれなくてなきべそかいてたんだから!」
「そ、そうなの?」
「うん、ほのかもみたよ」
海未(たしかにこんなこと、あったような気が……)
海未(恥ずかしいです)
「うみちゃん……」グスッ
「だいじょーぶだよっ!」ギュッ
「え?」
「うみちゃんはのぼれるよ」
「どうして?」
「だって、あなたをまもるためにのぼってるんでしょ?」
「ことりを、まもる?」
「ほら? いっしょにおーえんしよう?」
「おうえん?」
「すぅーーーっ、うーみちゃーんっ! がんばれーっ!」
「ぴゃぁ!?」ドキッ
「ほら? えとー、ことりちゃん?」
「う、うん」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:19:27.92 ID:ud0RQE4uO<>
「わたしほのか、こーさかほのか! いっしょにおーえんしよう?」
「おっきぃこえ、はずかしいよぉ」
「いっしょにやればだいじょーぶだよっ!」
「で、でも」
「うーみちゃーんっ! がんばれーっ!」
「うみちゃん……がんばれぇ」
(はいっ)
「もっとおおきなこえで!」
「うぅー。うみちゃん、がんばれぇ!」
(聴こえていますよ)
「もういっかい!」
「うみちゃんっ! がんばれぇっ!」
(はいっ! がんばります!)
「な、なんだよ! そんなのいみないよ!」
「そうだそうだ! おまえらばかなんじゃないのか!」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:20:10.23 ID:ud0RQE4uO<>
「こ、ことりは……」
「そんなことないもんっ!」
「え?」
「な、なんだよっ!」
「うみちゃんがともだちをまもるためにやってるんだもんっ! ばかじゃないもん!」
「ほ、ほのかちゃん?」
「うみちゃんはやる! やるったらやる!」
「むりだよ!」
「そーだ、いまになきだすぞ!」
「そんなことない!」
「……あっ」パァーッ!
「ことりちゃん? あっ!」パァーッ!
「……はぁ、はぁっ」
(た、たかいです……)
「ほら! ほんとうにのぼれた!」
「う、うそだぁ!」
「ずるしたんじゃないの!?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:26:00.37 ID:ud0RQE4uO<>
「これで、よいのでしょう!?」
「もう2度と!」
「ことりをいじめないでくださいっ!」
「うみちゃんっ……」グスッ
「さっすがうみちゃん!」
「ねえ、いこうよっ……」
「う、うん」
海未(幼い私……よく頑張りましたね)グスッ
「ふぅ……」
(さて、これからどうしましょう)
(こわくておりれません)
海未(……ふふっ♪ なんだか微笑ましいです)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:27:37.97 ID:ud0RQE4uO<> 「ほのかさん、ありがとうございます」
「あははっ♪ つぎはおりるれんしゅーもしなきゃね」
「うみちゃん……」グスッ
「ことりさん、みててくれましたか?」
「うんっ」ポロポロ
「わたしと、ともだちになっ」
──ぎゅっ。
「うみちゃんっ、ありがとうっ」ポロポロ
「わっ! く、くるしいですよぉ」
「かっこよかったぁ」グスッ
「……ふたりのおかげですよ」
「え?」
「ことりさんと、ほのかさんがおーえんしてくれたからです」ニコッ
「そ、そんなことないよぉ」
ぐぅ〜。
「あははっ♪ なんだかおなかすいちゃったっ」
「わたしもすこし……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:28:24.45 ID:ud0RQE4uO<> 「そうだ! うちにおいでよっ!」
「ほのかちゃんのおうち?」
「うんっ! さんにんであそぼうっ! ほのまんもあるからっ!」
「ほのまん……みんなでたべたいですっ」
「い、いいのかなぁ」
「ほら、はやくーっ!」
「ことりさん、いきましょう?」
──ぎゅっ。
「あっ! ……うんっ♪」パァーッ!
海未(これが私たちの出会いだったのですね)
海未(ここから高校生になるまでずっと一緒に……)
海未(あっ、急に景色が……)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:29:42.74 ID:ud0RQE4uO<>
─心の部屋─
海未(ここは……?)
海未(殺風景な部屋ですね)
海未(窓があって扉があって……)
海未(そして、棚が一つだけ)
海未「夢にしてはあまり面白味が……」
「あれー? どちらさまで……あっ!」
海未「え?」
海未(小さい南さん?)
ことり(幼)「おおきいうみちゃん、いらっしゃいませっ♪」
海未「え、あ、はい……」
ことり(幼)「ごほんよみにきたの?」
海未「いえ、気が付いたらここに……」
ことり(幼)「んー? そうなんだ」
海未「あの、あなたは?」
ことり(幼)「え? ことりだよ?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:30:48.64 ID:ud0RQE4uO<> 海未「そ、それはそうなのですが」
海未(こういう夢ってありますよね)
ことり(幼)「あっ! いけないっ、ことりもどらなきゃっ」
海未「……どこへ戻るのですか?」
ことり(幼)「ことりのおへやっ!」トコトコ
ガチャッ!
ことり(幼)「……あれ?」
ガチャッガチャッ!
ことり(幼)「あれあれあれっ?」アセアセ
ガチャッガチャッガチャッガチャッガチャッ!
ことり(幼)「……」
海未「ど、どうしました?」
ことり(幼)「あかない」
海未「え?」
ことり(幼)「ドアがあかないの!」
ことり(幼)「あわわっ! どうしよう、どうしたら!」
海未「お、落ち着いてくださいっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:32:04.68 ID:ud0RQE4uO<> ことり(幼)「──あっ! うみちゃん!? もしかしてことりとなにかあった!? ケンカとかした!?」
海未「南さんと、ですか?」
海未「うーん、多少気まずいですがケンカとかでは……」
ことり(幼)「きまずいってなに?」
ことり(幼)「ん?」
ことり(幼)「ていうかそのよびかた……」
ことり(幼)「あ」
ことり(幼)「ああああぁっ!」
海未「ど、どうかしました?」アセアセ
ことり(幼)「たなにかぎがかかってる……」
ことり(幼)「海未ちゃん、もしかしてきおくが……?」
海未「え、ええ。なくなってしまいまして」
ことり(幼)「うっわーっ!」
海未(なんだか妙な夢ですねぇ)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:33:01.16 ID:ud0RQE4uO<> ことり(幼)「こまったなぁ」
海未「そうなんですか……」
コンコンッ!
海未(おや? 誰かが窓を叩く音が……)
ことり(幼)「ほのかちゃん!?」
穂乃果(幼)「ことりちゃん、あけてぇー」
ことり(幼)「うんっ!」トコトコ
ガチャッ!
穂乃果(幼)「びっくりしたよぉ」
穂乃果(幼)「うみちゃんが自分のおへやにいけなくなったっていうから……」
海未(穂乃果さんも幼いのですね)
ことり(幼)「うみちゃんないてない!? だいじょーぶ?」
穂乃果(幼)「うん、だいじょーぶ。あれ!? おおきいうみちゃん!?」
海未「はい、海未は私ですが」
ことり(幼)「うみちゃん、きおくなくなっちゃったのぉ」シュン
穂乃果(幼)「えぇ!? そうなんだ」
穂乃果(幼)「それでことりちゃんもうみちゃんもじぶんのおへやにかえれないんだね」
海未「そうなのですか?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:34:13.53 ID:ud0RQE4uO<>
ことり(幼)「そうなの」
穂乃果(幼)「ことりちゃん、うみちゃんはまかせて」
穂乃果(幼)「しばらくのあいだはほのかがサポートするよっ!」
ことり(幼)「ほのかちゃんありがとう」
ことり(幼)「うみちゃんをおねがいね」
穂乃果(幼)「うん! いってきます!」トコトコ
穂乃果(幼)「んしょ、んしょ」
穂乃果(幼)「ことりちゃん、おおきいうみちゃんばいばいーい」ダッ
ことり(幼)「ほのかちゃん……」
海未「いってしまいましたね」
ことり(幼)「はぁ、のこってるごほん、すくないなぁ」
海未「大変そうですね」
ことり(幼)「たいへんなのはうみちゃんだよ?」
海未「私が?」
ことり(幼)「きおく、もどんないよ?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:40:14.65 ID:ud0RQE4uO<> 海未「……なんですって?」
ことり(幼)「だから、きおくもどらなくなっちゃうよ?」
海未「へぇ、記憶が」
海未(本当におかしな夢ですね……)
ことり(幼)「ゆめだけどゆめじゃないんだよ」
海未「え?」
ことり(幼)「はい、このごほんよんでみて」
海未「これは……」
『わたしほのか、こーさかほのか! いっしょにおーえんしよう?』
『うみちゃんっ、ありがとうっ』
『……ふたりのおかげですよ』
海未(……先ほどの夢?)
海未「あの、これって……」
ことり(幼)「うみちゃんのきおくだよぉ」
海未「私の記憶が本に書いてあるんですね」
ことり(幼)「うんとね、そのごほんがきおくなんだよ」
海未「……はい?」キョトン
ことり(幼)「このごほんが、うみちゃんのきおくなの」
海未「そう、なんですか」
ことり(幼)「でね、このたな」
海未「はい」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:41:48.04 ID:ud0RQE4uO<>
海未「はい」
ことり(幼)「ここにうみちゃんのきおくがはいっています」
海未「たくさんの本がはいっていますね……」
ことり(幼)「このたなのかぎはうみちゃんがもっています」
海未「わたしですか? そんなのもっていましたかねぇ……」
ことり(幼)「こっちのせかいのうみちゃんがもっています」
海未「こっちの世界?」
ことり(幼)「ここはうみちゃんのこころのなかのせかいなんだよ!」
海未「私の心の中……」
海未「なるほど」
海未「つまりこの世界にはあなたのように幼い私がいる、ということですね」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:42:37.63 ID:ud0RQE4uO<> ことり(幼)「そう!」
海未「なるほど! この棚の鍵を開けない限り記憶が戻らないのですね!」
ことり(幼)「そう! よかったぁ、わかってくれて」
海未「ふふっ♪ 説明が上手ですね」ニコッ
海未「えらい、えらい」ナデナデ
ことり(幼)「ふにゃぁーん///」
ことり(幼)「……ゴロゴロ///」
海未(あぁ、可愛い///)
海未(多少引っかかるところはありますが最高の夢ですね///)
海未(……おや?)
海未「それ、首からさげているの……鍵、ですか?」
ことり(幼)「へっ? あっ!」キラッ!
海未「その鍵は……」
ことり(幼)「こここここここっ! これはちがうのぉ!」
海未「そうなのですか?」
ことり(幼)「そう! ちがうったらちがうのぉ!」
海未「わ、わかりました」
海未(……あやしい)
海未「それで、私はどうしたら……って体が?」
海未(光ってる?)
ことり(幼)「……じかんだね」
海未「目が覚めるということですか?」
ことり(幼)「……うみちゃん、ことりをしんじてね」
海未「え?」
ことり(幼)「そして、じぶんをしんじて」
海未「どういうこと、ですか?」
ことり(幼)「……またねっ」ニコッ
海未「あ、待って! 南さ──」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:43:30.76 ID:ud0RQE4uO<>
─海未の部屋─
海未「……待って、南さんっ!」ガバッ!
海未「……夢、ですか」
海未(ただの夢、ですよね)
ピピピピピッ!
ピピピピピッ!
カチッ。
海未(せっかくの休日です)
海未(ゆっくりしましょうか)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:45:46.37 ID:ud0RQE4uO<>
─海未の部屋─
海未(朝ごはん、美味しかったです)
海未(和食は最高ですねっ♪)
海未(『園田海未』は和食が好き、なのですね)
『きおくもどらなくなっちゃうよ?』
海未(……おかしな夢、でしたね)
海未(なにか行動を起こせば記憶が戻るのでしょうか?)
海未(記憶が戻ったら)
海未(……私はどうなるのでしょう)
海未「はぁ……考えていても仕方ありませんね」
海未(それに、気になることもあります)
海未(一番新しい日記帳は……)
海未(これ、ですね)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 20:46:32.16 ID:ud0RQE4uO<>
ペラッ。
ペラッ。
海未(9月12日に関することは……)
海未(──ありました)
『○月??日 晴れ』
ついに近付いてきました。
9月12日。
ことりの誕生日です。
出会ってから欠かさずプレゼントをわたしてきました。
プレゼントを受け取ったことりは毎年変わらずに、
『ありがとう海未ちゃん』
と微笑むだけです。
……ことりは本当に喜んでくれているのでしょうか。
どんなプレゼントがよいのか毎年聞いていますが、
『海未ちゃんのくれる物ならなんでもいいよ?』
それしか言ってくれません。
だから今年はたくさん考えます。
『海未ちゃんありがとう。とってみ嬉しいよ』
ことりがそう言ってくれるようなプレゼントをわたします。
これでは、いつもと変わらないですかね?
なんだか少し不安になってしまいました。
……いや、頑張れ私。
大丈夫です。
穂乃果も協力してくれます。
後で相談しなくちゃ、ですね。
幼馴染2人で考えればきっと。
きっと、ことりのことをこれまでにないくらい喜ばせることができるはずです。
私とことりの親友の穂乃果。
どんな時でも頼りにしていますし、穂乃果と出会ったことに感謝しています。
ふふっ。
本人には、絶対にそんなこと言いませんけど。
──パタンッ。
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:00:07.02 ID:ud0RQE4uO<> 海未(……そう、だったのですね)
『いま、期間限定ミナリンキャンペーンをやってるんだぁ』
『9月12日までにスペシャルパフェをご購入毎に一回引けるんだよぉ』
海未(南さんの誕生日だから、だったのですね)
海未「…………穂乃果さん、ご自宅にいますかね」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:00:42.59 ID:ud0RQE4uO<>
─穂むら─
海未「すみません、穂乃果さんは……」
ほのママ「あら、海未ちゃん」
ほのママ「穂乃果から聞いたわ。体調は大丈夫なの?」
海未「はい、大丈夫です……お気遣いありがとうございます」
「あれー? 海未ちゃん?」
穂乃果「いらっしゃい。お饅頭買いにきたの?」
海未「ごきげんよう」
海未「少し、相談がありまして……」
穂乃果「相談? 海未ちゃんも?」
海未「──私も?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:01:15.29 ID:ud0RQE4uO<>
─穂乃果の部屋─
穂乃果「はい、お茶どうぞっ」ニコッ
ことり「あ、ありがとう……」
海未「……ございます」
海未(まさか南さんもきていたなんて)
ことり「……ごくごくっ」
海未「……もぐもぐっ」
穂乃果(気まずい)
海未(うぅ、かなり気まずいですが、ここは──)
海未「──やっぱりほのまんはすごく美味しいですね」
ことり「うん」
穂乃果「えー! あんこ飽きたよぉ」
海未「なにを言うのですか、穂乃果さん家のお菓子はみんなが笑顔になるのでしょう?」
ことり「え?」
穂乃果「う、うん。そうだけど」
海未「──少しだけ思い出したのです」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:01:55.50 ID:ud0RQE4uO<>
海未「私たちが出会ったときのことを」
海未「穂乃果さんがくれたお菓子が……私たちを繋いでくれたことを」
ことり「……っ!」
穂乃果「海未ちゃん……っ!」
穂乃果(やばい……っ! 穂乃果思い出せない!)
ことり(そっか、海未ちゃんも)
ことり(けど、いまは……)
ことり「あぁぁっ!」
海未「南さん?」
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり「2人ともごめんね」
ことり「ことり、そろそろバイトに行かなきゃだったよぉ」
海未「そう、なんですか?」
穂乃果「そっか! キャンペーン中だもんね!」
ことり「うんっ♪」ニコッ
海未「──気を付けて下さいね」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:02:48.25 ID:ud0RQE4uO<>
ことり「うんっ♪ ありがとうっ♪」
穂乃果「じゃあ、まったねーっ!」
ことり「ばいばいっ♪」
スッ!
パタンッ。
穂乃果(ことりちゃん……ちょっと不自然じゃない!?)
海未「……少し、心配ですね」
穂乃果「んー?」
海未「この間、南さんのバイト先に行きまして…………ということがあったのですが」
穂乃果「へー、良かったね! 一等賞」
海未「はい、宝物です」ニコッ
穂乃果「うふふっ♪」ニコニコ
海未「そ、そこではなくてですね///」
海未「写真を撮られている時に感じたんです」
海未「こう、他のお客様とは異なる視線を」
穂乃果「異なる視線?」
海未「私と南さん、どちらにかはわかりませんが」
海未「敵意のようなモノを感じました」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:03:44.09 ID:ud0RQE4uO<> 海未「それが少し気になります」
穂乃果「うーん」
穂乃果「海未ちゃん、それってもしかしてストライカーじゃないかな?」
海未「ストライカー……ですか?」
穂乃果「うん。穂乃果の勘違いだといいんだけど……」
海未(ストライカー、って……?)
海未(ああ、なるほど)
海未「穂乃果さん、それを言うならストーカーではないですか?」
穂乃果「え?」キョトン
穂乃果「……それだよ! それだよ海未ちゃん!」
海未「ふむ、やはり心配ですね」
穂乃果「ミナリンスキーといえば秋葉原では伝説のメイドだしね!」
穂乃果「ストーカーが出てきてもおかしくないよっ!」
海未「そ、そんなに凄いのですか?」
穂乃果「そういうことなら帰りは迎えに行こうよ!」
穂乃果「幼馴染の私たちがことりちゃんを護らなきゃっ!」
海未「……っ!」
海未「そう、ですね」
海未「なにかあってからでは遅いですしね」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:04:46.57 ID:ud0RQE4uO<> 穂乃果「うんっ!」
穂乃果「よぉーし! まずは腹ごしらえだ!」
穂乃果「穂乃果、お母さんに海未ちゃんの分のお昼もお願いしてくるね!」
海未「え!? それは自宅で……」
穂乃果「えーっ! 久しぶりに穂乃果の家で食べなよ!」
穂乃果「それに、海未ちゃんの相談ごと、まだ聞いてないもんっ♪」ニコッ
海未「あっ……」パァーッ!
穂乃果「ちょっと、下行ってくるねっ!」
スッ!
パタンッ。
海未「……なんだか、台風のようですね」クスクスッ
海未(やっぱり穂乃果さんは頼りになります)
海未(きっとあのパワーで、幼い頃から私たちを引っ張ってくれているのですね)
『それってもしかしてストライカーじゃないかな?』
海未(……たしかにその可能性もありますね)
海未(杞憂であればよいのですが)
海未(──もしも)
海未(もしもそのような不届き者がいるのであれば)
海未(許しておくことは出来ませんね)
海未(南さんのことは)
海未「──私が護ります」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
海未「9月12日……ですか」【中編】
おしまい <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/14(日) 21:07:35.05 ID:ud0RQE4uO<> 本日はここまでです!
見ていただいた方、コメントくださった方、ありがとうございます!
本SSは皆さんからご期待頂けているようで嬉しいです。
もうちょっと続きますが最後までお付き合い頂ければ幸いです。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/14(日) 21:07:52.26 ID:RRGyqc9So<> ひとまず乙
ストライカーワロタ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/14(日) 21:17:14.87 ID:o8/CfD1To<> 乙
ことほのうみの幼少期の話ええですわ…泣けます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/15(月) 00:44:00.35 ID:a0uJZ2JQ0<> ストライカーか・・そりゃあたしかに護ってあげないと危ないよね
続き待ってます! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/15(月) 00:54:39.69 ID:cfTr8VX1O<> 乙
後編も楽しみにしてる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/15(月) 02:33:06.68 ID:cvT8NSerO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/15(月) 07:18:04.44 ID:ZwrSPCSio<> ほのまんやなくてほむまんやで
穂むらのまんじゅうだから、ほむまん <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/15(月) 18:05:59.74 ID:F2gWefTko<> おまたについてるまんじゃないかな? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/17(水) 21:12:54.14 ID:zhbgSvon0<> つづきまだー? <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 09:40:27.05 ID:MMId3xzBO<> コメントありがとうございます。
訂正します。
誤り:ほのまん
正:ほむまん
ご指摘ありがとうございます。
前編ではほむまんと書いてあったので誤字です。
卑猥な意味ではございません。
本日再開いたします。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/21(日) 10:23:57.79 ID:IdePLqet0<> きたーーー! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/21(日) 14:15:56.47 ID:O8mFN/AJ0<> 待ってた <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 14:25:59.92 ID:MMId3xzBO<> □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─心の部屋─
ことり(……いまのは)
ことり(夢かぁ)
ことり(はじめて海未ちゃんに出会った時だね)
ことり(懐かしいなぁ)
「あの、おきてください」
ことり(……だれ?)
「おきてくださーい」
ことり「……うーん」
「ことり? だいじょーぶですか」
ことり「…………ふぇ、海未ちゃん?」
ことり(……にしてはちょっと小さいような)
海未(幼)「おおきいことり、ごきげんよう」
ことり「こ、こんにちわ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 16:56:45.39 ID:MMId3xzBO<> ことり(なに? どうなってるの?)
ことり(さっきまで、私たちが出会った時の夢を見てて……)
ことり(その時くらいの海未ちゃんがことりの目の前にいる)
ことり(夢なら抱きしめてもいいよね?)
海未(幼)「ごほんをよんでいてねてしまったのですか?」
海未(幼)「こころが、つかれているのですね」
ことり「えっ」ドキッ
海未(幼)「ふふっ♪ たまにはゆっくりしていってくださいね」ニコッ
ことり「う、うん」
ことり(ことり、やっぱり疲れてるんだなぁ)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:00:01.47 ID:MMId3xzBO<> ことり(……この部屋、なんだろう?)
ことり(少し暗い感じ)
ことり(扉が左右に二つと窓)
ことり(そして、本棚が一つ)
ことり(……あれ?)
ことり(なんだろう、あれ)
ことり(本棚の上に錠前が掛かった箱がある)
ことり(金庫?)
海未(幼)「ふぅ、ごほんをよみおえました」
海未(幼)「おおきいことり? わたしはじぶんのへやにもどりますね」トコトコ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:00:42.09 ID:MMId3xzBO<> ことり「う、うん」
ガチャッ。
海未(幼)「……あれっ?」
ガチャッガチャッ!
ガチャガチャガチャガチャッ!
海未(幼)「……」
ことり「どうしたの?」
海未(幼)「とびらが、あかないんです」
ことり「へ、へぇー」
海未(幼)「なぜでしょう?」
海未(幼)「……あっ」
海未(幼)「あの、こんなことをうかがうのはきょうしゅくなのですが」
ことり「うん、なぁに?」
海未(幼)「もしかしておおきいわたしとなにかありました?」
ことり「……っ!?」
ことり「な、なにかって?」ドキドキ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:01:29.35 ID:MMId3xzBO<> ことり「っていうかおおきい海未ちゃん?」
海未(幼)「えっと、げんじつせかいのそのだうみです」
ことり「現実世界の?」
海未(幼)「はい」
海未(幼)「ここはことりのこころのせかいです」
ことり「こころのせかい?」
ことり(……変な夢だなぁ)
コンコンッ!
ことり(だれかが逆側のドアをノックしてる)
ことり(もしかしてちいさいことり?) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:02:54.80 ID:MMId3xzBO<> 海未(幼)「あっ!」ダッ
ガチャッ。
パタンッ!
穂乃果(幼)「やっほー」
海未(幼)「ほのかぁっ!」パァーッ!
穂乃果(幼)「あれ? 海未ちゃんだけ? って、おっきいことりちゃんだぁ!」
ことり「こ、こんにちわー」
ことり(穂乃果ちゃんもちいさいんだねぇ……)
ことり(心の世界、ハラショー!)
海未(幼)「たいへんなんですっ」
穂乃果(幼)「どうしたの?」
海未(幼)「おへやにもどれなくなってしまいました」シュン <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:03:39.16 ID:MMId3xzBO<> 穂乃果(幼)「えぇぇーっ!」ガーン
穂乃果(幼)「……」チラッ
海未(幼)「……」チラッ
ことり「……なぁに?」
穂乃果(幼)「なにかあったのかな?」
海未(幼)「こまりましたね」
穂乃果(幼)「ほのかがようすをみてくるよ」
海未(幼)「お願いします」
海未(幼)「ことりが一人ぼっちになってしまいますから」
穂乃果(幼)「わかった! 海未ちゃん、ファイトだよっ!」
海未(幼)「はいっ!」
ガチャッ!
パタンッ!
ことり「もしかして、ちいさいことりもいるの?」キラキラッ
海未(幼)「はい。こちらのせかいのことりです」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:09:14.31 ID:MMId3xzBO<> ことり「うわぁっ! ちいさい3人がやんやんしてるんだねっ♪ かーわいいーっ♪」ニコニコ
海未(幼)「え、えと……」アセアセ
海未(幼)(やんやんって、なんでしょうか?)
海未(幼)(なんだかこわいのではなしをかえましょう)
海未(幼)「それよりも、こまりました」
海未(幼)「ことりはだいじょーぶでしょうか」
海未(幼)「しんぱいです」
ことり「そ、そうだね」
海未(幼)「ほのかがくるまでゆっくりしますか」
ことり(そういえば、呼び方が──)
ことり「ねぇ、海未ちゃん」
海未(幼)「なんですか?」
ことり「もしかして……小さい海未ちゃんは、ことりのこと覚えてるの?」
海未(幼)「なぜ、そんなことをきくのですか?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:12:43.73 ID:MMId3xzBO<> ことり「……海未ちゃんね」
海未(幼)「おおきいわたしですね」
ことり「うん」
ことり「……記憶がなくなっちゃったんだ」
海未(幼)「……そう、ですか」
ことり「うん」
海未(幼)「ごめんなさい」
ことり「どうして謝るの?」キョトン
海未(幼)「……」ギュッ
海未(幼)「いまのままではわたしのきおくはもどりません」
ことり「え?」
海未(幼)「……」
ことり「どういうこと?」
海未(幼)「……」
ことり「……嘘だよね?」
海未(幼)「うそじゃないです」
ことり「だってこれ、ことりの夢だもん」
海未(幼)「たしかにそうかもしれません」
ことり「なんでもどらないの?」
海未(幼)「……このごほんをよんでください」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 17:14:46.98 ID:MMId3xzBO<> ことり「……」ペラッ
『うーみちゃーんっ! がんばれーっ!』
『うみちゃん……がんばれぇ』
『もう2度と!』
『ことりをいじめないでくださいっ!』
ことり「これ、さっきの夢?」
海未(幼)「……きおくです」
海未(幼)「このごほんはあなたのきおくそのものです」
ことり「この本が、ことりの記憶?」
海未(幼)「はい」
海未(幼)「わたしのへやにもおなじものがあります」
海未(幼)「もちろんわたしのきおくです」
海未(幼)「ですが、ほとんどのきおくをたなにしまったままだれかがかぎをかけました」
ことり「だれか……って?」
海未(幼)「……」
ことり「でも、その棚の鍵があれば!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 18:53:40.14 ID:MMId3xzBO<> 海未(幼)「はい、ごそうぞうのとおりです」
ことり「じゃあ、ことりは鍵を探して……ってなにこれ? ことりの体が光ってる?」
海未(幼)「じかんのようですね」
ことり「どういうこと?」
海未(幼)「めがさめるということです」
ことり「えぇ!? そんなぁ!」
ことり「ことり、まだあなたに聞きたいことがっ」
ことり「ことりは、どうしたら──」
ことり「どうしたらいいの!?」
海未(幼)「ことり」
海未(幼)「──しんじてますよ」
ことり「え?」
海未(幼)「わたしはことりをしんじてます」ニコッ
ことり「海未、ちゃん?」
海未(幼)「だから、ことりもしんじてください」
海未(幼)「わたしのことを」
海未(幼)「じぶんのことを」
ことり「でもっ! ことりは……ことりは最低でっ!」グスッ
海未(幼)「そんなことありません」
海未(幼)「だいじょーぶです」
ことり「え?」キョトン
海未(幼)「あなたにはいるじゃないですか」
海未(幼)「こまったときにたすけてくれる『いちばんのともだち』が」
ことり「……っ!」
海未(幼)「ごきげんよう」ニコッ
ことり「待って、海未ちゃんっ! 待っ──」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 19:00:44.70 ID:MMId3xzBO<>
─ことりの部屋─
ことり「……ぅぅっ……海未ちゃん待ってっ!」
ことり「……」
ことり「夢、かぁ」
ことり(変な夢、だったなぁ)
ことり(……海未ちゃんの記憶、本当に戻らないのかな?)
ことり「……」
ことり(それでも)
ことり(──海未ちゃんは海未ちゃんだよ、ね?)
『わたしはことりをしんじてます』
ことり「……」ギュッ
ことり(穂乃果ちゃん、家にいるかな)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:29:16.91 ID:MMId3xzBO<>
─穂乃果の部屋─
ことり「突然ごめんね」
穂乃果「ううん、大丈夫だよっ!」
ことり「ありがとうっ♪」
穂乃果「はい、おまんじゅう」
ことり「わー! 美味しそうっ」
ことり「いただきますっ♪」
ことり「はぐはぐちゅんちゅんっ♪」
ことり「んー! おーいしーっ♪」ニコニコ
穂乃果「えへへーっ♪ ありがとうっ!」
穂乃果「それで、どうしたの?」
ことり「うん」
ことり「……穂乃果ちゃんは、今の海未ちゃんのことどうおもう?」
穂乃果「どうって……うーん」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:30:07.46 ID:MMId3xzBO<> 穂乃果「穂乃果も色々考えたけど」
穂乃果「海未ちゃんは海未ちゃんだよ?」
穂乃果「例え記憶が戻らなくても、ね」
穂乃果「穂乃果の大切なお友達の、海未ちゃん」
穂乃果「そう、思ってる、かな?」ニコッ
ことり「穂乃果ちゃん……」
ことり「ことりのお話聞いてくれる?」
穂乃果「うんっ!」
ことり「…………最低なの」
穂乃果「え?」キョトン <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:32:06.83 ID:MMId3xzBO<> ことり「ことりは最低なのっ!」
ことり「海未ちゃんが記憶を無くして悲しかった」
ことり「ことりとの思い出を忘れちゃったんだって」
ことり「──ことりのことを好きなことも」ギュッ
ことり「全部忘れちゃったんだってっ!」
穂乃果「ことりちゃん……」
ことり「でも!」
ことり「本当に辛いのは海未ちゃんなのに!」
ことり「記憶を無くして大変なのは海未ちゃんなのに……」グスッ
ことり「ことりは自分のことばっかりでっ」ポロポロ
ことり「……海未ちゃんの記憶が無くなったのは」ヒッグ
ことり「ことりのせいなのにぃ」ボロボロ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:35:57.33 ID:MMId3xzBO<> 穂乃果「そんなことないよっ!」
ことり「穂乃果ちゃん?」グスッ
穂乃果「そんなことない」
穂乃果「穂乃果知ってるよ」
穂乃果「ことりちゃんにとって、海未ちゃんとの思い出は宝物だって」
ことり「……っ」グスッ
穂乃果「宝物が無くなっちゃったら悲しいに決まってるよ!」
ことり「穂乃果、ちゃん」ポロポロ
穂乃果「知ってるよ?」
穂乃果「毎年、毎年」
穂乃果「ことりちゃんがどんな気持ちで9月12日を迎えてるか……っ!」
ことり「……うんっ」グスッ
穂乃果「だから、自分を責めないで」
穂乃果「自分を否定しないで」
穂乃果「だって、海未ちゃんの記憶があってもなくても」
穂乃果「ことりちゃんの気持ち、変わらないでしょ?」
ことり「…………うんっ」
ことり(──そっか)
ことり「そう、だね」ニコッ
穂乃果「うんっ♪」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:36:41.81 ID:MMId3xzBO<> ことり「ありがとう穂乃果ちゃん」
ことり「ことり……わかったよ」
ことり「ずっと、考えてたの」
ことり「ことりはどうしたらいいんだろうって」
穂乃果「うん……」
ことり「穂乃果ちゃんのおかげでわかったよっ」
ことり「ことりね」
ことり「今までは護られてるだけだった」
ことり「だけど、これからは護りたいの」
ことり「海未ちゃんのこと」
ことり「だって、海未ちゃんは海未ちゃんだもん」
ことり「記憶があってもなくても」
ことり「ことりはこれからも……」
ことり「海未ちゃんと一緒にいたいんだもんっ!」
ことり「変、かな?///」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:39:25.04 ID:MMId3xzBO<> 穂乃果「……ううん、変じゃないよ」
穂乃果「ふふふっ♪」ニコニコ
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「やっぱりなぁって」
ことり「やっぱり?」キョトン
穂乃果「やっぱり穂乃果の親友は、いつだって最高だよっ♪」ニコッ
ことり「穂乃果ちゃんっ///」パァーッ!
穂乃果「お茶、入れ直してくるね?」
ことり「うんっ!」
ことり「えへへー♪ 穂乃果ちゃん?」ニコニコ
穂乃果「んー?」
ことり「ありがとうっ♪」ニコッ
スッ!
パタンッ。
ことり(やっぱり穂乃果ちゃんは頼りになるなぁ)
ことり(……お茶飲んだら、一回家に帰ろうかな)
ことり(アルバイトの用意もあるし、ね)
ことり(──海未ちゃんの記憶)
ことり(もし、あの世界で本棚の鍵を見つけられたら?)
ことり(戻るの、かな)
ことり(……よぉし)
ことり(海未ちゃんの記憶はことりが──)
スッ!
パタンッ。
ことり「おかえり穂乃果ちゃ──」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:40:49.43 ID:MMId3xzBO<> ことり「あ、海未、ちゃん?」キョトン
海未「ご、ごきげんよう」アセアセ
穂乃果「あ、あははっ♪」ニコニコ
────────
──────
────
──
─
ことり「2人ともごめんね」
ことり「ことり、そろそろバイトに行かなきゃだったよぉ」
海未「そう、なんですか?」
穂乃果「そっか! キャンペーン中だもんね!」
ことり「うんっ♪」ニコッ
海未「──気を付けて下さいね」
ことり「うんっ♪ ありがとうっ♪」
穂乃果「じゃあ、まったねーっ!」
ことり「ばいばいっ♪」
スッ!
パタンッ。
ことり「ふぅ……」
ことり(ごめんね海未ちゃん)
ことり(今はまだこんなにぎこちないことりだけど……)
ことり(がんばるからね)
ことり(海未ちゃんのことは、ことりが護るから──)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/21(日) 20:43:48.10 ID:MMId3xzBO<> コメントありがとうございます。
今週はここまでです。
ごめんなさい話自体は進ませんでした。
来週は海未ちゃんイベントの進捗次第ですが、少しは更新したいと思います……。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/21(日) 20:47:31.33 ID:VOlJX/eYo<> 乙〜
楽しんで読ませてもらってます
海未ちゃんイベントもファイトだよ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/21(日) 22:20:26.57 ID:IdePLqet0<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/22(月) 01:59:17.77 ID:HGEx1w7zO<> 乙乙乙! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 11:17:26.78 ID:mLDOPXkDO<> コメントありがとうございます!
本日、ちょっとだけ更新します。
よろしくお願い申し上げます。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 11:21:13.51 ID:mLDOPXkDO<>
─穂乃果の部屋─
────────
──────
────
──
─
海未(──もしも)
海未(もしもそのような不届き者がいるのであれば)
海未(許しておくことは出来ませんね)
海未(南さんのことは)
海未「──私が護ります」
スッ!
パタンッ。
穂乃果「おまたせーっ!」
海未「穂乃果さん、おかえりなさい」
穂乃果「それで、相談って?」
海未「は、はい」
海未「その……9月12日のことなのですが」
穂乃果「ことりちゃんのお誕生日だね!」
穂乃果「もしかしてプレゼント?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 11:33:50.55 ID:mLDOPXkDO<> 海未「はい。何を渡したらよいか見当もつきません」
海未「日記を読んでいたら穂乃果さんに相談すると書いてありました」
穂乃果「なるほど……」
海未「すみません」
穂乃果「ううん、全然大丈夫!」
穂乃果「プレゼントかぁー! うーん」
穂乃果(今年はなにがいいかな)
穂乃果(ことりちゃんの欲しいモノ……)
『ことりを世界で一番幸せな女の子にしてみせますっ!』
穂乃果(って海未ちゃんも言ってたし)
穂乃果「うーん」
海未「あの、いままでの私はどのような物を渡してきたのですか?」
穂乃果「お菓子作りの道具、とか」
穂乃果「リボン、とか」
海未「そうなんですか……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 11:46:13.50 ID:mLDOPXkDO<> 穂乃果「毎年、こうやって二人で考えるてるんだよっ?」ニコッ
海未「す、すみません」アセアセ
穂乃果「なんであやまるの!?」
海未「なんとなく、多大なご迷惑をおかけしてきたような気がして……」シュン
穂乃果「そんなことない……ような、あるような? いや……うーん」
海未「……すみません」シュン
穂乃果「もー! あんまり謝らないでよ!」
穂乃果「こういうときは『ありがとう』でしょ!」
海未「穂乃果さん……」
海未「そう、ですね」
穂乃果「それに、海未ちゃんは穂乃果の友達だもん!」
穂乃果「友達が困ってたら助けるのは当たり前だよっ♪」ニコッ
海未「……っ!」
海未「ありがとう、ございます」ニコッ
穂乃果「うん!」ニコニコ
穂乃果「一緒に考えようっ♪」
海未「はいっ♪」
穂乃果「んと、ことりちゃんの欲しいモノー……」
穂乃果「ん?」
穂乃果「……」ジーッ
海未「何が良いでしょうか? うーん」ブツブツ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 11:58:29.79 ID:mLDOPXkDO<> 穂乃果「あぁぁっ!」ガタッ!
海未「ひゃっ!」ビクッ
穂乃果「あったよ! あったよ海未ちゃん!」
海未「ほ、本当ですか!?」パァーッ!
穂乃果「うんっ!」
海未「では早速買いに行きましょう!」ガタッ!
穂乃果「大丈夫! 穂乃果が用意するから!」
海未「え!? そうなのですか?」
穂乃果「うんっ♪ お店で売ってるモノじゃないの」ニコッ
海未「そう、なのですか」
海未「なにか作ってプレゼントするということですか?」
海未「だったら私も……」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 12:00:04.68 ID:mLDOPXkDO<> 訂正
海未「だったら私も……」
↓
海未「でしたら私も……」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 12:05:10.30 ID:mLDOPXkDO<> 穂乃果「内緒!」
穂乃果「穂乃果が全部用意するから」
穂乃果「海未ちゃんはそれをことりちゃんに渡すだけでいいんだよ」
海未「渡すだけ? ですがそれでは」
穂乃果「大丈夫! 渡した後が海未ちゃんの仕事だから!」
海未「え、えぇ?」
穂乃果「とにかく気にないで! 穂乃果にお任せお任せっ♪」ニコニコ
海未「は、はぁ」
海未(……穂乃果さんがそういうなら)
海未「わかりました! 穂乃果さんにお任せします!」
穂乃果「うんっ!」
穂乃果「ことりちゃんを世界で一番幸せな女の子にしようね!」
海未「はいっ♪」ニコッ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 12:45:23.76 ID:mLDOPXkDO<> 穂乃果「さて、そろそろお昼を」
ピピピピッ!
ピピピピッ!
穂乃果「──っと、絵里ちゃん?」
穂乃果「もしもし? 穂乃果だよっ!」
穂乃果「うん! うん! ……海未ちゃん? 一緒にいるけど?」
海未「私ですか?」
穂乃果「うん、ちょっとまって」
穂乃果「海未ちゃん、絵里ちゃんを家に呼んでもいい?」
海未「私は大丈夫ですよ?」
穂乃果「はーい」
穂乃果「絵里ちゃん? うん、大丈夫! お昼は? うん! わかった! 待ってるねー♪」
海未「絵里さんからですか?」
穂乃果「お昼食べたら来るって」
穂乃果「なんか穂乃果たちに相談したいことがあるんだって!」
穂乃果「みんな悩めるお年頃なんだね!」ニコッ
海未「す、すみません!」
穂乃果「ううん、全然!」
穂乃果「むしろ、みんなが穂乃果を頼ってくれて嬉しいよっ♪」ニコニコ
海未「そう、ですか」
海未「……あのっ!」
穂乃果「なに?」ニコニコ
海未「その、穂乃果さんもなにかあったら相談してください!」
穂乃果「海未ちゃん?」キョトン
海未「なにも覚えてなくて頼りにならないかもしれませんが」ギュッ
海未「穂乃果さんが困った時、力になりたいですっ!」
穂乃果「えへへっ♪ ありがとうっ!」
穂乃果「じゃあ、お昼もらってくるねー♪」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 14:26:20.38 ID:mLDOPXkDO<>
─昼食後、穂乃果の部屋─
絵里「……いままで黙っていたのだけど」
穂乃果「うん」
絵里「私、凛ともっと仲良くなりたいの」
穂乃果「知ってたよ!」
絵里「それでね、エリチカは考えたの」
絵里「どうしたら凛のお姉さんになれるのか」
穂乃果「え?」
絵里「え?」
穂乃果「つ、つづけて?」
絵里「うん」
海未「もぐもぐっ」
海未(食後のほむまんは最高ですね)
絵里「だからね」
絵里「どうやったら2人のように凛から姉のように慕われるか……」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/28(日) 15:17:43.99 ID:Ve5JZ9DyO<> 海未ちゃんの相談にのっていたときは賢かったのに… <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 17:40:34.33 ID:mLDOPXkDO<> 絵里「凛の姉貴分である2人に相談したかったのよ!」
穂乃果「へ、へー」
絵里「なにかいい方法はないかしら?」
穂乃果「そ、そういうのは海未ちゃんが詳しいんじゃないかな?」チラッ
海未「わ、私ですか!?」
穂乃果「うんっ! だって、後輩の女の子からお手紙とかもらったり」
穂乃果「出待ちされて『お姉様になって下さい!』とか言われてるでしょ?」
海未「待ってください!」
穂乃果「ふぇ?」
絵里「え?」
海未「私ってそんなことされてるんですか!?」バンッ!
穂乃果「うん、そうだよ」
絵里「海未にはよくあることよ?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 18:58:41.35 ID:mLDOPXkDO<> 海未「そうなんですか!?」
穂乃果「それを見たことりちゃんが穂乃果のところに相談に来て……」
絵里「私のところにもくるわ」
絵里「絵里ちゃん、海未ちゃんお返事どうするんだろう!って」
海未「えぇ!?」
海未「逆にどうしてるんですか! 園田海未はどうしてるんですか!?」
穂乃果「どうって……」チラッ
絵里「ねぇ?」チラッ
穂乃果「全部お断りしてるよ?」
海未「あ、そうなんですね……」
海未(良かったです。ほっとしました)
絵里「……安心した?」ニコッ
海未「え、ええ」
絵里「海未にはことりという心に決めた人がいるもんね」ニコニコ
海未「ええ」
穂乃果「あははっ♪」クスクスッ
絵里「うふふっ♪」クスクスッ
海未「……はっ!」
海未「ち、違うのです!///」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 19:00:10.79 ID:mLDOPXkDO<> 絵里「もう、認めちゃった方が楽なんじゃない?」ニコニコ
穂乃果「ねー♪」
海未「え、と……その///」オロオロ
海未「きょ、今日は絵里さんの相談ですよっ!」
海未「私のことはとりあえず置いておきましょう?///」
絵里「そうよそうだったわ!」
絵里「どうしたら凛のお姉さんになれるのよ!」
海未「私に聞かれても……穂乃果さんはなにか思い付きませんか?」
穂乃果「うーん」
穂乃果(海未ちゃんはユニットで、穂乃果は……)
穂乃果「あっ!」
海未「穂乃果さん?」
絵里「穂乃果?」
穂乃果「閃いたよ! デュエットだよ!」
海未「デュエット?」
穂乃果「うんっ!」
穂乃果「2人で同じ曲を歌えば仲良くなれるんじゃないかな!?」
穂乃果「穂乃果の場合、普段一緒にいるのもあるけど」
穂乃果「一緒に歌ったあとからすごい仲良くなった気がする!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 19:00:47.73 ID:mLDOPXkDO<> 海未「なるほど、それはいいですね」
絵里「……ハラショー」ボソッ
ほのうみ『え?』
絵里「ハラショー! ハラショーよ!」バンッ!
海未「ひっ!」ビクッ
絵里「それよそれ!たしかに、穂乃果たちはデュエットしてから仲良くなったわ!」ガタッ!
絵里「だったらエリチカもデュエットすればいいのよ!」
穂乃果「う、うん! ファイトだよっ!」グッ
絵里「早速、真姫に曲作りをお願いするわ!」
絵里「海未は作詞ね! 頼んだわっ!」
海未「え? 私、策略なんて立てられませんが」
絵里「策士じゃないわよ! 作詞!」
海未(知っていましたけど)
絵里「真姫が作る曲に合わせてえりりんにぴったりな詩を書いてちょうだい!」
海未「そういうの、恥ずかしいのですが……///」
穂乃果「大丈夫だよ! いままでμ'sの曲も作詞してきたし」
穂乃果「昔はポエムとかも書いてたんだよっ!」
穂乃果(ほとんどがことりちゃんのことを書いてたけど……)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 19:01:30.11 ID:mLDOPXkDO<> 海未「ポエム!? そ、そうなのですか……///」
絵里「とにかく頼んだわ! 私は真姫に話をつけるわね!」
ピッ!
絵里「真姫? 私よ、エリーチカ」
絵里「ええ、まあ、いいじゃない。それよりお願いがあってね──」
穂乃果「なんだか楽しそう!」
海未「行動、速いですね……」
穂乃果「けど、海未ちゃん病み上がりだし……」
穂乃果「作詞は、ゆっくりでいいんじゃないかな?」
海未「はい、そうしていただけるとありがたいです……」
海未(デュエットですか)
海未(スクールアイドルってグループでの活動だけではないのですね)
海未(私も、南さんと……してみたいなぁ)
穂乃果「海未ちゃん覚えてないと思うけど」
穂乃果「ことりちゃんとのデュエットはすごい大人な雰囲気だったんだよー♪」
穂乃果「穂乃果、歌聴いててドキドキしちゃったもん」
海未「へー、南さんと……」
海未「ん?」
海未「どなたとどなたのデュエットです?」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんだよぉ」
海未「……わ、わたし?」ドキッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 19:02:13.89 ID:mLDOPXkDO<> 穂乃果「うん、そう」
海未「私と南さんが!?」
穂乃果「そうだってば!」
海未「えええぇぇぇ!?」
穂乃果「そんなに驚くこと? 一曲歌っただけだよ?」
海未「そ、そうなんですか……」
海未(うぅ、それって作詞したのは私なのでしょうか)
海未「そ、その時の作詞は……?」
穂乃果「海未ちゃんに決まってるでしょ?」キョトン
海未「や、やっぱり」
海未(デュエットソングにアダルティな雰囲気?)
海未(なんて破廉恥なんでしょう///)
穂乃果「海未ちゃん大丈夫?」
穂乃果(顔が真っ赤だよ……なにを想像してるんだろ)
海未「だ、大丈夫です///」ニコッ
海未(デュエットソングは家に帰ってから確認してみましょう)
穂乃果「う、うん」
穂乃果(え、笑顔が、ひきつってる)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/09/28(日) 20:20:21.13 ID:mLDOPXkDO<> 本日はここまでです。
コメントありがとうございます。
海未ちゃんイベント三枚ギリギリです。
頑張りましょう!
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/09/28(日) 21:46:34.07 ID:wz8Sbvxso<> 乙ー
アネモネはいいよね
ほのうみのデュエットもいつか聞きたいなあ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/09/28(日) 21:52:08.16 ID:iilY3VxZ0<> 乙
海未イベント私もぎりぎり3枚だ… <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/05(日) 21:11:08.39 ID:NIcpgAHdO<> コメントありがとうございます。
アネモネも今後の展開ですこーし絡ませていきたいと思ってます!
海未ちゃんイベント!
三枚取れました!
ありがとうございます。
今週は更新無しです。
すみません。
会社で必要な資格を取れ次第再開します。
来週取得予定ですがだめな場合は毎週生存連絡のみ致します。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/10/05(日) 22:05:21.90 ID:ozPtTl2V0<> 頑張れ
無事資格取って更新来るの待ってます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/10/06(月) 02:02:45.46 ID:/Li2nPsDo<> 俺も三枚取れたー
待ってるぞ!頑張ってくれー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/10/09(木) 22:53:54.30 ID:OuWoX3f6o<> (・8・) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/12(日) 21:18:28.27 ID:Ac0x0zUKO<> いつもコメントありがとうございます!
資格→ダメ
三枚→おめでとうございます
(・8・)→(・8・)
いつもありがとうございます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/10/12(日) 22:49:49.98 ID:9aSKl4ofo<> マジでかー
ドンマイ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/10/13(月) 01:13:07.60 ID:h6JDK9Ho0<> あちゃー残念
近いうちに再挑戦できるものなのかな? 頑張ってー <>
◆aAGpgHyonkae<>sage<>2014/10/13(月) 07:09:09.56 ID:bn9HlRrH0<> すみません……。
10月中になんとかする予定なので気長に待ってて頂けたらと思います。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/10/13(月) 07:59:30.20 ID:tPi3AGsEO<> 待つよー待つ待つ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/10/15(水) 13:29:26.94 ID:p8tY9Trb0<> がんばれー待ってるよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/10/19(日) 13:49:16.86 ID:u90lnp1OO<> 追いついた…!
良質な話で続きもきになる
無理せずマイペースに更新お願いします <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/26(日) 22:04:28.32 ID:EuHlS7tuO<> コメントありがとうございます。
皆さんのおかげもあり、なんとか片付きました。
来週から再開致します。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/10/26(日) 22:14:27.33 ID:qKFuc6+/o<> おー!
期待してます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/10/27(月) 10:15:40.69 ID:zFOLVv45O<> 待ってるで! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/10/27(月) 16:00:41.71 ID:nkl76goj0<> やった! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:42:49.55 ID:57P3hatFO<> コメントありがとうございます!
少しだけ更新します。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:44:24.59 ID:57P3hatFO<> ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
─数時間後、秋葉原─
海未「そろそろですかね?」
穂乃果「絵里ちゃんも来れば良かったのに」
穂乃果「邪魔しちゃ悪いからって」
穂乃果「そんなことないのになぁ」
海未「きっと絵里さんなりの気遣いなんですよ」
穂乃果「そーかなー? ……あっ!」
穂乃果「おーい! こっとりちゃーんっ!」
「ん? ……あっ♪」
ことり「穂乃果ちゃん、海未ちゃんっ♪」
穂乃果「迎えにきたよっ♪」ニコッ
海未「お疲れ様です」ニコッ
ことり「わぁー、ありがとうっ♪」
穂乃果「ことりちゃん疲れたでしょ? どこかで休憩していく?」
ことり「うーん、だったら──」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:45:00.55 ID:57P3hatFO<> ─あの日の公園─
海未「この公園は……」
海未(夢でみた公園ですね)
穂乃果「穂乃果、飲み物買ってくるよっ!」
海未「穂乃果さん? 私が行きますよ」
穂乃果「いーのいいの! 海未ちゃんはことりちゃんと座っててっ♪」ダッ
海未「あ……はやいっ」
ことり「あははっ♪」ニコニコ
海未(……なにか、話題は)
ことり「──ねぇ、海未ちゃん」
海未「は、はいっ」ビクッ
ことり「今朝のお話、なんだけど」
海未「私たちが出会った時の話、ですか?」
ことり「うん」
ことり「この公園、だったよね」
海未「はい」
海未「あまり多くは思い出せませんが、ほむまんを一緒に食べましたね」
ことり「うんっ♪」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:45:37.54 ID:57P3hatFO<> ことり「あそこのお砂場の近くかな?」
ことり「ことりが泣いてたら海未ちゃんが来てくれて……」
海未「そう、でしたね」
ことり「あの時怖かったんだぁ」
ことり「海未ちゃんもことりのこと、いじめるのかなって勘違いしちゃってー」
海未「そ、そんなことするはずがありません!」
ことり「もー、わかってるよぉ」クスクスッ
ことり「……いまでも考えるんだぁ」
海未「なにを、ですか?」
ことり「あの時、ことりがあそこで泣いてなかったら」
海未「はい」
ことり「……いじめられてなかったら」
ことり「海未ちゃんと穂乃果ちゃんには出会えなかったのかなって」シュン
海未「え?」
ことり「こうして3人で過ごすこともなかったのかなって」
海未「南、さん?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:46:16.67 ID:57P3hatFO<> ことり「だって奇跡みたいなんだもん」
ことり「小さい頃からずっと一緒で」
ことり「スクールアイドルをはじめて」
ことり「いまだってこうして3人で……」
海未「……」
ことり「はっ!」
ことり「──ことりなに言ってるんだろう」
ことり「ちょっと、おセンチになっちゃいました」ニコッ
ことり「ごめんね?」
海未「──出会えましたよ」
ことり「え?」
海未「私たちはきっと出会えました」
ことり「どうして?」
海未「それは──」
海未(……それはきっと)
ことり「それは?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:46:47.79 ID:57P3hatFO<> 海未「なんとなく、ですっ♪」ニコッ
ことり「海未ちゃん……」
「2人ともお待たせっ!」
海未「穂乃果さんっ、ありがとうございます」
ことり「穂乃果ちゃん、ありがとうっ♪」
穂乃果「何の話?」
ことり「ほら、この公園でしょ? ことりたちが出会ったのって」
穂乃果「う、うん」フィッ
ことうみ((あれ!? 目を逸らされた!?))
穂乃果「そ、そうだったよねぇ」アセアセ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:47:20.75 ID:57P3hatFO<> 海未「穂乃果さん……」
ことり「もしかして……」
穂乃果「あ、あははっ♪ ごめん、あんまり覚えてない……」
ことうみ『……』ポカーン
海未「ほら? ジャングルジムに登る私を応援してくれたじゃないですか?」
ことり「そうだよ! はじめて会ったことりに声をかけてくれたじゃない?」
穂乃果「えー、うんー。そうだっけ?」ニコッ
ことうみ『……』ポカーン
海未「ふふっ♪」クスクスッ
ことり「……うふふっ♪」クスクスッ
穂乃果「ど、どうしたの?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:47:56.73 ID:57P3hatFO<> ことり「ううん、穂乃果ちゃんらしいなぁって♪」クスクスッ
海未「私もです。なんだかおかしくって♪」クスクスッ
穂乃果「えー! むー、穂乃果のことなんだと思ってるの!?」
海未「あはははっ♪ ごめんなさいっ」クスクスッ
ことり「うふふふっ♪」クスクスッ
穂乃果「ふふっ♪ なんか穂乃果もおかしくなってきちゃった」クスクスッ
海未(こうして3人一緒に楽しく話て)
海未(他愛ないことで笑いあって)
海未(幸せな時間)
海未(……記憶のない私にとっても大切な2人)
海未(ずっと続けばいいのに)
海未(……この時間が)
海未(ずっと、ずーっと)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/10/31(金) 19:51:41.92 ID:57P3hatFO<> 今日はここまでです。
前回の中途半端だった部分を埋めただけです。
日曜日or月曜日に今週分の書き溜めを投下していきます。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/10/31(金) 20:17:28.58 ID:mRdeLZF30<> 乙
楽しみ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/01(土) 10:08:39.64 ID:liX+4PL1O<> おつ!
続き楽しみにしてる!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/01(土) 19:37:50.65 ID:XWESsAVKo<> 乙やん <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:18:56.44 ID:IU5++gYd0<> コメントありがとうございます!
皆さんのご支援には感謝しております。
再開します! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:20:12.97 ID:IU5++gYd0<> ─海未の部屋─
海未(今日は穂乃果さんに相談が出来て良かったです)
海未(南さんにも何事もありませんでしたし……)
海未(ストライ……ストーカー、だなんて)
海未(私の杞憂だといいのですが……)
海未(プレゼントの件も相談に乗って頂きました)
海未(穂乃果さん、どうするつもりなのでしょうか?)
海未(南さんが喜んでくれるモノってなんでしょう?)
海未(……考えていても仕方ありませんね)
海未(お任せしたのですから)
海未(──そういえば!)
海未(私と南さんのデュエット曲!) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:30:34.82 ID:IU5++gYd0<> 海未(確認しなくてはなりませんねっ!)
『ことりちゃんとのデュエットはすごい大人な雰囲気だったんだよー♪』
海未「……///」カァーッ
海未「テン、ション! あがるにゃーっ!」
海未「早速聴きましょうっ!」
海未(えと、音楽プレイヤーは……)
海未(あ、ありました)
トントントントンッ。
「海未さん? 大きな声が聞こえましたが……大丈夫ですか?」
海未「……っ!」ドキッ
海未「は、はいっ! なんでもありませんよ?」
海未ママ「そうですか。なにかあったらすぐに呼んでくださいね」
海未「はいっ!」ドキドキ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:32:57.28 ID:IU5++gYd0<> 海未(──テンションが上がり過ぎましたね)
海未(えと、歌詞は……このノートですね)
海未(ん? これは……)
『アネモネの花言葉』
海未(はかない、恋)
『白いアネモネ』
海未(真、実?)
海未(こちらは消えてしまってよく読めませんね)
海未(……とりあえず聴いてみましょうか)
ピッ♪
〜〜♪
〜〜〜♪
海未(ふむふむ)
〜〜〜♪
海未(本当に2人で歌っていますね)
海未(恥ずかしいです///)
〜〜♪
〜〜〜〜♪
海未(なんだか歌詞も凄く破廉恥で……///)
〜〜♪
ピッ♪
海未(切りがいいので一番までにしましょう)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:55:18.58 ID:IU5++gYd0<> 海未(これ以上聴いたらおかしくなってしまいそうです///)
海未(ちょっと破廉恥すぎではないでしょうか?///)
海未(……南さん)
海未(『私』はあなたの隣にいてよかったのでしょうか?)
海未(こんな、あなたとの思い出をなにも持たない『私』が)
ピピピピッ!
ピピピピッ!
海未(おや、メールですか)
海未(──南さん)
海未(ふふっ♪ お迎えに対してのお礼のメールだなんて)
海未(南さんは優しいのですね)
海未(……返信、しなくては)
海未(なんだか、今日は南さんのことばかり考えていましたね)
『私たちはきっと出会えました』
『どうして?』
『それは──』
海未(……それはきっと)
海未(きっと、一目惚れだったから)
海未(『私』にはわかります)
海未(あなたがどこにいたって……)
海未(『園田海未』はあなたを見つけます)
海未(きっと、見つけ出します)
海未(『私』はそう思います)
海未「……おやすみなさい」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:56:19.85 ID:KCH3CcppO<> ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─心の部屋─
ことり「……うーん、ことりの五本指ソックスは……むにゃむにゃ」
ことり「はっ!」ガバッ!
ことり「ここ、は……」
ことり(また、来ることができたみたい)
ことり(──心の世界)ギュッ
「──ごきげんよう、おおきいことり」
ことり「あ、小さい海未ちゃんっ♪」
ことり「ごきげんようっ♪」ニコッ
海未(幼)「きょうもごほんをよみにきたのですか?」
ことり「ちがうよぉ、鍵を探しににきたんだぁ」
海未(幼)「……っ!」
海未(幼)「そう、なのですか」
ことり「うんっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 20:58:18.23 ID:KCH3CcppO<> 海未(幼)「どうして、ですか?」
ことり「え?」キョトン
海未(幼)「おおきいわたしのきおくをもどすためですか?」
ことり「う、うん」
海未(幼)「なぜそのようなことを?」
ことり「なぜって、ことりは……」
海未(幼)「おおきいわたしがたのみましたか?」
ことり「そうじゃないよ」
海未(幼)「では、なぜですか?」
ことり「──宝物だから」
海未(幼)「え?」
ことり「海未ちゃんに出会って」
ことり「穂乃果ちゃんに出会って」
ことり「ことりはどんどん変われたんだ」
ことり「嫌なこともあったよ」
ことり「泣きたいこともあったよ」
ことり「──でもね」
ことり「心が傷付くたびに、そばにいてくれる人がいる」
ことり「笑顔にさせてくれる人がいる」
ことり「辛いことも楽しいことも……ことりにとっては宝物だから」
ことり「きっと、海未ちゃんにとっても大切なモノだと思うから」
ことり「大事にしまっておくのはもったいないですよ?」ニコッ
海未(幼)「ことり……」ギュッ
海未(幼)「ひとつきいてもいいですか?」
ことり「うん?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:03:51.56 ID:IU5++gYd0<> 海未(幼)「それは『園田海未』にとってひつようなモノですか?」
ことり「え?」キョトン
海未(幼)「たしかに、わたしにとってもあのごほんたちはたいせつなモノです」
海未(幼)「ですが」
海未(幼)「ほんとうに『園田海未』にとってひつようなモノなのでしょうか?」
ことり「そんなの……」
ことり「そんなの、決まってるよっ!」
ことり「だって、海未ちゃんは言ってたよ」
ことり「記憶がないことが悲しいって!」
ことり「ことりとの思い出がなにもないことが悲しいって!」
ことり「だから、ことり……海未ちゃんの記憶を取り戻したいの」
ことり「ねえ、小さい海未ちゃん」
ことり「ことりには『鍵』が必要なの」
ことり「どこにあるのか、心当たりはない?」
海未(幼)「……」シュン <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:04:48.56 ID:IU5++gYd0<> ことり「海未、ちゃん?」
ことり(小さい海未ちゃん、なんだか元気が……)
海未(幼)「つまらないしつもんをしてごめんなさい」
海未(幼)「……かぎはこのせかいのどこかにあります」
ことり「うん」
海未(幼)「まずはわたしのおへやにいってみてはいかがでしょう」
ことり「海未ちゃんのお部屋?」
海未(幼)「はい」
海未(幼)「ちいさいことりならなにかしってるかもしれません」
ことり「こっちの世界のことりが海未ちゃんのお部屋に?」」
海未(幼)「はい」
海未(幼)「わたしとおなじようにおへやからでられなくなってしまったようで……」
ことり「そう、なんだ」
ことり(おへやから、でられない?)
海未(幼)「そこのとびらからでられますので」
ことり「う、うん、わかった」
ことり(小さい穂乃果ちゃんが入ってきた扉……だね)
海未(幼)「たぶんとちゅうでほのかにあえるかとおもいます」
海未(幼)「みちあんないをおねがいしてみてください」
ことり「そうなんだ」
ことり「じゃあ早速行ってみるねっ♪」ダッ!
海未(幼)「あ、ことりっ?」
ことり「ん?」
海未(幼)「……きをつけてくださいね」
ことり「うん、ありがとうっ♪」
ガチャッ!
ことり「行ってきますっ♪」
パタンッ♪
海未(幼)「……ごめんなさい」
海未(幼)「わたしはまっていることしかできません」
海未(幼)「ことり……しんじています」ギュッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:10:28.23 ID:KCH3CcppO<> ─心の世界─
ことり「うわーっ♪」
ことり「ここが心の世界かぁ」キョロキョロ
ことり(空は薄いピンク色で……)
ことり(地面には芝生が広がっていて、所々に木が生えてる)
ことり(その芝生を割るようにして続く一本の道)
ことり(その先には……)
「あのおかをこえないとだよっ!」
ことり「穂乃果ちゃんっ!? 遊んでたの?」
穂乃果(幼)「うんっ♪」ニコニコ
穂乃果(幼)「あのおかをこえたさきにうみちゃんちがあるよ!」
ことり「あの丘の先に……」
ことり「穂乃果ちゃん、案内してくれる?」
穂乃果(幼)「うんっ! ファイトだよっ!」グッ!
穂乃果(幼)「でもそのまえに、ふりかえってみて」
ことり「振り返る?」クルッ
ことり「……あっ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:11:22.52 ID:KCH3CcppO<> 穂乃果(幼)「これがことりちゃんちだよ」ニコッ
ことり「そう、なんだね」
ことり(白い小屋のような建物があって)
ことり(その小屋にたくさんの色をした水玉模様が散りばめられてる)
ことり(その中でもとりわけ多い2つの色)
ことり(ここが心の世界っていうのなら)
ことり「……そっか、これがことりのなんだ」
穂乃果(幼)「うんっ♪」
穂乃果(幼)「さ、いこうっ!」
ことり「……うんっ!」
ことり(これがことりの心なら……これから向かう海未ちゃんのお部屋)
ことり(それは海未ちゃんの心、なんだね)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:12:20.75 ID:IU5++gYd0<> 穂乃果(幼)「えっほ、えっほ」トコトコ
ことり「えっほ、えっほ」テクテク
穂乃果(幼)「もうすぐおかのちょうじょうだよっ!」
ことり「うんっ♪」
穂乃果(幼)「えっほ、えっほ」トコトコ
ことり「えっほ、えっほ」テクテク
穂乃果(幼)「──とーちゃくー!」ニコッ
ことり「やったぁっ!」
ことり(あれ? なんだかここ、すごく暖かい)
ことり(この小屋から……?)
穂乃果(幼)「ほのかのだよっ!」
ことり「ああ、そうなんだねっ♪」
ことり「どうりであったかいと思ったー♪」ニコッ
ことり(穂乃果ちゃんらしいあったかい心)
ことり(とっても居心地がいいっ♪)
穂乃果(幼)「えへへっ♪」ニコニコ
「………あれ…………だっけ……」
ことり(声? 穂乃果ちゃんのお部屋から?)
穂乃果(幼)「あっちにあるのがうみちゃんのこころだよ」
ことり「あ、うん」
ことり(いや、気のせいかな)
ことり(それよりいまは……っ!) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:13:38.80 ID:IU5++gYd0<> ことり「どれどれー?」
ことり(丘から見下ろす感じになるんだね)
ことり「わぁー♪ ……んー?」
穂乃果(幼)「……」
ことり(なんだか小屋の周りを透明な青い『何か』が覆ってるみたい)
ドクンッ!
ことり「あれ、なぁに?」
穂乃果(幼)「たしかにここからじゃよくみえないよね!」
穂乃果(幼)「ちかづいてみようか?」
ことり「う、うん」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:22:58.59 ID:IU5++gYd0<>
ドクンッ。
ことり(何故だろう)
ドクンッ。
ことり(心臓の音が大きくなってる)
ドクンッ。
ことり(小屋に近付いく程に)
ドクンッ!
ことり(ドキドキが強くなってきて)
ことり(……すごく、嫌な感じがする)
ドクンッ!
ことり(見てはいけないモノを見てしまったような……)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:23:56.67 ID:IU5++gYd0<> ことり(──ちがう)
ことり(あれは目を逸らしてはいけないモノだ)
ことり(まるで……)
ことり(自分の誤ち? のような)
ことり(そんな感覚……)
ドクンッ!
ことり「……あっ」
ことり(な、んで?)
ドクンッ!
ことり(どうして!?)
ドクンッ!
穂乃果(幼)「……ついたよ」
穂乃果(幼)「ここがうみちゃんのこころ」
ドクンッ!
ことり「穂乃果ちゃん、これって……っ!?」ギュッ
穂乃果(幼)「うん、そうだよ」
穂乃果(幼)「うみちゃんのこころは……」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:24:41.98 ID:IU5++gYd0<> ことり「これ、『氷』だよね?」
穂乃果(幼)「うん」
ことり「どういうこと?」
穂乃果(幼)「……わからない」
──スッ。
ことり(冷たい)
ことり(海未ちゃんの心は凍っている?)
ことり(どうしてなの?)
ことり(ねぇ、海未ちゃん?)
ことり(──ことりがこうさせてしまったのかな?)ギュッ
穂乃果(幼)「ことりちゃん、こっちだよ!」
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果(幼)「こっちがわはだいじょーぶだからっ」トコトコ
ことり「う、うん……」テクテク
──────
────
──
─
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:25:25.96 ID:IU5++gYd0<>
ことり「本当だ」
ことり(ちょうど窓の大きさ分)
ことり(氷がない部分がある)
ことり(……どうしてだろう?)
穂乃果(幼)「こっとりちゃーん!きたよーっ♪」コンコンッ
ガラガラッ!
ことり(幼)「穂乃果ちゃん! 来てくれたんだねっ♪ ……あっ!」
ことり「こ、こんにちはー」ドキドキ
ことり(幼)「おおきいことりだぁっ!」ニコッ
穂乃果(幼)「ふふんっ♪ ほのかがつれてきたんだぁー」ドヤァ
ことり(幼)「ほのかちゃん、ありがとうっ!」
ことり「小さいことり……かわいい!」
ことり「やんやんすぎだよぉ!」
ことり(幼)(……うわぁ、きっとことりってあんなめでうみちゃんをみてるんだなぁ)
ことり「はっ!」ビクッ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:26:16.10 ID:IU5++gYd0<> ことり「そうじゃなかった!」
ことり(幼)「うん、わかってる」コクリ
ことり(幼)「うみちゃんのほんだなの『かぎ』だね」
ことり「うん」
ことり「海未ちゃんのお部屋にあるかもって」
ことり「小さい海未ちゃんが……」
ことり(幼)「……そっかぁ」
穂乃果(幼)「ことりちゃん……」
ことり(幼)「だいじょーぶ、だよ。しんぱいしないで?」ニコッ
穂乃果(幼)「うん」
ことり(心配?)
ことり(幼)「おおきいことり、よくきいて」
ことり(幼)「『かぎ』はここにはないよ」
ことり「そう、なの?」
ことり「じゃあ、どこに……?」
穂乃果(幼)「……」ギュッ
ことり(幼)「ねぇ、おおきいことり」
ことり「なぁに?」
ことり(幼)「うみちゃんは『かぎ』のこと、なんていってた?」
ことり「なんて?」
ことり(幼)「どうしてかぎがかかってしまったっていってた?」
ことり「えと、誰かが鍵を掛けたって……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:27:04.64 ID:IU5++gYd0<> ことり(幼)「──そっか」シュン
穂乃果(幼)「やっぱり……」シュン
ことり「え? え?」オロオロ
ことり(幼)「このせかいにはいくつかのルールがあるの」
ことり「ルール?」キョトン
ことり(幼)「うん」コクリ
穂乃果(幼)「たとえば……ほのかはことりちゃんのおへやのものをもちだせない、とか」
穂乃果(幼)「ことりちゃんがうみちゃんのごほんをよもうとしたら」
穂乃果(幼)「うみちゃんのおへやでよむか、うみちゃんといっしょによむしかない、とか」
穂乃果(幼)「ほかにもいろいろあるんだよっ♪」ニコッ
ことり「ふむふむ」ニコニコ
ことり「よく出来ましたっ♪」ナデナデ
穂乃果(幼)「きゃーっ♪ くすぐったいよぉ///」テレテレ
ことり「こまかいルールがあるんだねっ♪」ニコッ
ことり(幼)「そのなかのひとつなんだけど」
ことり(幼)「『かぎのあけしめはほんにんにしかできない』というルールがあるんだぁ」
ことり「鍵の開け閉めは……?」
ことり(幼)「ことり、もしかしたら、とおもってうみちゃんのおへやをさがしてみたんだ……」
ことり(幼)「けど、『かぎ』なかったよ」シュン
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:28:11.87 ID:IU5++gYd0<> 訂正
ことり(幼)「けど、『かぎ』なかったよ」シュン
正:ことり(幼)「けど、『かぎ』はなかったよ」シュン <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:29:27.98 ID:IU5++gYd0<> ことり「それって……」
ことり(もしかして海未ちゃんはっ!)
穂乃果(幼)「あっ! おおきいことりちゃん! 体が……」
ことり「……あっ」パァーッ!
ことり(もう!?)
ことり(幼)「えぇー!? じかんぎれ!?」ガーン
ことり「ごーめーんっ!」
ことり(幼)(このままじゃうみちゃんは……)
ことり(幼)(どうしたら……そうだ!)
ことり「穂乃果ちゃん!」
穂乃果(幼)「ふぇ?」
ことり「海未ちゃんに伝えて、ことりが絶対助けるって!」
穂乃果(幼)「うみちゃんに……わかった!」グッ!
ことり(幼)「ことり、これ!」バッ!
キィンッ!
ことり「これ……『鍵』?」
ことり(幼)「『かえす』ね」
ことり「へ?」キョトン
ことり(幼)「あとはまかせるよ」ニコッ
ことり「どういうこと!?」
ことり(幼)「どうしてもこまったときは──」
ことり「待って、こと──」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:31:04.01 ID:IU5++gYd0<>
ことり「──待って、ことりはっ!」ガバッ!
ことり「……」シュン
ことり(朝、だね)
ことり(なんだか小さいことり達、大変そうだった)
ことり(少し、頭の中を整理しよう)
ことり(──心の世界)
ことり(あの世界は……本当に夢なのかな?)
ことり(本当にことりの夢の中だけの世界なのかな?)
ことり(現実世界のことりたちの心が深く関係してるのは間違いない、よね?)
ことり(──昨日、海未ちゃんは言っていた)
ことり(少しだけ思い出したって)
ことり(けど、それはことりが見た夢と……)
ことり(ことりがあの世界で読んでいた本の内容と一緒だった)
ことり(海未ちゃんも同じような夢を同じタイミングで見た?)
ことり(そんな偶然あるのかな?)
ことり(そして──)
ことり(海未ちゃんの凍った心とあの世界のルール)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:32:48.93 ID:IU5++gYd0<> ことり(──本棚に鍵を掛けたのは海未ちゃんなんだね)
ことり(小さいことりと穂乃果ちゃんはそのことに気付いた……)
ことり(じゃあどうして小さい海未ちゃんはことりに会いに行くように言ったんだろう)
『……きをつけてくださいね』
ことり(どういう意味だったの?)
ことり(うーん……あっ)
ことり(ことりに気付かせるため?)
ことり(……そっか)
ことり(『小さい海未ちゃん』は)
ことり(ことりに気付いて欲しかったんだ)
ことり(『海未ちゃん』の気持ちを)
ことり(海未ちゃんの心があんな風になったのはことりのせいなんだ)
ことり(ことりが海未ちゃんの心を凍らせてちゃったんだ……)グスッ
ことり(……)グスッヒッグ
ことり「海未ちゃん、ごめんね」エグエグッ
ことり「うぅっ……」グスッ
ことり(……)ゴシゴシッ
ことり(もしかしたら現実世界の海未ちゃんもそうかもしれない)
ことり(あの世界は『ことりたち』の心世界かもしれない)
ことり(……わかんないけど)
ことり(けど)
ことり(夢の中だとしても)
ことり(ことりが海未ちゃんの心を溶かすよ)
ことり(決めたんだから)
ことり(海未ちゃんのことはことりが護るって)
ことり(夢の中でも関係ないよ)
ことり(小さい海未ちゃんは苦しんでた)
ことり(──だから、ことりが助けるんだ)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/02(日) 21:35:23.33 ID:IU5++gYd0<> 今週はここまで。
ご覧になって頂いた方、ありがとうございます。
若干スピリチュアルになってきましたがお付き合いいただければと思います。
また、来週更新予定です。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/03(月) 00:17:35.60 ID:b1JIPoTbO<> 乙!待ってる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/11/03(月) 19:23:34.57 ID:v0TB1Rfo0<> 更新を楽しみに一週間頑張るよ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/08(土) 10:33:41.36 ID:9afdFXy0O<> いつも楽しみにして見てるよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/08(土) 23:24:10.81 ID:+rx/QCdIo<> 私ま〜つ〜わ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:44:43.63 ID:cpIqOb6bO<> コメントありがとうございます。
また遅筆ですみません。
再開します! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:45:24.52 ID:cpIqOb6bO<> ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─心の部屋─
穂乃果「あれー、おっかなしーなーどこだっけ?」
穂乃果「うーん……小さい穂乃果がもってっちゃったのかな?」
ガチャッ。
穂乃果(幼)「あぁっ! ほのかちゃん久しぶりだね!」
穂乃果「わっ! 穂乃果ちゃん!?」
もぎゅーっ!
穂乃果(幼)「もー! こっちはたいへんなんだからぁ!」ムスー
穂乃果(幼)「あんまりかまってくれないとほのかおこっちゃうぞ!」プンプン
穂乃果「あははっ♪ ごめん、ごめん」ニコニコ
穂乃果(幼)「でも、μ'sで忙しいからしかたないね」シュン
穂乃果「いやー、そうもいってられなくてねー」
穂乃果(幼)「んー?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:45:53.58 ID:cpIqOb6bO<> 穂乃果「ねぇ、私達が出会った時の本ってどこに置いといたっけ?」
穂乃果(幼)「もしかして……」
穂乃果「ほ、ほら? たまには読み返しておかないと」
穂乃果「急に話振られて『穂乃果おぼえてないやー』じゃカッコ悪いじゃん?」アセアセ
穂乃果(幼)「とかいって、じつはもう……」ジトーッ
穂乃果「あ、ははっ……ごめん」シュン
穂乃果(幼)「ひどいよぉ! あとからうみちゃんにいろいろいわれるのはほのかもいっしょなんだよ!」バンッ!
穂乃果「わーっ! ごめん、ごめんって!」
穂乃果(幼)「うぅー……」
穂乃果(幼)「……」クスクスッ
穂乃果「あははっ♪」クスクスッ
穂乃果(幼)「ほんとにひさしぶりだっ♪」ギュッ
穂乃果「うんっ♪」ギュッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:49:47.09 ID:cpIqOb6bO<> 穂乃果(幼)「タイミングもばっちりっ!」
穂乃果「ん?」
穂乃果(幼)「じつは……」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:50:34.37 ID:cpIqOb6bO<> 穂乃果「ふむふむ……なるほど」
穂乃果(こっちの世界はそんなことになってたんだね)
穂乃果(幼)「おおきいことりちゃんががんばってるけど、こっちにいられるじかんがすくなすぎるよ」
穂乃果(幼)「どうしたら……」オロオロ
穂乃果「……心配しないで」
穂乃果「あの2人は大丈夫だよ」
穂乃果「きっと今、お互いのことをよく知らなくちゃいけない時、なんだと思う」
穂乃果(幼)「……おたがいのことを?」
穂乃果「うんっ♪」ニコッ
穂乃果「それから、ことりちゃんの伝言のことだけど、穂乃果に任せてくれないかな?」
穂乃果(幼)「ほのかちゃんに?」キョトン
穂乃果(幼)「べつにいいけど……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:52:05.90 ID:cpIqOb6bO<> 穂乃果「ありがとうっ♪」
穂乃果(幼)「ねぇ、うみちゃんとことりちゃん……ほんとにだいじょーぶ、だよね?」シュン
穂乃果「大丈夫だよっ!」
穂乃果「穂乃果も穂乃果達の世界でサポートするからね」
穂乃果「──2人のことを信じよう?」ニコッ
穂乃果(幼)「わぁーっ♪」パァーッ!
穂乃果(幼)「やっぱりほのかちゃんとはなしてるとげんきになるなぁっ♪」
穂乃果「それは穂乃果もだよぉっ♪」ニコニコ
穂乃果(幼)「うんっ♪」ニコッ
穂乃果「だから大丈夫!」
穂乃果「それに、穂乃果には2人をラブラブにしちゃう秘策があるしね!」ブイッ!
穂乃果(幼)「れいのたんじょうびプレゼントだねっ♪」ニコニコ
穂乃果「そう!」
穂乃果「だから心配しないで、どーんっと構えてなよ!」
穂乃果(幼)「うん!」
穂乃果「じゃあ、またくるからー♪」
穂乃果(幼)「ばいばーい♪」
穂乃果(さて、じゃあ行きますか)
穂乃果(穂乃果はほのからしく……)
穂乃果「ファイトだよっ!」グッ!
穂乃果(幼)「だよぉ!」グッ!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:52:48.77 ID:cpIqOb6bO<> ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
─日曜日 音ノ木坂学院屋上─
絵里「ワン、ツゥー、にこ?少し遅れてるわっ!」パンッパンッ
にこ「にこー!」
絵里「凛は可愛すぎるっ!」パンッパンッ
凛「にゃっ!?」
海未(わー、皆さん上手ですね……)
海未(私も時には指導に回っているとのことでしたが)
絵里「穂乃果? いい感じよ!」パンッパンッ
穂乃果「うん!」
絵里「真姫? いまのステップはハラショーね!」パンッパンッ
真姫「当然でっしょー?」
海未(私なんかの指導は必要なさそうな気がします)
絵里「凛はそのまま可愛さを維持して!」パンッパンッ
凛「にゃっ!?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:53:32.59 ID:cpIqOb6bO<>
海未(しかし、これでもまだ足りないというんですね)
絵里「凛、今の笑顔いいわ!」パンッパンッ
海未(トップのA-RISEは……どれほどの凄さなのでしょう?)
絵里「いいわいいわ凛!」パンッパンッ
絵里「そうだ、帰りはパフェでも食べにいかない!?」パンッパンッ
海未(……えと)
希「ちょ、ちょっとえりち?」アセアセ
真姫「さっきからなにを──」
凛「もーっ! 絵里ちゃんさっきからなに!?」
絵里「なにって凛をほめてるだけでしょう?」
花陽「ちょっと、違うような……」
凛「いかないよ!」
絵里「え?」
凛「凛、そんな絵里ちゃんとはクレープには行かないにゃ!」
絵里「そんなっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:54:13.84 ID:cpIqOb6bO<> 穂乃果「絵里ちゃん、さすがにやり過ぎだよ……」
絵里「──だったらラーメンにしない?」ニコニコ
凛「いっくにゃーっ♪」パァーッ!
一同((いくんかーい))
絵里「ふふっ♪ うまく誘えたわ」ニコニコ
にこ「ていうかあんたは急になにやってんのよ?」ジトーッ
絵里「ダンスレッスンの時ってみんな私の言うこと聞いてくれるじゃない?」
絵里「だから、ここしかないと思って」ニヤリ
にこ(か、返す言葉が見つからないにこぉ……)
凛「ねぇ、ことりちゃんも行こうよ!」
ことり「ことりも!?」
海未「……っ!」ピクッ
絵里「あら、それはいいわねっ♪」
凛「うん! ラーメン食べて元気出すにゃ!」ニコッ
ことり「い、いいのかな?」
絵里「どうせだったらみんなで行きましょう?」
希「2人がいいんじゃなかったの?」
絵里「凛が楽しければそれでいいのよっ」ニコッ
穂乃果「海未ちゃんも行こうよっ♪」
海未「あ、えっと、私は──」アセアセ
穂乃果「まーまー、よいではないかよいではないかー」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:54:48.24 ID:cpIqOb6bO<> ─いきつけのラーメン屋─
ガラガラッー!
凛「おじさーんっ! きたよーっ♪」
おじさん「おぉっ、凛ちゃんっ! いらっしゃい! 今日も可愛いねぇ!」ニヤリ
凛「もー、冗談ばっかりっ♪ 五人入れる?」
おじさん「みての通りガラガラだぜ? ちょっと前までは混んでたんだけどなぁ」
おじさん「完っ全にフルハウスってやつだっ!」
凛「あははっ♪ おじさん、そればっかりっ♪ あれ? 今日、奥さんは?」
おじさん「イベントだってよぉ!」
凛「じゃあ、アイスは無しかー」ボソッ
おじさん「ん? なんか言った?」
凛「なんでもないにゃ。お邪魔しまーす」
穂乃果「おじさん久し振りー!」ニコニコ
おじさん「おう、穂むらの嬢ちゃん! 今日も可愛いねぇ!」
ことり「こ、こんにちわー」
凛「こっちのテーブル席に座るにゃー♪」
海未「失礼します」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:55:35.94 ID:cpIqOb6bO<> 絵里「ねぇ、海未!」ヒソヒソッ
海未「なんですか?」ヒソヒソッ
絵里「私、友達とラーメンなんてはじめてなんだけど」ヒソヒソッ
海未「はい」
絵里「なにか注意した方がいいこととかあるかしら?」ヒソヒソッ
海未「……普通にしてればいいと思いますよ」ヒソヒソッ
凛「2人ともこそこそなにしてるの?」
海未「いえ、絵里さんがラーメン屋さんでの作法を伺ってきただけです」ガタッ
絵里「なんでバラすの!?」ガタッ
穂乃果「ねぇ、ことりちゃんは何にする? 穂乃果はチャーシューメンにしようかな」ニコニコ
ことり「うーん、ことりは……塩がいいかなぁ」
凛「おじさんオーダーお願いにゃっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:56:28.35 ID:cpIqOb6bO<>
「はいよー、そっち行くから待っててー」
おじさん「はい、おまたせねー」
おじさん「今日も凛ちゃんの連れはベッピンさんばっかりだね」
凛「もー! おじさんったらー! やめてよぉ! 凛はいつものね!」
おじさん「はいよ」
穂乃果「おじさん! 穂乃果はチャーシューメンがいい!」
おじさん「嬢ちゃんはいっつも元気だねぇ!」
絵里「ど、どれにしたらいいのかしら?」アセアセ
凛「絵里ちゃん、醤油が一番人気だよっ♪」
絵里「じゃ、じゃあ、醤油でお願いします」
おじさん「はいよー」
絵里「……ほっ」
ことり「ことりは塩でお願いします」
おじさん「はいよー。ところでお母さんは元気かい?」
ことり「え!? お母さんのこと知ってるんですか?」
おじさん「もちろんさ! たまに西木野先生の奥さんと一緒にくるんだぜ?」
ことり「へ、へー。そうなんですか」
おじさん「園田の嬢ちゃんはいつものでいいかい?」
海未「へ!? 私ですか!?」
おじさん「ほかに誰がいんのよ?」キョトン
凛「お、おじさん! 海未お姉ちゃんは──」
海未「いえ、いつものでお願いします」
おじさん「おっ! そうこなくっちゃ! まってな、すぐに作ってくっからよっ!」
ことり「海未ちゃん……」
凛「海未お姉ちゃんごめんね!」
凛「実は希ちゃんと3人できたことがあるんだにゃ」
凛「先に伝えとけばよかったよ」シュン
海未「いえ、いいのですよ」
海未「すごく、優しそうな店主さんですね」クスクスッ
穂乃果「lily whiteはここかうちか、希ちゃん家だもんねっ♪」
絵里「凛はここにはよくくるの?」
凛「月に2、3回はくるかなぁ? 」
ことり「凛ちゃんはホントにラーメンが好きなんだね」ニコニコ
海未(……いまさらですがいつものってなんでしょう)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:57:03.07 ID:cpIqOb6bO<> おじさん「はい、お待ちっ! 絵里ちゃんから失礼するよっ」
絵里「あ、はいっ! ありがとうございます」
おじさん「可愛い子には味玉サービスだ。ゆっくり食べてってね」ニコッ
ゴトッ。
絵里「わぁーっ、おいしそうっ♪」
穂乃果「ずるーい! いいないいなぁ!」
おじさん「ははっ! 安心しなよ、みんなのにもちゃーんと入ってるぜ?」
ゴトッ。
ほのりん『わーいっ♪』
ゴトッ。
ことうみ『あ、ありがとうございます』
おじさん「言っただろう? 可愛い子には、サービスだって」ニヤリ
一同『いっただっきまーす♪』
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:57:39.94 ID:cpIqOb6bO<>
凛「おじさんご馳走様!」
おじさん「今度はお米の嬢ちゃんとつり目の子も連れておいで」
絵里「美味しかったです。ありがとうございました」
おじさん「ありがとよっ! 占いの嬢ちゃんに待ってるって伝えておくれ」
穂乃果「おじさんじゃーねー!」
穂乃果(今日は会えなかった、なぁ)
おじさん「たまにはお雪ちゃんも連れてきな? 拗ねちまうぜ?」
海未「ごちそうさまでした……」
おじさん「またおいで。話の続き、待ってるからさ」
海未「は、はぁ」キョトン
海未(話の続き?)
ことり「おじさんっ! ごちそうさまです。とっても美味しかったですっ♪」ニコッ
おじさん「お待ちよことり姫」
ことり「ちゅん!?」
ことり(ことり姫……///)
海未「南さん?」
ことり「大丈夫、先に行っててっ♪」ニコッ
海未「……わかりました」
ガラガラー。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:58:14.09 ID:cpIqOb6bO<>
─店外─
海未「お待たせしました」
穂乃果「ことりちゃんは?」
海未「少し、おじさんと話しています」
絵里「あら、そうなの?」
凛(ああ、誕生日が近いから)
海未「ところで凛、2つほど質問があるのですが」
凛「なぁに?」
海未「いつもの、ってなんですか?」
穂乃果「穂乃果も気になったよ!」
絵里「私も知りたいわ」
凛「そっか、みんな知らないんだよね」
凛「少し前に凛が海未ちゃんにダンスを教わったことがあって」
凛「今日みたいにおじさんのとこに来た時のことにゃ」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:58:51.63 ID:cpIqOb6bO<>
─回想、ラーメン屋─
凛「あそこのステップ、ようやく出来るようになったにゃー」ニコニコ
海未「ふふっ♪ 頑張りましたね」ニコッ
凛「海未ちゃんのおかげだよぉっ!」
凛「今日はご馳走するからたくさん食べてねっ♪」
海未「では、お言葉に甘えさせていただきましょうかっ♪」
ガラガラー。
凛「おじさーん、こんばんはー」
海未「こんばんはー」
おじさん「おっ! いらっしゃいっ!」
凛「今日も大盛況だねっ♪」
おじさん「ははっ! 完っ全にフルハウスさぁ!」
おじさん「そこのカウンターでいいかい?」
凛「はーい♪」ガタッ
海未「……」ガタッ
凛「海未ちゃんなににする?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/08(土) 23:59:30.91 ID:cpIqOb6bO<> 海未「うーん、醤油……いや、たまには魚介つけ麺……?」
おじさん「そういやー嬢ちゃん達、スクールアイドル始めたんだって?」
海未「あら、ご存知なのですか?」
おじさん「おぉ、うちの娘から聞いたんだよ」
おじさん「アイドルってのは大変らしいからなぁ」
凛「そうなんだよぉ。今日もダンスが上手くできなくて海未ちゃんに教わってたんだぁ!」
海未「そんな、教えるほど上手くなど……///」
凛「海未ちゃんはすごいんだよ! 歌もダンスもとっても上手っ♪」
海未「凛、やめてください/// 恥ずかしいです///」
おじさん「そうか、そうか!」
おじさん「だったら、おじさんが嬢ちゃん達のアイ活が上手くいくようにおまじないをかけてあげよう」
うみりん『おまじない?』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/09(日) 00:00:04.58 ID:v3Tsg078O<>
─店外─
凛「──どういうおまじないかはわからないんだけど、それから凛も海未ちゃんも調子が良くて」
凛「醤油ラーメンにサービスの味玉、そしておまじないを──」
絵里「いつもの、って言うようになったのね」
穂乃果「へー! そうなんだ!」
海未「そんなことがあったのですね」
海未「では、もう一つ」
海未「おじさんから『話の続きを待ってる』と言われたのですが……なにか知ってますか?」
凛「話の続き?」キョトン
凛「……」ウーン
凛「あぁ! あのことにゃっ!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/09(日) 00:01:02.49 ID:v3Tsg078O<>
─回想、ラーメン屋─
海未「ところでおじさん、これを見てください」
おじさん「え?」
凛「え?」
海未「ふふっ♪」
おじさん「この写真は……?」
凛「ことりちゃん?」
海未「そうです!」バンッ!
凛「にゃっ!?」
おじさん「お、おぉ」ビクッ
海未「この世界に舞い降りた天使……っ!」
海未「全ての生きとし生けるものを笑顔にする純白の天使っ!」
海未「私の幼馴染みのことりです!」
海未「どうですか!? かわいいでしょう!?」ニコッ
凛「うわぁ、ことりちゃんがヨダレ垂らして寝てるにゃ」
おじさん「可愛いけど、穂むらの嬢ちゃんみてぇだな」
海未「ふふっ♪ そうでしょう?」
海未「今度、ことりの誕生日なのです」
海未「絶対にことりを世界で一番幸せな──」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/09(日) 00:04:04.13 ID:v3Tsg078O<>
─店外─
凛「──幸せな女の子に」
海未「わー! ストップストップ!」アワアワ
海未「凛、ストップです!/// 」
絵里(いまさら恥ずかしがるようなことでも……)
穂乃果(ああ、疲れ切ってお昼寝しちゃってることりちゃん写真だね)
穂乃果(海未ちゃん、本当にあの写真好きなんだなぁ)
凛「というようにひたすらことりちゃんの話をしてたにゃ」
凛「きっとそのことだと思うにゃ!」
海未「あの、わかったから! お願いだからそれ以上はやめてください!///」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/09(日) 00:04:42.55 ID:v3Tsg078O<>
─店内─
ことり「どうしたんですか?」
おじさん「これを持って行きなよ」スッ
ことり「これ、は?」キョトン
ことり「ラーメン無料券?」
ことり(2枚も?)
おじさん「そろそろ誕生日だろう?」
おじさん「大切な人と来てくれたら嬉しいよ」
ことり「どうして……あっ!」
ことり(あそこに飾ってあるの、A-RISEの写真?)
ことり(μ'sの写真もある)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/09(日) 00:08:12.86 ID:v3Tsg078O<> おじさん「……嬢ちゃん、信じるんだよ」
おじさん「疑うよりも信じた方がずっといいさ」
ことり「信じた方が?」
おじさん「ちょっと前の話だが」
おじさん「おじさんの娘も急にスクールアイドルなんてやるって言い出してなぁ」
おじさん「それからは毎日、毎日……娘のアイ活が成功するようにって神頼みさ」
おじさん「もちろん、嬢ちゃん達のことも、神様にお願いしてるからさ」
ことり「あ、ありがとうございます」
おじさん「迷うこともある」
おじさん「戸惑うこともある」
おじさん「裏切られることだってある」
おじさん「でも、信じた方がずっといい」
おじさん「それは誰にでも出来ることじゃあないからね」
おじさん「……園田の嬢ちゃんのこと、どんな時も信じてあげなよ?」
ことり「……っ!」
ことり「あ、あの……おじさんは一体……?」
おじさん「なぁに、ただの嬢ちゃん達の大ファンさ」ニヤリ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/09(日) 00:11:27.93 ID:v3Tsg078O<> 本日はここまで。
見て下さった方、ありがとうございます。
賛否あると思いますが、暖かい目で見て頂ければ幸いです。
仕込みは終わりました。
今月中に終われるように頑張ります。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/09(日) 03:33:43.32 ID:uiPGuRWVo<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/09(日) 08:38:09.09 ID:jFZaBUPIo<> 乙乙です
続き待ってます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/14(金) 19:26:12.81 ID:g2sf7plY0<> 乙です
おじさん良い人だなぁ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:43:17.26 ID:gHqwyGVaO<> コメントありがとうございます。
ちょっとずつ更新致します。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:44:34.53 ID:gHqwyGVaO<>
─店外─
ガラガラー。
穂乃果「ことりちゃん?」
海未「なにかあったのですか?」
ことり「ううん、大したことじゃないよっ♪」ニコニコ
凛「ことりちゃん、よかったねっ♪」ヒソヒソッ
ことり「凛ちゃん……」パァーッ!
ことり「うん、ありがとうっ♪」ヒソヒソッ
ことり(海未ちゃんと2人でラーメン……楽しみだなぁ)ニコニコ
海未「南、さん?」
凛「海未ちゃんと2人で行くんだもんねっ♪」ニコッ
海未「え?」
ことり「凛ちゃん!? ちょっ、やめてよぉ!///」カァーッ!
海未(私、と?)
海未(……いや)
海未(そっか)
海未(いま、わかりました)
海未(ようやくわかりました)
絵里「ほら、揃ったのなら帰るわよ?」
一同『はーい』
海未(──南さんは、『園田海未』が好きなのですね)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:47:44.50 ID:3Md3xAa40<>
─3人の帰り道─
ことり「え!? 穂乃果ちゃん知ってたの?」
穂乃果「うん! びっくりだよねぇ」
穂乃果「娘がスクールアイドルのトップだなんて」
ことり「それはおじさんも気が気じゃないね」
穂乃果「ねー! 心配で心が休まることがないよぉっ!」
ことり「うふふっ♪」
ことり「そう、だよね」
海未「──南さんは、どう思いますか?」
ことり「え?」
穂乃果「海未ちゃん?」
海未「自分の子供がアイドルだったら」
ことり「そ、そうだね」アセアセ
ことり「ことりはまだ想像出来ないかなっ♪」
海未「そうですか」
穂乃果「ま、まあ私達にはまだ──」
海未「私もまだ想像できませんが」
海未「南さんは素敵な殿方と結婚して」
海未「南さんに似た可愛い子供を授かるのでしょうね」
海未「ふふっ♪ きっと、凄く幸せですよっ♪」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:49:19.06 ID:gHqwyGVaO<> 海未「ねぇ、南さんはどのような男性がタイプなのですか?」
ことり「え、えと、ことりは……」アセアセ
穂乃果「海未ちゃん、やめなよ。ことりちゃん、困ってる」
海未「どうしてですか? 答えられないのですか?」
海未「……そうですよね」
海未「あなたは同性が好き、なんですもんね」
ことり「え?」
穂乃果「海未ちゃんやめて」
ことり「こ、ことりは──」
穂乃果「答える必要はないよ」
ことり「……」ギュッ
穂乃果「ねぇ、今の海未ちゃん、変だよ」
海未「変? 変とは?」
穂乃果「……いつもの海未ちゃんじゃないってこと」
海未「……私は、私が幸せだと思うことを述べただけです」
海未「穂乃果さんこそ勝手なことを言わないで下さい」
海未「私は──」
ことり「勝手なことを……」
ことり「勝手なことを言ってるのは海未ちゃんでしょっ!」
海未「……っ!」
穂乃果「ことりちゃん!?」
ことり「ことりが男の人と結婚した方がいいとか!」
ことり「子供が可愛いとか!」
ことり「……ことりが女の子が好きとか」
ことり「勝手なことを言わないでよっ!」
穂乃果「待って、待ってよことりちゃん!」
海未「なにが勝手だって言うのですか?」
穂乃果「海未ちゃんも止めて!」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:50:07.09 ID:gHqwyGVaO<> 海未「女性に生まれてきたんですから」
穂乃果「お願いだからっ!」グスッ
海未「男の人と結婚するのが普通でしょう?」
海未「だとしたら」
穂乃果「海未ちゃん!? ダメだよ!」
海未「──同性を好きになんてなるほうが変ですよ」ニコッ
ことり「……う、み」ポロポロ
ことり「……」グスッ
ことり「……」ボロボロ
ことり「……人の気も知らないで」ポロポロ
ことり「海未ちゃんの──ばかぁっ!」ダッ!
穂乃果「あっ! 待って、ことりちゃん!」
海未「行ってしまいましたね」
穂乃果「なに、考えてるの?」
海未「私も帰ります」
穂乃果「待って」
海未「……なぜですか?」
海未「あなたに待てと言われて立ち止まる理由がありません」
穂乃果「……海未ちゃんにはなくても穂乃果にはあるよ」
穂乃果「傷ついてる親友を黙って帰すほど、穂乃果は馬鹿じゃない」
海未「でしたら南さんを追いかけては?」
穂乃果「手を差し出してる人がいる。黙って見過ごせないって言ってるの」
海未「……意味がわかりません」
穂乃果「ねぇ、どうしてあんなこと言ったの?」
海未「別に──」
穂乃果「どうして自分を傷つけるようなことを言ったの!」グスッ
海未「……あなたは勘違いをしています」
海未「私は南さんを傷つけたかっただけなのですから」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:50:36.79 ID:gHqwyGVaO<> 穂乃果「……っ!」ギュッ
パシーンッ!
海未「……っ」
穂乃果「……っ!」ハァッハァッ
穂乃果「最低だよ……」グスッ
穂乃果「海未ちゃんは最低だよっ!」ボロボロ
海未「……記憶のない私があそこにいても仕方ありません」
穂乃果「え?」
海未「今日でμ'sを辞めます」
海未(……これでいいんです)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:51:52.84 ID:3Md3xAa40<> ─数日後、2年生教室─
海未(さて、と)
海未(帰り支度も済ませました)
海未(今日も弓道場に行きましょうか)ガタッ
穂乃果「……」ジーッ
ことり「……」ジーッ
海未(約2名の視線は、今日も見なかったことにしましょう)
海未(……ごきげんよう)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:52:48.39 ID:3Md3xAa40<>
─弓道場前─
海未「……ふぅ」
海未(さて、なんのようですかね?)
海未「……西木野さん」
真姫「今日も弓道?」
海未「はい」
海未「では」
真姫「待ちなさい!」ガシッ!
海未「へ!? ちょ、西木野さん!?」
真姫「さらっと弓道場に行こうとしてんじゃないわよ!」
海未「そ、そんなパワープレイ似合いませんよ!」ジタバタ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:55:24.03 ID:3Md3xAa40<>
─音楽室─
真姫「……よいしょっと」ガタッ
海未「あの、私は部活があるのですが?」
真姫「まあ、いいじゃない」
真姫「それにこれは海未が引き受けたことでもあるんだから」
海未「私が?」キョトン
真姫「ほら? 絵里と凛のデュエット曲、出来たのよ」
海未「ああ……」
海未「ですが私は──」
真姫「辞めるって言ったらしいじゃない」
海未「……そう、です」ギュッ
真姫「ふふっ♪ 凛、怒ってたわよ?」
海未「……」
真姫「話が逸れたわね」
真姫「とにかく聴いてよ」
真姫「後輩のピアノを聴いてちょっとアドバイスを言うくらいの時間、くれてもいいと思うけど?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 20:57:29.28 ID:3Md3xAa40<> 海未「……はぁ、仕方ないですね」スッ
真姫「……っ」グッ
〜〜♪
〜♪ 〜♪ 〜〜♪
〜〜〜♪
海未(……心地のいいメロディですね)
海未(まるで、仲の良い姉妹が探検をしているような……)
〜〜♪
〜〜〜♪
〜〜♪♪
海未(妹が心配なのに、自分の知らないことに心が弾むのを抑えられない)
海未(すごくワクワクする)
海未(そんな素敵なメロディです)
〜♪ 〜♪
〜〜〜♪
〜♪
真姫「……ふぅ」
真姫「どうだった?」
海未「とても、素敵な曲でした」
真姫「そう、ありがとう」ニコッ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:00:44.50 ID:3Md3xAa40<> 真姫「……せっかくだから、もう一曲聴いてくれない?」
海未「は、はい」
〜♪
〜〜〜♪
〜〜♪ 〜〜♪
海未(……この曲は)
〜♪
〜〜♪
〜〜〜〜♪
〜♪
海未(Anemone heart……ですか)
〜〜♪
〜♪
〜〜〜〜♪
〜♪
海未(私と南さんのデュエット曲……)
海未(結局最後まで、聴けませんでしたね)
〜〜♪
〜♪
真姫「……ふぅ」
海未「……」
真姫「実は海未にお願いがあってね」
海未「もう、聴いたじゃないですか?」
真姫「さっきのはついでよ」
真姫「安心してよ」
真姫「μ'sに戻って、なんて言うつもりはないんだから」
海未「だったらなんなのですか?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:01:45.25 ID:3Md3xAa40<> 真姫「ねぇ、昔話を聞いて貰えないかしら?」
海未「昔話?」
海未「いいですけど……」
真姫「ありがとうっ」
真姫「私ね、子供のころ音楽がすごい好きだった」
真姫「ずーっと、ずーっと音楽と生きていきたい! なーんて思ってたのよね」
海未「生きていけば良いではないですか?」
海未「あなたには才能がある、私はそう思っていますよ」
真姫「そう、かな?」クスクスッ
真姫「けどね、ダメなの」
真姫「私の家、病院をしているから」
真姫「将来は医者にならなくちゃいけないのよ」
海未「そう、なんですね」
真姫「でもね、終わったはずの私の音楽は蘇ったの」
真姫「──あなた達のお陰よ」
海未「私達、の?」
海未(……ちがいますよ)
真姫「穂乃果が私に曲を作れて言ってくれたわ」
真姫「ことりは私なんかに似合う衣装を作ってくれて……」
真姫「それを見て、かわいい、かわいいって大騒ぎ」クスクスッ
真姫「そして、海未」
真姫「あなたは私の曲に命をくれた」
海未(ちがい、ますよ)
真姫「そんな3人を私は尊敬しているわ」
真姫「ふふっ♪ あの2人には内緒よ?」
海未(それは『私』ではありません)
海未(『園田海未』ですよ?)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:02:41.42 ID:3Md3xAa40<> 真姫「ところでAnemone heartの歌詞は読んだ?」
海未「……途中まで、ですが」
真姫「6月の頃だったかしら?」
真姫「あの時のあなたは凄く嬉しそうで」
真姫「いつものクールな印象なんて吹っ飛んじゃってたわ」
真姫「そんなあなたをみたら思わず噴き出しそうになっちゃって」
海未「そう、ですか」
真姫「なんでそんなに嬉しそうなのって聞いたんだけど……」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:04:28.81 ID:3Md3xAa40<> ─回想音楽室─
真姫(こう、かしら)
〜〜♪
〜♪
真姫(うーん、ちょっと違うわね)
〜〜♪♪
〜〜〜〜♪
真姫(……うんっ! いいかも!)
ガラガラーッ!
ピシャッ!
海未「真姫! 真姫はいますか!?」
真姫「海未!? どうしたの?」ビクッ!
海未「ついに出来たのです!」
海未「出来たのですよ!」パァーッ!
真姫「な、なにが?」
海未「私とことりのデュエット曲の歌詞が!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:05:25.24 ID:3Md3xAa40<> 真姫「あー、私も今ちょうど──」
海未「見てください!」バンッ!
真姫「聞いてないし……」
海未「ほら、はやく見てくださいはやく!」
真姫「わかった、わかったわ!」
真姫「見るからノートを押し付けてこないで!」
海未「はいっ!」
真姫「……なんだか、嬉しそうね」
真姫「いつもとテンションが違うわ」
海未「わかりますか?」
海未「ふふっ♪ さすが、かしこいかわいいマキーチカですね!」ナデナデ
真姫「撫でないでっ!///」
海未「今回の歌詞はですね!」
真姫「うん」
海未「なんと! ことりとの合作なのです!」
海未「なんと! サビのほとんどはことりが書きました!」
海未「そして、なんと! なんとぉ!」
真姫(うるさいなぁ……) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:06:16.19 ID:3Md3xAa40<> 海未「衣装もことりが作成します!」
真姫「それ、いつものことなんだけど?」
海未「……」
海未「で、どうですか! 真姫!」キラキラッ
真姫「ふーん……」
真姫(……Acacia?)
真姫「……いいと思うわ」
真姫「ねえ、海未?」
海未「はいっ!」
真姫「この、サビの歌詞なんだけど……」
海未「ええ」
真姫「意味は調べた?」
海未「……なんのですか?」
真姫「花言葉よ」
海未「ああ」
海未「調べてません」
海未「聞いたのですが、ことりはなにも教えてくれず」
海未「絶対に調べてはいけないと言われてしまったのです」
真姫「それ、絶対に調べろってことよ」
海未「そうなのですか?」
真姫「ええ、凛がオススメしてくれたテレビで言ってたもの」
海未「ことりは昔からそういう乙女な知識が豊富なんですよね」
海未「この間も素敵なアクセサリーショップに連れてって頂き……」
真姫「あーはいはい」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:07:03.58 ID:3Md3xAa40<> 真姫「──それで後日、私のところに来てこう言ったのよ?」
真姫「『途中まで調べたけどなんだか怖くなったのでやめました』」
真姫「私、なんだかおかしくって」クスクスッ
海未「そう、なのですか」
真姫「──もう一度聞くわ」
真姫「あなたは?」
海未「え?」
真姫「あなたは読んだ?」
海未「……いえ」
真姫「どうして?」
海未「……1番の歌詞を読んであまりの破廉恥さに読めなくなりました」
真姫「……ぷっ」クスクスッ
海未「……なにがおかしいのです?」
真姫「ごめんごめん」
真姫「だってあなた、私の知ってる『園田海未』だわ」
海未「え?」
真姫「話を聞いた時に記憶障害で別の人格が……解離性障害みたいなモノを想像したけど」
真姫「違うみたい」
真姫「あなたは『園田海未』よ」
海未「……あ、当たり前ですよ」
海未「何を言っているのですか?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:07:54.10 ID:3Md3xAa40<> 真姫「……ふーん」
真姫「だってあなた、自分が何者かわかってないような感じだったから」
真姫「……違う?」
海未「…………そん、なこと」
真姫「正確には、自分が『園田海未』ではない人間だと感じてる」
真姫「──ってとこかしらね」
海未「あ……っ」ギュッ
真姫「図星ね」
海未「──あなたの言う通りです」
海未「どうしてですかね」
海未「ほんの些細なことから、『自分』を否定するしかなくなってしまいました」
海未「だけど私はもう決めたんです」
海未「私が考える南さんの幸せの邪魔はしないことに」
真姫「そう」
真姫「その話、聞いてあげてたいのは山々なんだけどね」
真姫「私、そんなに暇じゃないわ」
真姫「私じゃなくて、あなたが本当に伝えたい人に」
真姫「話してもらうことって出来ないかしら?」
海未「いまさら、ですよ」
海未「それに」
海未「仮に話したとしても」
海未「私が南さんを傷つけたという事実は変わりませんよ」
真姫「はぁ……」
真姫「あなたって本当に不器用ね」
真姫「それに面倒な人」クスッ
真姫「あと頑固で意地っ張りで……」
真姫「でも、とっても頑張り屋さんなんでしょ?」
海未「……まあ、概ね合っているかと」
真姫「ほうら、ね」クスクスッ
真姫「そんな知り合い、海未以外にいないわよ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:12:24.18 ID:3Md3xAa40<> ─海未の部屋─
海未「……ふぅ」
海未(勉学に励めば気も紛れるかと思いましたが……)
海未「はぁ……」
海未(叩かれた頬が熱い気がします)
海未(……ねぇ、これでよかったのですよね?)
海未「南ことりの1番の幸せを考えるなら」
海未「これで」
海未(彼女の前から『園田海未』は消えた方がいいんです)
海未(──きっと)
『ねぇ、Anemone heartの歌詞は読んだ?』
海未(……アネモネの花言葉、ですか)
海未(多少、破廉恥ですが歌詞の全文くらいは読みましょうか)
海未(ですが、今日は少し疲れました)
海未(……明日に、しますか)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:13:13.33 ID:3Md3xAa40<>
─いつか見た夢─
海未(……ここは、どこでしょうか)
海未(ああ、いつか見た夢の中ですね)
海未(あ! あなたは)
海未(私の大好きなあなた……)
海未(もう二度と触れることは出来ないあなた)
海未(もう二度と、抱きかかえることも)
海未(一緒に夕暮れの道を歩くことも)
海未(一緒に歌うことも)
海未(写真をとることも……)
海未(そうですよ?)
海未(記憶の無い私ですが、あなたとの思い出が無いわけじゃないんです)
海未(えへへっ)
海未(だから夢の中で会えるなんて、ラッキーです)
海未(ね?)
海未(大好きな、あなた?)
海未(……)
海未(どうしてですか?)
海未(どうして夢の中なのに)
海未(──泣いているのですか?)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:14:00.41 ID:3Md3xAa40<>
─心の部屋─
ことり(幼)「……うぅっ」グスッ
ことり(幼)「……」ヒッグ
海未「……」
ことり(幼)「ことりのせいだ、ことりの……」ポロポロ
海未(……さっき程から)
海未(気が付いた時からずっと泣き続けています)
海未(夢の中なのに、どうして小さい南さんは泣いているのでしょうか?)
海未(この寒くなった部屋で)
海未(──せめて)
海未(せめて夢の中でくらい)
海未(いいですよね?)
海未「……どうしたのですか?」
スッ──。
ことり(幼)「あっ」
海未「……」ナデナデ
海未「泣かないで下さい。せめて、夢の中では」
海未「その笑顔を見せて下さい」
海未「ねっ?」ニコッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:14:51.10 ID:3Md3xAa40<> ことり(幼)「海未、ちゃん」グスッ
ことり(幼)「ねぇ、どうしてあんなこといったの?」ヒッグ
ことり(幼)「ことりのせいだよね? ことりがわるいんだよね?」ポロポロ
海未「違いますよ、私が悪いのです」
海未「ごめんなさい、傷付けてしまって」
ことり(幼)「ううん、ちがうの」
海未「違う?」
ことり(幼)「だって、うみちゃんでしょ?」ポロポロ
海未「え?」
ことり「一番傷付いてるのは、海未ちゃんでしょ?」
海未「……そうかも、しれませんね」
海未「さっ、こんな寒い部屋にいては風邪を引いてしまいます」
海未「はやく自分の部屋に戻りなさい」
ことり(幼)「海未ちゃんは?」
海未「私のことはいいんです」
海未「この部屋は私の部屋、ですから」
「──本当にいいの?」
海未「え?」
海未「穂乃果、さん」
穂乃果「えへへっ♪ きちゃった」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:15:35.58 ID:3Md3xAa40<> 海未「ご、ごきげんよう」
穂乃果「ことりちゃん、大丈夫?」
ことり(幼)「うわーんっ! ほのがじゃーん! ことりは、ことりはぁっ!」ギュッ!
穂乃果「よしよしっ」ナデナデ
「……ことりちゃーん!」ギュッ
ことり(幼)「わっ! ほのかちゃん!」グズッ
穂乃果(幼)「なかないで! なかないで! だいじょーぶだから!」ギュッ!
ことり(幼)「で、でもぉ」グスッ
穂乃果(幼)「ほのかのほのかがいるからだいじょーぶ!」
穂乃果(幼)「ぜったいぜったいだいじょーぶだよ!」
穂乃果(幼)「ね!?」ニコッ
穂乃果「うんっ♪」ニコッ
海未(……なにがなんだか)
海未(変な夢、ですね)
穂乃果「──海未ちゃん?」
海未「なにか?」
穂乃果「せっかく、夢の中で会えたんだし、少しお話しようか!」ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:16:28.31 ID:3Md3xAa40<>
─心の世界、陽だまりの丘─
穂乃果「はぁー、やっぱりここは気持ちいいなぁっ♪」
海未(夢の世界はこういう風になってるんですね……)
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん!」
海未「はい」
穂乃果「小さいことりちゃんのこと、泣かしちゃだめじゃんっ♪」ニコッ
海未「うっ……すみません」シュン
穂乃果「……どうして、あんなこと言ったの?」
海未「そ、それは」
穂乃果「いいじゃん! 夢なんだからさ!」
海未(たしかに、夢だから別に言っても……)
海未「……私、気付いてしまったのです」
穂乃果「なにに?」
海未「南さんは『園田海未』のことが好きなのだと」
穂乃果「え? ど、どうして?」
海未「理由はわからないのですが」
海未「ラーメン屋さんで南さんの笑顔を見たときに……」
海未「直感的に、です」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:17:17.32 ID:3Md3xAa40<> 穂乃果「ふーん! よかったね!」
海未「よ、よくないですよ!」
穂乃果「なんで?」キョトン
海未「その……南さんが好きなのは『園田海未』であって、記憶がない『私』ではないですから」
穂乃果「んー? 海未ちゃんは海未ちゃんなんじゃないの?」
海未「そうなんですが……なんだか、違う気がしてしまって」
海未「私は『園田海未』としての記憶はありませんし、日記を読んでたら別の人間のような気がして」
穂乃果「うん? んー」
穂乃果「わかった! それでそれで?」
海未(なんだか反応がリアルですね)
海未「それで……『園田海未』のことを好きでは南さんは幸せになれないと思い」
穂乃果「わざと嫌われるようなこと言ったの?」
海未「はい……」
穂乃果「海未ちゃんだって、ことりちゃんのこと好きなのに?」キョトン
海未「……っ!」
海未「好きだからです!」クワッ!
穂乃果「わっ!」ビクッ
海未「だからこそ私は……南さんにとって1番の幸せを考えて!」
海未「だからっ!」グスッ
海未「……だから」グスッ
海未「……」ポロポロ
穂乃果「やっぱりすごいなぁ、海未ちゃんは」ニコッ
海未「え?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:18:24.70 ID:3Md3xAa40<> 穂乃果「だってさ、それってことりちゃんのことが本当に好きだからでしょ?」
穂乃果「ことりちゃんに幸せになって欲しいから、ことりちゃんを傷付けたんでしょ?」
穂乃果「凄い勇気がいることだと思うよ」
海未「……そんなに、格好よくありません」
穂乃果「そう、かもね」
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
穂乃果「穂乃果の話も聞いてくれる?」
海未「……いいですよ」
海未「怒っているのですよね?」
海未「わかってます」
穂乃果「どうして怒ってるかわかる?」
海未「私が、南さんとの関係を壊したから?」
穂乃果「……ううん」フルフル
穂乃果「違うよ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:19:38.53 ID:3Md3xAa40<> 海未「……」キョトン
海未「では、なぜですか?」
穂乃果「海未ちゃんが……」
穂乃果「海未ちゃんが自分の気持ちに嘘をついたから」ニコッ
海未「え?」
穂乃果「穂乃果は知っての通り、あんまり頭は良くないし、難しいこともわかんない……けど」
穂乃果「けどね」
穂乃果「海未ちゃんの本当の気持ちはわかるよ」
海未「……」ギュッ
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
穂乃果「記憶があってもなくても関係ないよ」
穂乃果「だって、海未ちゃんは海未ちゃんだもん」
穂乃果「海未ちゃんの勇気の理由は……」
穂乃果「いつだってことりちゃんだもん」
海未「私、は……」
穂乃果「はじめて出会った時だって」
穂乃果「運動会の時だって」
穂乃果「……記憶を失った時だって」
海未「……わかりませんよ」
穂乃果「そうだよね?」
穂乃果「──小さいことりちゃん」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:20:21.12 ID:3Md3xAa40<> 海未「え?」クルッ
ことり(幼)「……」ギュッ
穂乃果「もう、大丈夫?」
ことり(幼)「うん」
海未「南さん……」
ことり(幼)「あのね、海未ちゃん」
ことり(幼)「ことり、うまく話せないから……これ」
海未「これ、は?」
海未(……ボロボロの本?)
穂乃果「海未ちゃんに見て欲しいんだよね?」
ことり「うん」
海未「……」ペラッ
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:21:19.43 ID:3Md3xAa40<> ─あの日の約束─
「うわーんっ、ぐすっ」ヒッグ
「うぅ……」ポロポロ
「ことり、どうしたのですか?」
「あ、うみちゃん」
「また、いじめられたのですか?」
「あ、えと」アセアセ
「ゆるせません! ことりばっかり!」
「ううん、いいんだよぉ」
「ことりにはうみちゃんとほのかちゃんがいてくれるもん」
「……わたしが、もっとつよかったら」ボソッ
「え?」
「……ジャングルジムにのぼれるくらいじゃダメなんです」
「そーなの?」
「はい」
「でもでも、ことりこんどしゅじゅつうけるから! そしたらきっとだいじょーぶだよ」
「そうなのですか?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:22:04.48 ID:3Md3xAa40<> 「そうしたらふつうにあるけるから」
「そうなのですか」
「うん」
「いっしょにはしったりできるようになるよ」ニコッ
「うわぁーっ♪ すごいですっ」パァーッ!
「えへへっ♪」
「でも、こわくないのですか?」
「こわいけどだいじょーぶ」
「ことり、うみちゃんたちとおなじようになりたいから」
「すごいです、ことりはゆうきがあるんですね」
「そんなことないよ」シュン
「え?」
「ほんとうはね、いじめられてないてたんじゃないの」
「え? じゃあなんで……」
「ほんとうはしゅじゅつするのがこわくてないてたの」
「おとーさんとおかーさんがはなしてるのきいちゃったの」
「しっぱいしたらあるけなくなるかもって」
「そ、そんなっ」
「おかーさんはだいじょーぶっていうんだけど……」
「あるけなくなったらうみちゃんたちといっしょにあそべなくなっちゃうってかんがえたら」グスッ
「かなしくて……」ポロポロ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:23:55.93 ID:3Md3xAa40<>
「ことり……」
「わたしが」ギュッ
「──わたしがまもりますっ!」
「え?」
「いまはまだこどもだけど」
「いつかおとーさんみたいにつよくなって、わたしがことりをまもります!」
「ほんとう!?」パァーッ!
「はいっ♪」
「だから、なかないでください!」
「うんっ♪」
「……あのね、海未ちゃん! 『おねがい』があるの!」
「『おねがい』?」
「ことりのて、にぎって?」
「こうですか?」
──ギュッ!
「こうするとこわくないっておかーさんがいってたから」
「えへへっ♪ すこしはずかしいです」
「ありがとう……もう、だいじょーぶだよっ♪」
「こんなことでよければいつでも『おねがい』してください」
「いいの?」
「こわいことからもことりをまもりたいんです」
「わぁーい!」ギュッ
「わっ! きゅうにだきつかないでくださいっ♪」
「やくそくだよ?」
「ことりのこと、まもるって!」
「ふふっ♪ やくそくです」
「ずっとずっと! ずーっと、だよ!」ニコッ
「はいっ♪ おまかせくださいっ!」ニコッ
「どんなときもずっと」
「ことりのことはわたしがまもります!」
「えへへっ♪ こわくなったら……」
「『おねがい』したらてをにぎってねっ♪」
「はいっ♪」ニコッ
「ずーっと、ずーっと、ずーーーっと一緒だよっ?」
「はいっ♪」
「──『やくそく』です」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:24:43.96 ID:3Md3xAa40<>
─心の世界、陽だまりの丘─
パタンッ。
海未(これが、私と南さんの『約束』)グスッ
海未「はい、お返しします」
ことり(幼)「……うん」
海未(……思い出しました)
海未(私は小さい頃からずっと……)ポロポロ
海未(南さんを護りたかったんだ)グスッ
海未(『どんな時も』ずっと)
海未(……なのに、私は)ボロボロ
穂乃果「わかったでしょ?」
穂乃果「記憶があってもなくても……海未ちゃんは海未ちゃんだよ?」
穂乃果「だって、こんなにもことりちゃんを大切に思ってるんだもん」
穂乃果「ことりちゃんのこと、護りたいって思ってるんだもの」
穂乃果「ことりちゃんを護るために自分を犠牲にしてるんだもん」
海未「……」グスッ
海未「ありがとうございます」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:25:27.67 ID:3Md3xAa40<> 海未「ですが、もういいのです」
海未「もう、遅いのです……」
穂乃果「──逃げるの?」
海未「……っ!」
海未「逃げてなんかっ!」
穂乃果「だったら向き合おう、自分と」
穂乃果「海未ちゃんの未来は?」
海未「私の未来……」
穂乃果「ことりちゃんからの伝言があるよ」
海未「南さん、からの?」
穂乃果「『海未ちゃんのことはことりが絶対助ける』だって」
海未「助ける……私、を?」
穂乃果「それと、穂乃果の幼馴染みからの伝言」
穂乃果「『わたしにあいにきてください』」
海未「……? だれのことです?」
穂乃果「海未ちゃん行くよ?」
穂乃果「──あなたの心の部屋に」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:26:28.19 ID:3Md3xAa40<> 今週はここまでです。
ご覧になって頂いた方、ありがとうございました。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/15(土) 21:42:16.52 ID:3Md3xAa40<> ごめんなさい、穂乃果ちゃんの最後のセリフを訂正します。
誤:穂乃果「──あなたの心の部屋に」
正:穂乃果「──もう一人のあなたのところに」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/16(日) 01:08:22.60 ID:YgRF0aMao<> 乙
クライマックスかな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/11/16(日) 08:31:04.31 ID:FX6GFScK0<> 乙です
2ヶ月半にわたって続いてきたここももう直ぐ完結かな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/18(火) 22:36:35.07 ID:pPl2ntrMo<> 盛り上がって参りました
続き待っとるで〜 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 16:02:03.54 ID:JlfY9FM1O<> コメントありがとうございます。
もう少しで完結です。
なんだかダラダラしてしまいましたが、最後までお付き合い頂ければと思います。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 16:04:47.58 ID:JlfY9FM1O<>
─ことりの心の部屋─
穂乃果(幼)「うーみちゃーん」
コンコンッ。
ガチャッ。
海未(幼)「ほのか! きてくれたのですね」
海未(幼)「それに……」
穂乃果「やっほーっ♪」
海未「ごきげんよう……」
海未(自分でこんなことを思うのもアレなのですが)
海未(小さい私、とても可愛いですね)
海未(幼)「……ごきげんよう」
海未(幼)「おおきいほのか、ありがとうございます」
穂乃果「ううん、大したことじゃないから」
海未(幼)「小さいことりは?」
穂乃果「とりあえず海未ちゃんの部屋にいるよ」
海未(幼)「……ありがとうございます」
海未(幼)「さて、おおきいわたし」
海未(幼)「さっそくですがあなたにしつもんがあります」
海未「な、なんですか?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 16:08:06.16 ID:JlfY9FM1O<> 海未(幼)「『きおく』はあなたにとってひつようなモノですか?」
海未「……どういう意味ですか?」
海未(幼)「わたしにはわからないのです」
海未(幼)「ほんとうにあなたはきおくをなくしたままでよいのですか?」
海未「そう言われても……」
海未(幼)「……かえします」
キィンッ!
海未「これは……『鍵』?」
海未(幼)「はい。あなたのこころのほんだなの『かぎ』です」
穂乃果「──やっぱり、あなたが持っていたんだね」
海未(幼)「はい、あずかっていました」
海未「預かって?」
海未(幼)「『そのだうみ』はなやんでいました」
海未「私、の話ではないようですね」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 16:12:31.78 ID:JlfY9FM1O<> 海未(幼)「……ひとのこころには『せい』のこころと『ふ』のこころがあります」
海未(幼)「ことりのことをすきすぎるうみは『せい』のこころでは、かのじょとともにいることをのぞんでいました」
海未(幼)「それとどうじに『ふ』のこころでは」
海未(幼)「ことりのほんとうのしあわせをかんがえるなら……」
海未「──『園田海未』という存在はいないほうがいい」
海未(幼)「……というかんがえをもっていました」
海未(幼)「げんじつせかいのあることがきっかけで、『ふ』のこころにしはいされたうみは」
海未(幼)「──『せい』のこころをごほんといっしょにしまいました」
海未(幼)「『かぎ』をわたしに……」
海未(幼)「『ふ』のこころにあずけて」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 16:39:46.03 ID:JlfY9FM1O<> 穂乃果「それじゃ、海未ちゃんは──」
海未(幼)「そうです」
海未(幼)「いまのうみはあるいみ『せい』のこころがねがったうみでもあるんです」
海未「そうですか、だから『私』は……」
海未(幼)「記憶を取り戻すかどうか、わたしにははんだんができませんので……」
海未(幼)「あなたにたくします」
スッ──。
海未「……ありがとうございます」
キィンッ。
海未「なんとなく、ですが」
海未「この世界のことがわかった気がします」
穂乃果「海未ちゃん……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 16:40:29.60 ID:JlfY9FM1O<> 海未「ねぇ、私」
海未「もしかしたら、この『鍵』はつかうことがないかもしれない」
海未「それでもいいですか?」
海未(幼)「……どうぞごじゆうに」
海未(幼)「わたしのみらいもあなたのみらいとともにありますから」ニコッ
海未「ありがとうございます」ニコッ
穂乃果(幼)「ねぇ、ほのか……?」オロオロ
穂乃果「大丈夫だよ、きっと」ナデナデ
穂乃果「穂乃果は信じてる」
穂乃果(海未ちゃんの凍った心は溶けるって)
穂乃果(ことりちゃんが……みんながいるもん)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:42:10.03 ID:JlfY9FM1O<> ─海未の部屋─
海未「…………」ガバッ
海未「……」ゴシゴシッ
海未「……夢、ですか?」
『海未ちゃんの本当の気持ちはわかるよ』
海未(穂乃果さん……まるで、現実のような穂乃果さんでしたね)
海未(いや、最初から薄々気付いていたじゃないですか)
海未(あの世界は──)
ピピピピッ!
ピピピピッ!
海未「今日は、9月12日……」
海未(『私』は……どうしたいのでしょうか)
海未(『私』の気持ちは──)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:42:47.46 ID:JlfY9FM1O<> ─昼休み、屋上─
海未「……はぐっ」モグモグッ
海未「……」ゴクンッ
海未「ごちそうさまでした」ボソッ
海未「……ふぅ」
ガチャッ。
にこ「……あっ」
海未「……矢澤先輩」
にこ「あんた……っ!」グッ
にこ「……お昼?」
海未「え、ええ」
にこ「そう」フィッ
海未「……」
にこ「……」
海未「あの、私になにか言いたいこと──」
にこ「あるわよっ!」
にこ「山ほどあるっ!」クワッ!
海未「でしたら」
にこ「言えっていうの?」
海未「はい」
にこ「……言えないわよ」
海未「え?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:43:42.05 ID:JlfY9FM1O<> にこ「だってあの子が、言わないっていうのよ?」
にこ「一番文句を言いたい子がいるのに」
にこ「にこが先に言うわけにはいかないわ」
海未「ですが……」
にこ「……にこはね、あんた達に感謝してるのよ」
海未「へ?」
にこ「にこがアイドルをできるのは」
にこ「この9人でアイドルができるは」
にこ「紛れもなく、あんた達のお陰よ」
海未「……はい」
にこ「……希が付けてくれたのよ?」
海未「え?」
にこ「9人の歌の女神、μ'sって」
海未「ええ、グループ名ですね」
にこ「だからにこは──」
ガチャッ!
バタンッ!
花陽「にこちゃん! 探したんだよぉ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:44:21.02 ID:JlfY9FM1O<> 花陽「あ、海未ちゃん」
海未「ご、ごきげんよう」
にこ「花陽? どうしたの?」
花陽「うん、明日のパーティーのことで……部室に来て欲しいの」
花陽「凛ちゃんと真姫ちゃんが揉めちゃって……」
にこ「ったくもー、しかたないわねぇ」
海未(南さんの誕生日パーティー? 明日なのですか?)
にこ「……あんた、気になるなら会話に混ざりなさいよ」ハァッ
海未「い、いえ! ただ、今日ではないのかな、と思い」
花陽「あれ? 穂乃果ちゃんからメール来てない?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:45:25.15 ID:JlfY9FM1O<> 花陽のセリフ訂正します。
正:花陽「あれ? 穂乃果ちゃんからメール届いてない?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:46:21.00 ID:JlfY9FM1O<> 海未「え? 私のところには」
ピピピピッ!
ピピピピッ!
海未「……いま届きました」
にこ「あの子はほんとに……」
花陽「あ、あははっ」
─穂乃果からのメール─
海未ちゃん、この間はごめんなさい。
今日の夕方、うちに来て欲しいの。
渡したい物があります。
お願いします。
海未(……ん?)
海未(誕生日パーティーのお知らせとかでは、ないみたいですね)
花陽「どうかした?」キョトン
海未「あ、いえ」
にこ「花陽、部室に行くわよ」トコトコ
ガチャッ。
花陽「わっ! 待ってよぉ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:47:06.45 ID:JlfY9FM1O<> 花陽「……海未ちゃん、明日待ってるよ」
海未「……私は」
にこ「花陽ー? なにしてるのー?」
花陽「ごめん、先に行っててー!」
にこ「……わかった」
花陽「ふぅ……」
海未「よいのですか?」
花陽「うんっ♪ にこちゃんがいれば解決するから」ニコッ
花陽「それより、聞いて」
花陽「実はあの日……」
花陽「海未ちゃんがμ'sを辞めるって言った日にね」
花陽「ことりちゃんに会ったんだ」
海未「え……」
花陽「花陽とにこちゃんは一緒にアイドルショップに行っていたんだけど」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:47:57.53 ID:JlfY9FM1O<> 花陽「その帰りにね……」
海未「そうだったのですか……」
花陽「泣いてることりちゃんを見てね」
花陽「花陽、結構ショックだったんだ」
海未「ご、ごめんなさい」
花陽「けどね、シュンとなってる花陽に……にこちゃんが言ったのっ!」パァーッ!
花陽「『海未がことりを傷付けるわけないでしょっ!』」
海未「……っ!」
花陽「『それににこは海未がμ'sを辞めることはないと思う』って」
花陽「……だからにこちゃん、毎日の練習を怠らないんだって」グスッ
花陽「『海未が戻って来た時、笑われたくない』からだって」
花陽「にこちゃんらしいよね」クスクスッ
海未「矢澤先輩が……」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:48:32.18 ID:JlfY9FM1O<> 花陽「花陽もにこちゃんも海未ちゃん達のおかげで変われたんだよ」
花陽「……アイドルになれたんだよ」ニコッ
海未「……『9人の歌の女神』」
花陽「うんっ♪」
花陽「だから、待ってるよ」
花陽「9人揃うまで、待ってるから──」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:49:09.30 ID:JlfY9FM1O<>
─屋上への階段─
バタンッ。
花陽(……つい語っちゃったなぁ)
花陽(さ、部室に行かなきゃっ)
「──あんた、余計なこと言ってないでしょうね?」
花陽「待っててくれたんだぁ」
花陽「──にこちゃんっ♪」ニコッ
にこ「ちょ、ちょっと気になっただけよっ!」
花陽「にこちゃんがμ'sのメンバー全員のグッズを買ったことは言ってないから安心してっ♪」
にこ「うん、それだけは内緒よ? 他のメンバーにも内緒よ? 絶対だからね?」アセアセ
花陽「え?」
花陽(凛ちゃんと真姫ちゃんにいっちゃったよぉぉっ!)
にこ「まったくあの子ったら!」
にこ「ことりだけじゃなく、他のメンバーのことも泣かして」
にこ「……戻って来たらめちゃくちゃ文句言ってやるわ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:49:41.66 ID:JlfY9FM1O<> 花陽「あははっ♪ 凛ちゃんも真姫ちゃんも大変だったもんね」
にこ「まーでも、そういう時こそ?にこ達3年生の出番っていうか?」
花陽「頼りにしてますっ♪」
花陽「それにしてもあの時の女子会、楽しかったねっ♪」
にこ「ああやってみんなで集まること、あまりないからね」
にこ「次は海未も……ね」
花陽「ねぇ、にこちゃん……海未ちゃんは──」
にこ「大丈夫よ。信じて待ちましょう?」
にこ(そうよね?)
にこ(──穂乃果)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:50:26.71 ID:JlfY9FM1O<>
─海未の部屋─
海未(……誕生日パーティーは明日)
海未(はぁ……)
海未(私はなにをしているのでしょうか)
海未(みなさんが、私のことをあんなにも思っていてくれてるというのに)
海未(ですが、私自身どうしたらよいか……)
海未(マイナスな考えしか浮かびません)
海未(……いや、それでいいんですよね)
海未(みなさんがなんと言おうと)
海未(私が南さんに言ったことは許されることではありませんから)
ピピピピッ!
ピピピピッ!
海未(……はぁ)
ピピピピッ!
ピピピピッ!
ピピピピッ!
ピピピピッ!
海未「あーもう!」
海未(うるさい電話ですねぇ!)
ピッ!
海未「はい、園田ですっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:51:11.89 ID:JlfY9FM1O<> 『海未ちゃん? うちだよー』
海未「希姉さん? どうしたのですか?」
『いやー、占いしてたらな海未ちゃんの背中を押したほうがいいってでたから』
海未「なにを占ってるんですかあなたは」
『うちの占いはよくあたるのだー』
海未「……なにか御用ですか?」
『──ねぇ、人の心って不思議だね』
海未「なんの話です?」
『不安になればなるほど、「かもしれない」って言えなくなるんよ』
『「絶対」って言いたくなるんよ。なんでだろうね』
海未「それは……信じたいからではないですか?」
『でも、信じたら信じた分だけ、裏切られるかもしれないよ?』
海未「……よくわかりませんが、『それでも』なのではないですか?」
『それでも?』
海未「『それでも』、前に進みたいとか」
海未「『それでも』、小さな可能性を追いたいとか」
海未「『それでも』、『それでも』……」
海未「きっとみんな、自分が思い描く最高の未来を求めるから」
海未「だからだと思いますよ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:52:13.00 ID:JlfY9FM1O<> 『ふーん』
海未「はっ!」
海未「ごめんなさい。何言ってるんですかね、私」
海未「忘れて下さい」アセアセ
『ううん、うちの「かもしれない理論」よりはずっとマシだったよ』クスクスッ
『だったら』
『──だったら海未ちゃんの最高の未来は?』
海未「え?」
『海未ちゃんが求める、いっちばん素敵な未来は?』
海未「……私の、未来?」
海未「あ、えと……」
『あははっ♪ 困らせちゃったか』
『ごめん、ごめん』
『ま、大好きなお饅頭でも食べながら考えたら?』
海未「……お饅頭、ですか?」
『はやく行ってあげないとかわいそうだよ?』
海未「どういうこと、ですか?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 18:52:51.40 ID:JlfY9FM1O<>
─穂むら店外─
ダッダッダッダッ!
海未「……」ハァハァッ
海未「ほ、ホントに待ってる」ダッ
「あ、おーい! うーみちゃーん!」
海未「……まったくっ」ハァハァッ
海未「おーい、じゃありません!」
穂乃果「え?」
海未「どうしてこんなところで待っていたのですか!?」
海未「9月とはいえ、夜の気温が低い時はあるのですよ!?」
海未「身体を壊したらどうするのですか!?」
穂乃果「ぷっ、ふふっ♪」クスクスッ
海未「な、なにがおかしいのですか!」
穂乃果「いやー、ガミガミうるさいなって思って」クスクスッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:05:38.80 ID:JlfY9FM1O<> 海未「なっ!」
穂乃果「海未ちゃんらしいよ?」ニコッ
海未「あなた──」
穂乃果「海未ちゃん」キリッ
海未「……っ!」
穂乃果「海未ちゃん、この間は引っ叩いてごめん」
海未「別にもう、よいのですよ」
海未「あれは私が悪いですし」
海未「それに……」
穂乃果「それに?」
海未「……穂乃果さんが私を思っているからこそ、だということはわかりましたから」ニコッ
穂乃果「えへへっ♪ ありがとうっ!」ニコニコ
穂乃果「……これ」
海未「これ、は?」
海未(封筒、ですか?)
海未(……赤とピンクの綺麗な色の封筒です)
穂乃果「ことりちゃんへのプレゼントだよ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:06:12.89 ID:JlfY9FM1O<> 穂乃果「誕生日パーティーは明日学校でやるから!」
穂乃果「絶対来てね!」ニコッ
海未「……今日ではないのですか?」
穂乃果「ことりちゃん、今日はバイトだっていうから」
穂乃果「と言っても、もう終わってると思うけど」
海未「そうだったのですね」
穂乃果「ところで、宿題は出来た?」ニコニコ
海未「宿題?」キョトン
穂乃果「ほら? 真姫ちゃんに聞かれなかった?」
『──もう一度聞くわ』
『あなたは?』
『あなたは読んだ?』
海未(あ……っ!)
海未「いえ、まだです」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:06:44.09 ID:JlfY9FM1O<> 穂乃果「ふふっ♪ だと思ったよ!」
穂乃果「はい、どうぞ」
ペラッ。
海未「これは……歌詞カード?」
海未「あ、ありがとうございます」
海未「けど、私──」
穂乃果「宿題をやり忘れるなんて海未ちゃんらしくないよ」
穂乃果「たまには穂乃果が教えてあげるから」
穂乃果「一緒にみてみようよ。ね?」ニコッ
海未「……わかりました」
海未(……西木野さんはサビの部分の歌詞と言っていましたね)
海未「……あっ」
海未(花言葉が書いてある……)
穂乃果「気が付いた!? 穂乃果、調べといたんだぁ♪」ニコニコ
海未「あ、ありがとうございます」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:07:22.23 ID:JlfY9FM1O<> 海未(Anemoneの花言葉は、『はかない恋』これはノートに書いてありましたね)
海未「……白いアネモネ、『真実』『希望』」
海未「紫は……『あなたを信じて待つ』」
穂乃果「なんだか、海未ちゃんとことりちゃんみたいだよねぇ!」
海未(そして、Acacia)
海未「……『友情』そして──」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:07:55.20 ID:JlfY9FM1O<>
海未「『秘密の愛』」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:08:29.58 ID:JlfY9FM1O<> 海未「──これって」
穂乃果「……うん」
穂乃果「きっとね、ことりちゃんも……どうしたらいいかわからなかったんだよ」
穂乃果「海未ちゃんと同じように悩んでいたんだと思う」
海未「私、なんてことを……」ポロポロ
穂乃果「だって友達なんだもん」
穂乃果「2人とも女の子なんだもん」
穂乃果「海未ちゃんとの関係が大切なんだもん」グスッ
海未「……」ボロボロ
穂乃果「好きすぎて傷付けることが怖くて」
穂乃果「触れることさえも出来なかったんだよ」ポロポロ
海未「ごめん、なさい」ポロポロ
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん?」グスッ
穂乃果「ダメかな?」ヒッグ
穂乃果「ことりちゃんは海未ちゃんとは一緒にいられないのかな?」ボロボロ
穂乃果「海未ちゃんも色々考えてあんなこと言ったのはわかってる」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:09:08.59 ID:JlfY9FM1O<> 穂乃果「でも、2人が本当に望む未来が一緒だったら?」
穂乃果「それが1番の幸せなんじゃないのかな?」
海未「謝りに、行きます」ポロポロ
穂乃果「うん」グスッ
海未「……怒られますかね?」グスッ
穂乃果「ちょっとはね」グスッ
穂乃果「待たせすぎだもん」ニコッ
海未「では──」
海未「……」ゴシゴシッ
海未「──迎えに行きます」
穂乃果「……」ニコッ
穂乃果「きっとね、海未ちゃんだけなんだよ」
海未「え?」
穂乃果「ことりちゃんが無茶な言ったり」
穂乃果「わがまま言ったりするのって」
穂乃果「海未ちゃんだけなんだよ?」
海未「わがまま?」
穂乃果「そう!」
穂乃果「そして、そんなわがままを聞いてあげられるのは──」
穂乃果「ね?」ニコッ
海未「……ありがとうございます」
海未「──穂乃果」ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/22(土) 19:16:57.00 ID:JlfY9FM1O<> 今週はここまで。
来週には終わる予定です。
見てくれた方、コメントくれる方。
いつもありがとうございます。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/22(土) 20:38:03.04 ID:AkTxt4z50<> 乙
遂に完結か… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/22(土) 21:36:30.83 ID:7MhtAt+Y0<> 乙です
完結が待ち遠しいような寂しいような… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/23(日) 16:40:52.60 ID:y/an8UlFo<> ハッピーエンド不可避 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/27(木) 16:26:35.91 ID:H5Py5BZO0<> この話の主題歌として頭の中に、
うっちーのONE WAYが流れてる(ラブライブ!の曲じゃないけど) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 20:58:06.43 ID:rGj198zBO<> コメントありがとうございます。
皆様いつもありがとうございます
コメント頂いたうっちーの曲聴きました。
いい曲ですね!
こんないい曲が私ごときのSSの主題歌だと思って頂けるなんてありがたいです。
続き行きます。
完結はしませんが一区切りです。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:00:18.11 ID:rGj198zBO<> ─南家─
海未「え? まだ帰っていないのですか?」
ことりママ「そうなのよー」
ことりママ「あの子ったら最近夜が遅くて……」
ことりママ「無茶したりしてないかしら?」
海未「そんなことはないと思いますが」
ことりママ「ふふっ♪ そうよねぇ、海未ちゃんがいるから大丈夫よね!」
ことりママ「いつもありがとうっ♪」ニコッ
海未「い、いえ私なんか……」
ことりママ「ところでうちの子になる決心はついた?」
海未「えぇぇ!?///」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:10:33.20 ID:rGj198zBO<> ─秋葉原メイドカフェ─
メイド「え? ミナリンスキー?」
メイド「もう帰りましたよ」
海未「そう、ですか」
海未「……失礼しました」
メイド「あ、まって!」
海未「はい?」
メイド「あなた園田さんよね? 南さんからよく聞いてるわ」ヒソヒソッ
海未「え、あ、どうも」
メイド「あんまり言っちゃいけないんだけど……南さんが髪の長い人と出て行くのを見たの」
海未「髪の長い……? スピリチュアルな方ですかね?」
メイド「ううん、μ'sのメンバーじゃないわ」
メイド「南さんに髪の色がそっくりだったけど……」
海未(……なにか、嫌な予感がします)
海未(まさか例のストーカーでは?)
メイド「もしかしたらまだ近くにいると思うわ」
海未「わかりました、ありがとうございます」ダッ
メイド「いってらっしゃいませー♪」
メイド「……さて、もう一仕事ね」
メイド「ミナリンスキーがいなくっても満席だわ」
メイド(あんじゅだったらこういうかしら?)
メイド「完っ全にフルハウスねっ♪」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:32:19.81 ID:rGj198zBO<> ─少し前、メイドカフェ店外─
ことり(ふぃー、疲れました)
ことり(これでミナリンスキーのお仕事も終わり……)
ことり(また、明日からは──)
「μ'sの南ことりさんですよね?」
ことり「……はい、そうですが」
ことり「あなたは?」
「うふふっ♪ 覚えてない?」ニコッ
ことり「あっ! ひ、久しぶりだね」
ことり「髪の色が変わったからわからなかったよぉ」
「よかった! 忘れられちゃってたらどうしようって思ってたの」
「ねぇ、懐かしいついでに少しだけお話していかない?」ニコニコ
ことり「う、うん」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:33:07.75 ID:rGj198zBO<> ─あの日の公園─
「はい、これ」
ことり「お花?」キョトン
「あなた今日誕生日でしょう?」
ことり「え、あ、ありがとう」
ことり「でも、なんで?」
「ファンが好きなアイドルにプレゼントを贈るのは当然のことだわ」
ことり「ファン?」
「そう! 私、μ'sの……南ことりのファンなの///」ニコッ
ことり「わっ! そうなんだ! ありがとうっ」
「喜んで貰えて嬉しいわっ♪」
ことり(なんか変わったなぁ)
ことり(昔、運動会で足のことを言われたっけ)
ことり(いまはいい人になったみたいっ♪)
ことり(そうだ! なにか──)
ことり「なにか、お返しを……」
女生徒A「いいっていいってそんなのっ!」
ことり「でも、ファンである前に元同級生でしょ?」
女生徒A「そ、そうねぇ……だったら」
女生徒A「──行きたいところがあるの」ニコッ
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:33:55.42 ID:rGj198zBO<> ─あの日の公園─
海未「……」ハァハァッ
海未(ここにも、いない)
海未(自宅、メイドカフェ、UTX……)
海未(秋葉原にあるお店もみて回りましたが……)ギュッ
ドクンッ!
海未(携帯も繋がりませんし)
海未(どうしたら……)
ドクンッ!
海未(──先ほどから胸騒ぎがおさまりません)
海未(どうして、こんなに……)
ドクンッ!
海未(落ち着きなさい)
海未(落ち着くのです、『海未』)
海未「……すぅーーーっ」
海未「ふぅー……っ」
海未(こんなとき、神様がいたら)
海未(南さんの居場所を教えてくれたりするのでしょうか?)
海未(神様……?)
『……希が付けてくれたのよ』
『9人の歌の女神、μ'sって』
海未「……いた」
『うちの占いはよくあたるのだー』
海未「μ'sを作った女神様!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:34:58.98 ID:rGj198zBO<> 海未「──学校、ですか?」キョトン
『うん、カードがそう告げてる』
海未「わかりましたすぐに向かいます」
『うち、すごく嫌な感じがする』
『──急いで』
海未「はいっ!」
ピッ!
海未(学校、ですか? こんな時間に?)
海未(──急ぎましょう)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:35:46.19 ID:rGj198zBO<> ─音ノ木坂学院屋上─
女生徒A「へぇ、いつもここで練習してるんだぁ」
ことり「う、うん」
ことり(こんな時間に学校にくるなんて思わなかったな)
ことり(もう、残ってる生徒なんてほとんどいないね)
ことり(……海未ちゃん、今頃どうしてるだろう)
ことり(あれから心の世界にいくことも出来ないし)
ことり(ことりにはもう、待つしかできないのかな?)
ことり(信じて待つしか──)
女生徒A「なに、考えてるの?」
ことり「ううん、なんでも」
女生徒A「……当ててあげようか?」
ことり「え?」
女生徒A「園田さんのこと、考えてたんでしょう?」ニコッ
ことり「あ、えと」
女生徒A「南さん、昔からそうだったよね」
女生徒A「園田さんと高坂さんといつも3人で……」
女生徒A「特に南さんと園田さんには噂があったもんね」
ことり「噂?」
女生徒A「あれ? 知らなかった?」
女生徒A「2人は付き合ってるじゃないか、って噂」ニコッ
ことり「……そんなこと、あるわけないよ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:38:44.31 ID:rGj198zBO<>
女生徒A「でも、園田さんのこと好きでしょ?」
ことり「友達として、だよ」
女生徒A「嘘よ」
ことり「……っ!」
女生徒A「本当の事知ってるわ」
女生徒A「振られたんでしょう?」ニコニコ
ことり「……だったら、なに?」ギュッ
女生徒A「だったらさ」
女生徒A「──私と付き合おうよ」
ことり「へ?」
女生徒A「μ'sのこと見てるうちにね」
女生徒A「好きになっちゃったのよ、あなたのこと」
ことり「こ、ことりはそういうのじゃないから」
女生徒A「ねえ、あなたってどうしてこんなに可愛いのかしら <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:43:37.60 ID:rGj198zBO<> 女生徒A「髪の色、真似してみたけど似合ってないわ」
ことり「……っ」ゾクッ
女生徒A「……あなたみたいになろうと思ってね、色々やってみたんだけど」
女生徒A「でも無理だったわ」
女生徒A「私はあなたになれなかった」
ジリッ。
ことり「……こないで」
女生徒A「だからね、もうやめたの」
ジリッ。
女生徒A「──あなたを手に入れればいいことだから」
ことり(この人……っ!)
ことり(逃げなきゃっ!)
ガシッ!
女生徒A「逃がさないわよ?」
ことり「いやっ! 離してっ!」
女生徒A「……往生際が悪いわね」
女生徒A(そうだ、この子も屈服させなきゃダメね)
女生徒A(いつもみたいに暴力で……)
女生徒A(そう、力を込めて押してあげればいいのよ)
女生徒A(……その鉄柵に)
ドンッ!
ことり「きゃっ!」
ガコッ! バキィッ!
女生徒A「え?」
ことり「……っ!」
ことり(嘘っ!? 鉄柵が外れた!?)
女生徒A「南さん!?」
女生徒A(落ちちゃうっ!) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:45:16.49 ID:rGj198zBO<>
スッ──。
ことり(──お願いっ!)
ことり(そん、な……)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:48:58.86 ID:rGj198zBO<> コピペミスです。
ことり(やだっ! 誰かことりの手を……)
スッ──。
ことり(──お願いっ!)
ことり(そん、な……)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:50:52.06 ID:rGj198zBO<>
ことり(──ここは?)
ことり(どこ、だろう?)
ことり(あっ! あなたはっ♪)
ことり(ことりの大っ好きなあなた!)
ことり(えへへっ♪)
ことり(こんなところで会えるなんてラッキーだなぁ)
ことり(──そんなこと、ないか)
ことり(多分ことりは、学校の屋上から落ちて……)
ことり(だから、うん)
ことり(こんなことになるんだったら無理矢理にでも会いに行けばよかった) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:52:06.06 ID:rGj198zBO<> ことり(だって、誕生日だよ?)
ことり(自分にとって特別な日くらい、大好きな人と過ごしたかったよ)
ことり(その透き通った瞳にことりを映して欲しかった)
ことり(その優しい笑顔でことりを癒して欲しかった)
ことり(その暖かい手でことりの手を握って欲しかった)
ことり(……2度と戻ってこない瞬間だけど)
ことり(──記憶があってもなくっても、関係ないよ)
ことり(ことりはあなたと一緒にいられれば、それでよかったんだもん)
ことり(──もう、遅いけどね)
ことり(あーあ、こんなカタチで終わっちゃうなんてなぁ)
ことり(お母さん、ごめんなさい)
ことり(みんな……穂乃果ちゃん)
ことり(ごめんね)
ことり(なんだかことり、空回りしてばかりだったなぁ)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:52:52.48 ID:rGj198zBO<> ことり(そして、あなた)
ことり(ごめんね)
ことり(いつも泣いてばっかりだったことり)
ことり(いつも護られてばかりだったね)
ことり(いつも……)
ことり(いつもそばにいてくれて)
ことり(……)
ことり(ことりね、あなたのこと護りたかったんだ)
ことり(護られるだけじゃなくて)
ことり(これからはことりも……そう思っていたんだけど)
ことり(……あははっ♪)
ことり(だってあなた、ことりのために自分を傷付けちゃうんだもん)
ことり(わかってたよ。あなたの本当の気持ち)
ことり(わかってたけど……結局ことりにはなにも出来なかったなぁ)
ことり(信じて待つことしか、出来なかった)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:53:32.21 ID:rGj198zBO<> ことり(──ふぅ)
ことり(それじゃあね、ことりのあなた)
ことり(ことりの事は忘れて……)
ことり(どうか幸せになって下さいっ)
──キィンッ!
ことり(え?)
「──い、か──で」
ことり(声が聴こえる?)
「──ま、て……さい──」
ことり(誰、なの?)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:54:21.61 ID:rGj198zBO<>
「まって────」
「────待ってください、ことりっ!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:56:28.12 ID:rGj198zBO<>
─音ノ木坂学院屋上─
──キィンッ!
ことり「……っ!」
「──間に合いました」
ことり(地面が真下にみえる……?)
「下、あまりみないほうがいいですよ?」
ことり(ことり生きてる?)
「少し、ふぅ……我慢してて下さい」
ことり(誰かが、ことりの手を掴んでくれてるんだ)
「すぐに引き上げますから」
ことり(──この声)
「……っ! 片手はちょっときついですね」
ことり(優しい声……)グスッ
「──でも、大丈夫です」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:57:46.35 ID:rGj198zBO<> ことり(透き通るような綺麗な声)ポロポロ
「例え竹刀がなくとも」
ことり(手から伝わってくるこの暖かさ)ヒッグ
「例え記憶がなくとも」
ことり(……来てくれたんだ)ポロポロ
「これまでも、そしてこれからも」
ことり(ことりだけのスーパーヒーロー)ヒッグ
「『どんなときもずっと』」
ことり「……もう、遅すぎだよっ」グスッ
「『私』がことりを護ります」
ことり(ずっと待ってたんだから)ボロボロ
「だって『私』は──」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 21:59:49.29 ID:rGj198zBO<>
「──『園田海未』なのですから」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:00:39.34 ID:rGj198zBO<>
海未「──怪我はないですか?」
ことり「こ、ことりはないよ。それより海未ちゃんの方が」
海未「擦り傷です。心配には及びませんよ」ニコッ
ことり「よ、よかった///」
ことり(はうぅ、かっこいい///)
海未「──さて」キッ!
女生徒A「………くない」ブツブツ
ことり「……っ」ギュッ
海未「あなたがストーカーですね」
女生徒A「私は────」ブツブツ
海未「誰かと思えば……ずい分懐かしい顔ですね」
ことり「海未ちゃん、運動会でのこと思い出したの?」
海未「いえ、そうでは──」
「私達が出会った時の記憶、だよね?」
ことり「穂乃果ちゃん!」
海未「穂乃果、どうして?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:01:43.60 ID:rGj198zBO<>
穂乃果「希ちゃんから連絡があってね」
ことり「それ、竹刀?」
穂乃果「あははっ♪ 危ない時は海未ちゃんに使ってもらおうと思って」
海未「準備がいいですね」クスクスッ
女生徒A「私は悪くないっ!」
ことり「……っ」ビクッ!
海未「──というと?」
女生徒A「南さんが……いや! お前が悪いんだっ! 昔から……っ!」
穂乃果「あっ」
穂乃果(そっか、この子昔から……ことりちゃんのことが) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:03:33.40 ID:rGj198zBO<> 女生徒A「園田海未! お前がいなければ……お前が!」ギュッ
キラッ。
海未「……っ!」
ことり「あ、あっ……」ブルブルッ
海未(ナイフ!?)
海未「穂乃果、ことりをっ!」
穂乃果「わかったっ! 海未ちゃんこれ──」
ひゅっ!
──ぱしっ!
海未「ありがとうございます」
海未(さすが、『私』の親友です)ニコッ
海未「──では」キッ!
──スッ。
穂乃果「海未ちゃんっ!」
穂乃果(右手が……っ!) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:07:09.95 ID:rGj198zBO<> ことり「そんな! 海未ちゃん!」ダッ
ガシッ!
穂乃果「ダメだよことりちゃん! 近づいちゃダメっ!」
ことり「でも、片手じゃ!」
海未(大丈夫ですよ、ことり)ニコッ
ことり「海未……ちゃん?」
女生徒A「私は……悪くないんだ!」
海未「こんなことやめませんか?」
女生徒A「うるさいっ!」
海未「いまならまだ間に合いますよ」
女生徒A「うるさいっ! うるさいっ!」
女生徒A「お前に何がわかるんだっ!」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:08:32.97 ID:rGj198zBO<> 海未「──少なくとも、あなたが迷ってることはわかります」ギュッ
女生徒A「──なにに?」
海未「『他人を傷付けることに』です」
女生徒A「うぅっ! わぁぁぁっー!」ダッ
海未「はぁぁっ!」
キィンッ!
ことり「あっ!」パァーッ!
穂乃果(凄い! 竹刀一閃って感じだねっ!)
穂乃果(一瞬であの子を無力化しちゃった……)
穂乃果(やっぱり強いなぁ海未ちゃんは)ニコッ
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:09:21.47 ID:rGj198zBO<>
女生徒A「そんな……」
──スッ。
ぴたっ。
女生徒A(……竹刀を鼻先に突き付けられた)
女生徒A(──私の負けって言いたいのね)
海未「まだ、やりますか?」
女生徒A「……もう、いいわ」
女生徒A「警察でもなんでも連れて行きなさいよ」
海未「……そんなことはしません」
海未「あなたにはこのままお引取り願います」
女生徒A「え?」
海未「ことりが落ちそうになったのは事故です……」
海未「きっかけはあなただったかもしれませんが」
海未「普通はあんな風に」チラッ
海未「……鉄柵が壊れたりはしませんから」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:10:00.17 ID:rGj198zBO<> 女生徒A「でも──」
海未「ただ一つ、約束してください」
海未「これからは一人のファンでいて下さい」
女生徒A「……ファン?」
海未「少々過激なところはありましたが」
海未「──きっと本当のあなたは優しい人です」
海未「ただ、どうしたらいいかわからなくて」
海未「自分を護りたくて、他人を傷付けてしまうのですよね?」
女生徒A「……っ!」
女生徒A「また、同じようなことがあるかもしれないよ」
海未「──その時は、『私』が止めます」
海未「だから、どうぞご自由に」ニコッ
女生徒A(……完敗ね)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:11:25.71 ID:rGj198zBO<>
ことり「うーみーちゃーんっ! うわーんっ!」ポロポロ
海未「え!? ちょっ」
もぎゅっ!
海未「きゅ、急に抱きつかないで下さい///」
ことり「だって! だってぇっ!」グスッ
穂乃果「お疲れ様っ♪」ニコッ
海未「……ありがとうございます」ニコッ
穂乃果「あの子、よかったの?」
海未「ええ」
海未「きっとこれからは、真っ当な道を歩いてくれると信じています」
穂乃果「そう、だね」ニコッ
ことり「……」
海未「……?」
穂乃果「どうしたの?」
海未「あ、いえ」
ことり「くぅー……すぅー」zzz
穂乃果「もしかしてねちゃった?」
海未「そのよう、ですね」
穂乃果「ことりちゃん、寝不足だって言ってたから」
海未「……」
ゴソゴソッ。
穂乃果「……なにしてるの?」
海未「いや、写真を撮ろうかと……」
パシャッ!
海未「……」ニコッ
穂乃果(いい写真が撮れたんだね)
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:12:03.77 ID:rGj198zBO<> 海未「さて、ことりを自宅に……いたっ!」
穂乃果「ちょっ、無理しないでっ!」
穂乃果「お父さんに車出してもらうね?」
海未「ありがとうございます」
ことり「……すやすや」zzz
ことり「うみ、ちゃん……」zzz
海未「──ここにいますよ」
海未「『私』はここにます」ギュッ
穂乃果(海未ちゃん、ことりちゃん)グスッ
穂乃果(よかったね)ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/11/29(土) 22:13:08.63 ID:rGj198zBO<> 今週はここまで。
来週完結を目指します。
皆様いつもありがとうございます。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/29(土) 22:54:11.00 ID:MWLF7UVBO<> いやー、ついに終わりですかー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/30(日) 08:37:23.83 ID:FgkWIF5Eo<> 乙!
次週楽しみやー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/11/30(日) 17:37:57.70 ID:ITNUotJ70<> 記憶があろうと無かろうとやっぱり海未ちゃんはイケメンだな… <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:29:14.86 ID:K5nZpUDxO<> コメントありがとうございます!
今日で完結です。
最後まで見て頂けると嬉しいです。 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:35:18.95 ID:K5nZpUDxO<> ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
─心の世界─
「──みてみて!」
「こおりが……っ!」
「よかったねっ♪」
「うんっ♪」
「ほんだなのかぎは?」
「えと……あっ! あいてる……あいてるよっ!」
「よかったねっ♪」
「うんっ♪」
「じゃあさ、むかえにいきなよっ!」
「う、うん……」
「どうしたの?」
「ことりも……『かぎ』をつかったから」
「あっ! そっかぁ」
「うみちゃんにきもちがわかっちゃうのは、ちょっとはずかしいかも」
「だいじょーぶ! はずかしくないよっ!」
「え?」
「おたがいほんとうのきもちをつたえられるってことだもん」
「ふたりにとってはいいことだよ」
「ほのかちゃん……ありがとう」
「あははっ♪ ──いってらっしゃいっ」
「うんっ♪」
「……いってきます」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:36:05.81 ID:K5nZpUDxO<>
─ことりの部屋─
ことり「……んっ……」
ことり(……夢?)
ことり(氷が溶けたって……)
ことり「……」ゴシゴシッ
「あ、目が覚めましたか?」
ことり(……だれ?)ゴシゴシッ
「よっぽど疲れていたのですね、ぐっすりと眠っていましたよ」
ことり「海未、ちゃん?」
海未「はい、海未は私ですよ」
ことり「……あれ? 穂乃果ちゃんは?」
海未「……えと」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:36:42.33 ID:K5nZpUDxO<>
ことり「そっかぁ! ことり屋上で寝ちゃったんだぁ」
海未「はい、きっと安心したのでしょう」
ことり「……海未ちゃんはなんでここに?」キョトン
海未「それは──」
ことり「ていうか、なんで学校にいたの?」
海未「あなたに、謝るためです」
ことり「謝る?」
海未「あの日、あんなことを言ってごめんなさい」
ことり「……っ!」
海未「その……なんといいますか」アセアセ
海未「ことりに酷いことを言いました」
海未「どんな罰でも、受ける覚悟は出来ています」
ことり「……あ、えと」アワアワ
ことり「い、いいの! 気にしないでっ!」
海未「で、ですがっ」
海未「簡単に許される物ではありません」
海未「本当にごめんなさいっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:37:17.32 ID:K5nZpUDxO<> ことり「いいからいいから! ことりは気にしてないからっ」ニコッ
ことり「……それに、ことりはわかってるから」
海未「何を、ですか?」
ことり「海未ちゃんがわざとああいうふうに言ったんだって」ニコッ
海未「あっ……」
海未「お見通し、なんですね」ギュッ
ことり「……うん」
ことり「だから、謝らないで」
ことり「自分を傷付けないでっ」ニコッ
海未「──あ、ありがとうございます」グスッ
ことり「えへへっ♪」
海未「……」ゴシゴシッ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:37:48.83 ID:K5nZpUDxO<> 海未「優しいんですねっ」ニコッ
ことり「……」ドキッ
ことり(……なんでだろう)
ことり(もっとたくさん伝えたいことがあるのに)
ことり(ドキドキで、言葉が出ないよ)
海未「ことりは──」
ことり「ひゃいっ!」ドキッ
ことり(へ、変な声が出ちゃった)ドキドキ
海未「ことりは私にとって、鞘みたいな人です」
ことり「さや?」
海未「はい」
海未「一緒にいるとその優しさに包み込まれている気がして……とても心地がいいんです」
ことり「そう、なんだ」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:38:22.20 ID:K5nZpUDxO<> 海未「なんだか、『いつも護られている』……そんな感じがするんです」
ことり「……っ!」パァーッ!
海未「……変、ですかね?///」
ことり「ううん! 全然変じゃないよ!」
ことり「むしろ、すっごく嬉しいよっ!」
海未「そう、ですか?///」
ことり(そっか、ことり……海未ちゃんにそんな風に思われてるんだぁ)ニコニコ
海未「あ、時間──」
ことり「時間?」
海未「……よかった、間に合いました」
ゴソゴソッ。
海未「──これ、どうぞ」
ことり「ことりに?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:38:51.38 ID:K5nZpUDxO<> 海未「お誕生日……おめでとうございます///」
海未「私と穂乃果からです///」
ことり「あっ!」
ことり「ありがとう///」ニコッ
ことり(綺麗な……封筒)
ことり「開けてもいい?」
海未「はいっ♪」
海未(──そういえば、中身って……)
海未「あの、私も一緒に……」
ことり「ん? うんっ♪」
カサカサッ。
ことうみ((……手紙?)) <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:39:32.03 ID:K5nZpUDxO<>
──ことりちゃんへ
ことりちゃん、お誕生日おめでとうっ♪
今年の誕生日プレゼントは穂乃果と海未ちゃんからです。
2人でことりちゃんが本当に欲しいモノを考えました。
受け取って下さいっ♪
穂乃果からのプレゼントは『きっかけ』です。
ヘタレな穂乃果の大親友ですが、この機会に腹をくくって欲しいと思います。
海未ちゃんからのプレゼントは『時間』です。
ゆっくりことりちゃんとの時間を過ごしてください。
きっと、2人で過ごすことがことりちゃんにとって1番のプレゼントになると思います。
──穂乃果より
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:40:28.30 ID:K5nZpUDxO<> 海未「どういうことですか?」
ことり「……もう一枚入ってる」
ことり「あっ」
海未「こ、これは?」
ことり(──一生懸命描いてくれたんだね)
ことり(一枚の紙に描かれたくさんのハートマーク……)
ことり(その中心に描かれた穂乃果ちゃんの可愛い字)
『休日限定! 海未ちゃんと1日デート券』
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 13:42:52.09 ID:K5nZpUDxO<> 海未「ほ、穂乃果!?」
海未(これが誕生日プレゼントですか!?)
海未(ですが……)
海未(ですが私は──)
ことり(穂乃果ちゃん、嬉しいんだけど)
ことり(──気まずいよぉっ!)
海未「……っ!」ギュッ
海未「ことり、聞いてください」
海未「大事な話です」
ことり「大事な、話?」ドキドキ
海未「記憶を無くしてしまった私ですが」
海未「一つだけ忘れなかったことがあります──」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:16:05.86 ID:K5nZpUDxO<>
──それから、ほんの少しだけ時が流れて。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/06(土) 16:16:23.55 ID:dvKNvaFao<> ほほうほう <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:17:07.39 ID:K5nZpUDxO<>
─音ノ木坂学院中庭─
海未「ついに」
海未「ついに今週ですよ?」
海未「ことりとの初デート……っ!」
海未「待ちわびました!」
海未「私はやりますよ!」
海未「ことりを世界で一番幸せな────って聞いていますか!?」
穂乃果「もぐもぐ……」
海未「穂乃果!?」
穂乃果「え? あ、ごめん聞いてなかった」
海未「なんでですか!?」
穂乃果「いや、だって! 穂乃果の好きなパンに新しい味が出たんだよ!」
穂乃果「味わって食べたいもんっ!」
海未「はぁ……あなたときたら四六時中パンのことばかり」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:17:41.66 ID:K5nZpUDxO<>
海未「授業中もパン」
穂乃果「え」
海未「練習中もパン」
穂乃果「うーん?」
海未「ライブ中もパン」
穂乃果「ちょっと!」
海未「ここまでくると尊敬しますよっ!」
穂乃果「海未ちゃん待ってよ!」
海未「なんですか?」
穂乃果「穂乃果、そんなにパンパンいってなくない?」
海未「そんなことはありませんよ私にはわかります」
穂乃果「ていうかさ! このやり取り二回目なんだけど!」
海未「そう、なんですか?」
穂乃果「そうだよぉ!」
海未「まあ、そんなことは些細な問題です」
海未「これを見てください!」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:18:17.84 ID:K5nZpUDxO<> 穂乃果「んー?」
ひょいっ。
ことり「──『ことうみラブラブデート大作戦?』」
穂乃果「海未ちゃんこれ!」
海未「はい、まだ未完成ですが私なりに考えたデートプランです」ニヤリ
穂乃果「すごいよ! でも、お昼がラーメン屋ってどうなの!?」
ことり「それはことりがお願いしたんだぁっ♪」
穂乃果「そうなんだ! なら、いっか」
海未「ええ!」
ことり「うんっ♪」ニコッ
海未「…………ってことりぃっ!?」
海未「なんでいるんですか!?」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:18:50.40 ID:K5nZpUDxO<> ことり「え、委員会の集まりが早めに終わったんだぁ」
海未「ああ、なるほど」
海未「じゃなくてっ! ノート! ノートを返してっ!」
ことり「やーだよっ♪」ダッ
海未「あっ! 待ちなさいっ!」ダッ
穂乃果「あっ! 急に走ったら危ないよ!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:19:19.36 ID:K5nZpUDxO<>
─音ノ木坂学院廊下─
絵里「ねえ、希?」
絵里「屋上のことなんだけど……本当に老朽化だけが原因だったのかしら?」
希「そやねー、もしかしたら業を煮やした神様が……ん?」
絵里「どうしたの?」
希「うふふっ♪ えりち、あれあれっ♪」
絵里「……あら、ふふっ♪ 仲良しさんねっ♪」
絵里「……あ」
希「……あらあらっ♪」
絵里「あの子ったら!」ダッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:20:21.89 ID:K5nZpUDxO<>
─音ノ木坂学院屋上─
にこ「ちょっと! にこたちが練習してるのに……あの子達はなんで遊んでんのよ!」
花陽「まあまあ、委員会の仕事もあったんだし」
凛「ことりちゃん、海未ちゃん!」
凛「本当によかったにゃっ」グスッ
花陽「凛ちゃん……!」グスッ
花陽「よしよしっ」ナデナデ
にこ「ぬぁに涙ぐんでんのよっ!」
真姫「……にこちゃん? 顔、にやけてるわよ?」ニコッ
にこ「──あんたもねっ」ニコッ
真姫「あ」
りんぱな『え?』
にこ「ん? ……な、ちょっ、海未!?」
にこ「──なにやってんの!?」ダッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:20:54.57 ID:K5nZpUDxO<>
─音ノ木坂学院中庭─
ことり「うふふっ♪ 海未ちゃーん? ことりを捕まえてごらんよぉ♪」
海未「言われなくてもっ!」ダッ
ひらっ♪
ひょいっ♪
ちゅんっ♪
海未「──逃がしませんっ!」クワッ!
『一つだけ忘れなかったことがあります──』
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:21:30.52 ID:K5nZpUDxO<>
─回想ことりの部屋─
ことり「忘れなかった、こと?」
海未「はい、それは──」
海未「私が、南ことりを愛しているということです」
ことり「……っ!」
海未「はじめてあなたに会った時から、この想いは変わりません」
海未「……記憶が、無くても」
ことり「う、海未ちゃんっ! ことりも──」
海未「──ですが」
ことり「……え?」
海未「やっぱり、私にはわからないのです」
海未「……まだ、迷っているのです」シュン
ことり「迷う?」
海未「私にとって一番の幸せは、あなたと共に過ごすことです」グスッ
海未「ですが、あなたにとって」
海未「ことりにとって一番の幸せは──」
ことり「使います」
海未「え?」
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:22:04.13 ID:K5nZpUDxO<> ことり「──デート券、早速使わせて頂きますっ♪」
ことり「いつだったらデートしてくれますか?」ニコッ
海未「あ、えと。ことり、話を──」
ことり「聞いてるよ?」
ことり「聞いてるけど、海未ちゃんことりのことを全然わかってくれてないんだもん」
海未「私が……わかってない?」
ことり「海未ちゃんの幸せは……ことりの幸せだよっ♪」
ことり「……ずっとそばにいてくれた海未ちゃん」
ことり「いじめられても」
ことり「怖いことがあっても」
ことり「あなたがそばにいてくれたから」
海未「ことり……」
ことり「……ことりの一番の幸せは海未ちゃんがそばにいてくれることだもん」
ことり「海未ちゃんがそれをわかってくれるまで、ことりは諦めないよっ♪」ニコッ
ことり「だってことりは海未ちゃんのことが──」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:22:40.14 ID:K5nZpUDxO<>
─音ノ木坂学院中庭─
ことり「……きゃっ!」
ことり(つまずいちゃったっ!)
海未「──ことりっ!」
ずってーんっ!
ことり「……いつつ」
海未「ことり、怪我は!?」
ことり「ん?」
ことり(海未ちゃんのお顔と、青空が見えますね)
ことり(……どこまでも続く、青い空、それに交わるように浮かぶ白い雲)
ことり「えへへーっ♪」ニコニコ
海未「こ、ことり……?///」
ヒデコ「海未ちゃんが……///」
フミコ「ことりちゃんを……///」
ミカ「押し倒した……///」
海未「なっ! ちょっ、違いますっ!」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:23:14.31 ID:K5nZpUDxO<> 海未「ことり? そうですよね!?」
ことり「ことりは……いいよ?///」
海未「なっ! は、は、破廉恥ですっ!///」
ことり「ぎゅーっ♪」
ぎゅーっ!
海未「わわっ、ことり!?///」
ことり「えへへーっ♪ あったかぁいっ♪」
海未「ななななな、なにを!?///」
ことり「──海未ちゃん、大好きっ♪」
ちゅっ♪
海未「え?」
ことり「ちゅんちゅんっ♪///」
海未「……///////////////」プシューッ!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 16:23:46.94 ID:K5nZpUDxO<>
「こら、海未ーっ!」
穂乃果「あれ? 絵里ちゃん?」
絵里「校内でことりを押し倒したらダメでしょ!?」プンプン
希「やん?」カードピッ!
にこ「あんたたちっ!ぬぁーにイチャイチャしてんのよっ!」
花陽「穂乃果ちゃん、やっほーっ♪」
穂乃果「一年生も?」
真姫「結局こうなるのね……」ハァッ
凛「凛も来ーたよっ♪」ネコポーズ
にこ「だーれが一年生よだれがっ!」プンプン
穂乃果「あははっ、ごめんごめん」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 17:01:48.51 ID:K5nZpUDxO<>
海未「……はっ!」
海未(私、何をして……一瞬気を失っていた?)
海未(──それよりっ!)
海未「ことり!? 私のノートは──」
ことり「ここですよーっ♪」
ことり「ふむふむ、色んなプランを考えてくれているんですねっ♪」ニコッ
海未「人のノートを勝手に見ないで下さいっ!」
ペラッ。
ことり「こっちに書いてあるのは……」
ことり「『未来に羽ばたく羽根』?」
海未「あああぁっ! ダメですっ! ダメですよそのページは!」
海未「返しなさいっ!」
ことり「やっ♪」ダッ
海未「あ、こらっ! 待ちなさいっ!」ダッ
ことり「『もし、私とことりに子供が──』」
海未「わぁぁああああっ!」
海未「ストップ! ストップです! ことりぃっ!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 17:02:32.19 ID:K5nZpUDxO<>
絵里「──校門の方に行っちゃったわね」
にこ「ったく、なにやってんだか」ハァッ
希「『にこ、仲良しな二人見てたら、なんだかホッとしちゃった♪』」
にこ「なによそれ!」
希「心の声を代弁しただけやん?」
にこ「えーりーぃ、希がいじめるよぉ」
絵里「ふふっ♪ さすがにこねっ♪」ニコッ
真姫「でもま、いいんじゃない?」ニコッ
凛「2人とも、とっても楽しそうにゃっ♪」ニコニコ
花陽「花陽も……なんだか2人を見てたら幸せな気分になってきちゃったっ♪」
穂乃果(──やっぱり、2人はああじゃなきゃっ♪)
穂乃果(穂乃果にとっては、この素晴らしい日常が)
穂乃果(……一番の幸せだよ)
穂乃果「いやー、今日もっ」パクッ!
穂乃果「──パンがうまいっ!」ニコッ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
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◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 17:03:35.52 ID:K5nZpUDxO<>
海未(くっ! 全然追い付けません!)ハァハァッ
海未(ここ最近、鍛錬を怠っていたせいですね)ハァッ
海未「ことり、待って──」
海未「……ことり?」
ことり「……」ニコニコ
海未「どうしたのです? 急に立ち止まって?」トコトコ
ことり「そろそろ戻ろうかと思って♪」
ことり「ノート、返すね?」ニコッ
海未「あ、ありがとうございます」
ことり「行こう?」
スッ──。
海未「はいっ♪」
──ギュッ。
ことり「……///」
海未「……///」 <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 17:04:13.68 ID:K5nZpUDxO<> 海未「あ、あの///」
ことり「どうしたの?」
海未「デート、楽しみにしててくださいねっ」
海未「わ、私……///」
海未「ことりを──」
海未「世界で一番幸せな女の子にしてみせますからっ!」
ことり「……海未ちゃんっ!」パァーッ!
海未「……//////」カァーッ
ことり「うんっ♪」ニコニコ <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 17:04:56.87 ID:K5nZpUDxO<>
ことり「──楽しみにしてるねっ♪」ニコッ
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海未「9月12日……ですか」
おしまい <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/06(土) 17:12:15.39 ID:K5nZpUDxO<> 見てくれた方、コメントくれた方ありがとうございました。
全て読み終わった後、『ぶる〜べりぃとれいん』を聴いていただけると嬉しいです。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/06(土) 17:18:16.95 ID:B3Vgw7JFo<> 何日だと思ってだコラ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/06(土) 17:44:24.40 ID:0yIlM5BaO<> おつ
空気感とかすごく好きだった
次回作期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/06(土) 20:23:10.40 ID:mCJspFJ3O<> 素晴らしい話だった <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)<>sage<>2014/12/06(土) 20:30:49.68 ID:JdsrndfI0<> とうとう終わっちゃったか。よいものをどうもありがとう
今からぶるべり聴いてくるよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/06(土) 20:43:39.59 ID:8diqyEnaO<> よかった! ほんとよかったよ
長い時間お疲れさまでした! <>
◆aAGpgHyonkae<>saga<>2014/12/07(日) 08:51:28.81 ID:YTXRgomCO<> 皆さんコメントありがとうございます。
ほんと、時間がかかっちゃってすみませんでした。
html依頼掛けますね。
次回はクリスマスに合わせてなにか、と考えています。
それではまた。
【過去作品】
絵里「えりちかほの会議するの!」
海未「思わず誘ってしまったのです」
絵里「今週の土曜日は空いてる?」
絵里「なんとかして穂乃果の裸が見たいのよ」
海未「ことりがいきなりこんなに幼くなるなんて…ありえません!」
ことり「わぁー!懐かしいっ♪」
海未「ある日のμ's、ある日のことり」
海未「ことりがいないこの世界で」
海未「私の笑顔の理由」
ツバサ「そうだ!出待ちしよう!」
穂乃果「ことりちゃんがデート!?」
穂乃果「ユメノトビラの歌詞いいよね」
穂乃果「希ちゃん!お誕生日おめでとう!」
ことり「けっこんしき〜♪ けっこんしき〜♪」
ことり「今日は海未の日」
絵里「にこの誕生日」
真姫「穂乃果の誕生日」
ことり「雨が降ってるね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/07(日) 20:06:45.57 ID:ttOWppG0o<> おつかれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/08(月) 08:36:54.49 ID:BpISMXvjo<> 乙乙!
過去作いくつか読んだことあるわ、あんただったのか
また次の話期待させてもらいます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2014/12/09(火) 10:25:12.10 ID:FIPQJVOG0<> 乙乙!
こういう綺麗なことうみを見たかった!
過去作も幾つか見てたし貴方は最高です! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2014/12/13(土) 03:05:51.30 ID:9hFd4Jrso<> お前のSS全部読んでて全部好きだわ
次も期待してる
お疲れ様でした <>