◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:42:06.12 ID:fIRukEYj0<>女騎士「何を言ってる。私はこれでも仕事で来ているのだぞ」

門番「そんな事いって、今日これで何回目ですかここに来るの」

女騎士「んー………。………4回目?」

門番「残念、5回目です」

女騎士「わ、わざとじゃないぞっ?そ、そうだ!3回目はノーカンだろノーカン!」

門番「何をもってしてノーカンなんですか」

女騎士「ええい!いちいち人の揚げ足を取らなきゃ言葉のキャッチボールも出来んのか貴様は!?」

門番「そもそも言葉のキャッチボールってそういうものだと思いますが」

女騎士「………そうか?」

門番「はい、そうかと」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1348936925
<>女騎士「相変わらず暇そうだな」 門番「お互い様でしょう」
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:43:49.99 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「全く……」ストン

門番「おや、本日5回目の来訪はこのまま居座るのですか」

女騎士「悪いか?」

門番「いえ、別に善し悪しの事を言ってるわけではありませんが」

女騎士「なら気にするな。お前はお前の仕事をしていればいい。私は私の仕事をさせてもらうからな」

門番「はぁ」

女騎士「………」

門番「………」

女騎士「………」

門番「………」

女騎士「……おい門番、なんか喋ってくれ」

門番「僕は僕の仕事をこなしているのですがね」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:44:22.90 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「ずっと立ったまんまで疲れないか?」

門番「疲れますけど、それが僕の仕事ですからね」

女騎士「門番なんてやめて騎士にでもなればいいのに」

門番「残念ながら僕には騎士になれる程の才はなかったようでしてね」

女騎士「そうなのか?」

門番「はい。だからこうして身を張って門を守る仕事に就くことにしたのですよ」

女騎士「ふーん……それは、その、なんだか悪い事を言ってしまったな」

門番「え?何がです?」

女騎士「いや……騎士になればいい、だなんて言って」

門番「あはは、もう昔の事ですよ。今は、この仕事もやりがいがあると言えばあります」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:45:14.18 ID:fIRukEYj0<> 商人「やあ、こんにちは」

門番「はい、こんにちは」

商人「この街の仕入れに来たんだ。入れてもらえるかな?」

門番「それでは身分を証明するものを掲示して、それからこちらに必要事項を記入してください」

商人「あいよ」

カキカキ

女騎士「………」

商人「これでいいですか?」

門番「少々お待ちを。………はい、確認オーケーです。いつもお疲れ様です。出国は明日の正午までですので、お忘れなく」

商人「はいはい、わかったよ」スタスタスタ <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:45:52.06 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「今のは?」

門番「隣国を拠点にしている商人さんですね。僕とも顔見知りです」

女騎士「ふーん……」

門番「それよりも、時間の方はよろしいので?」

女騎士「うん?」

門番「確か夕刻17時より、新しい騎士候補の方々の試験があったのでは?」

女騎士「ああ、そう言えばそんなものもあったな。今、何時だ?」

門番「もうすぐ17時10分前ですね」

女騎士「何!?もうそんな時間なのか!?」

門番「急いだ方がよろしいのでは?」

女騎士「くそっ、こんなところで管を巻いてる場合では無いではないか!行って来る!」

門番「お気をつけてー!」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:46:41.70 ID:fIRukEYj0<> ―――訓練室

女騎士「それではこれより、試験を始める!少しでも手を抜こうものなら、私の鉄拳が飛んでくる物と思え!」

候補生「はい!!」

女騎士「おい、見習いはいるか!」

騎士見習い「は、はいっ!」

女騎士「お前がこいつらの腕を見てやるんだ」

騎士見習い「ぼ、僕がですかっ!?」

女騎士「そうだ。これも見習いの仕事だぞ」

騎士見習い「わ、わかりました!」

女騎士「いいか、お前たち!こいつ、騎士見習いがお前たちと一騎打ちで打ち合いをする!5分間、武器を弾き飛ばされなければ合格と思え!」

候補生「はい!!」

女騎士「弾き飛ばされた者は、その場で失格!もう一度腕を磨いて出直してこい!!」

候補生「はいっ!!」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:47:21.57 ID:fIRukEYj0<> 騎士見習い「……っ……」

女騎士「そう緊張するな。大丈夫だ、自分の腕を信じろ。怪我だけはさせたり、したりするなよ?」

騎士見習い「は、はいっ……!」

女騎士「私が試験官としてここにいるからな。思いっきりやれ」

騎士見習い「わかりましたっ……!」

候補生1「俺から行かせてもらいます!」スッ

女騎士「うむ。頑張れよ」

候補生1「はっ!叱咤を賜り、光栄であります!!」

女騎士「騎士見習い!お前が逆に武器を弾き飛ばされるような無様だけは晒すなよ!!」

騎士見習い「わ、わかってますよ!」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:48:18.65 ID:fIRukEYj0<> 女騎士(この試験があらかた捌き終わる頃には、門番はもう帰ってしまっているだろうな……)

セイ、ハァッ!!

ヌッ、セッ!!

女騎士(まぁいい。また明日、聞いてみることにしよう)

ゴフンケイカ!キミハゴウカクダ!

ヤッタ……オトウサマ、ワタシヤッタヨ!!

女騎士(今はとにかく、こいつらの腕を見てやらないとな)

ツギワセッシャガイキモウス!!

ウワ……ゴツイヒトキタナァ <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:49:08.40 ID:fIRukEYj0<> ―――3時間後

騎士見習い「お、おわりまし、た……!」ゼーゼー

女騎士「うむ。残ったのは3人か」

騎士見習い「30名いたのに、1割しか残らないとは……」

女騎士「いや、1割残ったのは久しぶりだぞ」

騎士見習い「えっ?」

女騎士「お前、手加減したわけではないだろうな?」

騎士見習い「と、とんでもない!!」

女騎士「まぁいい。残った3人は、もう部屋に案内しているのだな?」

騎士見習い「はい。明日からは、座学なんですよね?」

女騎士「お前もちょっと前にこなした事と同じことをやるのさ。それで根を上げなければ、晴れてこの3名は新たな騎士の仲間入りだ」

騎士見習い「まだまだ、下町にも強い人はいるんですねぇ……」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:49:49.59 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「それでは私はまだ仕事が残っているから行く。見習いは今日は疲れただろう。部屋に戻ってゆっくり休め」

騎士見習い「は?女騎士様、まだお仕事が残っているので?」

女騎士「ああ。深夜の城下の見回りだよ」

騎士見習い「お、女騎士様がそのようなお仕事をする必要は!」

女騎士「いつもはお前の仕事だろうが、今日は疲れてるだろう?いいから、私に任せておけ」

騎士見習い「本当に、よろしいので……?」

女騎士「上司の言うことは聞くもんだ。さあ、早いとこ部屋に戻って休んだ休んだ!」

騎士見習い「………それでは、お言葉に甘えさせていただきます」

女騎士「そう、それでいいんだよ」ニコッ

騎士見習い(……女騎士様……)スタスタスタ <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:50:27.38 ID:fIRukEYj0<> 城下―――

女騎士(………さて)

女騎士「さあ、隠れていないで出て来い」

ゾロゾロゾロゾロ

女騎士「今日の脱落者共はまたずいぶんと目が血走っているな」

脱落者1「俺が失格だなんて、何かの間違いだ……」ブツブツ

脱落者2「拙者、試験がダメなら無理やりにでも力を示せと教えを受けている」

女騎士「ふん、見習いにすら勝てなかった奴らが何人束になろうと、私には敵わないぞ」

脱落者1「うるせえ!俺の怒りを思い知れぇぇぇ!!」

脱落者2「女子に手を上げるのは忍びないが、背に腹は代えられぬ!覚悟していただくぞ!!」

女騎士「やれやれ……」

―――――
―――
― <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:50:59.55 ID:fIRukEYj0<> ガキャアアァァァン

女騎士「これで終わりか?」チャキッ

ウウ……イテェヨ……

オナゴニマケルトハ、クツジョクニゴザル……

女騎士「ま、夜のいい運動にはなった。その血の気の多さをもっと試験の方へ傾けるべきだったな」

女騎士「致命傷にはなっていないはずだ。今日はもう大人しく家へ帰れ」スタスタ <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:51:41.70 ID:fIRukEYj0<> 酒場―――

ギィィィ

マスター「いらっしゃい……って、女騎士ちゃんか」

女騎士「ちゃん付けするなって言ってるだろ。私は今やこの国の筆頭騎士なんだから、騎士様と呼んでくれ」

マスター「はは、筆頭騎士様がこんな夜にこんな寂れた酒場に来てるなんて知れたら大変なことになるんじゃないのか?」

女騎士「世間話もいいが、私はお腹が空いてるんだ。何か適当に食えるものを作ってくれ」

マスター「あいよ。ドリンクは?」

女騎士「いつもの酒でいい」

マスター「女騎士ちゃんも飲むようになったねぇ。はい」カラン

女騎士「もう立派な大人なんだから、これくらいはな」グイッ <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:52:27.69 ID:fIRukEYj0<> ギィィィ

女騎士(ん?珍しいな、こんな時間にこの店に客が来るなんて)

マスター「いらっしゃい」

門番「こんばんは、マスター」

マスター「久しぶりだね、何にする?」

女騎士「! 門番?」

門番「はい?……ああ、女騎士様。こんな所で会うとは奇遇ですね」

女騎士「あ、あぁ……」

門番「あ、マスター。エッグベアーのステーキと、ホワイトキウイワインをお願いします」

マスター「あいよ」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:53:08.06 ID:fIRukEYj0<> 門番「お仕事終わりの一杯ですか?」クイッ

女騎士「いや、実はまだ仕事中だ」モグモグ

門番「お仕事中にこんなところでお酒を飲んでいいのですか?」

女騎士「どうせ後は城下の見回りで終わりだ。これくらい、問題ない」グイッ

門番「素晴らしい飲みっぷりですね」

女騎士「ふん、世辞を言ったところで何も出ないぞ」

門番「素直に関心しているのですよ」

女騎士「……試験だけどな、門番」

門番「はい?」

女騎士「今日は30人来て、内合格は3人だったよ」

門番「ほう、今回は多かったのですね」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:53:36.95 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「監督はこの前合格したばかりの騎士見習いがやってな、奴の腕は私が認めているから、その3人にも期待出来そうだ」

門番「これで、女騎士様の負担が少しでも軽減されればいいですね」

女騎士「負担……負担なぁ」

門番「そうすれば、門へ遊びに来る回数も増えるでしょうし」

女騎士「あ、遊びに行ってるわけではないと言ったはずだぞ!?」

門番「そうでしたね。巡回、という名目でしたっけ」

女騎士「名目と言うな!読んで字のごとく、巡回だ!」

門番「そう言うことにしておきましょうか」

女騎士「お前、私をからかって遊んでいるだろう?」

門番「決してそのようなことは」クイッ <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:54:09.97 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「なぁ、門番」

門番「何ですか?」モグ

女騎士「お前、やはり騎士になるつもりはないのか?」

門番「夕刻頃に言ったでしょう?つもりはあっても、腕が伴わないのですよ」

女騎士「お前だって、まだまだ若いだろうに。今、何歳だ?」

門番「今年で26になりますね」

女騎士「!? に、26!?」

門番「はい、そうですよ?」

女騎士(驚いた……私よりも二つも年上だったのか)

門番「そういう女騎士様は?」

女騎士「じょ、女性に年齢を問うのは失礼に当たるぞ」グイッ

門番「それは失礼しました」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:55:18.68 ID:fIRukEYj0<> 門番「ごちそうさまです、マスター」

マスター「はいよ、800Gね」

門番「ええと、財布は……と」

チャリチャリン

門番「!」

女騎士「……」モグモグ

マスター「毎度、また来てくれよ」

門番「……はい、ごちそうさまでした」

ギィィィ

女騎士「………マスター」

マスター「なんだい、筆頭騎士様?」

女騎士「茶化さないでくれ。あの門番の事……マスターは、何か知ってるのか?」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:55:54.78 ID:fIRukEYj0<> マスター「こういう場では人の過去ってのはよく聞くけどね。彼の場合は……悪いけれど、軽々しく口に出来るような事じゃあない」

女騎士「………」モグモグ

マスター「気になるのかい?彼の事」

女騎士「ふん……」グイッ

マスター「まさか、惚れたとか?」

女騎士「ブハァッ!?」

女騎士「げほっ、げほっ……な、何を言い出すんだ!!」

マスター「女騎士ちゃんは門番みたいな人が好みってことか……なるほどねぇ」

女騎士「ちっ、違う!!断じて違うぞ!!」

マスター「そうかそうか、あんなに小さくて可愛かった女騎士ちゃんにも、春が来たってことか」

女騎士「違うと言っているっ!!!」

マスター「はは、まぁなんにせよ、彼の心の闇は多分女騎士ちゃんが考えている以上に深い。軽々しく踏み入るのは、止めておいた方がいいよ」

女騎士「全くもう……」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:56:44.24 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「馳走になった」

マスター「はいよ、1000Gね」

女騎士「ん」

チャリチャリチャリン

マスター「毎度。もう、城に帰るのかい?」

女騎士「ああ、ひと通り城下を回ってからな」

マスター「ウチで時間を潰すのもいいけれど、仕事の方も疎かにしちゃいかんぞ、女騎士ちゃん」

女騎士「わかってるよ。また来る、マスター」

マスター「はいはい。気をつけてな」

女騎士「この国に私より強い者などいないからな。気を付ける事なんて何もない」

マスター「随分な自信だね」

ギィィィ――― <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:57:14.55 ID:fIRukEYj0<> 翌日・門―――

女騎士「よっ、門番。今日も相変わらずだな」

門番「朝一でこんなところに来る女騎士様も、変わらずですね」

女騎士「まぁ、そう言うことだ」

門番「………」

女騎士「………」

門番「………」

女騎士「……次の騎士の試験は、半年後にあるんだ」

門番「そうなのですか」

女騎士「ああ。そうなんだ」

門番「………」

女騎士「………」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:57:40.23 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「ええい、埒が明かん!」

門番「女騎士様?」

女騎士「私は細かい事など何一つわからないけどな、ひとつだけ分かることはあるぞ!」

門番「はぁ」

女騎士「門番!お前、騎士になりたいだろう!?」

門番「えーと、そうですねぇ。まぁ、なりたいかなりたくないかと言われれば、門番の仕事よりは騎士の仕事の方がいいとは思いますが」

女騎士「なら、試験、受けろ!」

門番「また、無様に試験に落ちて終わりですよ」

女騎士「腕がないのなら、私が訓練に付き合う!」

門番「は?」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:58:07.90 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「半年間、私がみっちりとしごいてやれば、試験くらい突破は容易だ!」

門番「いえ、あの、ちょっと」

女騎士「どうだ!?悪くないだろう!?」

門番「随分な自信ですね」

女騎士「私の腕はこの国随一だと自負しているからな!」

門番「ほう……筆頭騎士様でしたっけ」

女騎士「そうだ。大層な名を背負っているが、それだけの実力が私にはある」

門番「………」

女騎士「そうだ、それがいい!そうしよう、な、門番?」

門番「ええとですね、騎士様」

女騎士「何だ?」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:58:48.93 ID:fIRukEYj0<> 門番「確かに、付きっきりで僕の訓練に付き合ってくれれば、僕の腕は上がるかと思われます」

女騎士「うむうむ、そうだろうそうだろう」

門番「試験の突破も、視野に入れることは出来るようになるかもしれませんね」

女騎士「うむうむ、そうだろうそうだろう!」

門番「ですがその間、女騎士様の仕事と僕の仕事はどうなさるおつもりですか?」

女騎士「………」

門番「………」

女騎士「門番程度、どうとでもなるだろう」

門番「無茶苦茶ですね」

女騎士「何なら、私の部下を一人よこしてもいい」

門番「本当に無茶苦茶ですね」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:59:20.96 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「私の仕事については、見習いにでも任せればよかろう」

門番「かなり無茶苦茶な事言ってますよ」

女騎士「ええいうるさいうるさい!!王様に進言するぞこの野郎ー!」

門番「王様に進言してどうなさるおつもりですか!?」

女騎士「一身上の都合にて門番は仕事を辞める、と!!そして私は、素質ありし青年を鍛える為に半年の休暇をだ!!」

門番「そんな進言がまかり通るんですか!?」

女騎士「通らないなら筆頭騎士なんてやめてやるー!!」

門番「落ち着いてください、女騎士様!!」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 01:59:54.19 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「はぁ……何を言ってるんだろう私は」

門番「急に落ち着きましたね……」

女騎士「城に戻る……」

門番「はぁ」

女騎士「だが、先程の話、私は割と本気だぞ。門番がその気ならば、いつでも私に相談を持ちかけてくれ」

門番「はぁ」

女騎士「期待して待っているぞ、門番」スタスタ

門番「………。騎士、ですか……」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 02:00:22.57 ID:fIRukEYj0<> 城内―――

騎士見習い「あ、女騎士様!」タッタッタッ

女騎士「ん?見習いか。何用だ?」

騎士見習い「探しましたよ。魔術師様がお呼びです」

女騎士「魔術師が……?」ピクッ

騎士見習い「昨日の騎士試験合格者の方々と共に、会議室にいるはずです」

女騎士「私、あいつ嫌いなんだけどな……」

騎士見習い「そう言わないでくださいよ。僕だって、好きじゃありませんし」

女騎士「私が言うならともかく、見習いであるお前がそのような発言は関心せんな?」

騎士見習い「こんな事言えるの、女騎士様にだけですよ」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 02:00:55.12 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「はぁ、仕方ない……行ってくるか……」スタスタ

騎士見習い「僕もお供します」

女騎士「うん?まぁ、別に構わんが」

騎士見習い「魔術師様一人に教育係をさせるのはダメだと、大臣に言われているのです。女騎士様、魔術師様と同じ部屋にはいたくありませんよね?」

女騎士「当然だ」

騎士見習い「だから、僕が会議室に残りますから。女騎士様は魔術師様とのお話が終わったら、早々に退室していただいて構いませんよ」

女騎士「そうか、感謝する」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 02:01:30.19 ID:fIRukEYj0<> 会議室―――

コンコン

女騎士「失礼する」ガララ

魔術師「おお、来たか女騎士よ」

女騎士「何用だ?わざわざ見習いを使い走りにして私を呼びだすとは」

ザワザワ   キノウノキシサマダ
  アノヒト、ヒットウキシラシイゼ
      カッコイイナア、ワタシモアノヒトミタイニナレルカナ

女魔術師「静粛に!」

魔術師「何、特にどういう用と言うわけではない。これより騎士となる者達に、ひと言くらい挨拶をしてもらおうと思ってな」

女騎士「挨拶……(私の最も苦手とする事を、平然と要求してきやがる)」

魔術師「それとも何かな?筆頭騎士様は、挨拶のひと言も無いと言うのかな?」

女騎士「………心遣い、感謝する」

魔術師「ふふ、それでよい……素直な方が、可愛げがあると言うものだ」

女騎士(うるせえクソ野郎) <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 02:02:22.67 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「えー、コホン」

女騎士「まずは、先日の実技試験、御苦労であった。諸君らの腕は、私も見させてもらったよ」

女騎士「まだまだ荒は多いが、私の部下を相手に5分持ち答えたのは、とても素晴らしいと言えるだろう」

女騎士「知っていると思うが、我が国に騎士職についているものは、とても少ない」

女騎士「私とそこの見習いを含めても、5人と言った有様だ。だが、その全てが腕の立つ者たちである」

女騎士「諸君らには、私も期待を抱いている。いずれこの国を守る者になるのだという自覚を持っていただきたい」

女騎士「いずれ私の背を守ってもらう日が来るかもしれない。その時、私が後ろを振り返る事無き様、腕を磨く事は怠らないようにな」

女騎士「私からは以上だ。これより3ヶ月間、諸君らの師となる魔術師殿に迷惑を掛けることの無いようにな」

訓練生「「「はいっ!!」」」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 02:02:54.54 ID:fIRukEYj0<> 女騎士「これでよかろう?」

魔術師「うむ、結構である」

女騎士(どうでもいいような事ばかり言わせやがって)

騎士見習い「お疲れ様です、女騎士様」

女騎士「ああ。後はよろしく頼んだぞ、見習い」

騎士見習い「はっ、お任せください」

ガララ スタスタ

魔術師「えーそれでは、先ずは兵法の基礎から―――」 <>
◆/ZP6hGuc9o<>saga<>2012/09/30(日) 02:04:37.99 ID:fIRukEYj0<> ここまで
一応言っておきますと、当SSはVIPからの移転となります
この酉で本人証明とします
よろしけばお付き合いください <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/30(日) 02:15:33.95 ID:7mix0+U5o<> 完結させろよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<>sage<>2012/09/30(日) 02:40:46.13 ID:7L2ICCYKo<> 期待期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/09/30(日) 14:04:00.23 ID:dTNI3nyBo<> vipからき☆すたwktk
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/06(土) 01:11:25.03 ID:W6gUcljIO<> まだかなまだかな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/06(土) 12:04:37.54 ID:fbT9xFoIO<> 期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)<>sage<>2012/10/08(月) 13:05:21.76 ID:+TdZLqLAO<> ダメだな
もう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/17(水) 12:55:20.17 ID:QrOyppkxo<> もう絶対に来ない




そう思われたその時… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)<>sage<>2012/10/19(金) 20:18:35.48 ID:zfgen/1AO<> 呼ばれて飛び出て!


















さぁ


さぁ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/20(土) 20:22:33.33 ID:Nf459D34o<> おい・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 00:06:55.71 ID:Zdq1DP+jo<> これはもう駄目だな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 21:42:41.50 ID:eMiYqFsIO<> そやろか? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/28(日) 19:14:09.28 ID:c2oyhAKQ0<> マッテルカラ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 20:33:59.98 ID:Nf+SgFIIO<> まだか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/11/10(土) 19:05:06.47 ID:v+86xIZz0<> おい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2012/11/12(月) 19:00:05.16 ID:k55YRRV8o<> これがゆとりか <> ◆/ZP6hGuc9o<>sage<>2012/11/12(月) 21:02:28.71 ID:TsUF0oeWo<> すんません、長らく放置してましたが>>1です
申し訳無いですが、このスレはHTML依頼に出そうと思います
言い訳がましくなりますが、オリジナルSSは書くの初めてでした
どうしたらいいかなぁなど色々想像しましたが、綺麗に締める自信がなくなってしまったので
期待してた方にはすみませんとしか言えません
迷惑おかけしました <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/13(火) 00:32:41.60 ID:9J/TfUnKo<> まぁ次に期待だな
乙 <>