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HTML化した人：
lain.
★
ドラえもん「のび太くん…？」
1 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 19:01:59.10 ID:3Wr76keS0
チョークの粉の味がするシチューを啜りながら僕はぼんやりと昔を思い出していた。?
いつからこんなふうになったんだっけ。?
頭がよく回らない。?
[
たぬき
]は、ぼくが小学校を卒業すると同時に未来へ帰ってしまった。?
小学校六年生になってから僕は人並程度に勉強もできるようになったし、ジャイアンやスネオも大人しくなって、ごく普通な子供になれたから、彼も安心して帰ったんだ。?
でも、中学に入ってから二人はぐれてしまった。?
もともとガキ大将として威張るのが好きなジャイアンだったし、ある意味予想通りだった。?
ただ僕がいじめの矛先になるのは正直予想外だった。?
しかしよく考えれば僕は元々友達は少ないし、二人がぐれても僕はぐれない。必然的にクラスでの立ち位置は決まってしまい疎遠になっていく。?
疎遠になってしまえば、思春期で暴走してしまっている二人にとって僕なんて小学校ではよくつるんでたダチ程度の存在になり不良仲間との悪事の思い出に塗り潰されてしまうのだ。?
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1341568918
（SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中！）
2 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 19:03:35.21 ID:3Wr76keS0
機会依存文字出てしまった…?は改行です。
3 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 19:05:16.79 ID:3Wr76keS0
塗り潰された結果が、このまずい給食。
今日はまだいい方かもしれない。雑巾の汁よりまだチョークの方がおいしそうだ。カラフルだ
し。
「のび太、食い終わったら便所な」
ジャイアンの腰巾着…スネオが僕の肩を叩きながらニタニタといやらしい笑みを浮かべている
。
チョークの粉味のシチューはどうだい？とでも言いたげだ。
僕はただ「うん…」としか言えない。
ジャイアンの率いる不良グループは早々に給食を食べ終わり便所でタバコでも吸ってるんだろ
う。
早く行かなきゃまた怒られてしまう。
おいしくない給食を無理やり胃の中にかき込み、僕は急いで席を立つ。
「おっせーよのび太」
「…ごめんなさい」
便所はとても煙たい臭いがする。案の定何人かタバコを吸っていた。
今日は何をされるんだろう。
「根性焼きってよｫー、男らしいと思わねーか？」
「まじかよジャイアンそりゃないぜ」
「族かよー俺らバイク持ってねーよ」
げらげらと笑う不良。僕はそれに合わせて力ない笑いをだす。
すると突然腹に重い衝撃が走った。吐き気が一気にこみ上げ思わず呻き声をあげて蹲る。
「何笑ってんだよテメー」
ジャイアンは怒っている、というよりはまるで想像の通りにいったぜ。というような嫌な笑い
を浮かべて僕を見下した。そして手に持った火が付いているタバコをひらひらと僕に見えるよ
うにかざす。
「女々しいお前を男にしてやるよ」
4 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 19:05:53.38 ID:3Wr76keS0
「……のび太さん」
「…源さん…」
放課後、掃除をすべて任された僕が教室の床を拭いているとしずかちゃんが教室のドアの外に
立っていた。部活が終わって、教室にものでもとりに来たのだろうか。
「のび太さん、大丈夫なの…？」
「なにが…？」
中学にあがってから疎遠になったのはなにもジャイアン達だけではない。彼女も同様だ。
やはり男女の垣根というのはより高まってしまう…もうあの頃のように気軽に名前を呼んだり
できないし、話しかけたりもできなかった。
「ねえ、先生に相談しないの…？」
「したところでもっとひどいことされるだけだから」
内心昔のように泣き出したい気持ちを押さえながら僕は必死に床を拭う。涙の代りに。
だいたい教室で丸裸にされた時に彼女だけは止めてくれると思っていたのだが、結局彼女は止
めてくれなかった。でもそれはしずかちゃんが悪いわけじゃないんだ。きっと。
掃除道具を片付けて、僕は鞄を持って走り去った。
掃除が終わったらジャイアン達のたむろするゲームセンターに行かないといけない。
「おう、のび太ちょうどいいや。ジュース買ってきてくれ！」
「オランジーナな」
珍しく今日はジャイアンとスネオしかいなかった。二人はなにやらロボットを操縦して遊ぶゲ
ームで対戦してるようだ。
ゲームセンターの販売機にスネオの好きなジュースがなかったので急いでコンビニまで走り、
届ける。
ゲームにかったらしく二人は機嫌よくそれを飲む。
「あー、うめーなコレ」
「某掲示板でも話題だからね」
今日はリンチとかはなさそうだ。僕は胸をなでおろしながら二人の足元を見る。
「今日はのび太に話があるんだよ」
「話し…？」
「おう、親友にしかできない頼みなんだ」
「そうそう、「心の友よー」ってな。」
「う、うん…」
親友とはよく言ったものだな。
「実は小遣いが足りないんだわ…言いたいこと、わかるよな？」
5 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 19:06:27.49 ID:3Wr76keS0
[
たぬき
]へ
今日は花火を飲まされたよ。
燃えてる方じゃないよ、安心して。
やっぱり火薬はおいしくない。鉛筆の削りかすに少し似てるかな。炭素だからかな？
最近は化学が結構好きなんだ。ノートは破られるけど、逆にその分必死に覚えちゃうんだ。
[
たぬき
]へ
口の中が痛いよ。久しぶりに泣きたい気分だけど、泣いたら君が心配するもんね。
僕もうはちみつとか食べられないかもしれない…思い出しそうなくらい痛いんだ。
夕飯も吐いてしまったけど、まだ気付かれてない。
[
たぬき
]へ
君がネズミを嫌う理由が少しわかった
もう少し頑張りたいけど、疲れちゃったよ
[
たぬき
]へ
僕の家にはパソコンがないからってジャイアンたちが見せてくれたよ
僕のブログができたんだって
[
たぬき
]へ
練習しても本番は一回きり。これなーんだ。
6 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 19:07:43.52 ID:3Wr76keS0
学校の屋上から見る街は綺麗だ。
僕の家もきっとこの景色の中にあるんだろう。
「あんま怖がらなくなっちまったな、野比」
「猿みたいに泣き叫んでるのが見たかったのにつまんねー」
「つーかよく生きてるよなあいつ」
柵の向こうでジャイアン達が笑ってる。
僕も思うよ。どうして僕生きているんだろうって。
「もうさ、お前自殺練習じゃなくってほんとに[
ﾋﾟｰｰｰ
]ば？」
くすくすと笑いながら、スネオが言った。
周りがそれにつられて爆笑する。僕も笑った。いつもの卑屈な笑いじゃなくて、久しぶりに大
声で。
「…わかった。僕、死ぬね」
「マジかよｗｗじゃあ撮影すっからｗｗｗｗｗｗ」
「じゃあもうこっから死んじゃえよ。高さもあるし充分だろう？」
「…うん」
[
たぬき
]へ
ごめんね
『今日のニュースです。東京都××区××市で、中学二年生の男子生徒が学校から転落する事
故がありました。警察は屋上でふざけてすべった事故ではないかと調査を続けています。続い
て天気予報です…』
「あいつマジで死ぬとか…ねーわ。どうするんだこれ」
「とりま先生がかばってくれるっしょ」
「死体写真どうしようか？のび太飼育日記にあげちゃう？」
「それこそネットで有名人になっちまうだろーがｗｗ」
「俺の母親PTAだしなんとかなるって。あーあ、警察といかマジないわー」
「かつ丼って自腹らしいぞｗｗｗｗ」
「マジかよけちくせーなｗｗｗｗ」
おわり。
現実は続く
7 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]：2012/07/06(金) 20:14:08.16 ID:LsKcCwK4o
ん、終わり？
理解力が乏しいからよくわらかん
8 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
2012/07/06(金) 21:19:20.91 ID:3Wr76keS0
大津いじめ
9 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]：2012/07/06(金) 21:25:21.19 ID:jngwtQ6r0
一乙
10 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]：2012/07/06(金) 21:41:25.51 ID:oMsFVM3IO
勝手なイメージを押し付けるかもしれないが、[
たぬき
]観てるとわかるぞ。
ジャイアンはスゲぇいい奴だから。
11 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]：2012/07/06(金) 22:03:20.35 ID:YCSdCwQDO
きみはほんとうにふきんしんだなあ
12 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]：2012/07/07(土) 05:02:45.86 ID:V/khJ4aVo
>>10
（ただし劇場版に限る）
13 ：
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]：2012/08/24(金) 16:01:51.74 ID:3XUT7Vo1o
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