基本sageでお願いします<>sage<>2012/05/17(木) 22:25:49.99 ID:Am9m/WBq0<>
     ――1998年 夜見山市――

  4月26日

  ―夜見山病院 病室―


水野「ほほぉ〜 今度はキング先生ですかホラー少年」

水野「後はよろしく〜♪」タッタッタッ

    ・
    ・

風見「僕達、夜見山北中学の3年3組の生徒です」

恒一「はい」

風見「僕は風見と言います 風見智彦 こっちは桜木さん」

桜木「あっ 初めまして桜木ゆかりです。」ペコリ

風見「こっちは」

赤沢「赤沢泉美」

恒一「あの なにか?」

赤沢「・・・」

赤沢「・・・」ジ―――ッ


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<>Another’ VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:27:01.08 ID:Am9m/WBq0<>
恒一「?」

赤沢「・・・?! あなた?」

赤沢さん「あ、あの 憶えてますか? 私の事」

恒一「?・・・ え!?あっ! あの時、河原で」

風見・桜木「?」

赤沢さん「憶えていてくれてたんですね」

恒一「うん。空き缶ぶつけられるなんて滅多にないからね」ニコッ

赤沢さん「あの時は本当にごめんなさい」ペコッ

恒一「いいよ気にしないで でも同じクラスになるなんて」

赤沢さん「そうですね。すごい偶然」

風見・桜木(2人は知り合い?)

恒一「登校は多分ゴールデンウィーク明けになると思うけど よろしく」

風見・桜木(話せる雰囲気じゃ無くなったな・・・)

赤沢さん「さかきばら・・・ 恒一君よね 恒一くんって呼んでいい?」テレテレ

恒一「えっ? うん どうぞ。」

赤沢さん「これからもよろしくね 恒一くん」スッ

恒一「こちらこそよろしく 赤沢さん」ギュッ

赤沢さん「はい♪」

赤沢さん(あの時と同じ 温かい・・・)ポ――ッ

風見・桜木(結局話せなかった) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:27:48.32 ID:Am9m/WBq0<>   4月26日 夜

  ―夜見山病院 エレベーターホール―


恒一(間にあうかな)ダダッ

    ・
    ・
    ・

恒一「あ! すみません」(気付かなかった)

人形を持った少女「・・・」

恒一(この子も入院してるのかな?)

恒一「きみも入院してるの?」

人形を持った少女「え? はい」

チ〜ン
 
人形を持った少女「それじゃあ・・」

僕は思わず声をかけていた

恒一「ねぇ君 名前は? なんて言うの?」


    ・ 
    ・
    ・


人形を持った少女「ミサキ」

未咲「藤岡 未咲です」ニコッ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:28:39.14 ID:Am9m/WBq0<> こうして 赤沢 泉美と再会し 藤岡 未咲と出会ったぼくは

夜見山で この、恐怖の出来事に・・・

出会って・・・ しまったのです・・・










     3年3組には 死者が居る

     死者は 3組を死に近づける

     死者の秘密を 知ってはいけない

     もし秘密を知ったら

     うしろに 立っている・・・

     なにかを言いたげな 夜見山 岬が

     あなたのうしろに 立っている・・・・・





           Another'

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:37:39.85 ID:Am9m/WBq0<>   5月6日

  ―三神家 仏間―

チ〜ン

恒一「それじゃあ 行ってきます怜子さん」


  ―夜見北 3年3組―


恒一「父の仕事の関係でこちらにやって来ました 今は祖父母の所に住んでいます
   えっと あの・・・   どうぞよろしく」

恒一(赤沢さん居ない・・お休みかな? あれから毎日お見舞いに来てくれた
   赤沢さんが居ないのは心細いな・・・)キョロキョロ

恒一(?!一番後ろの席・・・未咲さん? 彼女も同じクラス?! 退院していたんだ)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:39:33.81 ID:Am9m/WBq0<>   ―休み時間―


王子「病気はもう大丈夫なのかな」
恒一「うん。もうすっかり」
猿田「東京とこっちではどうかの?」
恒一「そんなに変わらないよ」
綾野「でもさぁいいよね〜東京! 夜見山みたいな田舎町って最近ますますパッとしないしさ」
勅使河原「だよなぁ 面白いこともねぇしなぁ」
恒一「あっちはあっちで嫌な事あるよ 街はざわざわしてて落ち着かないし」
猿田「住んでたらそういうものかもしれんのぉ」
綾野「そうかなぁ? 東京暮らしとかしてみたいなぁ〜!」
恒一「こっちの方がずっと静かでいいんじゃないかなぁ 自然も多いしね」
風見「東京に住んでたものならではの意見だね」

王子「お父さんが大学教授なんだってね それでどこか外国に研究に行ってるって」
恒一「なんでそれ知ってるの?」
風見「みんな知ってるよ 久保寺先生が言ってたからね」
恒一「そっか 前の中学の事も?」
桜木「だいたいの人は知ってますよ 先生から聞きましたから」
恒一「そうだったんだ」

綾野「で?こういっちゃんはどういうタイプが好きなのかな?」
恒一「勘弁してよ」
王子「そういやお父さんが外国って、どこに行ってるの?」
恒一「インドだよ この春から1年ぐらいかな」
王子「へぇ〜、インドかぁ」
勅使河原「また暑そうなとこへ・・ 俺は暑いの苦手だから無理だなー」
猿田「喜べ てっしー、お前さんじゃどう頑張っても研究でインドなんか行けんぞな」
勅使河原「へいへい、行けませんよー」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:40:18.50 ID:Am9m/WBq0<> 恒一(いい雰囲気のクラスだし これなら赤沢さんが休みでもうまくやっていけるかな? そうだ 未咲さんは?)チラッ

恒一(未咲さん居ない・・・)

風見「どうしたの? 何か不安な事でもあるの?」

恒一「いや、別に そういや、お見舞いに来てくれた赤沢さん 今日はお休み?」

風見「ああ・・熱が出たみたいだよ」

恒一(登校日に赤沢さんが 校内を案内してくれる約束だったけど仕方ないか・・・)


ガラッ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:41:31.84 ID:Am9m/WBq0<> 赤沢「お、おはよう」

杉浦「泉美?!おはようって  大丈夫なの?熱があるって」

赤沢「大丈夫よ多佳子 お薬も飲んだし」

赤沢「それに こ、恒一くんに校内を案内したいから来たんじゃないから!
   対策係だから来たんだからね!」

杉浦(何だか様子がおかしいけど・・・)

赤沢「で?恒一くんはどこなの?」キョロキョロ

杉浦「転校生?あそこよ 人だかりの中」

赤沢「じゃあ行ってくるわ」



赤沢さん「恒一くんおはよう」スッ

恒一「おはよう赤沢さん」ギュッ (赤沢さんは なんで何かにつけて握手するんだろう?)

杉浦(泉美?! 何してるの)

アカザー(恒一きゅん)キュン

赤沢さん「こ、恒一くんは 退院後、お体の調子はどうですか?」

勅使河原(?!赤沢が)ガタッ
杉浦  (?!泉美が)ガタッ

勅使河原・杉浦(敬語?! ・・・何者なんだあの転校生)

恒一「うん 体育の授業とかはまだ無理だけど もうすっかり
   赤沢さんこそ大丈夫? 熱があるって聞いたけど」

アカザー(恒一くんが私のこと心配してくれてる)ポ――ッ

恒一「赤沢さん?」(なんだか顔が赤いな)

赤沢さん「へっ? あっお薬 お薬呑んだからもう大丈夫よ」

恒一「そう でもまだ顔が赤いみたいだよ?」

赤沢さん「こ、これは違うのよ」あたふた

恒一「?」

赤沢さん「そ、それより約束した校内の案内
     お昼食べたら私が案内するわ 知らないと不便でしょうし」

恒一「ありがとう、じゃあ是非」

赤沢さん「あ、あの そのよかったらお昼も一緒に・・・」カ―――ッ

恒一「よろこんで」ニコッ(赤沢さんは良い人だな)

アカザー(やったわ泉美♪ 私はやれば出来る子 ・・・あれ?)クラッ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:42:35.64 ID:Am9m/WBq0<>

  バタッ


恒一「赤沢さん?!」

杉浦「泉美?! ちょっと全然熱下がってないじゃない」

風見「保健室に連れて行かないと」

中尾「まかせろー」

杉浦「由美 ゆかり 手を貸して」

小椋「オッケー!」

桜木「は、はい」

アカザー(待って 恒一きゅん)ジタバタ

杉浦「ちょっと泉美 じたばたしない!」

杉浦(何だかよく分からないけど 1つわかったかも
   あの転校生がいると泉美が無能になる!? これは対策が必要?)


恒一「行っちゃった あの様子だと校内の案内は無理かな」

勅使河原「じゃあ俺が校内を案内してやろっか ついでにこの学校の六不思議も教えてやるから」

恒一「六不思議? 七不思議じゃないんだ」

勅使河原「え? イヤ〜 うちは六不思議なんだよ なあ風見」チラッ

風見「え?うん そうなんだ それによく聞くだろ七不思議を全部知ると卒業出来ないって」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:43:33.50 ID:Am9m/WBq0<>   ―夜見北 校庭―

桜木「榊原君」

恒一(桜木さんだっけ 右足に包帯?)チラッ

桜木「あっ 昨日転んで足挫いちゃって」

恒一「そういやさ 体育って2クラス合同でやらないの?」

桜木「3組だけ違うんです 1組と2組 4組と5組は合同だけど」

恒一「ふ〜ん」

桜木「昼休み 風見君や勅使河原君と一緒にいましたよね  何かその・・・聞きました」

恒一「校内の案内してもらったけど」 

桜木「それだけ?」

恒一「うん あと学校の六不思議聞いたくらい」




勅使河原が話してくれた六不思議は変わっていて東京のそれとは随分違っていた


    校門に現れるという飴玉ばあさん・・・
    講堂に出るという逆さ女・・・
    学校の生徒の中に宇宙人がいる・・・
    動物の霊がいるという使用禁止のトイレ・・・
    無限に続く学校の廊下・・・
    水泳部の呪いのロッカー・・・


いつもなら興味を惹かれる話だけど ずっと別の事が気になっていた・・・

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:45:51.21 ID:Am9m/WBq0<>   ―夜見北 屋上―


恒一(いた 藤岡 未咲だ・・・)

恒一「ねぇ君 未咲さん 体育君も見学なんだね」(退院したばかりだからかな?)

恒一「いいのかなこんな所にいて」

見崎「さぁ・・・ 近くで見ていても意味は無いから  そういうあなたは 大丈夫なの?」

恒一「あっ ・・・さぁ」(病院で会った時とは別人みたいだ!?)

恒一「絵 描いてたの?」

見崎「・・・」サッ

恒一(スケッチブック隠しちゃった 見られるのイヤだったかな)

恒一「えっとね このあいだ夜見山病院で僕と会ったの覚えてる?」

恒一「エレベーターで」

見崎(・・・そういうことか)

見崎「そういう質問攻め・・・ 嫌い」

恒一「あぁ ごめん  無理に聞こうって積もりじゃないし ただその・・・」

見崎「あなたは 榊原 恒一 間違いない?」

恒一「うん」

見崎「セイトって名前じゃなくて良かったね」

恒一(この学校に来て・・・初めて言われた)ズキッ

見崎「クラスのみんなから何も言われない?」

恒一「んっ・・・ なにを?」

見崎「あなたの名前は死を連想させるから しかもただの死じゃない・・・ 学校が舞台の残酷で理不尽な死・・・」

恒一「・・・」ズキッ

見崎「この学校はね・・・ なかでも3年3組は死に近いところにあるの ほかのどのクラスよりも・・・ ずっと」

恒一「死に・・・近い」

見崎「なにも知らないのか・・・ 榊原君」

見崎「なにも知らないのね・・・ だれからも聞いてないんだ」

恒一「なにを・・・」

見崎「その内わかってくるから  私には近寄らない方がいい・・・ 話すのももう止めた方がいい・・・」

恒一「なんで・・・」

見崎「その内わかってくるから」

未咲は目も合わせず歩きだした

見崎「じゃあね」 「サ・カ・キ・バ・ラ・クン」

恒一(・・・未咲さん 病院の時は別人みたいだ)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:48:28.38 ID:Am9m/WBq0<>   5月7日

  ―旧校舎 廊下―

勅使河原「よっ!サカキ 女子の話か? だったら俺もまぜろよ」

恒一「残念ながらもうちょっと暗い話」

勅使河原「なんだよ・・・ 暗い話って!?」ドキッ

恒一「世界を覆う 不安について」

勅使河原「プッ なんだよそりゃ」

恒一「勅使河原はさぁ 不安ってあるの?」

勅使河原「そりゃもう なんせ3年にあがってよりによって呪われた3組になっちまったからな〜」

恒一「えっ?」

望月「あっ・・・」

勅使河原「あのさサカキ 昨日から話そうと思ってたんだが」

望月「それはもうマズイんじゃないの?」

勅使河原「もうって言ったって でもなぁ」

恒一「いったい?」

恒一(?! あそこにいるの未咲さん?)

勅使河原「どうした?」

恒一「いや ちょっとね」スタスタ

勅使河原「おい!? サカキ」

望月「ちょっとそれは」

ガラッ ピシャ

恒一「やぁ・・・」

見崎「・・・」

見崎「よかったの?・・・」

恒一「なにが?」

見崎「止めなかった?あの二人・・・」

恒一「みたいだね この絵は何かモデルがあるの? それとも想像?」

見崎「・・・両方かな・・・この子には最後に大きな翼を付けてあげるの」

恒一「天使?」

見崎「さぁ・・・ どうかな」

恒一「その左目はどうしたの? 病院で会った時は眼帯付けてなかったし」

見崎「知りたい?・・・」

恒一「あっ!? いやなら別に・・・」

見崎「じゃあ言わない・・・」

キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン

恒一「あっ!」

千曳「授業・・・ 行ったほうがいいよおょ」

千曳「初めての顔だね」

恒一「3年3組の榊原です 転校してきたばかりで」

千曳「司書の千曳だょ 気が向けばいつでも来ればいいが さぁ今は行った行った」

恒一「あっ・・・はい」(未咲さんはどうして授業に行かないんだ?) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/17(木) 22:49:46.43 ID:Am9m/WBq0<>   5月7日 夜

  ―夜見山病院 ナースセンター―

水野「・・・・・」かりかり

恒一「・・・」ヒョイ

水野「ん?! 榊原くん」

恒一「・・・」ペコリ


  ―夜見山病院 食堂―

水野「ゴメンね 昼間は忙しくて」

恒一「いいんですかここ?」キョロキョロ

水野「大丈夫!大丈夫!」

恒一「あっ!ありがとうございます」

水野「でっ! 最近はなに読んでるの?」

恒一「水野さんに勧められたジョン・ソールを」

水野「ウンウン うちの職場の人も読んでくれたらいいんだけどね〜」

水野「っていう話をしに来たわけじゃないよね?」

恒一「はい ちょっとお聞きしたことがあって」

恒一「先週この病院を退院した女の子いませんせでした?」

水野「先週? まだ入院してたよね なんで?」

恒一「あの・・・ ちょっと気になる事があって」

水野「なんか事情があるみたいだね」

水野「わたしの担当してた患者さんには いなかったかな」

恒一「あと特徴は髪はショート・・・ あと左目に眼帯してて」

水野「ん?眼帯? 眼科の患者さんか・・・ あっ!?ちょっと待って」

恒一「見かけたんですか?」

水野「退院した子か う〜ん・・・ あったかもしれない」

恒一「本当ですか!?」

水野「多分・・・だけどね」

水野「女の子・・・だったのかな 若い患者さんが退院したって そんな話があったの」

恒一「その人の名前は?」

水野さんは少し周りを気にしてこう囁いた

水野「調べといてあげよっか?」

恒一「いいんですか?」

水野「えへっ それとなく聞く位ならね」ニコッ

水野「なにか分かったら 携帯に電話するから」

恒一「言いだしておいてなんですか その・・・大丈夫なんですか?」

水野「同好のよしみ・・・と言うことで」

水野「何だか訳ありみたいだし?」

水野「その代わり今度ちゃんと理由を教えてね いいホラー少年」ニコッ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/05/18(金) 07:25:59.47 ID:0tEg9fleo<> このスレを待ってた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:29:48.78 ID:tO09Rd/80<>   ―夜見北 3年3組 授業中―

恒一(未咲さん、またいないんだ・・・)チラッ

恒一(?!赤沢さん なにかこっち見てるけど?)

アカザー(授業中の恒一くんも素敵・・・)どきどき

杉浦(泉美・・・何してるのよ)


  ―夜見北 3年3組 放課後―

桜木「榊原君 これからお帰りですか?」

杉浦「ちょっといいかしら」

恒一(桜木さんに杉浦さん? 何だろう?)

杉浦「そう・・・ 産まれたのは夜見山の病院なんだ」

恒一「すぐ東京に戻ったらしいけどね」

杉浦「それから ずっと東京?」

恒一「そうだよ」

杉浦「帰省で戻ったりは?」

恒一「母さんは・・・ 僕を産んですぐ死んじゃったからあまり・・・」

杉浦「そう」

恒一「なんでそんな事を?」

杉浦「一応確認の為にね」

恒一「確認?」

桜木「杉浦さん確認は これくらいでいいんじゃないですか?」

杉浦「これも対策係補佐の仕事だし 泉美があんなだし・・・ 私がちゃんとしないと」

杉浦(泉美は榊原君の前だと無能になるから・・・)はぁ〜

恒一「対策係って何する係なの?」

杉浦・桜木・望月「?!」(赤沢さん?! なにも話してないの?)

杉浦「簡単に言えばクラスを守るために対策を立案して執行する係」

恒一「守る?! 立案と執行って・・・」

杉浦「榊原君には3組が置かれた状況と決まりを理解してもらう」

桜木「・・・杉浦さん」

杉浦「なによ?」

望月「ちょっと」

桜木「実は・・・」

恒一「?!」

杉浦・桜木・望月「・・・・・・・」ひそひそ

見崎「・・・」トコトコ

恒一「あっ・・・」(未咲さん?)

杉浦「なにそれ! 泉美が早退した日にそんな事があったなんて・・」

恒一「じゃあまた」スタスタ

杉浦・桜木・望月「あっ?!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:31:08.11 ID:tO09Rd/80<>   ―夜見山 御先町―


見崎「・・・」トコトコ

恒一「・・・」コソコソ

見崎「・・・」トコトコ

恒一「・・・」コソコソ

見崎「・・・」トコトコ

恒一(後をつけてしまったけど・・・)

見崎「・・・」トコトコ

恒一「?!」(いない!?)

恒一(いない!? こっちかな?)


    夜見の
     たそがれの
     うつろなる
       蒼き瞳の


恒一「夜見のたそがれのうつろなる蒼き瞳の・・・ なに?」

恒一(お店なのかな?)


 ― どうぞおたちよりください 工房 m ―


恒一「ん?」(人形?)

  ブ〜ン ブ〜ン ブ〜ン

恒一「?!」ドキッ(携帯か・・)

恒一「はい」

水野「榊原くん」 

恒一「あぁ水野さん」ホッ

水野「この前の件だけど わかったよ」

恒一「?!」ゴクリ

水野「中学生の女の子 だったって」

恒一(やっぱり未咲さんなのか?)

水野「退院したの」

恒一「名前は? その子の名前はなんていう?」

水野「ちょっと曖昧なんだけど」 

恒一「はい」

水野「退院した子 ミサキだかマサキだかそんな名前だったって また聞きだったから正確かどうか・・・」

  「ツー ツー ツー ツー」

恒一(やっりぱり3組にいるのは未咲さんなのか・・・)




  すみませんがここでちょっとだけ時間が戻ります
  あと視点も別の人物になります

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:31:57.25 ID:tO09Rd/80<>
   ―赤沢サイト―

  ―夜見北 3年3組 放課後―

赤沢「多佳子 恒一くんがいないの見なかった?」キョロキョロ

杉浦「榊原君ならもう帰ったわよ それより彼に対策の事」

赤沢「うそ?! 帰っちゃたの?」ガタッ

杉浦「えっ?!」ビクッ

アカザー(さよならの握手してないのに!!!)ダダダッ

杉浦「ちょっと!泉美?!」


  ―夜見山 古池町―

赤沢さん(恒一くんが家に帰るにはこの辺りを通るはず!)

     ・
     ・
     ・

恒一「あれっ?! 赤沢さんどうしたの?こんな所で」ニコッ

赤沢さん「恒一くん?! 偶然ねたまたま通りかかったのよ」

恒一「そうなんだ あっ?!僕が住んでる祖父母の家すぐそこなんだけど」

恒一「良かったら寄っていかない?」

赤沢さん「でも急に訪ねたら悪いわ・・・」

恒一「そんな気にしないで それに赤沢さんをおじちゃん達に紹介もしたいし・・・」テレッ

赤沢さん「恒一くん・・ 紹介だなんて・・・」

O 
O
o
  o
アカザー「・・・」ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:34:06.43 ID:tO09Rd/80<>
チリ〜ン チリ〜ン ギッ〜 ガタン

老婆「いらっしゃい おや若い男の子なんてめずらしいね お客さんかい?それとも・・・」

恒一「こんにちはあの・・・ お店なんですよね」

老婆「中学生かい?」

恒一「はい 夜見北の」

老婆「だったら半額でいいよ」

恒一「ここ人形屋さんですか?」

老婆「半々ってとこかね 売り物もあるけど中学生に買える値段じゃないよ」

老婆「でもまぁ ゆっくり見ておゆきなさいや 他にお客さんはいないし」

老婆「お望みならお茶を入れてあげるよ」

恒一「はい でもお茶は結構ですので」

老婆「そうかい じゃあごゆっくり」

恒一(すごい人形だな・・・)


 ― こちらにもどうぞ ― →


恒一(地下もあるんだ)

恒一(?!)

恒一(この人形・・・ 未咲にそっくり!? どうして?)ジ――――ッ

見崎「・・・コホン ふ〜ん こういうの嫌いじゃないんだ」スッ

恒一「?!」ビクッ

見崎「何故・・・ ここに恒一くんがいるの 何故?」

恒一「えっ!?」 (他にお客さんはいないはずじゃ・・・)

見崎「・・・」ジ―――ッ

恒一「どしてここに?」

見崎「えっ!?」

見崎「き、嫌いじゃないから ・・・そ、それでどうして恒一くんがここにいるの?」

恒一「それは・・・えっと 散策してたらその・・・ 町に慣れてないから そしたらたまたま見つけたここが気になって」

見崎「・・・」

恒一「?」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:35:00.92 ID:tO09Rd/80<>
見崎「恒一くん・・・  恒一くんは夜見北に来る前はなんて学校に通っていたの?」

恒一「えっと東京の 開成中学だけど」

見崎「?!・・・」

恒一「?」

見崎「恒一くんは 開成ではクラブは何をしていたの?」

恒一「クラブは料理研究部にいたんだけど」

見崎「・・・」

見崎「恒一くん 趣味は何?」

恒一「趣味は・・・ 読書かな」

見崎「好きな作家とかいるの?」

恒一「スティーブン・キングとかラブクラフトかな」

恒一(未咲さん急に何なんだ? 尋問みたいだ)

     ・
     ・
     ・

見崎「英語でイカはデビルフィッシュ ではヒトデは?」

恒一「えっとスターフィッシュ」(なんの質問?)

見崎「じゃあ これは何?」サッ

恒一「これは天草」(なんでこんな所に?)

見崎「・・・」ソワソワ

恒一「? あの未咲さん」(なにか様子がおかしくないか? 質問もおかしいし)

見崎「みせてあげようか?」

恒一「えっ?!」(未咲さん なんでスカートの裾の手を掛けて・・・ えぇぇ―――――?!)

恒一(見ちゃいけない!!)





すみませんがまたここで少し時間が戻ります
また視点も別の人物になります


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:36:49.16 ID:tO09Rd/80<>
  ―鳴・未咲サイト―

    夜見の
     たそがれの
     うつろなる
       蒼き瞳の 


未咲「鳴ひさしぶり♪」

見崎「未咲いらっしゃい 今日は霧・・・お母さん遅くなるからギャラリーゆっくり見れるよ」

未咲「そうなんだ 早速いこうよ♪」

見崎「あっ わたしトイレに行ってくるから」

未咲「先に下いってるね」

見崎「うん」

    ・
    ・
    ・

未咲「・・・」コソコソ

見崎「未咲なんで隠れてるの?」

未咲「鳴 めずらしいよ お客さん来てる」ボソボソ

見崎「そう」チラッ  (えっ!榊原くん!?)

未咲「ねぇ あの制服って夜見北でしょ?  鳴の知り合・・・ あっ!?まさか鳴の彼氏?」

見崎「違うよ ・・・クラスメイトの榊原 恒一君 このまえ転校してきたの」

未咲「ふ〜ん  でっその転校生がなんでここに来てるの?」ジトー

見崎「知らない・・・ 学校でもあまり話さないし でも質問はよくされるかな」

未咲(それって 鳴の事が気になってるんじゃ・・・)

未咲(鳴に彼氏が・・・ 恒一くんだっけ私がテストしてあげるわ!)

未咲「鳴! ちょっと眼帯貸して」サッ

見崎「?」

未咲「鳴はわたしが良いって言うまで 出て来たらダメだよ」スタスタ

見崎「えっ?!」


恒一「・・・」ジ―――ッ

見崎(未咲)(人形に見入ってるわね ・・・今だわ)

見崎(未咲)(さすがにドキドキする)「・・・コホン ふ〜ん こういうの嫌いじゃないんだ」スッ

恒一「?!」ビクッ

見崎(未咲)「何故・・・ ここに恒一くんがいるの 何故?」

恒一「えっ?!」

見崎(未咲)(あれ?この人って・・・)ジ―――ッ

見崎(未咲)(あっ?! やだ前に夜見山病院で会ってるよ〜!)どきどき

恒一「どしてここに?」

見崎(未咲)「えっ?!」(質問に質問で返した?!・・・ 鳴が言ってたとおり質問厨なの?)あたふた

見崎(未咲)「き、嫌いじゃないから ・・・そ、それでどうして恒一くんがここにいるの?」(落ち着くのよわたし)

恒一「それは・・・えっと 散策してたらその・・・ 町に慣れてないから そしたらたまたま見つけたここが気になって」

見崎(未咲)(・・・本当かな? まぁいいわ 彼氏チェック始めるわよ)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:38:30.85 ID:tO09Rd/80<>

       ― 鳴(未咲)ちゃんの彼氏面接 ―


見崎(未咲)「恒一くん・・・  恒一くんは夜見北に来る前はなんて学校に通っていたの?」

恒一「えっと東京の 開成中学だけど」

見崎(未咲)(えぇぇ―――――――?! 東京?!それも開成! 私でも知ってるよ東京でもトップレベルの進学校じゃない!!
      ・・・イヤイヤイヤ いくら勉強が出来ても腐れ外道かもしれないし) 

見崎(快晴中学? 知らない)

見崎(未咲)(つぎは何を聞こうかしら?)



見崎(未咲)「恒一くんは 開成ではクラブは何をしていたの?」 (これならどう?)

恒一「クラブは料理研究部にいたんだけど」

見崎(未咲)(料理研究部! 勉強ができて料理も得意!?  ・・・落ち着くのよわたし)ドキドキ

見崎(わたし料理できない・・・)イジイジ

見崎(未咲)(つぎは何を聞こうかしら?)



見崎(未咲)「恒一くん 趣味は何?」(これはどう?)

恒一「趣味は・・・ 読書かな」

見崎(未咲)「好きな作家とかいるの?」

恒一「スティーブン・キングとかラブクラフトかな」

見崎(未咲)(外国の本読んでるの?!)  *未咲はホラー作家?とは気付いてません

見崎(あっ!わたしも読んだ事ある)

見崎(未咲)(つぎは何を聞こうかしら?)



見崎(未咲)「英語でイカはデビルフィッシュ ではヒトデは?」

恒一「えっとスターフィッシュ」

見崎(スターフィッシュ?!  ・・・カッコイイ)メモメモ

見崎(未咲)「じゃあ これは何?」サッ

恒一「これは天草」

見崎(天草っと)メモメモ

見崎(未咲)(なんて事! 進学校レベルの学力・家事能力・海草の知識そのうえイケメンなんて・・・ 欠点が見付からない? 
      というか目の前にわたしの理想の男の子がいる)ドキドキ

恒一「? あの未咲さん」

見崎(未咲)(よし!これで最後よ)

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:40:27.88 ID:tO09Rd/80<>
見崎(未咲)「みせてあげようか?」(最終チェック 二人きりでも不埒な真似を働かない理性)

恒一「えっ?!」

見崎(?! ちょっと未咲!何してるの!?)


恒一「・・・」ギュッ

見崎(未咲)(あれ?恒一くん 顔そむけてる? それに目も閉じてるみたい  ・・・これは合格かな)

見崎「ちょっと未咲! 何してるのよ!?」ガバッ

未咲「えっ!鳴?! まだ出て来ちゃだめだよ!」

恒一「えっ? えっ? えっ? 未咲さんが2人!?」

恒一「うわぁぁ――――――!!!」

未咲(あぁ〜ぁ すごい驚いてるよ これはちょっと減点かな?)

未咲「恒一くんかわいい女の子が出て来たのに驚きすぎじゃないかな?」

恒一「?!」

見崎「榊原君ごめんなさい・・・ この子は従姉妹の藤岡 未咲」

恒一「従姉妹?!」

未咲「鳴ちゃんだと思った? 残念!未咲ちゃんでした!」テヘペロ


      ・
      ・
      ・


未咲「という訳なの ゴメンね恒一くん」ペコリ

恒一「そうだったのか・・・」

恒一(従姉妹か・・・ 名前が違うのも当たり前 顔が似てるのもそう不思議じゃない
   ・・・僕はなにを期待してたんだろう)

恒一(それに見崎さんの左目は義眼・・・ だから眼帯か・・・)

恒一「それじゃあ そろそろ帰るね」ガタッ

未咲「あっ! 待ってよせっかく運命の再会したんだから もうちょっと話そうよ」

恒一「運命の再会?!」ドキッ

未咲「そうだよわたしも こんなところで恒一くんと会えるなんて思ってなかったし」どきどき

見崎「こんなところで悪かったですね」プイッ

見咲「ごめん〜鳴」ペコッ

恒一(見崎さんの表情・・・ 学校と全然違うな凄く楽しそうだ)

見崎「何? 榊原君」ジーッ

恒一「いやその・・・ 見崎さんが」

未咲「ストップ!! 恒一君」

恒一「えっ なに?」

未咲「私もいるんだから ここでは私のことは未咲で 鳴のことは鳴って呼んで!」指差し

恒一「えっ?! でも」

未咲「鳴もいいでしょ?」

見崎「・・・きょうは特別に認めます」ニコッ

恒一(か、かわいい)

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:42:31.52 ID:tO09Rd/80<>
    ・
    ・
    ・

恒一「長居しすぎたし そろそろ帰るね」ガタッ

未咲「あっ?! 恒一くん途中まで一緒に帰ろうよ」

恒一「えっと ボディーガードの自信はないけど僕でよければ」ニコッ

未咲「やった〜♪」ベタッ

見崎「・・・」ジ―――ッ

恒一(なんだか・・・鳴からの視線が痛い)

未咲「その前にちょっとお手洗い行ってくるね」タッタッタッ

見崎「・・・榊原君」

恒一「なに? 鳴」ドキッ

見崎「未咲には言わないで・・・3組での事」

恒一「イジメ・・・ じゃないんだよね?」

見崎「そう思ってる人はいないと思う」

恒一「わかった 未咲には話さないから」

見崎「ありがとう榊原君」ニコッ

見崎「あと未咲のことも3組のみんなには言わないで・・・」

恒一「わかった でも訳を話してほしいな」

見崎「ごめんなさい いまは無理・・・かな」

恒一「でも・・・」

未咲「おまたせ〜! じゃあ恒一くん帰ろっか」ヒョコ

恒一「・・・そうだね 見崎さん今日はお邪魔しました」ペコリ

未咲「だから!わたしもいるから鳴って呼んであげてよ」プンプン

恒一「ゴメン じゃあ・・・鳴さよなら また学校でね」

見崎「さよなら榊原君 また学校でね」ニコッ

未咲「鳴 また電話するね バイバイ♪」

見崎「うん未咲 バイバイ」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:43:33.80 ID:tO09Rd/80<>
  ―夜見山 御先町―

恒一「けっこう暗くなってるね」てくてく

未咲「そうだね ねぇ恒一くんの家はどの辺りなの?」てくてく

恒一「僕の家というか いまは祖父母の家に住んでるんだけど 住所は古池町だよ」

未咲「そういえば東京から来たって言ってたもんね 古池町か・・・なら途中まで一緒に帰れるよ」ニコッ

恒一「そうなんだ  ?!って未咲さん」

恒一(腕を組んできた?!)ドキッ

未咲「えへっ」

恒一(見た目は鳴にそっくりなのに全然違うなぁ)どきどき

未咲(恒一くんみたいにかっこいい男の子が鳴のクラスメイトなんて・・・)どきどき

未咲(去年は病気とか色々あったけど・・・ 今年はいいことありそう)


  ―夜見山 古池町―

未咲「恒一くんは東京に彼女とかいるの?」ベタベタ

恒一「えっ男子校だったし そういう女の子はいなかったよ」

未咲「そうなんだ♪」(やった!恒一くんフリーだよ)どきどき

恒一(・・・しかしいつまで腕組んでる気だろう?)どきどき

未咲「・・・」ベタベタ

恒一(そろそろ家に着くし・・・ う〜ん)

未咲「――――――――――――――?!」ビクッ

未咲「・・・・・・」バッ

恒一「?! 見咲さんどうかしたの?」(うで離してくれたけど)ホッ

未咲(いま感じた・・・)ゾクッ

未咲(恐るべき攻撃的な殺気を!!!   ・・・いったいどこから?)キョロキョロ

恒一「?!」(急にどうしたんだろ?)      *皆さんご存知のとおり 恒一くんは極度のKYです

未咲(あれだわ! あの電柱だわ!!)ゾクッ

未咲「ねぇ恒一くん ここは通らずこっちから帰りましょう」グイ

恒一「えっ?! でもこっちの方が近いんだけど・・・」

未咲「いいから!こっちから帰るの!!」グイグイ

未咲(危なかったわ あのままあそこを通っていたら ・・・確実にやられていた?)ゾクッ

恒一「?」(いったいん何だったんだ? ってもう家だ)

恒一「未咲さん そこが祖父母の家なんだ」

未咲「えっ?!」(そんな・・・攻撃的な殺気に気を取られすぎた ・・・今日はここまでか)

未咲「恒一くんの家 けっこう趣きがあるんだね」

恒一「それって誉めてるの?」クスッ

未咲「それじゃあ 恒一くんバイバイ また会おうね♪」

恒一「未咲さんさよなら またね」

未咲「バイバイ〜♪」

恒一(未咲さん何度も手を振ってくれる いい子だな)

恒一(でも さっきの怖い顔はなんっだったろう?) 
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:44:26.25 ID:tO09Rd/80<>
   ―赤沢サイト―

  ―夜見山 古池町―

赤沢さん(恒一くんまだかな?)どきどき

赤沢さん「?!恒一くん! キタ――――――――――――――!!」

赤沢さん「って全然違う方角から来たけど? まぁいいわ ・・・隣りに誰かいる?!」

赤沢さん「あれは 見崎さん?!」サッ

赤沢さん(思わず隠れてしまった)

未咲「・・・」ベタベタ

赤沢さん(間違いないわ見崎 鳴! あの根暗眼帯お化け!!! わたしの恒一くんに、なにくっいてるのよ!!!)ギリギリ

未咲「――――――――――――――?!」ビクッ

未咲「・・・・・・」バッ

恒一「?! 見咲さんどうかしたの?」

未咲「・・・」

恒一「?!」
 
未咲(・・・)

未咲「ねぇ恒一くん ここは通らずこっちから帰りましょう」グイ

恒一「えっ?! でもこっちの方が近いんだけど・・・」

未咲「いいから!こっちから帰るの!!」グイグイ

赤沢さん(行ってしまった・・・)

赤沢さん(それにしても見崎 鳴はなんなの! 恒一くんって呼んでいいのは私だけなのに!!!
     学校ではいつも暗い顔してるのに あんなにニコニコして恒一くんに抱き付いて
     服だってあんな可愛らしいの着て ・・・そういえば眼帯はしてなかったわね?
     わかったわ!! 恒一くんの前で少しでも可愛いい格好しようと思って あのドロボウ猫!!!!)ギリギリ

赤沢さん(恒一くんも恒一くんだよ あんな見え透いた手に引っかかるなんて)

アカザー「私だって恒一くんと イチャイチャしたいのに!」うぁ〜〜〜〜ん 


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:45:28.89 ID:tO09Rd/80<>
    翌日

  ―3年3組 SHR前―

杉浦「いずもーにん☆」

赤沢「おはよう・・・」しょぼん

杉浦「どうしたの? 元気ないけど」

赤沢「聞いて多佳子 恒一くんが、恒一くんが浮気したの!」

桜木・綾野・小椋・多々良・水野・川堀「?!」ガタッ

杉浦「浮気って・・・」(泉美と榊原君はそんな仲じゃないでしょ! って突っ込むと色々めんどうね・・・)はぁ〜

杉浦「それで誰と浮気してたの?」(ヤレヤレ)

赤沢「昨日見たの見崎 鳴よ! あの根暗眼帯お化けと腕を組んで歩いてたの」

杉浦「?!ちょっと泉美! その名前は出したらダメ!!!」ビクッ

赤沢「見崎さんったら わたしの恒一くんにベタベタして」

杉浦「だからその名前はダメ!!」

赤沢「うわぁ〜〜〜! 恒一くんのバカ〜!」ジワッ

杉浦(・・・でも泉美の話が本当なら榊原君と『いないもの』が校外であってる!?
   一応、校外ならルールに抵触しないはずだけど・・・ 問題はそこじゃない!)

杉浦(校外で会うほど仲良くなってる ・・・ゆかり達によれば榊原君は『いないもの』と接触していたし
   これは新しい対策が必要? でも何も起きてないし)


   ガラッ

杉浦・桜木・綾野・小椋・多々良・水野・川堀「!」ジ――――――ッ

恒一「・・・ん?」

恒一(なんだか物凄く見られてる気が・・・)ビクッ   *極度のKYでもこれだけ見られれば気付きます

杉浦(来たわね でも新しい対策といっても・・・ 放課後に会議でも開こうか ・・・泉美抜きで)はぁ〜

桜木(東京では二股とか浮気とか当たり前なのかな? 私は嫌だな・・・)

綾野(こういっちゃんは浮気とかしない男の子だよね?)

小椋(浮気か・・・泉美を泣かすなんて しゃ〜なしだな!一発殴っておくか)

多々良(榊原君は二股なんかする人じゃないよ! 私は信じてる)

水野(榊原の相手って・・・ 姉貴?!)

川堀(ウホッ)
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:46:28.49 ID:tO09Rd/80<>
勅使河原「よぉ サカキ」

恒一「おはよう勅使河原」

杉浦「泉美 榊原君きたよ! おはようの握手はいいの?」

赤沢「・・・今日はいい・・・」グスッ

杉浦(これは重傷ね・・・)はぁ〜

恒一(赤沢さん・・きょうはお休みかな? いつも握手しに来るのに?)

恒一(・・・ってなんで物足りなそうにしてるんだボクは)ブルブル

勅使河原「何してんだ?サカキ」

恒一「いや・・・なんでもないよ」

勅使河原「そうか? ところで昨日の電波少年観たか?」

望月「2人ともおはよう 何の話?」ヒョコ

恒一「おはよう望月」

勅使河原「ういっす 望月 お前昨日の電波少年観た?」

杉浦(何も起きてないし とりあえずは現状維持かな・・・)

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:47:17.56 ID:tO09Rd/80<>
   5月26日

  ―3年3組 定期考査中―

カリカリ・・・ 

恒一(・・・出来た こんなトコかな)

恒一(見崎は・・・やっぱり居ないか いつもさっさと出て行ってるるけど・・・)

恒一(試験中ならみんなにはバレないかな?!)ガタッ

恒一「・・・」スタスタ

ガラガラ・・・トン

赤沢さん(あっ?! 恒一くんどこに行くのよ?)オロオロ

杉浦(榊原君まさか?! 『いないもの』のところに?)

見崎「・・・」

恒一(・・・いた)「早いね毎回」

見崎「そう?・・・」

恒一「昨日も今日も途中で出てたし・・・大丈夫なの?」

見崎「大丈夫なの・・・私は」

恒一「あのさ・・・ 3組の事なんだけど・・・」

見崎「誰も教えてくれない?」

恒一「うん・・・」

見崎「まっ しょうがないか」

恒一「このまえ聞きたかったこと・・・ ずっと気になってるんだけど・・・」

恒一「どうして・・・なのかな クラスの連中それから先生もどうして君を」

見崎「『いないもの』だから」

恒一「?!」(『いないもの』?)


ダダダッ

恒一(体育の宮本先生?!)

ガラッ

恒一(桜木さんとなにか話してる?!)

桜木「・・・」ダダダッ

恒一「何かあったの?」

桜木「?! あぁ・・・」

恒一「桜木さんどうしたの?」

桜木「お母さんが・・・ お母さんが事故にあって 病院に行かないと」オロオロ

恒一「?!桜木さん落ち着いて 病院って夜見山病院?」

桜木「は、はい」

恒一「学校からだとタクシーに乗った方が・・」

宮本先生「桜木ここにいたか!! 久保寺先生が車をだしてくれるそうだから正面玄関にまわりなさい」

桜木「は、はい! それじゃ榊原君」ダダダッ

恒一「大事にならないといいけど・・・」

見崎「・・・始まったのかもしれない」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:47:55.97 ID:tO09Rd/80<>


3年3組の家族が凄い事故に遭ったんだよね・・・
大騒ぎだったよな・・・
女子のクラス委員長のお母さんだったんでしょ・・・
これってやっぱ例の呪い?・・・
知ってるのか、お前?!・・・
密かに有名らしいじゃん呪われた3年3組って。26年前のあの話から・・・
あぁ・・・
今年はある年・・だったってこと?・・・
なのかな? 去年は無い年だったみたいだけど・・・
始まっちゃたら卒業までに何人か死ぬんだよね?・・・
クラスの関係者がな・・・
生徒だけじゃなくて?
家族は危ないってさ・・・
親兄弟はとくに・・・
へぇ〜よく知ってんだ?・・・
剣道部の先輩で3組がいてさ、こっそり教えてくれたんだよ・・・
あの人は全然信じてない感じだったけど・・・
でも実際ケガ人出てるし・・・
だよな〜やっぱり近づかない方がいいよな、あのクラスには・・・
だよね・・・


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:49:52.70 ID:tO09Rd/80<>
  ―夜見山病院 待合室―

恒一(勅使河原・・・電話に出ないか)

水野「榊原くん 大丈夫胸の具合?」

恒一「えぇ なんとか」

水野「なんだかクラスメイトの家族が大変な事故に遭われて 身体にも堪えるよね」

恒一「知ってるんですか?」

水野「弟から聞いたの 同じクラスなんだってねうちの下の弟」

水野「バスケ部の水野猛」

恒一「あぁ」

水野「これから診察?」

恒一「はい」

水野「じゃ、その後で会おうっか?」

恒一「えっ?!」

水野「ホントは夜勤明けでとっくに帰ってるはずなのに色々引っ張られちゃってね」

水野「なんか気になるのよね〜 色々とそれに例の件もあるし」

恒一「4月に・・・退院した子の事ですか?」(その事はもう判ったんだけど・・・)汗

恒一(でも3組で判らない事はまだあるし水野さんに報告はしておくか)

水野「あんまり思い詰めないようにね もしまた入院なんてことになってもまた私が真心込めて面倒見てあげるから」

恒一「はい・・・ その時はよろしく」


  ―夜見山病院 正面玄関―

水野「おまたせ どうだった?」

恒一「水野さんのお世話にはならずに済みそうです」

水野「まぁ・・それは残念」

水野「ちょっと遅くなったけど、どこかでお昼食べる?」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:51:14.13 ID:tO09Rd/80<>
  ―ファミリーレストラン―

水野「ふ〜ん 眼帯の女の子の従姉妹が藤岡 未咲ちゃんだったって訳か・・・」

水野「さて、滅多に会話のない弟からちょっと聞いてみたんだけど 榊原くんのクラスってなんだか訳ありみたいね」

恒一「訳あり?」

水野「そっ 詳しくは話してくれないんだけどね〜 知ってるんでしょ?」

恒一「訳ありの訳・・・ですか」

恒一「何かあるのは確かだと思うんですけど 誰も教えてくれない・・・みたいな」

水野「そっか・・・ でもあいつ怯えてるみたいなんだよね〜 何となくなんだけど」

恒一「どういう事です?」

水野「うん 先週の事故はただの事故じゃないって思ってるみたい」

恒一「事故じゃない? そのことに怯えてる・・・」

水野「さぁ〜」

恒一「・・・どうして?」

恒一「あの・・・見崎 鳴って名前聞いたことありますか?」

水野「ミサキ?! 見崎 鳴?だれ?」

恒一「3組の女子生徒です 弟さんから聞いたことありませんか?」

水野「だから〜 ほとんど口を聞かない姉弟なんだってば」

恒一「実はさっきお話した 眼帯の女の子が見崎 鳴って子なんです」

水野「ほほ〜ぉ 榊原くんはアレかその鳴ちゃんの事が好きなんだ?」

恒一「へっ?! そんなんじゃないです ただひどく気になって クラスの中で彼女みょうな感じだから」

水野「そういうのを好きっていうの」

恒一「違いますって」

水野「わかったわかった  でっ?!その鳴ちゃんがどう妙なの?」

恒一「えっと・・・ 彼女自身がそもそも変わった子なんです 始めはクラスでちょっといじめられてるのかな
   っとも思ったんですけどそういう感じではなくて むしろみんな彼女を怖がってるというか」

水野「怖がってる?」

恒一「ちょっと違うんですけど『いないもの』の様にあつかうんです」

水野「『いないもの』?」

恒一「彼女によれば みんなには自分は『いないもの』だとか」

水野「う〜ん」

水野「なんだか話がホラーめいてきたなぁ〜 じゃあちょっと弟に探りをいれてみようか 明日は学校?」

恒一「そうです」

水野「何か分かったら電話するね 次の病院は?」

恒一「来週の土曜に」

水野「6月12日かぁ・・・ この町にダミアンがいるとは思えないけど」

水野「でもまぁ お互い気をつけましょ 普通起こりえないような事故には特にね」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:51:56.35 ID:tO09Rd/80<>
  ―夜見山 市内―


恒一(ぼくも水野さんもホラー小説の読みすぎかな・・・)

綾野「あっ! お仲間はっけん〜!!」

綾野「やっほー♪ こういっちゃんバックレ?」

恒一「いや病院の帰りなんだけど」

綾野「えっ!? あはははははは そっかそうだよね」

恒一「綾野さんは? 風邪でも引いたの?」

綾野「うんそうそう エフン エフン」

恒一「綾野さん演技うまいね」ニコッ

綾野「えへへっ なんか悔しいけどちょっとうれしい」ニコッ

恒一「うれしいの?」

綾野「うん 部活の成果が出てるってことだもんね」

恒一「何部なの?」

綾野「生きるべきか? 死ぬべきか? それが問題だ!」バッ

恒一「あぁ 演劇部」

綾野「うん 泉美もね」

恒一「泉美って・・・ あっ! 赤沢さんだね」

綾野「そっ赤沢 泉美 あの子はちょっとやりすぎな所もあるけど 演技もそうなんだけどね」

綾野「けど悪い子じゃないから だからこういっちゃんもなるべく協力してあげてほしいな」

恒一「えっ?!うん・・・」

  ビュ―――!!

恒一(ガラスが! あぶない!)ガバッ

綾野「うわぁ・・」

  ガシャ〜ン     カラン

綾野「?!イヤだ・・ヤダ イヤだイヤだ 死ぬのはヤダ〜 ヤダ〜」

恒一(綾野さん?!)

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:53:17.57 ID:tO09Rd/80<>
  6月5日

  ―夜見北―

赤沢さん「恒一くん・・・」

恒一「赤沢さん おはよう」

恒一(? なにか様子がおかしいけど)

赤沢さん「あのね恒一くん・・・ 私は反対したのよ!でもクラスを守る為に仕方ないってみんなが」

恒一「?!」(何のことだろ?)

赤沢さん「私は反対したのよでも・・・」ジワッ

杉浦「ちょっと泉美は席をはずしてて」

恒一「杉浦さん?!」

赤沢「多佳子?! まだちゃんと話してない」ジタバタ

赤沢さん「待って!恒一くん〜」

恒一(小椋さん達に連れて行かれたけど・・・)

杉浦「榊原君、泉美の代わって謝っとく ごめんなさい
   今日からあなたは不愉快な思いをすると思うけど それは泉美の真意ではないから」

杉浦「イヤな目に遭うことがあってもが我慢してほしいの みんなの為だと思って・・・」

恒一「それっクラスの決め事ってやつ?」

杉浦「そう思ってもらって構わないわ・・・」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:55:17.71 ID:tO09Rd/80<>   ―3年3組―

  ガラッ

  シ―――ン

恒一(なんでこんなに静かなんだ?)

恒一「今朝、なにかあったけ?」トントン

和久井「・・・」

恒一「あのさ」ヒョイ

望月「?!・・・」ガタッ

恒一「なんだアイツ 和久井くん」

和久井「・・・」

恒一「なんだよもう・・・」 (勅使河原なら・・・)ガタッ

トルル〜 トルル〜

「現在電波の届かない場所か電源が入っていないためかかりません・・・」

恒一(出ない・・・ ?!上がってきたの勅使河原だ)

恒一「よう」

勅使河原「!・・・」プイッ

恒一「あのさ」

勅使河原「すまねぇ・・・」

恒一(勅使河原も・・・ 赤沢さんなら)

恒一「赤沢さん どうしてかな?みんな・・・」

赤沢さん「・・・」(恒一くん ゴメンなさい ゴメンなさい・・・)

恒一「赤沢さんまで・・・」ダダダッ

赤沢さん(?!恒一くん・・・)ガタッ

杉浦「泉美! クラスを守る為よ」(泉美がつらいのはわかってるから・・・)

赤沢「・・・うん クラスを守る為だよね・・・」

恒一「やっぱり・・・ そういうことなのか」


  ―3年3組 放課後―

恒一(?! 教科書の間になにか入ってる? 手紙?)ガサゴソ

恒一「?!」


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:57:06.99 ID:tO09Rd/80<>

    夜見の
     たそがれの
     うつろなる
       蒼き瞳の 


恒一「やあ」

見崎「どうしたの急に? 電話なんかしてきて」

僕は手紙を差し出した

  『ごめん 事情は見崎さんから聞いて  望月』

見崎「それで?」

恒一「きょう学校に行ったらクラスの様子がへんで みんなで示し合わせて僕を『いないもの』みたいに振舞って」

見崎「そういうことにしたのか・・・」

恒一「これってやっぱり 僕も君と同じになったってこと?」

見崎「・・・」コクリ

恒一「はぁ〜」

見崎「どう 『いないもの』になった感想は?」

恒一「あんまり良い気分じゃない ・・・でもちょっとすっきりしたかも」

見崎「すっきり?」

恒一「見崎 鳴とちゃんと話せるから」

見崎「・・・うん」

見崎「上に行きましょ」

     ・
     ・
     ・

見崎「質問そっちからしてくれる? その方が話しやすいかも」

恒一「質問攻めは嫌いなんじゃなかったっけ?」クスッ

見崎「嫌い・・・ だけど今日は特別に認めます」

恒一「まず『いないもの』って?」

見崎「私が『いないもの』なのは3年3組にとってだけ」

恒一「いつからなの?」

見崎「始まったのは始業式から」

恒一「?!そうなんだ」

見崎「色々へんに感じたでしょ最初の日から」

恒一「誰も教えてくれないしね」

見崎「・・・ちゃんと事情を知らせておかなかったのが手痛いミスね」

恒一「ミスって?」

見崎「本来なら榊原君も一緒になって私を『いないもの』にしないと成り立たないのに」

見崎「今度はあなたまで私の同類になっちゃって・・・困った話ね」

恒一「僕も『いないもの』にされたのはわかったよ でもなんでそんな事するの?」

見崎「そう思うよね・・・ 26年前のミサキの話 七不思議の話があるの・・・」

恒一「七不思議?!」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:58:43.04 ID:tO09Rd/80<>


     3年3組には 死者が居る

     死者は 3組を死に近づける

     死者の秘密を 知ってはいけない

     もし秘密を知ったら

     うしろに 立っている・・・

     なにかを言いたげな 夜見山 岬が

     あなたのうしろに 立っている・・・・・



見崎「26年前に行方不明になった生徒がいるのそれがミサキ・・・」

見崎「その出来事がきっかけになって3年3組は死に近づいてしまったの」

恒一「死?」

見崎「最初にそれが起こったのはミサキの同級生達が卒業した次の年の3年3組だった」

見崎「それが起こってしまうとね 始まってしまうとね」

見崎「人が死ぬの 生徒自身だったりその家族だったり」

恒一「それってなに?」

見崎「それはねクラスの人数がひとり増えるの」

恒一「増える? 誰が?」

見崎「わからないの・・・ 誰が増えた子なのかどうしてもわからない もうひとりが」

恒一「もうひとり・・・」

見崎「25年前突然始まったの 増えたもうひとりを調べようとすると クラスの関係者が死にはじめたの」

恒一「クラスの関係者が?!」

見崎「その年は確か 生徒が4人、生徒の家族が2人 それ以来3年3組はこの現象が続いてるの」

恒一「26年前3年3組のミサキが行方不明になった 次の年から誰だかわからないもうひとりが増えるようになった
   そして調べようとすると クラスの生徒や家族が死に始めた・・・」

見崎「そう・・・ 3組・・夜見北ではミサキの七不思議の話はタブーになってる」

恒一「どうして 増えたもうひとりを調べると人が死ぬわけ?」

見崎「理由はわからない ただそうなるの そしてね、もうひとりってうのはね・・・」

見崎「死者なの・・・」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 20:59:16.22 ID:tO09Rd/80<>
恒一「それって26年前に行方不明になったミサキ?」

見崎「・・・違う」

恒一「死者って幽霊みたいなもの?」

見崎「多分・・・普通の幽霊のイメージとは違う実体があるそうだから それも私たちとまったく見分けが付かないほどの」

恒一「見分けが付かない・・・」

見崎「なんでも 死者にはちゃんと心も記憶もあって自分が死者だっていうことに気付いてないんだって」

恒一「死者ってどういう人なの?」

見崎「これまでの現象で死んだ人」

恒一「?!」(現象で死んだ人・・・)

見崎「・・・こう考えてみたの 26年前に行方不明になったミサキが3組に死者を招き入れるようになった
   それから死者がクラスに混じるようになって3組は死に近づいてしまった・・・ねっ」

恒一「うん・・・」

見崎「それでね 3組のみんなはね災厄から逃れようとあれこれ対策を考えたらしいだけど」

恒一「お祓い・・とか?」

見崎「あったかもね でもやっぱり終わらなかった・・・」

恒一「死者を探さなければ大丈夫なの?」

見崎「多分・・ねっ  でも何かの拍子に始まってしまう事があるの そしてね10年程前かな保険みたいな
   対処法が見つかったの それをすれば人が死ないっていう対処法・・・」

恒一「まさか?!それが」

見崎「もうひとりの代わりに誰かひとりを『いないもの』にしてしまう
   そうやって増えたもうひとり・・・死者を無かった事にすればいい それで災厄は防げるっていう・・・」

見崎「そんなおまじない・・・」

恒一「でもさ そこまで大事な決め事なら なんでもっと早く教えてくれなかったかな?」

見崎「榊原君いきなり私に話しかちゃったでしょ・・・ 未咲と間違えて」クスッ

恒一「はははっ・・」ポリポリ

見崎「あれで切り出せなくなったじゃないのかな?」

恒一「あぁ・・ あのさひとつ聞きたいんだけど 教室で君の机だけが古いのは意味がある訳?」

見崎「あれはね そういう決まりなの おまじないをする上でなにか意味があるのかもしれない」

恒一「あの机の落書き『死者は、誰――?』ってあれ書いたの君だろ?」

見崎「そう私は・・私が死者じゃないとわかってる じゃあ誰がって?!」

恒一「自分でわかるものなの?」

見崎「だって・・・」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:00:18.80 ID:tO09Rd/80<>
  ガチャ

恒一「?!」(誰?)

見崎「友達の榊原君です」

霧果「・・・いらっしゃい こんな格好でごめんなさいね クラスのお友達?それとも美術部の?」

見崎「榊原君は下のギャラリーのお客さんでもあるんです とっても気に入ってくれたみたいで」

霧果「まぁそうなの 男の子なのにめずらしいわねぇ 人形がお好きなの?」

恒一「えっ?! まあ」

見崎「そろそろ帰らないとね  榊原君」

恒一「あっ?! うん」

見崎「じゃあ私その辺まで見送ってきます」

霧果「あらそう いつでもまた遊びにいらしてね」


  ―夜見山 御先町―

恒一「いつもあんななの?」

見崎「何が?」

恒一「お母さんとのやり取り 『ですます』でなんか他人行儀っていうか」

見崎「私とあの人はまぁ・・・ ずっとあんな感じ 榊原君家はどうなの?」

恒一「うちは母親いないから」

見崎「えっ?!」

恒一「僕を産んで間もなくね」

見崎「そう・・・」

恒一「3組の秘密はわかったけどさ でも君、見崎はそれでいいの? おまじないの為にさ」

見崎「仕方ないでしょう たまたま・・私だったって言うだけ もし私じゃなかったら
   私もみんなと一緒になって その子を『いないもの』にしないといけなかった・・・」

見崎「それなら、自分が切り離された方がましでしょ・・・」

恒一「・・・」

恒一「なんで・・・ 『いないもの』をふたりに増やしたのかな?」

見崎「多分・・・ いまさら榊原君が私を『いないもの』として扱っても弱い・・・ と考えたのかな」

恒一「だから『いないもの』をふたりに増やしておまじないを強くしようって」

見崎「そっ・・・ 榊原君に私のことを説明するっていう手間も省けてとっても合理的」

恒一「あぁ・・ でもさ、おまじないだろそこまでする?」

見崎「だから みんな必死なの次は自分かもって考えてみたらシャレにならないでしょ?」

恒一「あぁ」

見崎「理不尽だと思う?」

恒一「思うさ?」

見崎「保障は ないかもしれない・・・ でもそれで災厄が止まる可能性があるなら いいじゃない」

見崎「やっぱり ひとが死ぬのは悲しい事だから・・・」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:01:41.19 ID:tO09Rd/80<>
     ・
     ・
     ・


恒一「ありがとう 帰り気を付けて お互い死に近い場所にいるわけだし」

見崎「私はだいじょうぶ」

見崎「未咲と話してた時も見せたっけ」   見崎は眼帯を外してこう言った

恒一「うん・・」

見崎「私の左眼がなくなったのは 4歳の時 悪い腫瘍が出来たらしくて
   ある日、目覚めたら左眼が空っぽになってた・・・」

見崎「それでね普通の義眼はかわいくないからって お母さんが特別な眼を造ってくれたの」

恒一「隠さなくていいに 見崎その眼きれいだと思うけどな」

見崎「手術の時ね 死にかけたらしいの その時のこと、何となく覚えてるんだけど・・・信じる?」

恒一「臨死体験?ってこと」

見崎「死はね・・・ 優しくなんかない 暗くて どこまでも暗くって どこまでもひとりきりなの・・・」

恒一「ひとりきり・・・」

見崎「そう・・・ でもそれって生きていても同じよね・・・ いくら繋がっているようにみえても
   本当はひとりきり・・・ 私もお母さんも榊原君もね・・・」

見崎「明日から 同類だよね」

恒一「えっ?あぁ・・うん」

見崎「よろしくね サ・カ・キ・バ・ラ・クン」


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:03:17.74 ID:tO09Rd/80<>

こうして夜見北での奇妙な学校生活が始まった
3組に居づらいぼく等は屋上でお昼を食べたり他愛も無い話をしたり
第2図書室に行って本を読んだりして過ごしていた
ぼくと見崎の『いないもの』生活はふたりだけの孤独でもあるけど
それは、ぼくと鳴だけの自由でもあった
そうそう、校外で鳴と未咲のふたりと会ったりもした

もし『いないもの』が僕ひとりだけだったら耐えられなかっただろう



  6月8日

  ―夜見北 3年3組 国語小テスト―


恒一「見崎!」ガタッ

見崎「榊原くん!」ガタッ

  ガラッ

未咲「恒一くん!」


O 
O
o
  o
恒一「・・・」ニヤニヤ

恒一「?!はっ いかんいかん」 (みんな真面目にテスト受けてるのに ・・・それに未咲まで)プルプル



恒一「赤沢さん!」ガタッ

赤沢さん「恒一くん!」ガタッ

赤沢さん「恒一くんをこれ以上1人にはできない私もいないものになるわ!」

恒一「赤沢さんさえ居てくれたら僕は・・・」ギュッ


O 
O
o
  o
赤沢「・・・」ニヤニヤ

杉浦(テスト中になにニヤニヤしてるのかしら?)




恒一「綾乃さん!」ガタッ

綾野「こういっちゃん!」ガタッ

綾野「生きるべきか? 死ぬべきか? それが問題だ!」

恒一「僕は生きたい・・・ 綾野さんと」ギュッ

綾野「こういっちゃん」


O 
O
o
  o
綾野「・・・」ニヤニヤ

小椋(彩・・・顔が赤い?)


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:06:36.30 ID:tO09Rd/80<>

榊原「多々良さん!」ガタッ

多々良「榊原くん!」ガタッ

榊原「多々良さんと話せないなんて もう耐えられないよ」ギュッ

多々良「榊原くん・・わたしも辛かったです・・・」




O 
O
o
  o
多々良(?!わたしったら テスト中になに考えてるのかしら・・・)プルプル





水野「川堀さん・・・」

川堀「水野、早くしろよ」ニヤッ

水野「やれば返していただけるんですか?」


O 
O
o
  o
川堀「・・・」ニヤニヤ

水野(?! いま凄い悪寒が・・・)ガタガタ





榊原「勅使河原」

勅使河原「サ、サカキ・・っ、ぁあ・・・ッ」ビクッ

榊原「おい、勅使河原、お前のチン・」


O 
O
o
  o
柿沼「・・・」ニヤニヤ

柿沼(勅使河原君は、ウケだわ。 ・・・道具は?使うわね。 ・・・言葉責めは?するわね。)


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:07:30.40 ID:tO09Rd/80<>
  ―夜見北 屋上―

見崎「次は榊原君の番だね」

恒一「そうだな・・・ どうしよう?」

  ブ〜ン ブ〜ン ブ〜ン

恒一「?!ごめん 携帯」ゴソゴソ

見崎「嫌な機械・・・」ボソッ

恒一(誰だろ? 水野さん)ポチ

恒一「はい」

水野「榊原君 昼休みだよね? 電話いいかな?」

恒一「どうしたんですか?」

水野「榊原君に確認しておきたくって それでね」

恒一「確認って?」

水野「いい? このまえ話してくれた鳴ちゃん・・見崎 鳴っていう女の子ね・・・本当にいるの?
   弟に問いただしてみたの 急に血相変えてなんだよそれって?! そんなヤツうちのクラスにいないって!
   すごい真剣に言うの それに榊原君のことも知らないって一体どうなってるの?」

恒一(・・・・・しまった 忘れてた)

恒一(いまさら水野さんにどう説明したらいいんだ? 家族にも話せない決まりだし僕も『いないもの』になった今・・・)

水野「榊原君?!」

恒一「えっとですね・・・ あの・・その・・・
   実は僕も『いないもの』になって潜入捜査しているんです!」(苦しい・・・苦しい言い訳だ)

水野「潜入捜査?!」

恒一「は、はい 水野さんに連絡が遅れたのは謝ります。すいませんでした
   あと弟さんから話聞くのも、もういいですから」

水野「榊原君・・・ 何か隠してない?」

恒一「すいません水野さん・・・ でも必ず話しますから」

水野「榊原君 本当に大丈夫なの?」

恒一「はい 大丈夫ですから」

水野「・・・わかったわ」

恒一「水野さん いろいろご迷惑をおかけました」

水野「もういいから でも必ず調査結果の報告はしてね 少年探偵」

恒一「少年探偵?」

水野「いまはホラー少年というより少年探偵みたいじゃない」クスッ

恒一(とりあえず水野さん納得しくれたみたいだ)ホッ

恒一「必ず水野さんには報告しますから もうすこし待ってください」

水野「わかったわ もうこの話は弟にしないから あっ! そろそろ戻らないと」

水野「じゃあね榊原君 報告楽しみにしてるから」

恒一「はい水野さん それじゃあ」ガチャ

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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:08:56.58 ID:tO09Rd/80<>
恒一「は〜ぁ」

見崎「随分仲が良さそうだったね・・・」ボソッ

恒一「えっ?!あぁ うちのクラスの水野 猛君のお姉さん まえに話したよね 入院してた時にお世話になったんだ」

見崎「そっ」プイッ

恒一「?!」 (しかし水野さんにはどう報告しようか? 少年探偵にもされたし・・・)


見崎「・・・榊原君」

恒一「えっ?あ」

見崎「榊原君の番で止まってるよ」

恒一「あっ?! そうだったね それじゃ・・・」

恒一「問題! 筋肉はゴリラ・・・」

見崎(ふふっ それ知ってるよ榊原君)

恒一「牙もゴリラ! 燃える瞳は原始のゴリラ! これってな〜んだ?」

見崎「ハイッ」

恒一「はい見崎さん」

見崎「バイ○レンス・ジャック」ドヤッ

恒一「ブ〜ッ 残念! 正解 それはゴリラです」

見崎「引っ掛けなんて・・・ 許可しません」プイッ

恒一「ゴメン ゴメン」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:10:51.89 ID:tO09Rd/80<>
  ―夜見北 第2図書室―

千曳「おや今日はふたりか」

見崎「ふたりに増えたんです『いないもの』が」

千曳「そのようだね・・・ 榊原君はもう事情を理解したのかな?」

恒一「大体は・・・ でも信じきれない気持ちがまだ」

千曳「無理も無かろうな しかし本当のことだ・・・この町でこの学校で実際に起こっている現象なんだ」

恒一「あの 先生は僕達のこと無視しなくて大丈夫なんですか?」

千曳「いまはクラスの関係者じゃ無いからね・・・わたしは言ってみれば安全な立場にいる人間だ」

恒一「どこまでが危険なんですか?」

千曳「どこまでがと言うより 死者の事を調べなければ何も起きないはずだよぉ」

恒一「千曳先生は26年前の3年3組の担任だったんですよね
   26年前のミサキは男子だったんですか?それとも女子?あと行方不明って?」

千曳「榊原君! ・・・ミサキの事を調べるのは止めなさい
   わたしはもう生徒に死んで欲しくはない・・・」

恒一「すみません・・・千曳先生」(千曳先生・・ものすごく怒ってる)

千曳「分かってくれたらそれでいい ・・・男子だよこれ以上は止めておきなさい」

恒一「あの、あとひとつだけ 記憶の改竄が起こるって?」

千曳「・・・それなら話してもいいだろ 起こるよぉ」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:11:33.27 ID:tO09Rd/80<>
千曳「中身はクラス名簿のコピーだ 72年度から今年度まで26年分のね 赤の×印がその年度死亡した人だ
   おととしの名簿を見てくれるかな 一番下に名前があるだろ」

恒一「はい」

千曳「それがその年の死者だった」

恒一(96年の死者は大本真美・・・)

恒一「あの この年って2学期から始まったんですね」

千曳「『いないもの』対策が効いたのか1学期はなにも起きなかったんだよ ただ2学期からね・・・
   おまじないが失敗したのか もしくは誰かが死者に気付いてしまったか・・・」

見崎「それで始まってしまった・・・」

千曳「さて96年度の死者は大本真美という生徒だった訳だが 彼女はそもそも93年度の生徒だったんだよ
   確か3階のトイレから落ちたとか・・・ イジメだったらしいが 現象の所為だったのかもしれない」

千曳「ところがだ! これはおととしの4月から翌3月まで間そうじゃなかったんだ」

恒一「違ってた?」

千曳「そう わたしの記憶ではおととしの名簿に彼女の名はあったんだよ
   そして93年度の名簿には彼女の名はなかった 消えていたんだ」

恒一「名前も×印も?」

千曳「だからね その年の現象が起こってるあいだは何をどう調べても無駄なのさ」

恒一「人間の記憶も・・という事でしたね」

千曳「そう で1年が経ち卒業式に死者が姿を消したところでやっと全ての記録が本来の形にもどり
   増えたもうひとりがわかる そして死者として現れていた彼女の記憶が失われていく 忘れてしまうんだ」

恒一「記録も記憶も元にもどる・・・」

千曳「だが理屈まったくわからない 基本的にはお手上げなのさ この現象について有効だとわかっている事はふたつだけ
   それは 死者を調べない事と クラスに『いないもの』つくるというおまじないだけ・・・」

恒一「成功率はどの位なんですか?」

千曳「半々だね 成功した年もあれば失敗した年もある
   失敗した理由がはっきりしてる年もあればわからない年もある」

恒一「じゃあ『いないもの』をふたりにして効果はあるんでしょうか?」

千曳「なんとも言えない」

見崎「おととしの3組の担任の三神先生って榊原君の・・」

恒一「?!」(・・・まさか怜子さんも災厄の所為で死んだのか?)

千曳「大変な思いをしたはずだよ彼女は・・・」

恒一「・・・玲子さん」

キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン

千曳「話はここまでだ 後もうこの話はやめておきなさい いいね」

恒一「はい・・・」(怜子さんが災厄で・・・)

千曳「それでいい もう生徒が死ぬのは見たくないからね それからわたしがいる時はいつでもここに来るがいい
  『いないもの』はいろいろ大変だろうし」

恒一「はいありがとうございます・・・」

見崎「行こう・・ 榊原君」

千曳「・・三神先生の甥か・・・」


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(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:12:37.44 ID:tO09Rd/80<>


玲子さんが災厄で死んだかもしれない・・・
1年半前に怜子さんの葬儀で夜見山に来たことも思い返してみた
あのとき出会った赤沢さんも大事な人を亡くしたと言っていた・・・
災厄で死んだのなら死者は僕と赤沢さんの共通の仇になるのか?

僕はその事については考えないようにしていた
本当は知りたい! でも死者を調べると
見崎や赤沢さん、クラスのみんなまで危険な目に遭うかもしれない・・・

そんな僕は見崎とふたりだけの学校生活で気を紛らわしていた
見崎がいなかったら耐えられなかったのは間違いない
怜子さんの事も終わった事なんだと
無理矢理に納得してひらき直っていた・・・

この頃はこの生活が9ヶ月後の卒業まで続くと漠然と考えていたし
見崎がいればなんとかやっていけると思い始めていた・・・

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/18(金) 21:15:47.86 ID:tO09Rd/80<>
  7月13日

  ―夜見北 3年3組―

キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン

   ザワザワ

「超〜ツンデレ!」
「先生遅いね?」
「昨日の電波少年観たか?」
「ちょっと風見君!職員室行ってみた方がいいんじゃないの?」
「そうだね。ちょっと行ってみるよ」
「いいじゃん!ほっとけよ」

  ガラッ

宮本先生「遅くなってすまん 久保寺先生が休みなので私が代わりにSHRするぞ」

  ザワザワ

「なんだ・・」
「先生休みか」


そして4時限目が始まる前に
久保寺先生が死んだことが3組伝えられた・・・


  ザワザワ


恒一「そんな・・・ 久保寺先生が?!」

杉浦「おまじないは失敗だったの?!・・・」

赤沢「おまじないが失敗なら『いないもの』解除よね?」(恒一くんと話せるかも?!)

杉浦「泉美、待って! 対策会議してからよ」(おまじないが失敗したのなら 続ける意味は無いか・・・でも)


    ・
    ・
    ・


死者は本当に3年3組にいるのか?・・・
そして見崎に大きくリードされた 赤沢さんはどうなるのか?・・・



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/18(金) 21:47:55.60 ID:TnaoWHaNo<> 待ってたぞ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/05/18(金) 23:33:31.55 ID:ileQ0zoK0<> はよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/05/19(土) 00:49:50.29 ID:Q1fdr9B90<> 続き期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2012/05/19(土) 19:10:19.25 ID:Wx0y+qCQo<> 始まってたのか
続き期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<><>2012/05/19(土) 20:25:50.54 ID:wTE3Wqxy0<> 前vipでやってたやつか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(多々良さんのスカートの中) <>sage saga<>2012/05/19(土) 20:36:09.88 ID:Q1fdr9B90<> はよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/05/20(日) 13:24:45.38 ID:wAUUsI/B0<> まだか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県)<>sage<>2012/05/20(日) 13:26:06.49 ID:WlxITSGIo<> お、きてたか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:07:45.99 ID:z5b5MmhH0<>
  ―夜見北 屋上―

勅使河原「仕方ねぇ〜よサカキ そう落ち込むなって自分を責めたってよ 今更どうにもなんねぇよ」

恒一「・・・ついこの間までさ」

勅使河原「そりゃ心が痛んださ 事情はもう全部知ってんだろ だったら察してくれよな」

恒一「十分に察してるよ わかってる」

勅使河原「見崎も肩の荷がおりたって感じか?」

見崎「さぁ・・・ もともと重くなんてなかったし」

勅使河原「・・・やっぱお前変わってるな」

  ガタン

杉浦「ここか」

恒一(杉浦さん?!)

杉浦「『いないもの』は終わりにするけど一応は覚悟しておいてね」

恒一「なに?」

杉浦「あなた達のせいよ!」

恒一「!」

勅使河原「?!おい」

杉浦「っていう声 お互いまったく責任が無いとは言えないし私達も後手にまわったし」

恒一「・・・そうだね」

勅使河原「お前はどう思ってるだよ?」

杉浦「榊原君のせいには出来ない」(泉美も悲しむしね・・・)

杉浦「あとで泉美が謝りにくる思うけど許してあげてね」

恒一「うん・・・」

勅使河原「そういやぁ杉浦 久保寺先生のことは 何かわかったか?」

杉浦「自宅で亡くなってたそうよ 自殺みたいだって・・・」

恒一「自殺?!」

杉浦「詳しい事はまだわからないの・・・」

恒一(先生が自殺・・・ これも災厄のせいなのか・・・) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:11:24.01 ID:z5b5MmhH0<>


  ―3年3組―

赤沢さん(多佳子に恒一くん戻ってきた 今までのこと謝って仲直りの握手しないと)ガタッ

杉浦「泉美 ちょっと話しがあるの」

赤沢「なに?多佳子」

杉浦(榊原君は・・・ 水野君と話してるのね 今のうちだわ)

杉浦「泉美 このままじゃあ見崎さんに榊原君取られちゃうよ」

赤沢「えっ?! 急になによ」ドキッ

赤沢「それに恒一くんと見崎さんが仲良くなったのはふたりが『いないもの』だったからよ
   『いないもの』は解除したし 私と恒一くんの仲は・・・」

杉浦「対策係の仕事が上の空の泉美のこと 榊原君が好きになってくれると思う?」

赤沢「そ、それは・・・」

杉浦「泉美は 愛と恋の違いって知ってる?」

赤沢「えっ?!」

杉浦「愛はね、相手の事を一番に考えるの いつでも・・・」

赤沢「・・・」

杉浦「でも恋は自分の気持ちが強くなりすぎてしまう事があるの・・・ 相手以上に」

赤沢「多佳子・・・」

杉浦「泉美の気持ちはわかってるから なにも諦めろと言ってるんじゃないの
   応援したいの だからわかって」

赤沢「多佳子ありがとう・・・ わたしの恒一くんへの思いは誰にも負けない!
   でも、それと同じくらいの・・・ それ以上の気持ちで対策係も頑張るわ! 約束する」

杉浦「泉美・・・ がんばりましょう対策係も」
  「榊原君のこともね」ボソッ

赤沢「うん ありがとう」

杉浦「さて榊原君に謝りにいかないとね ひとりで大丈夫?」

赤沢「大丈夫 じゃあ行ってくるね」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:15:36.31 ID:z5b5MmhH0<>
恒一「あの・・・水野君」

水野「・・・榊原?」

恒一「『いないもの』が終わったら水野君に謝らないと思ってたんだ」

水野「俺に謝る?」

恒一「うん 水野さ・・お姉さんに色々相談したから 水野君も迷惑だったろうと思って
   『いないもの』の話できないのに 本当にごめん」

水野「榊原・・いや榊原さん!」

恒一「えっ?!」

水野「謝るなんてとんでも無い!『いないもの』解除されて助かったのは俺の方です」

恒一「?!」

水野「姉貴がホラー好きなの榊原さんなら知ってますよね この前の休みもブレインデッドは『名作』よ!
   とか言って俺と兄貴に見せるんですよ 俺たち兄弟そういうの苦手なのに・・・」

恒一「はぁ・・」(ブレインデッドは『迷作』とは思うけど・・・)

水野「それで今度の日曜に映画に行こうと言い出して 俺達ホラーダメなのに」

恒一「水野さん 彼氏とかいないの?」

水野「榊原さん考えてもみてくださいよ 映画といえばホラーかゾンビ映画にしか行かない姉貴に彼氏が出来ると思いますか?」

恒一「そ、そうなんだ・・」


  ―夜見山病院―

水野さん「ハックション〜」

水野さん「誰かウワサしてるわね・・・」(まさか榊原くん?! ってなに考えてるの 残業のせいね・・・)はぁ〜



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(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:20:17.31 ID:z5b5MmhH0<>
水野「そういう訳で俺達に代わって 今度の日曜に姉貴と一緒に映画に行ってやってください!」

恒一「えっ?!」

見崎・桜木・綾野・多々良(榊原君と映画?!)ガタッ   *赤沢さんは杉浦さんからお説教中

恒一「水野さんにはお世話になってるし 見たい映画が無い訳じゃないし 僕でよければ」

見崎・桜木・綾野・多々良「!」ガタッ

勅使河原「なんだサカキ映画観に行くのか? 『いないもの』の時は、なんにも付き合ってやれなかったし俺も行ってやるよ」

恒一「ありがとう 勅使河原」

綾野(?!てっしー何言ってるのよ・・ いや使えるかも!)

綾野「ちょっと由美!」

小椋「なに綾?」

綾野「・・・」ゴニョゴニョゴニョ

小椋「えっ〜 ・・・しゃ〜なしだな! 分かったよ」

綾野「ありがとう由美♪   こういっちゃん!」

恒一「綾野さん?」

綾野「『いないもの』の時はごめんなさい」

恒一「いいよ謝らなくて 事情は分かってるから」

綾野「ありがとうこういっちゃん それでね私も由美も観たい映画あるんだ だから一緒に行ってもいいかな?」

恒一「えっと・・・」

勅使河原「いいじゃん みんな『いないもの』にした事、気にしてるんだよ」

綾野(てっしー ナイスフォロー!)「ダメかな?」

恒一「僕達とでよければ」ニコッ

綾野「やったー ありがとうこういっちゃん♪」

多々良「あ、あの・・ 榊原君 」どきどき

恒一「多々良さん?」

多々良「榊原君『いないもの』の時は本当にごめんなさい」そういって、多々良さんは 頭を深くさげた

恒一「?!そんな多々良さん 頭を上げてよ 僕はもう気にしてないから」

多々良「ありがとう榊原君・・・」

恒一「多々良さん・・・」

多々良「そ、それでね 私もちょうど観たい映画があったんだ だから・・・」どきどき

恒一「多々良さんも 一緒に来る?」

多々良「は、はい」(やった〜 榊原君と映画観に行けるよ)



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(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:26:03.99 ID:z5b5MmhH0<>
綾野(まさか多々良さんまで来るとは・・・ マズイかも・・・ ゆかり?)

桜木「あの榊原君」

恒一「桜木さん?」

桜木「『いないもの』の時はごめんなさい クラス委員だしクラスの決め事は守らないといけなかったから・・・」

恒一「もう謝らなくてもいいから」

桜木「ありがとう榊原君 それでね私も映画行きたいかなって」どきどき

風見「!」ガタッ

恒一「それじゃあ みんなと一緒に行こうか?」

桜木「はい」ニコッ

風見「榊原君」スッ

勅使河原(風見?! いつの間に?)

風見「クラス委員として謝罪するよ『いないもの』の件」

恒一「もう気にしてないから 風見君」

風見「ありがとう榊原君 それで映画の話なんだけど 僕は映画鑑賞が趣味なんだ」

勅使河原(嘘つけ 聞いたこと無いぞ)

風見「僕もぜひ参加させてくれないか」

恒一「よろこんで」

風見(桜木さんと映画・・・)ニヤニヤ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:31:12.58 ID:z5b5MmhH0<>
赤沢さん「恒一くん」

恒一「赤沢さん」

赤沢さん「『いないもの』の件は本当にごめんさい」ペコリ
    「恒一くんには不愉快な思いさせてしまって・・・」

恒一「赤沢さん・・・ わかってるから赤沢さんは対策係として最善を尽くしただけだから
   もし僕が対策係でも同じことしたかもしれないし」

恒一「それに1年半前の事も 赤沢さんが対策係になったのも今ならわかるから・・・」

赤沢さん「恒一くん・・・」

恒一「これからは僕も赤沢さんに協力するよ」

赤沢さん「ありがとう」

恒一「赤沢さん はい」スッ

赤沢さん「えっ?!」

恒一「仲直りの握手」ニコッ

赤沢さん「恒一くん・・・ ありがとう」ギュッ

赤沢さん(恒一くんの手やっぱり温かい・・・)どきどき

杉浦(泉美よかったね・・・)

見崎「・・・」ジ―――ッ

恒一「そうだ! いまみんなで映画を観に行く話をしてたんだけど 赤沢さんもどうかな?」

赤沢さん「えっ?!」(こ、恒一くんが映画に誘ってくれた?! 多佳子の言った通りになってる?)

赤沢さん「よ、よろこんで行かせてもらうわ」どきどき

中尾「!」ガタッ

恒一「あとは見崎を誘うだけか」

恒一「見崎」

見崎「何?榊原君」(来た! 榊原君来るのが遅い)

恒一「こんどの休みに勅使河原達と映画を観に行くんだ 見崎もどう?」

見崎「大勢で行くのはあまり好きじゃない・・・」(榊原君と私と未咲とで行きたいな・・・)

恒一「そんなこと言わずに みんな『いないもの』の事謝りたいと思ってるし」

見崎「榊原君がそんなに言うなら・・・ 行ってもいいよ」

勅使河原「よし!決まりだな」

中尾「榊原」

恒一「中尾君?」

中尾「映画なら俺にまかせろ! 実は映画鑑賞が趣味なんだ!」

勅使河原・風見(嘘つけ)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/21(月) 22:38:04.41 ID:z5b5MmhH0<>


そういう訳で水野さんと3組有志とで映画に行く事になった
参加メンバーは

男子 榊原・勅使河原・風見・中尾

女子 水野さん・見崎・赤沢・杉浦・桜木・綾野・小椋・多々良



恒一「ところで夜見山には映画館ないよね?」

勅使河原「サカキは知らないのか 電車でとなり町まで行くんだよ」

風見「となりの山桜市なら大きなシネコンがあるんだ」

綾野「それじゃてっしー 夜見山駅に11時に集合ね」

勅使河原「早くないか? オレまだ寝てる時間だぜ」

赤沢「勅使河原が寝坊しても 置いてくだけだし」 

勅使河原「そんな〜」

風見「僕が家まで迎えに行くよ」

赤沢「それじゃ決まりね 夜見山駅に11時集合よ」

一同「OK!」




   かくして3組女子最大の闘い?が始まる・・・かも?




<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/05/27(日) 19:09:40.87 ID:nzxN2CKDO<> はよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:49:24.19 ID:5+CkkGFb0<>   次の日曜日

  ―夜見山駅―

恒一(まだ誰もきてないのかな・・・?! 水野さんだ)

水野さん「おっ!来たわね榊原くん おはよう」ニコッ

恒一「水野さん おはようございます」    

水野さん「それで探偵少年は 調査の方はうまくいってるのかなぁ?」

恒一「まだ報告できる程では・・・ すいません」

水野さん「いいからいいから また次の楽しみとっておくから それに噂の鳴ちゃんも来るんでしょ? どんな子か楽しみだなぁ」

恒一「見崎ですか・・・ ちょっと変わってるけど普通の子ですよ」

水野さん「そうなの? 結構楽しみにしてたのに・・・ でもまぁ、今日は久しぶりの映画だし、楽しまないとね
     弟から聞いたよ みんなでホラー映画観るんだよね」

恒一(えっ?!)

水野さん「榊原くんのクラスは将来有望だね」うんうん

恒一(みんなって・・・ 水野君、水野さんにどういう話したんだ? まぁ僕はホラー観るつもりだしいいか)

勅使河原「よぉ〜サカキ ふぁ〜ぁ」

風見「榊原君おはよう」

恒一「勅使河原、風見君おはよう 早いね」

勅使河原「集合時間前には行かないとって 風見がうるさかったんだよ ふぁ〜ぁ」

恒一「勅使河原・・・ 眠そうだな」

風見「女性との待ち合わせで 遅れる訳にはいかないからね」キリッ (桜木さんまだかな・・・)

水野さん「この子たちも3組の?」

恒一「そうです こっちが勅使河原でこっちが風見君」

水野さん「はじめまして 弟がお世話になってます 姉の水野 沙苗です」

勅使河原・風見「はじめまして こちらこそお世話になってます」

勅使河原(結構かわいいな 水野の姉ちゃん)

風見(桜木さんの方が勝ってる!)

多々良「みなさんおはようございます」ペコリ

桜木「みんなおはよう」

風見「!」(キタ―――――(゚∀゚)―――――!!) 「おはよう 桜木さん 多々良さん」キリッ

勅使河原「桜木と多々良も 結構早いな」

恒一「おはよう多々良さん 桜木さん」

多々良「榊原君 おはようございます」ペコリ (私服姿の榊原君も素敵だな・・・)どきどき

桜木「おはよう 榊原君」

水野さん「なになに? こんどは女の子?」

恒一「多々良さん 桜木さん こちら水野君のお姉さんの沙苗さん」

水野さん「はじめまして 弟がお世話になってます」

多々良「はじめまして わたくし多々良 恵と申します」ペコリ 多々良さんは 頭を深くさげた

水野さん(えらい美人だわこの子・・・ それに礼儀正しいし、私より背も高いし)しょぼん・・

多々良(水野君のお姉さんって可愛らしい人だな・・・ 榊原君も可愛い女の子が好みなのかな?)どきどき

桜木「はじめまして」

水野さん(この子は この子で可愛らしいし) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:51:40.21 ID:5+CkkGFb0<>
赤沢「遅くなってごめんなさい」

杉浦「みんなごめんね」

中尾「すまんみんな!」

勅使河原「うわぁ?! あの・・聞いてたか?」

赤沢「なんの話?」

勅使河原「あ〜ぁ 聞いてないんならいいから」ホッ

勅使河原「でっ なんで遅れたんだよ?」

赤沢「多佳子と中尾と待ち合わせしてたんだけど 中尾が全然来なかったのよ」ぷんぷん

中尾「赤沢さんごめん」

杉浦「中尾くん 家でアタマぶつけて、それで病院に行ってて遅れたの」

中尾「大丈夫って言ったんだけど 母ちゃんが病院、病院うるさくて」

勅使河原「中尾 大丈夫か?」

中尾「大丈夫だ、問題ない 検査結果は異常なしだ」

恒一「みんなこちらが 水野君のお姉さんの沙苗さん」

水野さん「はじめまして 弟がお世話になってます」

赤沢「はじめまして 赤沢 泉美です」

杉浦・中尾「はじめまして」

水野さん(また美人の子が増えた・・・ どうなってるのこのクラスは?!)

赤沢(水野君のお姉さんは可愛い系?・・・ 恒一くんのタイプってどんな女の子なんだろ?)チラッ

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:52:35.77 ID:5+CkkGFb0<>
桜木「あとは見崎さんだけですね」

恒一「そうだね」(見崎遅いな・・・ まさか災厄?!)

恒一「?!」(あれは見崎? なんであんなに離れたところに・・・ 手招き?)

  位置関係

  (駅前)                              (建物の陰)
  恒一達  ――――――――――――――――――――――――――――→  見崎

恒一「みんなはここで待ってて」ダダダッ

勅使河原「おいサカキ?」

恒一「見崎おはよう どうしたの?みんな向こうで待ってるよ」

見崎(榊原君に念が通じた)「おはよう榊原君・・・」
                  
見崎「・・・実は 映画の話を未咲にしたら 未咲も行きたいって言い出して・・・」

恒一「未咲も来てるの?」

見崎「うん・・・ でも一緒に行ってもいいのかな?」

恒一「未咲ならみんなも歓迎すると思うよ」

見崎「でも、みんなに未咲紹介したくない・・・」

恒一「・・・」

見崎「自分でもわがままだってわかってるよ・・・」

恒一「でも鳴も未咲と映画みたいでしょ?」

見崎「うん・・・」

恒一「それにみんなで観た方がきっと楽しいよ」

見崎「・・・ほんと?」

恒一「うん だから鳴と未咲とみんなで行こう」

見崎「うん・・・ わかった 未咲呼んで来るね」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:53:47.02 ID:5+CkkGFb0<>
未咲「はじめまして 鳴の従姉妹の藤岡 未咲です〜♪」

一同「!」

未咲「あと恒一くんの彼女です〜!」ベタッ

一同「?!」

見崎「はいはい そういう冗談はいいから」

未咲「えぇ〜?!つまんないの ねぇ恒一くん?」

恒一「もう冗談ばっかり 彼女も映画に一緒に行きたいんだって みんないいかな?」

杉浦(いま一瞬空気が固まった・・・藤岡 未咲 恐ろしい子・・・ こんな伏兵がいたなんて)

水野さん(・・・なんで動揺してるのよ私? 榊原くんは中学生で弟の同級生なのよ! こういう時は
     邪神を数えて落ち着くのよ  クトゥルー・・ダゴン・・ニャルラトホテプ・・・あとは・・・)ブツブツ

赤沢(冗談でもわたしの恒一くんに抱きつくなんて!!)ギリギリ

杉浦「泉美、落ち着いて せっかく榊原君と映画が観れるんだし」ぼそぼそ

赤沢「そ、そうよね恒一くんがせっかく誘ってくれたんだし」
  (でも見崎さんにこんなそっくりな従姉妹がいるなんて・・ でもどこかで会ったような?)

多々良(私もあれくらい積極的になった方がいいのかな?・・・)

勅使河原「いいじゃねぇ しかし従姉妹ねぇ・・よく似てるな」

綾野「見崎さんにそっくり」

小椋「ホント双子みたい」

桜木「そっくりですね」

杉浦「藤岡さんって 小学校が一緒じゃなかった?」

未咲「あれ?! 杉浦さん?」

見崎「・・・・・」

恒一「鳴・・・ 未咲が取られるかもって思ってる?」

見崎「思ってません・・・」プイッ

恒一「ゴメン でも大丈夫でしょ、鳴と未咲は」

見崎「うん・・・」

杉浦(なんだか妙な空気だし もう移動した方がいいかも)

風見「みんな揃ったことだし そろそろ電車に乗った方がいいと思うけど?」

桜木「そうですね それじゃ行きましょうか」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:54:29.45 ID:5+CkkGFb0<>
  ―電車内―

恒一「水野さんは山桜市はよく行くんですか?」

水野さん「そうねぇ〜 映画観る時くらいしか行かないかな」

水野さん「・・・そう言えば榊原くん 山桜市には変わった場所がたくさんがあるんだよ」ニヤリ

恒一「変わった場所ですか?」

水野さん「そっ 山桜神社にお婆山 街の高台には死神病院 川をさかのぼって行くと車の墓場に幽霊団地 そして・・・」

恒一「そして?」

水野さん「怪談レストラン」

恒一「怪談レストラン?」

水野さん「うん いつの間にかそんな呼び名が付いた建物があるんだって」

恒一「へ〜ぇ」

多々良(なんだか会話に入れない・・・ 積極的に話そうと思ったのに・・・)しょぼん

風見「桜木さん お母さんの具合はどうなの?」

桜木「今朝も病院行ってきたんだけど だいぶ良くなってきたの」

風見「そうなんだ よかったね」(よし桜木さんとの距離を縮めれた気がする!)

桜木(榊原君、水野君のお姉さんと楽しそうに話してるな・・・)

風見(しかし、僕もお母様のお見舞いに行ったほうがいいのか? しかしどうやって・・・! クラスを代表してコレだ!)

赤沢「恒一くんの近くに行けなかった・・・」

杉浦「まぁまぁ 向こうに着いてから話せばばいいじゃない」

杉浦「それよりで勅使河原に中尾! 吊り輪にぶら下がるの止めなさいよ」

勅使河原「いま中尾と勝負してるんだから邪魔すんなよぉ〜」

中尾「吊り輪なら まかせろ!」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:55:51.47 ID:5+CkkGFb0<>
  ―山桜市 シネコン前―

勅使河原「着いたな」

風見「今からだと昼からの上映になるね」

綾野「じゃあさ〜 昼からの席だけ取っておいて 先にお昼食べようよ?」

小椋「綾は映画より食い気だね」

綾野「え〜っ ひどいよ由美」

杉浦「そうねとりあえず 席だけ取りに行きましょう」

桜木「あの〜 それでみんなは何を観るつもりなんですか?」

恒一「これだけ人数がいるとみんなで一緒の映画って訳にはいかないよね?」

見崎「そうね・・・ それぞれの趣味もあるし」

勅使河原「とりあえず自分が観たい映画を言ってみようぜ」

水野さん(3組の子は どんなホラー観るのかしら?)

綾野「それじゃてっしーの案でいってみよう せぇ〜の!」






恒一「スクリーム2」

水野さん「私はリングかラストサマーかスクリーム2のどれでもいいよ」

見崎「[たぬき] のび太の南海大冒険・・・」

未咲「名探偵コナン 14番目の標的」

赤沢さん「タイタニックね」

杉浦「アルマゲドン」

桜木・多々良「ディープ・インパクトです」

綾野「は〜い 踊る大捜査線 THE MOVIE」 

小椋「リーサル・ウェポン4」(兄貴はエヴァ、エヴァうるさかったけど見たことないし) *富山県はテレビ東京系は映りません

勅使河原「ムトゥ踊るマハラジャ」

風見「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」

中尾「スポーンかTAXi」



一同(?! バラけた!)

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:56:48.44 ID:5+CkkGFb0<>
水野さん(アレ?! みんなホラー観に来たんじゃないの? これだと私と榊原君ふたりきりになるじゃない?!
     ・・・なに考えてるのよ榊原君は中学生よ! それに弟の同級生だし・・・ でも横顔見たら結構きれいだし
     入院中は顔色悪かったけど、いま見たら・・・)ブツブツ

見崎(榊原君はホラー観たいのか でも未咲が怖いのダメだから一緒に観れないか・・・)

未咲(恒一くんホラー観るの?! 無理!無理!無理〜!! 怖いのは絶対ダメ!)

アカザー(タイタニックを観た恒一くんと私はジャックとローズのように 硬い絆で結ばれるのよ!) *人の話聞いてません

杉浦(まさかこのメンバー相手にガチでホラー映画をチョイスするなんて 榊原君って案外大物なの?)

桜木(えっ? えっ?! 榊原君が言った映画ってホラーなの?)

多々良(ホラー映画って観た事ないけど、榊原君が観るのなら それに今日は積極的に行かないと!)どきどき

綾野(え〜っ?! こういっちゃんはそういう趣味なの? わたしは怖いのダメなのに)

小椋(綾は怖いのダメだからね しゃ〜なしだな! 私が綾に付き合うか)

勅使河原(みんなわかってねぇな〜 これからはインド映画だぜ!)

風見(桜木さんとディープ・インパクトか・・・ アリだな!)

中尾(赤沢さんとタイタニックか・・・ 途中で寝るな)

恒一(やっぱり3組の生徒でホラー観たい人はいないよな・・・
   水野さんには悪いけどここは僕等が・・・ って?!)

「あ、あの・・・」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:57:37.78 ID:5+CkkGFb0<>
多々良「あ、あの榊原君 スクリームって面白いのかな? わたしホラー映画観た事ないだけど」ドキドキ

水野さん・赤沢・杉浦・桜木・綾野「!」

恒一「えっと?! 前作はすごくおもしろかったよ 2も期待してるけど・・・
   でもホラー観たこと無いなら ちょっと刺激が強いかもしれないけど?」

多々良「で、でも一度観てみたいんです 御一緒してもいいですか?」どきどき

恒一「そこまで言うなら 一緒に観ようか」ニコッ

多々良「はい」(やった〜♪ 榊原君と一緒に映画だ)

水野さん(・・・・・?!はっ なに残念そうにしてるのよ私)

杉浦(まさか多々良さんが動くなんて・・・ ?!ゆかり)

桜木「あの榊原君 わたしもホラー苦手なんだけど面白そうだし その、私も一緒に観てもいいですか?」

恒一「えっと 桜木さんよければどうぞ」ニコッ

風見「!」(そんな?! 桜木さん)ガクッ

杉浦「ちょっと泉美! なにしてるのよ! この波に・・ビックウェーブに乗らなくてどうするの」

赤沢「そ、そうよね 行ってくる」

赤沢さん「恒一くん」

恒一「赤沢さん?」

赤沢さん「その映画スクリームと言うくらいだから スクリーム・クィーンでるわよね?」しゃらん

恒一「?スクリーム・クィ・・ あぁ〜絶叫担当の女優さんだよね たぶん出ると思うけど」

赤沢さん「ふだんホラーとかあまり観ないんだけど 演技の勉強になるし今日は観てみようかなって」

恒一「赤沢さんなら大歓迎だよ」ニコッ

赤沢さん「まぁ今日は演技の勉強のつもりで観させてもらうわ」

アカザー(きゃっほう!! 恒一くんと一緒の映画!! 泉美ちゃんってば、この夜見山一の幸せ者め!!)

杉浦(泉美 まためんどくせぇ女に・・・・)はぁ〜

中尾「!」(あ、赤沢さん)ガクッ

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 22:59:30.83 ID:5+CkkGFb0<>
見崎「榊原君・・・」

恒一「なに鳴?」

見崎「未咲が怖いのダメだから私たちは違う映画観るね・・・」

恒一「そうなんだ・・・ 残念だな」

見崎「今度はわたしと未咲と榊原君の3人で映画観ようね・・・」ぼそっ

恒一「そうだね次は3人で観に来よう」ニコッ

見崎「それじゃ席の予約に行くから・・・」

未咲「恒一くん映画終わったらふたりでデートしようね♪」

水野さん・赤沢・綾野・桜木・多々良「!」ガタッ

見崎「そういう冗談はいいから」

未咲「ハ〜イ」(冗談じゃないんだけどなぁ〜)

杉浦(・・・藤岡さんって今回の台風の目ね ・・・さて)

小椋「綾! わたしも踊る大捜査線にしようか?」

綾野「いいの?由美 ありがとう  こういっちゃん!」

恒一「なに綾野さん」

綾野「私達も別の映画観るね ごめんね」

恒一「いいよ謝らなくって だれでも苦手な物あるし」

綾野「ありがとう こういっちゃん♪ でも次は同じ映画観ようね」

恒一「うん」ニコッ

綾野(こういっちゃん 優しいなぁ・・・)

杉浦「綾野さん私もまぜてもらっていいかな?」

赤沢「?!」(えっ?)

綾野「うんいいよ」

杉浦「泉美がんばりなさいよ」ぼそっ

赤沢「う、うん頑張る」
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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:00:21.85 ID:5+CkkGFb0<>
杉浦「で、アンタ達どうするの?」

アンタ達 → 勅使河原・風見・中尾

風見「ぼ、僕もスク・・」

杉浦「ねぇ、ジャンル以前にあの空気の中に入れるの?」


「榊原くんはパンフレット買うの?」
「まだ決めてませんけど」
「なんだかもうドキドキしてます」
「わたしも」
「ふたりともまだ早いよ」クスッ


風見・中尾「む、無理だ」ガクッ

杉浦「じゃあこっち来る?」

風見・中尾「はい・・・」

杉浦「勅使河原は?」

勅使河原「オレはひとりでも踊るマハラジャ観るぜ!」

風見・中尾「お前もこっちに来い・・・」

綾野「え〜っ てっしーも一緒に観ようよ」

小椋「みんなと観ようよ」

杉浦「どうするの? 演劇部からのお誘いよ」

勅使河原「・・・わかったよ! おれも一緒に観るよ」

杉浦「これで決まりね」


結局こうなりました

 スクリーム2    恒一・水野さん・多々良・桜木・赤沢

 のび太の南海大冒険 鳴・未咲

 踊る大捜査線    綾野・小椋・杉浦・風見・中尾・勅使河原


昼からの座席を予約して軽めの昼食を取り
僕たちはそれぞれの映画館に別れていった・・・


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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:00:59.10 ID:5+CkkGFb0<>
  ―スクリーム2 上映中―

ちなみに座席順は  ‖赤沢‖桜木‖多々良‖恒一‖水野‖


「キャァ―――――ッ!!」
「・・・・・・」グサグサグサグサッ
「グエェェ・・・ウボァ・・・・・・ぎょぇ〜〜」バタッ



恒一(冒頭は前作と同じみたいだな・・・)

水野さん(劇中劇のスタブも映画化すればいいのになぁ〜)

多々良「!・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 *放心状態です

桜木「えっ? えっ?・・・・・・・」

赤沢(モタモタしたせいで 恒一くんと席が離れてしまった・・・)チラッ


  ―スクリーム2 終了―

恒一「おもしろかったですね水野さん」

水野さん「そうだね ところで犯人は判ってた?」

恒一「いえ最後まで判りませんでした」

水野さん「榊原くんもまだまだだね」

多々良(よくわからない内に 終わってしまった・・・ でも榊原君の隣りに座れたからいいか)どきどき

桜木(ホラー映画ってあんなに血がでる物だったなんて・・・)はぁ〜

赤沢(恒一くんばかり見てたから映画の内容がわからない・・・)


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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:01:38.90 ID:5+CkkGFb0<>
  ―山桜市 シネコン前―

恒一「たしか見崎達が最初に上映終わるはずだけど?」キョロキョロ

水野さん「鳴ちゃん達いないの?」

恒一「はい・・・ 寄り道してるのかな?」

未咲「こ〜いちく〜ん」タッタッタッ

見崎「・・・」トコトコ

恒一「鳴 未咲!」

未咲「遅くなってゴメンね 売店見てたら遅くなったの」

恒一「よかった迷子にでもなったのかと思ったよ」

未咲「えぇ〜 未咲はそんなバカじゃないよ」

見崎「未咲はバカでしょ」クスッ

未咲「えぇ〜 鳴ひどいよぉ!」

水野さん「よかった 鳴ちゃん達来たのね あとは踊る大捜査線の子達だけね」

勅使河原「おい〜 サカキ!」

恒一「勅使河原達だ これでみんなそろったね」

杉浦「泉美 どうだったの映画は?」

赤沢「えっと・・・ 全然憶えてないの」

杉浦「・・・」(泉美のことだから 榊原君の顔ばかり見てたんでしょけどね)はぁ〜

綾野「面白かったね! てっしー」

勅使河原「おうよ ・・・死ぬなぁ!! あおしま―――――ぁ!!!」

綾野「てっしー 似てる」

風見「このあとはどうしようか?」

勅使河原・綾野・小椋「カラオケ!」

中尾・桜木・杉浦「買い物とかは?」

恒一「またバラけそうだね」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:02:20.07 ID:5+CkkGFb0<>
多々良「あの、榊原君」

恒一「なに? 多々良さん」

多々良「私の家、門限があるので そろそろ帰らないといけないんです」

恒一「そうなんだ」

多々良「はい・・・ みんなと遊びに行きたいんですけど ごめんなさい・・・」ペコリ 多々良さんは 頭を深くさげた

恒一「多々良さん・・・ 謝らなくてもいいから」

勅使河原「カラオケ!」

風見「買い物だろ!」

恒一「みんな悪いけど 僕はそろそろ帰るよ」

多々良「えっ 榊原君?」

勅使河原「どうしたんだよ? サカキ」

綾野「こういっちゃん なにか用事?」

恒一「えっと実は門限があって そろそろ帰らないと時間オーバーしそうなんだ」

多々良「榊原君・・・」

見崎「・・・」

恒一「みんな盛り上がってるのにごめん」

勅使河原「そうなのか・・・ じゃあ俺らも帰るか?」

恒一「えっ? わざわざ僕に付き合わなくていいから」

勅使河原「何いってんだよ 元々『いないもの』のお詫びにみんなで遊びに来たんだろ」

恒一「勅使河原・・・」

勅使河原「それにだ またみんなで遊びに来たら良いだけだろ!」

綾野「てっしー いいこと言うね」

桜木「それじゃ今日はもう帰りましょうか?」

風見「そうだね」

綾野「少し残念だけど またみんなで遊びに来ようね」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:04:08.20 ID:5+CkkGFb0<>
  ―夜見山駅―


「みんなバイバイ!」
「おぅ また明日」
「バイバイ」
「また明日ね」
「さよなら」


恒一「水野さん今日はありがとうございました」

水野さん「どういたしまして それに私も楽しかったし」

恒一「今度はホラー以外の映画でも観にいきましょうか タイタニックとか」(水野さんには他のジャンルも観てもらわないと)

水野さん「えっ?!」(タイタニックって恋人同士で観る映画じゃないの?)どきどき

水野さん「もう! 榊原くんったら そういう映画はまだはやいわよ」

恒一「そうですか・・・」(アクション系が良かったかな?)

水野さん「そ、それじゃ そろそろ帰るね 今日は楽しかったよ」

恒一「はい さようなら水野さん」

水野さん「さよなら榊原くん」




綾野「こういっちゃん! 今日は楽しかったよ♪ ・・・でも次はホラーじゃない映画観ようね」

恒一「ゴメンね今日は」

綾野「いいって じゃあ次は絶対だよ!」

恒一「うん それじゃあ綾野さん また学校で」

綾野「うん また学校でね こういっちゃん!バイバイ」

小椋「さよなら」

恒一「さよなら 綾野さん 小椋さん」




多々良「あ、あの榊原君」

恒一「なに多々良さん?」

多々良「さっきはその・・・ ありがとうございました 門限の事」ペコリ 多々良さんは 頭を深くさげた

恒一「気にしないで せっかくみんなで来たのに 多々良さんだけ、のけ者に成るみたいで嫌だったから」

多々良「榊原君・・・」(やさしいな榊原君・・・ )

恒一「それじゃ多々良さん また明日」

多々良「はい 今日はとても楽しかったです さようなら榊原君」

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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:05:38.82 ID:5+CkkGFb0<>
見崎「榊原君 今日は楽しかった・・・」

恒一「みんなと遊びに行くのどうだった?」

見崎「そんなに悪くなかった・・・」

恒一「よかった」

見崎「ところで門限って初めて聞いた・・・」ジ――ッ

恒一「えっ?! えっと最近、おばあちゃんが心配症で・・・」

見崎「ふ〜ん そうなんだ・・・」

恒一「う、うん そうなんだ」

見崎「次はわたしと未咲と榊原君とで出かけたい・・・」

恒一「そうだね・・・ こんどは3人で出かけてもいいね」

見崎「うん・・・ それじゃ私たちも帰るね」

恒一「さよなら 鳴 未咲」

未咲「恒一くん!今度は3人で行こうね 絶対だよ!」

恒一「うん」

見崎「さよなら 榊原君」

未咲「バイバイ 恒一くん♪」




赤沢さん「恒一くん 今日は楽しかったわ」

恒一「赤沢さんの演技の参考になれば良かったけど・・」

赤沢さん「えっ? えぇ参考になったわ でも今度は違うジャンルの・・・そうね恋愛物とか観てみたいわ」

恒一「そうだね ぼくもたまには違うジャンルの映画観ないとね」ニコッ

赤沢さん「恒一くんさよなら また明日ね」スッ

恒一「さよなら赤沢さん」ギュッ

杉浦(しかし、事あるごとに握手するわね このふたり・・・)はぁ〜

恒一「さよなら杉浦さん」

杉浦「えっ!えぇ さよなら」


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(大阪府)<>sage<>2012/05/30(水) 23:06:15.65 ID:5+CkkGFb0<>
桜木「それじゃあ 榊原くん途中まで一緒に帰りましょうか」どきどき

恒一「えっ・・・」

桜木「遠慮しない 遠慮しない」

恒一「えっと・・・ そうだね一緒に帰ろうか」

桜木「今日は楽しかったですね」

恒一「うん そうだ映画はどうだったかな ちょっと怖かったかな?」

桜木「正直いうとちょっと怖かったです あとあんなに血が出るなんて・・・」

恒一「それじゃ 桜木さんにはブレインデッドは無理かな?」クスッ

桜木「どんな映画なんですか?」

恒一「う〜ん スプラッターコメディかな? 面白いんだけど血の量が尋常じゃないんだ」

桜木「ひっ・・・・」

恒一「あっ!ゴメン 次はたのしい映画観たいよね」

桜木「そうですね 楽しい映画・・・」

恒一「それじゃ桜木さん さよならまた学校で」

桜木「榊原くんさよなら また明日」



  こうして3組女子最大?の戦いは勝者なきまま終わりました







<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/30(水) 23:10:52.57 ID:PRi3lWyuo<> おつ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<><>2012/05/31(木) 00:05:21.04 ID:ADsPi1Wf0<> ああ、まだ続いてたか。よかった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>saga sage<>2012/05/31(木) 18:15:21.47 ID:VNsZdr1j0<> 乙! 楽しみにしてるぞ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/06/29(金) 10:38:24.37 ID:KN6lv+jDO<> 続きまだか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage saga<>2012/06/30(土) 16:21:14.40 ID:1MxZEUL60<> 続きはよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/02(月) 01:37:13.14 ID:uALxDjRv0<> 続きは……まだか! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/04(水) 20:30:02.58 ID:0z6Cpg6X0<> 続き……。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/05(木) 17:40:41.28 ID:Lt8/LIoY0<> まだー? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 21:48:46.74 ID:jYHkImR+o<> (´・ω`・) <>