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一夏「内なる殺人者?」
1 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:02:29.56 ID:3LJc/qJs0
お願いします
2 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:05:18.57 ID:3LJc/qJs0
一夏「…ん……またか……」
一夏「ほら、起きろラウラ」
ラウラ「う…ん……朝か……おはよう、嫁」
一夏「…なぁラウラ、言っても無駄だと思うが、勝手に布団に潜り込むのはやめてくれないか?」
3 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:08:31.93 ID:3LJc/qJs0
一夏「えーと、俺が色々と反応に困る。慣れたが」
ラウラ「何を言っている。これは夫婦として当然の…」
一夏「そのなんだ、”なにか”あったら大変だろ?」
ラウラ「何があっても別に私はかまわんぞ?」ウム
一夏「あーっ、もういい!ほら朝飯に行ってろ」
ラウラ「嫁は私と一緒に行かないのか?」
一夏「あー、今日は箒と朝稽古する約束してんだ」
ラウラ「む、そうか。それなら仕方がないな。なら私は先にいってるぞ」
一夏「…ああ」
一夏「………」
4 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:14:15.36 ID:3LJc/qJs0
〜朝〜
一夏「おお、セシリア」
セシリア「あっ、一夏さん」
一夏「なぁセシリア」
一夏「実は聞いてほしいことがあるんだ……」
セシリア「わたくしでよろしければいくらでも聞きますわよっ!」
一夏「ありがとう、セシリア」
セシリア「一夏さん…」///
一夏「けど、ここじゃ話しづらい内容なんだ……」
一夏「放課後、校舎裏に来てくれないか―――」
5 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:22:00.17 ID:3LJc/qJs0
〜昼〜
シャル「あ、一夏。これから一緒に昼食でもどう?」
一夏「おう、いいぜ」
シャル(えへへ…一夏とふたりきり)///
一夏「……」
シャル「……♪」
一夏「……なぁ、シャル」
シャル「なぁに?一夏」ニコッ
一夏「大事な話があるんだ。放課後校舎裏で待っててくれないか―――」
6 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:30:44.20 ID:3LJc/qJs0
〜放課後〜
一夏「なんだシャル!もう居たのかよ!」
シャル「もうっ遅いよ一夏!えへへ…」///
シャル「それで一夏、大事な話ってってなに?」
一夏「…えーとな」
一夏「それはな……」
一夏「今からシャルがいなくなるってことなんだ」
7 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:39:18.93 ID:3LJc/qJs0
シャル「えっ」
一夏「大丈夫だよシャル」
シャル「いち…か?」
一夏「…ふッ!!」ドゴッ
シャル「げぼっ!!」
一夏「……」
シャル「げはっげはっ!!…な、なにす」
一夏「シャルのことはおれが守るよ」
シャル「や…やめっ……いち、ごはっ!!あぐっ……くあぁぁ…」
一夏「……」ズガッ ズガッ
シャル「どう…し…て……い…ち…」フラフラ
一夏「なんだよ、おれがシャルこと好きになるとでも思ってたの?―――」
8 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:46:32.16 ID:3LJc/qJs0
〜数分後〜
セシリア「一夏さん、お待たせしました」
一夏「遅いじゃないかセシリア」
セシリア「それで一夏さん、私に聞いてほしいこととは一体―――」
セシリア「ってシャルロットさん―――?」
セシリア「なんで…あ、ああ、ああ…ああ…!!」
セシリア「シャルロットさんが……シャルロットさんが……!」
一夏「おいっセシリア!どうした!?」
セシリア「こ、これは、どうゆ、うことです、の!?一夏さん!?」
一夏「シャルは自分でやったんだよ」
セシリア「そ、そんな、せ、説明がつきませんわ!」
9 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:53:08.19 ID:3LJc/qJs0
一夏「シャルは自分でやったんだッ!」ドゴォッ!!!
セシリア「――がはッ!!」
一夏「おれがやったんじゃない!!おれがやったんじゃない!!」
セシリア「――ッ!!――ッ!!…… ……………」
一夏「おれが聞いてほしかったことってのはな」
一夏「セシリアはどこにもいかないってことだよ―――」
10 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 16:57:20.88 ID:3LJc/qJs0
〜廊下〜
鈴「やっほー、一夏」
一夏「おう、鈴か」
鈴「今暇?暇ならあたしの訓練に付き合いなさいよ」
一夏「そんなことよりさ、鈴、あとで校舎裏に来てくれないか?」
一夏「鈴に伝えたいことがあるんだ――――」
11 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:04:41.65 ID:3LJc/qJs0
〜一夏の部屋の前〜
箒「待っていたぞ一夏、おまえに話がある」
一夏「箒…?急にどうかしたのか?まあ部屋にでも入れよ」ガチャ
箒「………」
一夏「………」
箒「そ、そのだな、話というのは…」
一夏「………」
12 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:09:02.16 ID:3LJc/qJs0
箒「おいっ!聞いているのか一夏!」
一夏「あ、ああ――わりぃ、ちょっと他のこと考えてた」
箒「な、なっ!おまえというヤツは!私は真面目な話をしようとしているのだぞ!」
一夏「ご、ごめん、箒。ちゃんと聞くから怒らないでくれよ!」
箒「………」
13 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:15:23.64 ID:3LJc/qJs0
箒「……なぁ一夏、私達は本当に付き合っているのだろうか…?」
一夏「なに言ってんだよ箒、おれたちは恋人同士―――」
箒「だったら何故!私のことを避けるのだっ!」
一夏「はぁ?なんでおれが箒と会いたがらないんだ?」
箒「なら何故!!何故毎回口実を作っては逃げる!!」
箒「それに…それにあの日から…まだ恋人らしいこと何ひとつしてないじゃないか……」ポロポロ
一夏「箒……」
14 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:20:57.47 ID:3LJc/qJs0
一夏「…ごめんな、箒の気持ち全然考えてなくて……」
一夏「おれも箒とふたりになれなくて寂しかったんだよ……ただ最近色々と忙しかったんだ」
一夏「その…箒は俺のこと嫌いになっちゃった?」
箒「そ、そんなことは断じてない!ただ…私は…」
一夏「俺は箒のことが大好きだぞ。嫌いになる訳がない」
箒「そう言ってくれるのは嬉しいのだが、その、なんだ…言葉だけでなく、こ、行為で証明して欲しい…のだ」
一夏「例えば?」
箒「そ、そんなこと言わなくても、わ、わかるだろう!」///カァ-ッ
15 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:25:43.58 ID:3LJc/qJs0
一夏「冗談だよ、箒。やっぱ言葉だけじゃ信じられないよな」チュッ
箒「ふぁっ…」///
一夏「これでいいか?」
箒「う、うむ」///
一夏「ふふっ、可愛いぞ、箒」
箒「な、な、この馬鹿者!恥ずかしいことをさらっと言うな!」///
一夏「そろそろ部屋に戻れよ、箒。また千冬姉に叱られちまう」
箒「う、うむ、そうだな…」
一夏「そう残念そうな顔するなよ。また明日会えるだろ?」
箒「だが…なかなかふたりきりにはなれないだろう…?」
一夏「じゃあ明日ふたりだけでどっかいこうぜ。久しぶりにさ」
箒「ほ、本当か、それは!?…ふふっ、楽しみにしてるぞ♪」
16 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:38:44.05 ID:3LJc/qJs0
〜翌日〜
千冬「オルコットとデュノアが何者かに襲われた」
一夏「なんだって!!それ…本当なのか…千冬姉?」
千冬「……」
一夏「千冬ねえッ!!」
千冬「落ち着け、一夏」
一夏「なんで落ち着いていられるんだよッ!シャルがッ!!セシリアがっ!」
千冬「落ち着けと言っている。犯行現場付近で目撃情報があった」
一夏「いったいどこのどいつがッ!!絶対許さねぇ!!」
17 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:43:27.70 ID:3LJc/qJs0
千冬「犯行時刻前後、現場付近で凰を見たやつがいる」
千冬「普段、人がいかない場所にもかかわらずだ」
一夏「鈴がそんなことするわけないだろっ!!」
千冬「だが今は凰に話を聞いてみるしかない」
一夏「二人は……二人は大丈夫なのか……?」
千冬「手は尽くしているがわからない」
一夏「そんな……」
千冬「事件がおおやけになったら国際問題になる」
千冬「騒ぎになる前に我々で解決するしかない」
千冬「………」
千冬(凰以外にもおまえを見たという証言もあった)
千冬(一夏、もしかしておまえが………)
18 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:46:19.16 ID:3LJc/qJs0
〜その日の夜〜
箒「待っていたぞ一夏」
一夏「箒……?」
箒「―――」パシンッ
一夏「……」
箒「私が……私がどれだけ待っていたと思っているんだ!!」
一夏「………」
一夏「ごめん箒……それどころじゃなかったんだ……」
箒「貴様はまたそうやって―――」
一夏「すまない……」
箒「一夏……?」
箒「いったい……いったいなにがあったのだ……?」
一夏「おれ……おれ……」
19 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:49:33.42 ID:3LJc/qJs0
箒「………」
箒「一夏……その、なんだ」
箒「何があったのかは知らないが……」
箒「わ、私でよければ話を聞くぞ」
一夏「箒……箒ぃ……!」
――おれは箒の唇を奪う。
箒「――ッ!」
箒「一夏!急になにを――」
「んっ…んちゅっ……いち、夏ぁ…やめ……」
箒「ッ!!どこを触っているっ!や、やめろぉ……」
一夏「俺は……俺は……」
箒「や、やめてくれ……一夏」
そのまま箒をベッドに押し倒す――
20 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 17:55:43.85 ID:3LJc/qJs0
〜翌朝〜
一夏「……んん…?」
箒「起きろ、一夏。時間だ」
一夏「箒……なんで…?あでッ」ボカッ
箒「貴様というやつは……!昨夜はいきなり私のことをあ、あんなに無茶苦茶にしおって……!」
箒「ま、まあ私も流されてしまったが……」
一夏「昨日はすまなかった……」
箒「いや、いいんだ……」
箒「それに嬉しかったのだ……一夏とひとつになれたことが」
箒「一夏になにかつらいっことがあったのはわかる」
箒「私では一夏の力になれないのか?」
一夏「ごめんな……今はまだ話せない」
21 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:01:14.06 ID:3LJc/qJs0
箒「そうか……だけど一人で抱え込まないでほしい」
一夏「箒……」
箒「私は一夏が心配なんだ……いつも無理をして、あのときだって――」
一夏「箒!」ギュウ
箒「!!」
一夏「箒には絶対心配かけさせないよ」
一夏「もう、誰も傷つけさせない」
一夏「何があっても俺が絶対に守る―――」
22 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/24(土) 18:02:00.97 ID:8Ry+jJgZ0
箒逃げてぇぇぇぇぇぇ
あとこの一夏・・・零崎じゃね?罪の意識感じていなさそうだし。
23 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:04:16.76 ID:3LJc/qJs0
〜二日後〜
千冬「あれからずっと凰の取調べをしているが」
千冬「やつは話す気がないらしい。このままでは拉致があかない」
一夏「千冬姉、おれが鈴と話してみてもいいかな?」
千冬「駄目に決まっているだろう」
一夏「お願いだ、千冬姉!」
一夏「きっと鈴にも何か理由があるんだよ」
一夏「鈴があんなことするわけないじゃないか……」
千冬「……はぁ。おまえがそこまで言う仕方がない」
一夏「千冬姉、ありがとう!」
24 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:07:44.71 ID:3LJc/qJs0
〜懲罰部屋〜
ガチャ
一夏「鈴?」
鈴「………」
一夏「大丈夫か、鈴?きっとすぐ疑いは晴れるさ」
鈴「…待ってたわ一夏、来るのが遅いわよ」
一夏「……おれを待ってたのか?」
鈴「ええ……ねぇ、一夏」
鈴「あの日どうしてあたしを呼んだの―――?」
25 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:14:29.04 ID:3LJc/qJs0
鈴「アタシが行ったらセシリアとシャルロットが倒れてて―――」
鈴「血溜まりができてて―――」
鈴「一瞬、白昼夢を見てるのかと思った」
鈴「けどそれは現実で―――」
鈴「怖くなってアタシその場から逃げ出したわ」
鈴「一夏、アンタがやったんでしょ―――」
一夏「俺はなにもやってないよ!」
鈴「だったら何でッ!なんで私を呼んだのよ……!おかしいじゃない……」
26 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:18:23.16 ID:3LJc/qJs0
鈴「伝えたいことがあるって言われてアタシ舞い上がっちゃっててさ―――」
鈴「馬鹿みたいよね―――」
一夏「鈴……」スッ
鈴「やだ来ないで……来ないで」
一夏「…………」
鈴「来るなぁ……馬鹿ぁ」
27 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:20:28.88 ID:3LJc/qJs0
一夏「ごめんな…鈴を不安にさせちまって」ギュッ
鈴「離れろよぉ……」
一夏「まさかこんなことになるとは思ってなかった」
鈴「……っぐす……ひっぐ……」
鈴「アタシだってアンタのこと信じたい……けど……けど」
鈴「怖い……アンタが怖いの!」
一夏「おれはあの日、伝えたかったんだ」
一夏「ひとりの女性として鈴が好きだって―――」
鈴「いちかぁ……いちかぁ……」ポロポロ
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――
―――――
28 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:23:06.48 ID:3LJc/qJs0
一夏「どうだ、少しは落ち着いたか?」
鈴「うん、ありがと…」
鈴「そうだよね……一夏がこんなことするわけないよね」
鈴「疑ってごめん……」
鈴「ふたりが倒れてるのを見て、アタシ訳わからなくなっちゃってて……」
29 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:27:04.58 ID:3LJc/qJs0
鈴「アタシもずっとあんたのことが好きだった……」
鈴「だ、だからアタシのこと嫌いにならないでほしい……」
一夏「嫌いになんてならないよ。おれは鈴が大好きだよ」ギュッ
鈴「く、苦しいよ」 ///
一夏「なあ、鈴」
鈴「な、なに?」
一夏「この世界はクソみたいなもんだって思わないか?」
30 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 18:30:53.47 ID:3LJc/qJs0
ちと出かけてきます
31 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:09:28.61 ID:EFgqUSbO0
一夏「クソなのは誰もがこのままでいいかって思っているからなんだよ」
鈴「いちか…?」
一夏「おれが二人をやったんだよ、鈴。そう、二人ともおれがやった」
鈴「!! 」
一夏「鈴の考えは正しかったんだよ」
32 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:12:06.15 ID:EFgqUSbO0
鈴「ア、アンタ…やっぱり……」
一夏「ふたりには殺される理由なんてなかった」
一夏「けどおれにはあった」
鈴「……一夏」
一夏「なんだよ、鈴」
鈴「私が――私がアンタの罪をかぶるの?私が――」
一夏「ああ」
鈴「イ、イヤよ…そんなの絶対にイヤよッ!なんでっ!なんで……」
一夏「俺もつらいんだ、鈴以上につらいんだよ」シュッ トン
鈴「ウッ」ドサッ
―――――――――――――――――――――――
――――――――――――――
―――――
33 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:18:05.11 ID:EFgqUSbO0
千冬「一夏――凰は話してくれたか?」
一夏「おれは別に何も聞いてないよ」
一夏「だけど、もう鈴は素直に話してくれるんじゃないかな?」
一夏「だからしばらくそっとしてあげられないかな?きっと鈴も疲れていると思うんだ」
34 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:23:15.41 ID:EFgqUSbO0
〜翌日〜
千冬「凰が自分のベルトで首を吊っていた」
一夏「え、え…そ、そんな……なんで!なんでだよ!」
千冬「これでは自分で罪を認めたようなものだ」
一夏「だから鈴がそんなこと絶対にするはずないだろ!」
千冬「凰には少し感情的なところがあった」
一夏「だけど――」
35 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:29:34.14 ID:EFgqUSbO0
千冬「普通、生身の人間にISで攻撃するか?」
一夏「………」
千冬「もしかしたら、あの二人と何か揉めてたのかもしれない」
千冬「あの二人が簡単にやられるとは思えないが」
千冬「今はそう結論するしかない――――」
千冬(むしろ私がそう願いたい――)
一夏「なんで?まだシャルとセシリアが……」
千冬「デュノアとセシリアは―――」
36 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:42:07.53 ID:EFgqUSbO0
〜次の日〜
千冬「おまえの部屋を変える」
千冬「しばらくボーデヴィッヒの部屋を使え」
一夏「なんで急に……」
千冬「私なりの配慮だ。それにボーデヴィッヒの面倒も見てやって欲しい」
千冬「あいつはまだまだ世間知らずだからな。そばにいてやってくれ」
37 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:51:55.96 ID:EFgqUSbO0
〜ラウラの部屋〜
一夏「ラウラいるかー?入るぞ」コンコン
ラウラ「一夏か。入ってくれ」
一夏「ラウラ、おれしばらくはこの部屋で生活することになったって」
ラウラ「教官から話は聞かせてもらった」
ラウラ「シャルロットは私用でフランスに戻ったと聞いていたが」
ラウラ「まさかこんなことになっていたとは……」
38 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/24(土) 23:55:46.84 ID:EFgqUSbO0
ラウラ「大事な友だった。あらゆる事に無知だった私に色々教えてくれた」
ラウラ「人の暖かさというものを教えてくれたのはシャルロットだった」
ラウラ「今、胸の奥がとても苦しい……」
ラウラ「これが悲しいという感覚なのか……シャルロット」
39 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:00:35.94 ID:86QmTC0A0
一夏「ラウラ……」
ラウラ「だからこそ…だからこそだ」
ラウラ「シャルロットを殺したやつを、私は絶対に許さない」
ラウラ「なにがあろうと、必ず見つけて、私の手で―――」
一夏「おれも同じ気持ちだよ、ラウラ―――」
40 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:03:56.20 ID:86QmTC0A0
〜昼〜
箒「最近セシリアとシャルロットを見ないな……」
一夏「二人とも国に用があって戻ったらしいぞ」
一夏「そうそう箒、おれこれからラウラと一緒の部屋になった」
箒「」
箒「な、なんだと!一夏、それはどういうことなんだ!!」
一夏「おれもよくわからないんだ!千冬姉にいきなり言われて……」
箒「そ、そうか千冬さんが……」
41 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:08:09.17 ID:86QmTC0A0
箒「だが良かったじゃないか…ラウラと同じ部屋で」ムスッ
一夏「箒、ヤキモチ焼いてるのか…」
箒「だ、だれが…」プイッ
一夏「箒」ギュッ
箒「!?」
一夏「おれが好きなのは箒だけだって」
42 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:19:10.92 ID:86QmTC0A0
箒「う、うむ」///
一夏「だからおれを信じろって、な?」
箒「わ、わかっている」///
一夏「箒、これからは毎日会おう」
一夏「箒の行きたいところだっていくらでも付き合うよ」
箒「ほ、本当か!?」パァッ
千冬「そこにいるのは一夏か―――」
43 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:21:39.81 ID:86QmTC0A0
箒「!!」バッ
千冬「ちふ…じゃなかった織斑先生、なにかおれに話でも?」
千冬「今は姉として接してくれてかまわない」
千冬「一夏、たまには家に帰って来い」
千冬「話はそれだけだ―――」
44 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:25:22.01 ID:86QmTC0A0
〜次の日の夜〜
一夏「だだいま千冬姉…今帰ったよ」ガチャ
千冬「遅いぞぉ…いちかぁ……」フラフラ
一夏「うわ酒くせー!千冬姉飲みすぎだよ!」
千冬「わ、わたしはまだよってなどおらん〜」
千冬「いちかぁ、おみゃえも、一杯つきあぇ」
一夏「俺は未成年だよ、千冬姉」
千冬「このわたしの酒がのめないというのかぁ」
一夏「そうとはいってないよ」
45 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:36:22.71 ID:86QmTC0A0
千冬「ふん。んぐ、んぐ………………っふぅ」
一夏「どうしたんだよ、千冬姉らしくないな」
千冬「………」
千冬「わたしは……私は誰よりも知っている……」
千冬「おまえはいつも正直で真っ直ぐで―――」
千冬「優しくて誰に対しても平等で―――」フラッ
一夏「おっと……千冬姉、もうそろそろ寝なよ」
一夏「よっと。ほら、部屋まで連れてくから」
千冬「……お、おまえにひ、ひとつだけ教えてやろう」
一夏「なんだい?」
千冬「お、おまえは絶対に誰かを傷けるようなことはしないって、私は信じている―――」
46 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:49:38.87 ID:86QmTC0A0
〜一ヵ月後〜
一夏「箒、今日は箒を連れていきたいところがあるんだけど、いいか?」
箒「私はかまわないぞ」ウム
一夏「よかった、それじゃいくとするか」
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―――――――――――――――
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47 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 00:51:29.24 ID:86QmTC0A0
ラウラ「教官、申し上げにくいのですが…」
ラウラ「一夏を監視するのをやめませんか?」
千冬「……降りるのか?ラウラ」
ラウラ「命令通り一ヶ月間ずっと一夏を監視していました」
ラウラ「しかし私には一夏がやったとはとても思えません」
千冬「馬鹿者!!なんのつもりだ!!」
千冬「上の命令に従わないことが許されるとでも思っているのか!?」
ラウラ「覚悟はできています。たとえ学園を去ることになっても―――」
48 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 01:01:18.05 ID:86QmTC0A0
一夏「ここだよ、箒」
箒「ここは……一体?」
一夏「なぁ、箒」
箒「な、なんだ?」
一夏「中身をぶちまけろよ」
箒「えっ」
ドゴォンッ!!
箒「がふっ!」ドサッ
箒「い…ちか……な、ぜ……」ピクッ ピクッ
一夏「仕方がないんだよ」ズガッ!!! ズガッ!!!
箒「――ッ!!――ッ!!…… ……………」
一夏「どいつもこいつも、なんでこう簡単に信じてくれるんだ?」
49 :
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2011/12/25(日) 01:14:37.13 ID:86QmTC0A0
〜一夏の部屋の前〜
真耶「待ってたわ、織斑君」
一夏「あれ、真耶先生?おれになにか用でも?」
真耶「話があります」
一夏「そうなんですか?ならおれの部屋の中で―――」
真耶「織斑先生が―――」
50 :
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2011/12/25(日) 01:17:25.77 ID:86QmTC0A0
一夏「え」
真耶「けど織斑先生の気持ちもわかる気がします……」
真耶「これ、織斑君宛に」
一夏「手紙……?」
真耶「篠ノ之さんの部屋にありました」
一夏「………」パラッ
51 :
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2011/12/25(日) 01:46:29.63 ID:86QmTC0A0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〜 一夏へ 〜
何故私が手紙を書いてるのかというと、それは私の気持ちをはっきりと一夏に伝えたかったからだ。
こんな形ですまない。私は直接だとうまく伝えられそうにない。
このIS学園で一夏に再会できて、本当に嬉しかった。
一夏はきっと私のことなど忘れてるだろうなと思っていた。
だが一夏は覚えていてくれた―――
私にはそれが本当に嬉しかったのだ。
一夏は昔から、誰に対しても優しく平等で、
私を庇ってくれたときからちっとも変わってなくて―――
あのときから私は一夏が好きだった。一日だって思わなかった日はない。
昔から私は、なんだか気恥ずかしくていつも素直になれなかった。
その裏返しで一夏に乱暴してしまって―――
それでも一夏は、こんな私と付き合って欲しいと言ってくれた。
色々あったが、ここ1ヶ月の私はどんなに幸せだったかことか。
一夏と毎日一緒にいてくれて、それは言葉では表せないくらいに―――
しかし、あの日いったい何があったのだ?それは私には言えないようなことなのか?
ただ私は心配なんだ。苦しいことがあるなら、どうか一人で抱え込まないで欲しい。
私は苦しんでる一夏を見るのは嫌だ。私でよければいつでも力になる。
下手な文章ですまない。だがどうしても聞いてほしいことがある。
私はいつでも一夏に自分の想いをはっきりと伝えられていなかった。
これから私も少しずつ変わっていきたいと思う。
自分に―――自分に少しでも素直になれるように。
どうか笑わないで聞いてほしい。私の―――私の想いを。
私―――篠ノ之箒は織斑一夏を心から愛しています。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
52 :
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2011/12/25(日) 01:49:02.95 ID:86QmTC0A0
一夏「………」
一夏「箒はおせっかいなヤツだった」
一夏「だけどいいヤツで何事にも真面目に取り組んでいたよ」
一夏「おれは箒のことが好きだった」
一夏「それで真耶先生、千冬姉がなんだって?」
53 :
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2011/12/25(日) 01:53:21.59 ID:86QmTC0A0
真耶「ほ、本気で言っているの、織斑君」
真耶「織斑君が――織斑君が4人をやったの?」
一夏「それに千冬姉も?」
真耶「織斑君がやったのね」
一夏「じゃあなんで捕まえないんですか?」
真耶「心配しないで下さい」
真耶「今から私達と一緒に来てもらいます――」
54 :
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2011/12/25(日) 01:56:19.31 ID:86QmTC0A0
〜数日後、懲罰部屋〜
真耶「………」
一夏「おはようございます、真耶先生。今日もみんなの写真見せてくれるんですか?」
真耶「織斑君……本気でみんなの写真がみたいのと言うの?」
一夏「いや、えーと―――おれは」
真耶「みたいのね」
真耶「自分で―――自分で殺」
一夏「なんでだよ!!」
一夏「どうして見たがっちゃいけないんだ!!」
55 :
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2011/12/25(日) 02:00:16.11 ID:86QmTC0A0
ドカーンッ
束「やっほーいっくんー、頼りになる束お姉さんが助けにきたよぉ」
一夏「束…さん…?」
束「そうだよ、そうだよー。束お姉さんだよ」
束「ってあれー?いっくんなんで拘束されてるの?」
束「ひどいなぁ。いっくんを苦しめるやつはみんなこの世から消えればいいのにねっ」
束「そこの女がいっくんを苦しめてたの?」
真耶「ひっ…」
一夏「それより束さん、とりあえずここから連れ出して貰えますか」
束「いいよ、いいよー。いっくんのためなら束さんなんだってやっちゃうよ」
56 :
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2011/12/25(日) 02:07:32.43 ID:86QmTC0A0
束「けどね、いっくん。束さんがあそこからいっくんを連れ出しただけじゃも何の意味もないんだよ?」
一夏「わかってます、そんなとこだろうと思ってました」
束「じゃあ、束お姉さんに話してみなよー」
束「だけどなぁ……」
束「いっくんは束さんのこと信用してないのかなー?んー?」
一夏「いやいや、そんなことないですよ」
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――
―――――
57 :
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2011/12/25(日) 02:12:45.86 ID:86QmTC0A0
束「へぇー、話はそれで全部?」
一夏「はい」
束「なるほどねぇー。いっくんも大変だったんだねぇ」
束「みんないっくんのことが大好きだった」
束「だからいっくんも”みんなが好きだ”と自分に言い聞かせてなきゃ駄目だったんだね」
束「けどそれを続けることが一番苦しいってこともわかってるんだね」
58 :
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2011/12/25(日) 02:15:05.64 ID:86QmTC0A0
一夏「さすが世界一の頭脳ですね」
一夏「束さんは奇天烈で、おかしな、電波女だけど」
一夏「おれより”おれ”のことをよくわかってますね」
束「さらっと酷いこというなぁ。束さん泣いちゃうよー」
一夏「おれは今ほど人を好きになった瞬間はないですよ」
59 :
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2011/12/25(日) 02:18:08.48 ID:86QmTC0A0
束「これからいっくんはどうするの?」
束「まあ束さんの力をもってすれば、どうにだってできるよー」
一夏「気持ちは嬉しいんですけど、遠慮しときます」
束「えー、なんでー?」
一夏「もう、誰も失いたくないんです」
一夏「それに、できることはもうなにもないから―――」
60 :
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2011/12/25(日) 02:26:43.30 ID:86QmTC0A0
束「そっか……」
束「いっくんさ、今”もう誰も失いたくない”って言ったよね?それって本気なの?」
一夏「本気ですよ。だってもう死んでる人間は失われないでしょ?」
束「そうだね。それなら結構だよー」
61 :
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2011/12/25(日) 02:31:33.02 ID:86QmTC0A0
束「残念だよ。いっくんを学園から出る気にすることくらいはできると思ってたんだけどなぁ」
束「いっくんがいなくなっちゃったら束さん退屈しちゃうよー」
一夏「おれはみんなから離れられませんよ」
一夏「みんながいる限り自由になれないので……」
束「うん、わかった……さよなら、いっくん」
一夏「さよなら束さん。ああ、やっぱり最後にひとつ頼みが――――――」
62 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 02:33:36.69 ID:86QmTC0A0
〜モノローグ〜
一夏「物心ついたときには既に両親はいなかった」
一夏「いたのは千冬姉だけだった」
一夏「千冬姉が俺のすべてだった」
一夏「あれはの第二回モンド・グロッソの決勝戦の日だった」
一夏「あの日俺は誘拐され、監禁された。そこで ―――」
63 :
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2011/12/25(日) 02:37:04.21 ID:86QmTC0A0
訂正
〜モノローグ〜
一夏「物心ついたときには既に両親はいなかった」
一夏「いたのは千冬姉だけだった」
一夏「あれは第二回モンド・グロッソ決勝戦の日だった」
一夏「あの日俺は誘拐され、監禁された。そこで ―――」
64 :
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2011/12/25(日) 02:40:39.20 ID:86QmTC0A0
一夏「あの後すぐ千冬姉が助けてくれたけど」
一夏「俺はあの日にされたことをどうしても忘れられなくて」
一夏「ある夜、千冬姉の部屋に忍び込んだんだ」
一夏「あの日と同じことを千冬姉としようとしたんだ」
一夏「別にいけないことだなんて思っちゃいなかったよ。けど―――」
65 :
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2011/12/25(日) 02:43:18.85 ID:86QmTC0A0
―――――――――――――――――――――――
一夏…おまえ私に……何を…何をしようとしたんだッ!!
―――――――――――――――――――――――
一夏「千冬姉にあれほど殴られ、怒鳴られたことはなかった」
一夏「すぐにわかったよ。俺は決して許されないことをしてしまったんだと」
一夏「どうしようもない恐怖に襲われた。俺から千冬姉が去ってしまうんじゃないかと」
一夏「あの瞬間を思い出すだけで吐き気がこみ上げてくる」
66 :
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2011/12/25(日) 02:47:53.67 ID:86QmTC0A0
一夏「まあ千冬姉はいなくならなかったけど、俺から距離をとるようになった」
一夏「俺は心底不安になった。寂しかった。とても苦しかった」
一夏「そして悟ったよ。俺と千冬姉の間に”一生取り除かれないもの”ができてしまったんだと」
一夏「俺は絶望に飲み込まれて――――」
一夏「絶望はおれとなり、一生消えることなく――――」
67 :
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2011/12/25(日) 02:51:19.71 ID:86QmTC0A0
一夏「あのときの女が憎かったよ。おれは彼女に償いをさせたかった」
一夏「彼女をやりたかったがどこにいるかわからない」
一夏「けどよく見ると”女”はみんな彼女と同じ顔をしていた」
一夏「だから女なら誰でも同じだよな」
一夏「おれは手短な女を痛めつけるようになった」
一夏「五反田の妹にも手を出して、ある日少しまずいことになった」
一夏「だから弾にはおれの代わりになってもらい、二人には消えてもらった」
一夏「それからしばらくはおとなしくしてた。そのうち自分を制御できるようになってきた。」
一夏「千冬姉との距離も元通りになった」
一夏「あのこともほとんど忘れられていたと思う」
一夏「そう、IS学園に入るまでは――――」
68 :
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2011/12/25(日) 03:01:06.72 ID:86QmTC0A0
一夏「自分について知るために色々と調べた」
一夏「調べた結果、おれはどうやら統合失調症らしい」
一夏「思春期に発現、精神的ショックがきっかけとなりやすい」
一夏「表面上はほとんど、あるいはまったく異常な兆候はない」
一夏「逆にその行動はきわめて論理的に見える」
一夏「自分の行動とその理由について完全に理解していて―――」
一夏「進行性、再発性、治療困難―――」
一夏「要するに、おれはとち狂―――――――」
一夏「けど、あんたたちは始めからわかってたよな」
69 :
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2011/12/25(日) 03:14:51.24 ID:86QmTC0A0
〜一夏の部屋〜
一夏「おれにはもう時間がない」
一夏「あんたたちはどうだ?」
一夏「残りの時間をどうするんだ?」
一夏「どうしようもできない?」
一夏「指摘されて腹が立ってきたか?」
70 :
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2011/12/25(日) 03:20:37.90 ID:86QmTC0A0
一夏「なに?これでよかったって?」
一夏「本当にそうなのか?」
一夏「他になにか道があったんじゃないかと思ってたんじゃないのか?」
一夏「けどさいごに確信するよ。これしかなかったと――――――」
一夏「それは間違いないね」
ガチャッ――――――
一夏「おかえり、シャル、元気だったか?」
71 :
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2011/12/25(日) 03:23:57.04 ID:86QmTC0A0
一夏「ラウラ、真耶先生、それに――――」
シャル「一夏……ボクはなにも……」
一夏「わかってるって。シャルが喋ったなんて思ってねぇよ」
シャル「なんで、一夏……なんで……」
一夏「ああ、シャルがこんなこと喜んでやるわけないよな」
72 :
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2011/12/25(日) 03:27:56.36 ID:86QmTC0A0
シャル「一夏………」
山田「織斑君……」
ラウラ「何故だ…何故このようなことをしたのだッ!!答えろ!!一夏ッ!!」
一夏[ラウラ、おまえにはわからないよ」
一夏「………」
一夏「ははっ、みんな…だよ。ははっ…ははははこれでみんなだ、ははははははははッ!」ダッ!!!
山田「織斑君っ!」
ラウラ「一夏ぁぁぁぁぁッ!!」
おれは束さんから受け取ったものを起動する――――――――
73 :
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2011/12/25(日) 03:35:59.36 ID:86QmTC0A0
一夏「みんな爆発したよ。もちろんおれ自身もね」
一夏「さすが束さんと褒めてやりたかったね」
一夏「これでやっと、みんなを守ることができる」
一夏「まあこれで終わりなんだけどな」
一夏「おれたちに、おまえたちに次のチャンスがあるなら別だけど」
74 :
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2011/12/25(日) 03:38:23.45 ID:86QmTC0A0
一夏「様々な想いを胸に、結局なにも得られなった者たち」
一夏「おれと千冬姉、箒、束、鈴、シャル、セシリア、ラウラ、真耶先生―――」
一夏「おまえも」
一夏「おれたち、みんな」
〜終〜
75 :
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2011/12/25(日) 03:43:08.11 ID:86QmTC0A0
誰もいないと思うけど、読んでくれた人ありでしたー
76 :
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[sage]:2011/12/25(日) 03:44:28.57 ID:d2OOs6xbo
乙!
一種のヤンデレともいえそうだね
77 :
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[sage]:2011/12/25(日) 03:44:59.62 ID:pLFI/I5lo
お疲れ。
後半の方若干分からんかったから解説もらえないかね?
78 :
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[sage]:2011/12/25(日) 03:48:13.47 ID:QE6UT4xAO
読んでましたよ。お疲れさまです。最後の「お前も――」が恐かった……
79 :
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2011/12/25(日) 03:56:29.55 ID:86QmTC0A0
読んでた人いたのかwwなんかうれしいな。
後半わかりにくくてごめんね。どの辺?
80 :
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2011/12/25(日) 04:00:46.33 ID:86QmTC0A0
ちなみにジム・トンプスン「おれの中の殺し屋」または「内なる殺人者」ってのが元ネタなんだ
81 :
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[sage]:2011/12/25(日) 04:01:22.18 ID:UiOvSXnAO
オーツ♪
結局、一夏は千冬さんになにして殴られたの?
82 :
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2011/12/25(日) 04:17:56.36 ID:5DYY4Ity0
カップルみんながクリスマスイブの夜にやってる”とってもいいこと”です
言い回しって難しいね
83 :
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[sage]:2011/12/25(日) 04:32:07.32 ID:UiOvSXnAO
マジでか。
そりゃトラウマになるわ。
84 :
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2011/12/25(日) 05:52:47.31 ID:5DYY4Ity0
解説?
セシリア …… 死亡
シャル …… 死んでなかったけど重症。最後の日に意識を取り戻す。一夏の自爆に巻き込まれ、死亡。
鈴 …… 手刀を叩き込まれ、気絶。その後ベルトを抜かれて………
ラウラ …… 千冬に一夏の監視を命令されたが、その間一夏は箒とイチャラヴしてただけなので騙される。
一夏の自爆に巻き込まれ、死亡。
箒 …… 一夏と交際していた。ラウラが監視をやめた日に死亡。
千冬 …… 決定的な証拠はなかったが、一夏が犯人だと薄々気づいていた。
自分の全てを捧げて養ってきた弟のため、一夏を疑いきれなかった。
最終的に弟の犯行を確信し、自分の中の全てが崩れ去り、自殺。
真耶 …… 一夏を疑いたくなかったが、他に犯人が考えられなかったので
一夏を拘束、監禁。一夏に4人の音声を聞かせたり、写真を見せたりして、一夏の反応を観察していた。
一夏の自爆に巻き込まれ、死亡。
今回こんなイメージで書きました。本文が矛盾してたらごめんね。
85 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/25(日) 09:50:25.33 ID:EUFWXMxIO
見てたよ!おつ
86 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
2011/12/25(日) 10:45:11.17 ID:YmnDWJ3S0
今回SSはじめて書いたけど、違和感ない会話、文章考えるのって大変だな……ラブレター難しすぎww
それに作品うまく混ぜるのってすげぇ難しい……
みんなすごいよなぁ。
けど書くことって思ってたよりかなり楽しい。
またなにか書こうと思うので、そのときはよろしくです。ではー
87 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/25(日) 14:31:45.50 ID:pLFI/I5lo
おお、解説ありがとう。
面白かったからまた書くなら読ませてもらうぜ。
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