VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/18(水) 12:47:11.02 ID:GCBS/uADO<>【平沢唯】

朝の7時30分。

学校に行く支度が終え、私はすぐに憂の部屋へと向かった。

唯「憂ぃー。大丈夫?」

憂「ゴホッ・・・う、うん!大丈夫だよ」

咳き込みながら気丈に返事をする憂に私は抱き着きたかったけど、出来なかった。

憂は風邪をひいてる。

抱き着いて私に風邪が移っちゃったら大変だ。

憂「お姉ちゃん・・・ゴホッ。ちゃんとハンカチ持った?」

唯「うん!」<>唯「さんくちゅありぃ〜!」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/18(水) 12:50:46.30 ID:IbSFcMXzo<>












                   ∩  ∩
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                 \__  ─  __ノ 









       <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/18(水) 12:57:21.79 ID:GCBS/uADO<> 時々、思う事がある。

私はこのまま妹に頼りっきりでいいのかと。

憂には沢山お世話になって来た。

毎日のご飯を作ってもらったり、学校へ行く準備をしてもらったり。

憂には本当に色々とお世話になって来た。

憂の自由な時間を私がいっぱい奪って来た。

能天気とよく言われる私だけど、このままじゃいけないと思う。

だから大学へ進学したら一人暮らしをしようと思ってる。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/18(水) 13:16:04.38 ID:GCBS/uADO<> だけど、憂に一人暮らしをしたいだなんて中々言いだせないでいる。

だって私が一人暮らしをするって言ったら憂が悲しむかも知れない・・・と言うのは建前で。

本当は楽をしたい。これが本当の私の気持ち。

ギター弾きながら、美味しいご飯が出来るのを待って。

ご飯を食べ終わったら、沸かしてある暖かいお風呂に入る。

そして、洗濯してあるパジャマに着替え眠る。

このままじゃいけない。そんな事は分かってる。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/18(水) 17:08:41.27 ID:rMSG3V/IO<> 風邪を引いた憂とかエロすぎだろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/18(水) 17:46:00.93 ID:GCBS/uADO<> 私も自立しなきゃダメなんだ。

だから私は一人暮らしをする事を決めた。

それに憂にはもっと、友達と遊んでもらいたい。

純ちゃんやあずにゃんといっぱい楽しい思い出を作って欲しい。

憂「ゴホッ・・・お姉ちゃんずっと立ってるけど、どうしたの?」

唯「あっ!えへへ〜何でも無いよ!じゃあ学校行くね!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/18(水) 17:57:26.09 ID:GCBS/uADO<> 憂「うん!行ってらっしゃい」

唯「あ、今日のお昼頃にお母さんとお父さんが帰って来るからねー!じゃあ行ってきまーす」

さっきまで考えてた事を悟られないように家を出て学校へ向かった。

学校へ向かう途中、ちょっと嫌な物を見た。

犬が五匹、覆い被さるようにして死んでいた。

あまりの酷さに私は目を閉じながらその場所を通った。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2011/05/18(水) 21:52:57.77 ID:7X2BLQi6o<> しえん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/19(木) 01:18:34.69 ID:nOR3FyF/o<> なんだこりゃ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2011/05/19(木) 01:43:08.90 ID:hK6vdknoo<> >犬が五匹、覆い被さるようにして死んでいた。

あ? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/19(木) 06:59:09.21 ID:Th2+jTKDO<> 【鈴木純】

鏡に写る自分を数秒見続けた後、私はため息をついた。

別に髪の事でため息をついたんじゃなくて、昨日から飼っている猫が帰って来ない事にため息をついた。

何時もは夕方になるとトコトコと帰って来て、私の足元に寝転ぶんだけど・・・昨日から帰って来ていない。

もしかしたら事故に・・・嫌な考えを消すように蛇口をひねり、顔を洗う。

純「はぁ・・・心配だなぁ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/19(木) 11:31:31.84 ID:Th2+jTKDO<> 髪の毛のセットはもう終わった。歯磨きもした。

制服にも着替え終わっている。

・・・何ですぐに学校に行かないかというと、やっぱり猫の事が気に掛かってる。

純「・・・学校行こっ!」

いつまで、こうしてても仕方ない。

学校に行こう。

大丈夫、きっと帰って来る。

もしかしたら、登校中に会えるかもしれないし・・・。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/19(木) 12:39:22.34 ID:Th2+jTKDO<> 【中野梓】

梓「あ、純!」

純「ふわぁ・・・おはよー梓」

学校へ登校中、純を見掛けて声を掛ける。

梓「眠そうだね」

純「うん・・・そんな事より梓!」

純は私の手をギュッと握る。

純「猫が帰って来ない!」

梓「帰って来ない?遊んでるんじゃない?」

純「何してるかは分からない。だけど、何時もは夕方に帰って来るのに帰って来ない・・・」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/19(木) 12:58:12.64 ID:Th2+jTKDO<> 梓「猫友達の家に泊まってるとか?」

純「猫友達?」

梓「猫の友達。あ!彼氏出来たとか!」

純「あははまさかー」

梓「でもきっと帰って来るよ」

純「うん・・・あ、放課後一緒に探しに行かない!?」

梓「うーん。部活が・・・」

純「そこをなんとか!」

梓「先輩達に相談してみるよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/19(木) 15:31:05.61 ID:Th2+jTKDO<> 純「梓、ありがとー!」

純はそう言った後に、手を離した。

純の猫が行方不明か・・・預かった事があるから心配だ。

梓「先輩達、猫探しに行かせてくれればいいけど・・・」

純「多分、大丈夫なんじゃない?」

梓「なんで?」

純「私も探しに行く〜とか言いそうじゃない?特に憂のお姉ちゃんとか」

確かに・・・言いそうかも。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/20(金) 06:38:54.87 ID:hds26VeDO<> 梓「あ!」

純「どしたの梓〜?」

憂の名前を聞いて思い出した。

梓「朝唯先輩から電話が掛かってきて聞いたんだけど、憂今日は風邪だから学校来れないってさ。」

純「そっかー大丈夫なの?」

梓「大丈夫だと思うんだけど・・・」

純「猫探しが終わったらお見舞い行こうよ!」

梓「そうだね。ちょっと心配だし」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/20(金) 09:28:09.69 ID:hds26VeDO<> 純「お土産もなんか持っていかなくちゃね」

梓「お土産かぁ。なに持ってく?」

純「クッキーと魚肉ソーセージ!」

梓「クッキーは分かるけど、なんで魚肉ソーセージなの?」

純「猫にあげる。お腹すかしてるかもしれないし」

梓「あはは・・・」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/20(金) 12:58:32.29 ID:hds26VeDO<> 【真鍋和】

和「おはよう、唯」

唯「あ、和ちゃーん」

和「憂は学校来てる?」

唯「ううん。まだ風邪が治らないんだぁ。大丈夫かなぁ?」

和「大丈夫だと思うけど・・・あら?澪達はまだ来ていないの?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/20(金) 14:54:15.15 ID:hds26VeDO<> 唯「さっきりっちゃんとトイレに行ったよ〜」

和「そうなんだ」

唯「あ、そう言えばムギちゃんはまだかな?」

和「ムギはまだ学校に来ていないの?」

唯「うん、今日は休みかなぁ?電話かけてみよーっと」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/20(金) 23:49:33.15 ID:hds26VeDO<> 唯の携帯電話から微かに聞こえるコール音。

ワンコール。ツーコール。スリーコール目が終わると同時にムギは電話に出た。

唯「あ、もしもし?ムギちゃん?」

紬『ゆ・・・ちゃ』

ムギの声はあまり聞こえないから、唯の耳元まで近付く。

紬『た・・・す』

電話越しのムギの声は酷くしゃがれているように聞こえる。

唯「ムギちゃん声どうしたの?渇れてるよぉ?」

紬『唯ちゃん・・・助けてっ!』
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/20(金) 23:59:00.61 ID:hds26VeDO<> 明日は更新をお休みします。すみません。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/22(日) 23:47:36.84 ID:RS9C8gADO<> 唯「ム、ムギちゃんどうしたの?」

和「今助けてって・・・」

紬『や・・・やめ・・・』

電話はここで切れた。

唯「の、和ちゃん・・・ムギちゃん何かあったのかな?」

和「・・・分からないわ」

唯「助けてって・・・ムギちゃん助けてって言ってた!!」

和「とりあえず。さわ子先生に伝えましょう!」

唯「う、うん!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/22(日) 23:54:46.84 ID:RS9C8gADO<> 【山中さわ子】

珈琲を飲みながら私は頭を抱えた。

昨日、お酒を飲み過ぎて頭が痛い。

外の穏やかな天気とは裏腹に私の気分は最悪だった。

一人でお酒を飲んで、しかも二日酔いなんて、身体的にも精神的にも本当に最悪。

早く放課後にならないかしら?

放課後になれば今の気分から抜け出せる。

美味しいお菓子に美味しい紅茶が今日も私を待っている。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:01:52.47 ID:C3nc2RUDO<> そんな私の考えを遮るように一本の電話。

職員室を見渡す。教頭と私より長年勤めている教師しかいない。

年功序列。私が出るしかないのね。

立ち上がり、電話の元へと向かう。

ああ、頭がガンガンする。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:09:08.10 ID:C3nc2RUDO<> さわ子「大変お待たせ致しました」

斉藤『山中さわ子様はいらっしゃいますでしょうか?』

さわ子「私ですが、どちら様ですか?」

斉藤『琴吹紬の執事でございます』

ムギちゃんの執事・・・凄いわね。

山中「何かご用件でしょうか?」

嫌な予感がした。もしかしたら今日、ムギちゃん休むかもしれない。

だとしたらお菓子と紅茶はどうするの!?。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:17:53.24 ID:C3nc2RUDO<> 斉藤『はい、紬お嬢様は学校に来ていらっしゃるでしょうか?』

確か・・・まだ学校には来てはいないはず。

トイレに行ってる途中に、りっちゃんから聞いた。

さわ子「いえ、まだ来ていません」

斉藤『・・・そうですか』

さわ子「何かあったのですか?」

斉藤『実は・・・紬お嬢様がいないんです』
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:22:55.79 ID:C3nc2RUDO<> 【平沢唯】

職員室の扉を勢いよく開けた。

唯「さわちゃん!」

さわ子「ゆ、唯ちゃん!?」

唯「ムギちゃんがもしかしたら危ない目にあってるかも!」

さわ子「えっ!?」

和「ついさっき、唯がムギに電話を掛けたんです。そしたら、ムギが助けてって言ってました」


さわ子「ちょ、ちょっとそれどう言う事?」

唯「わ、私にも分かんないよ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:30:51.45 ID:C3nc2RUDO<> さわ子「あ、あの。斉藤様?今、琴吹の友人が電話を掛けたみたいなんですが、助けてと言っていたみたいなんです!」

唯「さわちゃんどうしよう!?ムギちゃんが・・・ムギちゃんが!」

和「唯、落ち着いて」

職員室に向かってる途中で、私は色々考えた。

ムギちゃんがなんで助けてって言ったかを。

誘拐、通り魔、事故、強姦。

私の思考は底なし沼にはまって、職員室に着いたと同時に真っ白になった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:38:36.26 ID:C3nc2RUDO<> さわ子「はい、警察はそちらからお願いします。はい・・・」

もしかしたらムギちゃんは・・・電話が切れたのと同時に死んだのかも。

死んだのかも。

さわ子「唯ちゃん、ムギちゃんは他になんて言ってた?」

唯「さ、さわちゃん。ムギちゃん大丈夫かな!?大丈夫かな!?」

さわ子「今、ムギちゃんの執事が警察に電話してるわ。だから唯ちゃん落ち着いて、ムギちゃん他に何て言ってた?」

唯「た、助けてとしか言ってない・・・途中で電話が切れちゃった・・・」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:47:14.86 ID:C3nc2RUDO<> さわ子「そう・・・二人は教室に戻ってて、ここは私達と警察で何とかするから」

唯「ムギちゃん・・・」

さわ子「きっと大丈夫よ。ムギちゃんは無事よ。それに、ムギちゃん身に何か悪い事が起こってるなんて、まだ決まった訳じゃないわ」

唯「そ、そうだよね!まだ決まった訳じゃないよね!」

和「唯、行きましょう。もしかしたら、ムギ教室にいるかも」

唯「冗談よ〜とか言って出てくるかも、ムギちゃんのドッキリ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 00:50:26.83 ID:C3nc2RUDO<> 今日はここまでにします <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 23:41:52.04 ID:C3nc2RUDO<> 和「そうだといいわね」

和ちゃんはニッコリと笑った。

私を安心させる為に無理矢理笑みを作ったんだと思う。目までは笑っていなかった。

でも、私の不安はさっきよりもだいぶ楽になっていた。

唯「じゃあ教師に戻ろっか!」

和「えぇ、そうね」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 23:51:27.99 ID:C3nc2RUDO<> 【琴吹紬】

目の前には二つに折れた携帯電話。
手錠で繋がれた手足。
ピコピコと鳴り続ける電子音。

私は一体、何処にいるのかも分からない。

ただひとつだけ確かな事と言えば、私は誰かに連れ去られた。

昨日の深夜。眠っていたので時間は覚えていないが、突然私の部屋の窓が開いた事だけは覚えている。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/23(月) 23:58:24.14 ID:C3nc2RUDO<> びっくりして目を覚ました私は、部屋を見渡した。

部屋の中は暗く、しかもたった今、目を覚ました私には侵入して来た者の姿を見る事は出来なかった。

助けて、そう言おうとした瞬間。
フワフワした毛玉みたいな物が私の顔を撫で、私の視界はぼんやりと霞み、意識は途絶えた。

そして、気付いたらここにいた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/24(火) 00:06:22.30 ID:UGnOXfpLo<> ほう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/24(火) 00:06:53.76 ID:pOpuSj0DO<> 唯ちゃん助けてくれるかしら?

真っ二つに折れた携帯電話を見ながら私はそう思った。

そう言えば、この携帯電話を折った相手。凄く不思議な格好をしていた。

熊のぬいぐるみを着ていた。いや、普通の熊よりももっと毛むくじゃらだった。

何で、あんな格好をしていたんだろう?
私に顔を見られたくないから?

それな、私が閉じ込められてる部屋も変だ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/24(火) 00:14:13.57 ID:pOpuSj0DO<> 何だか、見た事のない機械が沢山ある。

私が喉が渇いたと思う度に、自動で飲み物を出してくれる機械。

大きな電子レンジのような機械もある。
この機械はどうやら、ワープ装置のようで、さっき私の携帯電話を折った人が使っていた。

不思議な機械がいっぱいあって、とても面白い場所だとは思うのだけど、今の私の状況からして楽しんだらいけない事は分かるんだけど・・・面白い物は面白い。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/24(火) 00:23:46.85 ID:pOpuSj0DO<> でも、この部屋って窓が無いのよね。

折られる前の携帯電話で時間を確認したから朝だと言う事は分かる。

それから、この部屋にいると耳が痛くなる事が多々ある。今も痛い。

電波も悪いみたいで、携帯電話は圏外。
助けを呼ぶ事も出来なかった。

運良く、唯ちゃんからの電話は出れたみたいだから良かったけれど。

あの時は圏外じゃなかったし耳も痛くなかった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/24(火) 00:24:36.74 ID:pOpuSj0DO<> 今日はここまでにします <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/25(水) 07:50:44.10 ID:cRpBxVZDO<> ・・・色々考えても仕方がない。

早くここから出ないと、私は電子レンジみたいなワープ装置の元へと近づき扉を開こうとした。

だが、開かない。

紬「はぁ・・・」

他に脱出が出来そうな所はあるかしら?

部屋中をくまなく探して見るが、無い。

何も抵抗せず、助けを待った方がいいのだろうか?


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/26(木) 02:11:50.56 ID:+ni6lI5DO<> 【田井中律】

朝のHRが終わり、唯と和が深刻そうな顔で近付いて来た。

澪「二人共、どうしたんだ?」

隣にいる澪が二人に話掛ける。

唯「澪ちゃんりっちゃんあのね・・・ムギちゃんの事なんだけどね」

律「ムギがどうかしたのか?」

和「朝から行方不明らしいの」

律「はぁ?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 21:44:48.45 ID:8cPYXIlDO<> 澪「冗談だよな?ムギが行方不明って・・・私、昨日電話で話したぞ」

和「正確にはまだ行方不明って決まった訳じゃないの・・・ただその可能性が大きいってだけで」

唯「ムギちゃん朝からお家にいないみたいなんだ。さわちゃんとムギちゃんの家の人が警察に通報したからすぐに見付かると思うけど・・・」

私は机のフックに掛けてある鞄を手に取った。

律「探しに行く」

和「探しに行くって今から?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 21:50:56.22 ID:8cPYXIlDO<> 律「もしかしたら、車に轢かれてるから来れないかもしれないだろ?」

和「でも、授業が始まっちゃうわよ・・・」

澪「ムギが危ない目に会ってるかもしれないんだ。授業とか受けてる場合じゃないよ」

いつの間にか、澪も鞄を持っていた。

唯「澪ちゃんもムギちゃんを探しに行くの?」

澪「うん、心配だし・・・な」

唯「じ、じゃあ私も行く!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 22:06:41.35 ID:8cPYXIlDO<> 和「はぁ・・・さわ子先生には私から言っておくから三人共行ってらっしゃい」

唯「うん!和ちゃんありがとう!」

和「あと、梓ちゃんにもムギの事とアナタ達の事伝えておくわ」

律「あぁ頼んだ!」

唯「よーし!探しに行くぞー!」

澪「うん!早く行こう」

私には分かる。
澪と唯、二人は明るく振る舞っているけど、内心は泣きそうになるぐらいムギの事を心配している。
私も同じだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 22:11:44.04 ID:8cPYXIlDO<> 【中野梓】

午前中の授業が終わり、昼休み。

チョココロネをかじりながらポケットから携帯電話を取り出す。

純「行儀悪いよ?」

食べ物を口に含みながら純はそう言った。

梓「純だって・・・あ、それより知ってる?新宿で沢山UFOが飛んでいたみたいなんだよ」

私は携帯電話を操作し、UFOが写ってる写真を純に見せた。

純「ふーん凄い凄い」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 22:18:25.44 ID:8cPYXIlDO<> 梓「あんまり興味ない?」

純「うん。私は梓が持ってるUFOに興味ある」

純は私が持っているチョココロネをジッと見詰める。

純「ちょっとちょうだい!」

梓「純のちょっとはちょっとじゃないからいや!」

純「いーじゃーん」

梓「もう!本当にちょっとだけだよ!?」

純「わかってるって」

はぁ、憂がいればUFOの話を聞いてくれるのになぁ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 22:28:40.93 ID:8cPYXIlDO<> 梓「純は本当にUFOとか興味ないの?」

純「梓が持ってるUFOに・・・」

梓「それもういいから!」

純「梓ってUFOマニアだったっけ?」

梓「そういうのじゃないけど、今世界中で色々と話題になってるんだよ!」

純「UFOが?」

梓「うん!世界中のあちこちで新宿みたいにUFOが目撃されてるんだって!」

純「へー。胡散臭いね」

梓「胡散臭くないよ!行方不明者だっていっぱい出てるらしいんだから!」

純「梓、オカ研行けば?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/27(金) 22:35:32.62 ID:8cPYXIlDO<> 梓「もう、純さらわれちゃうよ?」

純「チョココロネにさらわれたい!」

梓「まだ言ってる・・・」

純「あれ?ねぇ梓?」

梓「なに?チョココロネはあげないよ」

純「違う違う。ほらあのメガネ掛けた人。唯先輩の友達じゃない?」

教室の入り口の方を見てみると、真鍋先輩が私を見ている。

梓「何か用事があるのかな?ちょっと行ってくる!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/29(日) 00:59:14.20 ID:Uyf0YKxDO<> 【秋山澪】

私達、学校を出てムギが何時も通っている駅へとたどり着いた。

唯「ムギちゃんいないね・・・」

唯ははぁと息を漏らして私を見る。

唯「ムギちゃん大丈夫かな?」

澪「きっと大丈夫さ」

きっと大丈夫。
唯にも自分にもそう言い聞かせた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/29(日) 01:07:01.83 ID:Uyf0YKxDO<> 唯「そうだといいね・・・」

唯の表情が段々と暗くなっていく。

私も泣き出したい気分だった。

ムギは今何処に居て何をしているのか?

ムギは今何処に連れ去られて、何をされているのか?

悪い事ばかりが私の頭に浮かんぶ。

それを塗り替えるようとムギとの楽しかった思い出を思い出さそうとするけど、なんだかムギが死んじゃったみたいで悲しくなる。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)<>sage<>2011/05/31(火) 01:31:27.59 ID:/qtVcB+Wo<> 難解でシュールな感じだな <>