VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:16:59.94 ID:nKvvLiTd0<>1

まどかは────。

いま不安そうに二人の魔法少女を見ていた。
そして自分の無力さをかみ締めていた。


つい先日、魔女に殺されそうになったまどかを、すんでのところで救ったのは、
クラスメートの親友のさやかだった。

ついキュゥべえと契約して魔法少女になったばかりのさやかは───その初めての魔女狩り、見滝原の街の
路地裏で出くわした使い魔を倒そうとした最中、現れた謎の魔法少女──赤髪の佐倉杏子と言い争いになっていた。


いや、言い争いならまだいい。
今にも喧嘩まではじめそうな勢いだ。


「魔女に襲われる人たちを、あんた、見殺しにするっていうの!?」


そこから始まった二人の固執は止まらず、考え方の異なる二人の魔法少女は、ついにまどかが恐れていた事態に
突入してしまい、剣と槍が交わり二人の魔法少女は喧嘩を始めてしまった。


そしてまどかはそれを端から見守っていることしかできない。
生身の少女が、槍と剣で戦う殺し合いに介入できるはずもないけれど、それでもまどかは自分の無力さを
かみ締めずにはいられなかった。


まどか達二人の前にいきなり現れた赤髪の魔法少女──佐倉杏子──は、つい昨日契約したばかりのさやかとは違い、
かなりのベテランの魔法少女で経験も段違いのようだ。

はじまった喧嘩はほとんど一方的で、さやかは戦うたびに痛めつけられていく。


それでもさやかは戦いをやめない。彼女自身が譲らない。そしてますます深みにはまるように、
もっと傷を増やしていく。

何度闘っても槍に打ち負けてしまう。
<>杏子「殴ってもわからねぇバカとなりゃ…もうアレするしかないよね!」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:18:07.53 ID:nKvvLiTd0<> そしてまどかは───本当に最悪の事態にコトが運ぼうとしていることを悟った───。



「言って聞かせてもわからねぇ」

杏子が多節槍を繋ぐ鎖を自在に操りながら、悪意ぽく歯を見せて笑うと言った。「殴ってもわからねぇバカとなりゃ…」


急にその多節槍を元の槍の形に戻すと。攻撃態勢を解いてその場に突っ立った。


そして言った。「もうアレするしかないよね!」何か小さなモノを摘むような手の形を見せて。


アレするしかない──。と、さやかに告げた。


それを聞いたさやかの表情が、一気に凍りつく。

「な……アレって……まさか…アレをするというのか!?」

杏子の笑みは不敵なものだった。「ああそうさ……アレさ。アレ。場所を変えようか。ついてきな」



これが、後に伝説として語り継がれる───。
魔法少女たちの一晩かけて闘われた勝負、その始まり───?
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:19:34.20 ID:nKvvLiTd0<> 1.1


 魔法少女   まどか☆マギカ
 puella magi
 MADOKA
 MAGIKA

 SS:杏子「殴ってもわからねぇバカとなりゃ…もうアレするしかないよね!」


 隠されし魔法少女の裏勝負! 〜20年間無敗の中学生〜 

 Chapter.1〜20
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:24:10.28 ID:nKvvLiTd0<> 2

アレという、二人の間に何かの了解があり、杏子についていくように移動を始めたさやかを
慌ててまどかは呼び止めた。


「さ、さやかちゃん…!?どこにいくの…!?」まどかの不安に震えた声がさやかを呼ぶ。


振り向いたさやかは、まるで死人のよう顔をしていた。


「まどか…ついて来ちゃダメ。この先は魔法少女じゃないアナタには危険すぎる。
私はコイツに、アレに呼ばれてしまったんだ」


そう話すさやかは、まるで自分の死の運命を悟ったかのように暗い。


「さやかちゃん…アレってなに!?」凍った表情のまどかが必死に聞き返す。「なんなの、アレって…!?」



すると。

「はぁ〜?」

と、先をいく杏子からあきれたようなため息が漏れた。

「なんだそいつ、アレもしらねーのかよ。アレも。私たち魔法少女の常識だろ?アレはよ?トーシロかっつうの」

「おい、おまえ!」

するとさやかがすぐに杏子に噛み付いた。

「まどかは関係ない!まどかをアレに巻き込もうなんて考えたら……タダじゃおかないぞ!」


「だから…アレってなに!?」まどかも負けずに叫ぶ。「私もいく!いかせて!」


「だめ!!まどか!!」さやかが怒鳴る。「それにあんたが来たところで、アレになっては
完全にあんたの知らない世界なんだ…」

青髪の魔法少女は、最後は悲しそうに呟く。「知らないほうがいい世界なんだよ…あんたにとっては」


「そんな…」まどかの悲しげな声が漏れる。

でも、すぐにまどかは、親友への強い想いを、心に取り返す。

「確かに私、魔法少女じゃないし…知らないこともたくさんあるけど……でも、さやかちゃんのそばにいたい。
いさせて。それだけでいいの。さやかちゃんを一人にしたくない。一人で危険なところにいてほしくない…」

「まどか…」そうまで言われるとさやかの心も少し揺らぐ。


白い獣──キュゥべえがまどかの肩に昇ってその様子を無言で見守る。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:24:49.71 ID:nKvvLiTd0<> 「あっはは。おめでたいねえ」杏子が槍を床に突き立てて喋る。「お涙頂戴ちゃんか。アンタ。超うぜえ」


それかせフッと不適に笑って言う。

「ま。いーじゃねーか。なぁ?そんだけ興味があるんなら、見させてやろうじゃねーか?別に魔法少女でなくたって、
やれることはやれるだろ?」


そして長いポニーテールの赤髪をなびかせつつ背を翻して言う。


「いいよ。おいでよ。そこのおめでたいピンクのあんたも私達についてきな!もしあんたが本当のトーシロで
右も左もわからねえってんなら、アタシが特別に手取り足取り、全部教えてやるからさ…」

そう話す杏子の語調からはもう悪意しか感じられない。
今にしてみれば、この時点から魔法少女たちの綿密な計画は、はじまっていたのだ。


「うん」

それを知りもせず、まどかは頷き、強い決意を瞳に杏子に続いて足を進めた。
そのまどかの肩で、キュゥべえが表情の無い赤い目でじっと様子を追っていた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:27:25.61 ID:nKvvLiTd0<> 3

「ふー。ついた。ここだ」

と、杏子は言った。「はいんな!遠慮ならいらねーぜ」


杏子とさやかが衝突したあの路地裏から移動して30分ほど。杏子に連れられて、到着したそこは。


とあるマンションの一室。

そのドアに、表札の名前がないところを見れば、空き部屋なのが分かる。


「ま、空き部屋だから、」杏子は言った。「電気、水、他もろもろは使えないが…私が棲家にして
もらってる部屋だよ。準備ならもうできてるからそこんとこ心配はないよ。すぐにアレを始められるぜ」


「え、あんた…」そこでさやかが聞く。「空き部屋に暮らしてるってこと…?」


「ああそうだよ」ちょっとだけ杏子の口調が荒くなった気がした。「それがどうかしたか?」

「家族はどうしたの?」さやかは聞いた。それがよくなかったらしい。

「家族なんか、いねーよそんなもん!」

と、怒ったように大声で杏子は怒鳴った。悔しそうにマンションのドアを拳で叩く。「文句あんのか?」


「い、いや…」さやかは言葉を詰まらせるだけだった。自分と同じくらいの歳の少女なのに、
家族がいなくて、住むところも定まってないなんて。それを思うと、さっきまで喧嘩していた時のこの赤髪の
少女への憎悪が急に萎むように冷えていく。罪悪感?なんとなくそんな気持ちにさえなってくる。


まどかも同じ気持ちなのか、困惑と申し訳なさの混じったような顔をして杏子を見ている。


そしてそんな視線、空気みたいなものが、余計杏子を怒らせたらしい。

「おい…」視線には殺意がこもっている。「まさかとは思うがてめえ、私と戦う気なくしたとか、
ここまで来といてんなこと抜かすつもりじゃねーだろうな。だとしたら殺すぞ」


「い…いや…そんなことは…ないって!」


そしてさやかは初心を思い出した。そうだ。コイツがどんな状況で生きているにせよ、
自分の私利私欲のために使い魔をわざと逃がして、人々を見殺しにするような人間なんだ。

許してはおけない。


「フン…ならいいんだよ」視線から殺意がおさまった。「だがよ…はじまったら手加減はしねーぜ。
そこんとこ覚えときな」


そしてついにアレの戦場───杏子の棲家のドアが開いた。

さやかとまどかもそれに続いて、空き部屋にあがった。


ごくりとさやかの唾のむ音だけが、その時聞こえた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:30:31.51 ID:nKvvLiTd0<> 4

マンションの一室は、確かに杏子の言ったとおり、明かりはついていなかった。
とはいえ、まど日の落ちていない夕日の光が差し込み、部屋の中はまだ赤色に明るい。


その部屋に、予想もしなかった人物が正座してそこに佇んでいた。


「よー、マミ!」と杏子は、高らかな声でその人物に語りかけた。「待たせたな。むかつくヤツら連れてきてやったよ」


「マ…マミさん!?」

さやかとまどかの驚く声が重なった。

無理もない。今日であったばかりの、敵対する魔法少女の棲家に同じ中学の先輩の魔法少女がいたのだから。


「あら…美樹さん!それに鹿目さんじゃない!」と、マミも少し驚いたように二人の名を呼んで迎えた。

そして指を絡めた両手を口元に添えていたずらっぽく小さく微笑む。「なに…あなた達も今日やりにきたのね?アレを」


マミさんの口からも出る、アレという単語。


今日のマミさん、なんか悪役の人みたいだよぉ…。と、まどかは内心少し怯えながら思った。
気づいたらさやかの背中に隠れるようにしている自分がいた。


「フフ。今日はなかなか面白い展開になりそうね。」

と、マミは嬉しそうにいった。かわいい後輩二人の登場に、はりきっているようだ。
だがその瞳には何か企んでいるような、どこか怪しさも感じられる。


というか。あれ?マミさん、その座っている卓…。
初めて変だなとまどかが思ったのは、その時だった。


「佐倉さん?今日こそ勝たせてもらうわよ」と、マミは言った。


「はん。臨むところだ。昨日は大差だったったからなあ。今晩こそちょっとは楽しませてくれねーと。
退屈すぎてもなんだしさー。」


そう杏子はいい、マミと対面する卓に座る。
座ったまま振り向いて、後ろの入り口で固まってる二人に声をかける。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:32:55.08 ID:nKvvLiTd0<> 「おい!なに突っ立ってんだっつーの!はやくこいよ!はじめるぞ!」


「くっ…」誘われたさやかが口で歯軋りの音を鳴らし、そして、一歩進み出る。
慌ててまどかもそのすぐ後ろについていく。


「さ、いっちょ派手にいこうじゃない?」


杏子が言った。ポッキーの一本を口元に加え、皆が揃ったところで、
卓の牌をジャラジャラ混ぜ始める。


「持ち点は3万からはじめるか?喰いタンはアリだ。でも赤ドラなんかに用はねーからな。
それでいいな?」


部屋に置かれた卓の空席に座り、さやかは肯定の意を示すうなづきをした。「うん。いいよそのルールで」



「フフ。さやかさんはどんな腕を見せてくれるのかしら。楽しみね。」

と、マミも楽しそうに牌をジャラジャラ洗牌しだした。

「魔女退治体験コースを一緒にしても、こっちは初めてだから。でもごめんなさいね。
先輩としてこっちでもカッコ悪いところは見せないつもりだから。そのつもりでね?美樹さん」

「マミさん、私も今日は遠慮しませんよ。」

さやかも敬語で答える。「マミさんとの手合わせは初めてですけど、今の私は負けられませんから!」

「ふふ。この意気ね」マミは満足そうにいい、牌を卓の縁に手繰り集めていく。


その光景をみながら、まどかはただ、呆然としていた。

(なに……これ…… みんな……何してるの……)


もちろんまどかはその場の魔法少女たちが一体何を始めているのか全く知らないわけでもない。
それは世界的に有名なゲームで、世界的に愛されてるゲームで、でも……それでもまどかの混乱は止まらない。


「で?お前はどーすんだ?」杏子が今度はまどかに声をかけた。


まどかはすっかり棒のように立ち尽くしてただ三人の姿を見下ろしていた。
意思を失った人形みたいに動かない。

「なんだ?オメーやっぱトーシロかぁ?」

と、杏子はニッと笑って言った。

「こいつの実物を見るのも初めてなんだろ?フン。家族にも喰うモンにも恵まれてる中学生の女の子がコイツを
するわけねーもんな。けどな、あたしら魔法少女にはコイツが必要なんだよ」


「そうよ。鹿目さん。今まで隠しててごめんなさいね」

と、マミも少し申し訳なさそうにして語調を少し落として言った。

「でも、鹿目さんにはまだ早すぎると思って。こっちの体験コースは紹介しないことにしてたの」


「そんな…みんな……どうして……。」

と、まどかは悲しそうに目を落とし、悔しさに内股になると言った。「魔法少女ってこんなこと…ずっと…してたの」



魔法少女の宿命の対決に、いままどかは直面しようとしていた────!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:34:26.54 ID:nKvvLiTd0<> 4.1

...............................................................................
...............................................................................


さやかちゃんは、魔女を倒すために、魔法少女になったんだよね…?
麻雀するためじゃない。

やり方は違っても、魔女を倒したいという気持ちは一緒でしょ…?
なのにどうして味方同士でマージャンしなくちゃいけないの…?


 次回投稿分予告:「こんなの絶対おかしいよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/17(火) 20:36:39.22 ID:nKvvLiTd0<> 頭の中でずっと構想してたけど封印していたSSがついにその封印を解いてしまった。

終わりまで書き溜めてますので近いうちに投稿できるかも <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2011/05/17(火) 20:38:28.65 ID:IZOI4ViAO<> わけがわからないよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/17(火) 20:53:16.11 ID:rO9Vsr6SO<> 面白いな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)<>sage<>2011/05/17(火) 20:56:39.08 ID:1RfghhBAO<> ちょっと期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/17(火) 20:58:54.61 ID:5uXNmDsAO<> あんこちゃんSSか……
支援せざるを得ないな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/17(火) 22:02:52.85 ID:4iaq/+7d0<> 麻雀かなぁ…って思ってたらやっぱり麻雀だった
やっぱ魔法少女だから、ムダヅモ式のノリ麻雀なのか
それとも、咲式の能力麻雀なのか、それともリアル系のガチ麻雀なのか

続きに期待するぜ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/17(火) 22:56:33.31 ID:iwgVSfla0<> 三透牌で点棒支払う代わりにソウルジェムが濁るとか… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<>sage<>2011/05/17(火) 22:59:27.83 ID:Y0NDyx+Ao<> 美少女4人で卓囲んでるなら1枚ナンボの脱衣だろjk・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/05/18(水) 00:08:57.36 ID:VXji3vVH0<> 乙 中学生なのに20年間無敗ってどういう事なの <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/18(水) 01:04:30.97 ID:mPsnRCxJP<> マミさん生きててぼっちじゃない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2011/05/18(水) 07:09:54.41 ID:qVNMOPego<> 麻雀の役が全然覚えらんない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/18(水) 08:10:32.47 ID:b7NJN2nDO<> くっそおおおおっ!
エロいことだと思ったのにいぃぃ!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/18(水) 09:35:02.05 ID:vg/kCJjDO<> >>21
おまえは俺か <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)<>sage<>2011/05/18(水) 14:01:57.00 ID:6IhfqdEAO<> おそらく9割はそう思ってこのスレを開いただろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<>sage<>2011/05/18(水) 20:58:29.60 ID:xJqEUJalo<> >>21 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/05/19(木) 12:19:48.89 ID:bnkZ+TAAO<> イヤ待てまだ脱衣という可能性も… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/19(木) 23:49:50.11 ID:f2NZ1DZW0<> test QB顔文字
/人◕ ‿‿ ◕人\ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:29:56.90 ID:Gg42MZFQ0<> 5

アレとは。
路地裏で杏子が、さやかに持ちかけたそのアレとは。


どうやらはマージャンらしいことを、混乱の中でまどかはどうにか理解した。

でも、どうして。


さやかちゃん、それにマミさんも、赤い髪の子も、どうしてマージャンなんてするの?
どうしてそんなことしなくちゃいけないの?




でも、現にいま魔法少女の三人は。


部屋に置かれた卓を囲い、”東”とか”南”とか”發”とか”中”とか書かれた牌をジャラジャラと混ぜ合わせ、
自分のヤマを積み始めている。

これがマージャンでなくてなんだというのか。


でも、でも。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:33:17.80 ID:Gg42MZFQ0<> 「こんなの絶対おかしいよ!」まどかは叫び、その声は部屋じゅうに響き渡った。



その声にびっくりしたのか、三人の魔法少女がいっせいに驚いてまどかを見上げる。

「まどか?」さやかの不思議そうな顔や。「鹿目さん?」マミの心配そうな顔が。
まどかを見つめる。


「そんなこっちがおかしいみたいな目をして見ないでよ!」

と、まどかは声を張り上げた。「みんなおかしいよ!どうして魔法少女同士でマージャンしなくちゃいけないの?」



「しちゃいけねーってのかよ!」と杏子が卓で反論する。

「だって、だってそんなの私が考える魔法少女じゃないもん!」

ぎゅっと目を閉じてまどかは叫ぶ。「正義のヒーローだもん!」


マージャンの卓を囲う魔法少女三人を、どうしてもまどかは認めたくないらしい。

「みんなはさ……魔女を倒すために、魔法少女になったんだよね…?マージャンするためじゃない…」



「んだよ。別にいーじゃんかよマージャンしたって」

ポッキーを咥えたまま、さらっと杏子が言う。
卓の牌をいじりだす。さっさとマージャン始めたくてうずうずしているらしい。「はやくはじめよーぜ」


「やだやだやだ!こんなのってやだ!」

まどかは何度も顔を横に振り、あくまでも否定し続けようとした。よほどショックなのかまどかの
マシンガントークが繰り出される。

「私、魔法少女に夢持ってるんだもん!みんなの役に立てる、そんなかっこいい存在だって思ってたんだもん!
マミさんと一緒に悪い魔女退治に体験させてもらって、私ずっと魔法少女になって、みんなの役に立てたら、
それはとっても嬉しいなって、ウェヒヒ、そう思ってたんだもん!なのにマミさんまで!私の夢はどうなるの?
ひどいよ。こんなの、あんまりだよ!こんなのってないよ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:34:39.15 ID:Gg42MZFQ0<> 「ピーチクパーチク本当にうるさいヤツだねえ」

何と言われようと杏子はマージャンする気らしく、手繰り寄せた牌に手を滑らせ綺麗に揃えると
ヤマを二段に積む。

そして二つのサイコロを手に取るとポイと卓の真ん中に投げる。
コロンとサイコロが卓上を回る。

「はい親決め」

「ん。アタシの親ね」さやかがサイコロを受け取る。「んじゃまあ、はじめようか?」

麻雀卓を囲う、三人の魔法少女。準備はバッチリだ。




「キュゥべも何かいってよぉ!私こんなのみたくないよぉ…」まどかは今にも鳴きそうな声で言う。

「ボクにはどうしようもない…」

キュゥべえは答えた。

「でも、どうしても力ずくで止めたいっていうのなら、方法がない訳でもないよ」

「え…」まどかの瞳が見開く。

「あの戦いに割り込むには、同じ魔法少女じゃなきゃダメだ」

「おいテキトーな嘘こいてんじゃねーよ淫獣」(杏子の横からの声)

「でもキミにならその資格がある。本当にそれを望むならね。」

キュゥべえに催促され、まどかの脳裏にある考えが浮かぶ。

「そうだ…!私が契約すれば…!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:35:48.05 ID:Gg42MZFQ0<> 「私っ……!」まどかはもう願いを告げて契約するも同然だった。

しかしそのとき。
まさにギリギリのタイミングで。

新たな魔法少女がそこに姿を現した。「それには及ばないわ」

「え…?」

どこからともなく声がきこえ、まどかが驚いて見渡すと、いつの間にか見滝原中学に最近転校してきた
クラスメート────暁美ほむらが。

黒髪をなびかせてそこにいた。


そしてほむらは、その紫色をした瞳で卓を囲う魔法少女たちを見下ろすと、言った。


「こいつらを仕留めるのは………私!」


魔法少女のマージャン対決の場に現れた、新たなメンツがそこに一人。
加わった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:41:33.85 ID:Gg42MZFQ0<> 6

「誰だテメェ!?」

最初に驚いた杏子が声をあげた。「いつの間にここに…!?」

「私は冷静な人の味方で 無駄な争いをするバカの敵」

ほむらは答えた。
持ち前のクールさで静かに卓に座ると、当たり前のようにメンツに加わって、ジャラジャラ牌を手繰り寄せては
ヤマを積み始める。

「さ、はじめましょう」


ほむらちゃん。そのマージャンこそ無駄な争いなんじゃないの…?
まどかはその言葉が喉まで出かけて止めた。


「ふん…そうか……アンタが噂のイレギュラーってやつか」

ふーん…と杏子が鼻を鳴らして言う。「んまあマージャンやりたいってんならいいよ。相手してやろーじゃん」

台詞ではそう口にしながら、しかし杏子は心では違うことを思っていた。

(へっ…やっぱりやってきたか。暁美ほむら。今日はコテンパンにしてやるぜ?)



「暁美さん」

今度は巴マミが謎の転校生に、刺々しい口調で呼びかける。ほむらの登場を快く思っていないようだ。

「言ったはずよね?二度と会いたくないって」
マミは冷たく言った。「話し合いだけでコトが済むりは、最後だからってね」


「なにバカ言ってるの?あなたは」

と、ほむらは余裕ぶった顔で話し、切り返した。「だから今こうしてるんでしょ」ヤマの二段目が積まれる。

「なっ…!?」鮮やかに返され、マミの調子が動揺に乱れた。

そしてそれを後輩二人の前で恥としたのか、すぐにいつもの平静さに戻ろうとする。

「ふ…ふぅん。」余裕そうに鼻を鳴らすも、眉がピクピク痙攣している。「覚悟アリってことね?暁美さん。
もう手加減しないんだから…」



こんなの絶対おかしいよ。そう心に思いながら鹿目まどかが見守る中で。
魔法少女四人によるマージャン勝負がはじまった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:42:59.74 ID:Gg42MZFQ0<> 7

── 東一局 ──


       南:佐倉杏子

西:巴マミ          東:美樹さやか

       北:暁美ほむら


〜魔法少女たちのマージャンルール〜

・持ち点は三万点。
・喰いタンあり。
・赤ドラはない(杏子が嫌いらしい。赤なのに)
・西入、北入あり。(点棒状況によってはこの限りではない)
・ダブロンなし、頭ハネルール。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:45:38.42 ID:Gg42MZFQ0<> 〜ぼくの名前はキュゥべえ!魔法少女のマージャン解説〜

まどか「ねぇキュゥべえ、さやかちゃんたちのしようとしてるマージャンって何なの?教えてよ!」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「マージャンは、世界中の魔法少女に愛されてるゲームだよ。美樹さやかたちも
         例外じゃなかったみたいだね」

まどか「そんなの絶対おかしいよ!そんなことしてないで魔女を狩ってよ!」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「マージャンを知らないキミのためにも、かるーく説明をしてあげよう。マージャンとは
         14枚の牌を使って、三つずつ揃えてたのを四つ、二つずつ揃えるのを一つ作るんだ」

まどか「ウェヒ…そうなんだ…誰が一番先にその形を作れるかという勝負なんだね」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「そうだよまどか。三つずつ揃えるっていったけど、それは同じのが三つでもいいし、
         3・4・5・とか2・3・4のように、順番が三つ並ぶという作り方でもいい。
         そっちの方が効率でいえば上だ。例えば、」


 [手牌]

 一一一伍伍伍EEE東東東北北
 萬萬萬萬萬萬

/人◕ ‿‿ ◕人\<「これが前者の、同じのを三つ揃えたのが四つ、同じのを二つ揃えたのを一つ作ってあがった
         パターンだね。ちなみに、三つ揃えたのを面子、二つ揃えたのを雀頭というよ。」

 [手牌]

 二二四伍六CDE456西西西
 萬萬萬萬萬   ソソソ

/人◕ ‿‿ ◕人\<「また、これも面子が四つ、雀頭が一つのあがり形だ。同じ牌ではなく4・5・6の順に
         揃えた面子を順子といい、西西西のように同じ牌三つの面子を暗刻と呼ぶんだ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:47:34.13 ID:Gg42MZFQ0<> まどか「用語が多くて大変だけど、ルール自体は単純なんだね」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「そうだね。最も、全てのあがり形が四面子と一雀頭の形とは限らないし、役の形や
           ポン・チーの鳴きも含めると、確かに覚えることは多い。でもまどか、キミなら
           すぐに覚えられるだろうね」

まどか「私は別にマージャンなんて…」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「そうかい?まあ、キミの友人美樹さやかが、ベテランの佐倉杏子や巴マミを前にして、
           どこまでやれるのか見届けようじゃないか。それに暁美ほむらがメンツに加わったのも
           興味深い。あのイレギュラーがどんな麻雀を打つのか。ボクはそれにとても興味がある」

まどか「訳わかんないよ、まったくもう…」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:50:21.84 ID:Gg42MZFQ0<> そんなことしてないで魔女を狩ってほしい。そんなまどかの願いもむなしく。
魔法少女たちの闘牌、開始!


「さーてと!」

親の美樹さやかが、サイコロ二つを両手に握ると、腕を振った。

「これからはこの親・美樹さやかが、バンバンあがりまくっちゃいますからねー!」

「はん、ソッコーで蹴ってやるよ」すぐに杏子が言い返す。

「やってみなさいよ」さやかはサイコロを卓におく。「出目は…9だな」



さやかは自ヤマの王牌から、ドラ表示牌を指でめくる。

ドラ表示牌:[七萬]


ドラが決まると、魔法少女の四人は自分の配牌を四枚ずつヤマから取り出していく。
最後にさやかが二枚の牌を取り、他の三人が一枚ずつ牌を取り終えると、四人の配牌が終わった。

さやかが親なので、配牌時に取る牌の数は他のメンツより一枚だけ多い。


それぞれ四人が、自分の配牌を見つめそれぞれの表情をみせる。
配牌の良し悪しが目に見て分かりやすい杏子や、逆に表情に起伏が無くて配牌の様子が分かりずらい
暁美ほむらまで、それはまちまちだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:53:08.61 ID:Gg42MZFQ0<> [東:美樹さやか配牌]

 一三伍九ADGG78東北白發
 萬萬萬萬     ソソ



(うーん…なんかパッとしない手だな。ま、最初だし、様子見ながらタンピンでも目指そうかな)

そう心で思いながら、さやか打[北]。



[北]の牌が卓上に置かれると、次は杏子のツモ番。


「いよーし!」

自分の番がくると、あぐらかいたように卓に座っている杏子がはりきった声を出した。

「今日もぶっちぎるぜ!」

そして手を伸ばし、ヤマから牌をツモる。



 [南:佐倉杏子 手牌]

 四四伍伍六@H367南西西 六
 萬萬萬萬萬  ソソソ     萬


(へっ…悪くないな。)

絶好のツモ、[六萬]を横向きに手牌の上にコトっと置くと、それを滑らせるように萬子の列まで動かして
その間にスッと入れる。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 22:55:21.96 ID:Gg42MZFQ0<> そして杏子、打[H筒]。

(とっととピンズ切り捨ててソーズ伸ばしてリーチかけたいとこだな)



その様子を横目で見やりながら、美樹さやかの先輩こと巴マミのツモ番。

(ふふ……嬉しそうな顔しちゃってまあ)

と、自分と同じだけくらいの魔法少女のキャリアを積んだ杏子にむけて、心でそう呟く。

(そんなんじゃ手牌の調子がまる分かりよ?ま、そういうところが佐倉さんの可愛いところでもあるけど)

そして自分の手牌を、マミは見つめ直す。


 [西:巴マミ 手牌]

 一二G@東3FC發7ADF E
 萬萬     ソ    ソ


まだマミは理牌を終えていなかった。
しかし、見た感じピンズに染まりそうな手である。

(さて……今日という今日はゼッタイに負けないんだから…)

順番がまだバラバラの手牌を整理する。

(さあいくわよ……円環の理牌!)


 [西:巴マミ 手牌]

 一二@ACDEFFG37東發
 萬萬           ソソ


カチャカチャと手牌を整理し、理牌が終わるとピンズに恵まれたマミの手牌の姿があらわになる。

(でも東一局、その初番、いきなり重い手作りするのは少し考え物ね…)

マミ、打[ニ萬]。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:01:02.33 ID:Gg42MZFQ0<> 続いて暁美ほむらの手番!

自分の番が巡ってくると、ほむらは澄ました顔をしてヤマから牌を一枚ツモると、手牌の上に横向きにおく。


 [北:暁美ほむら 配牌]

 八BBB889南白白發中 D
 萬

いつもクールな、冷めた雰囲気のほむらだったがが、今はそれに加えて少し不機嫌そうだ。
小さく口を噤んでいる。

(配牌はあまりよくない……でも、まどかも見ている。負けられない…)


ほむらはツモ牌[D筒]を横向きのまま手牌の[B筒]の隣まで運ぶとスッと間に入れる。
指に字牌の[南]をつまみ、手牌から引き出して卓にすてる。打[南]。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:03:53.36 ID:Gg42MZFQ0<> 「♪〜♪〜」

二巡目になると、気分にのってきたらしい杏子が鼻歌を歌いだし、そして魔法少女の麻雀対決は続いていた。

「い〜つ〜かキミが〜♪ 手牌に灯す〜役の光が〜♪」

とか歌いながら、次は杏子打[@筒]。それにしてもノリノリである。

「滅び急ぐ〜♪暴牌の打牌を〜たしかにひとつ〜♪壊すだろう♪」



 [西:巴マミ 手牌]

 一@ACDEFFG37東發 3
 萬          ソソ   ソ

(ピンズは案外伸びない…?どの道、今はこれでいいわ)

欲しいところのBが他家に暗刻で持たれていることを考えるとマミの予感はあながち間違ってはいない。

この手牌から、マミは[一萬]を手に取り、打[一萬]。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:08:58.68 ID:Gg42MZFQ0<> ほむらは自分のツモ番がくると、相変わらず澄ましたような顔をしてツモ山へ手を伸ばしツモる。
配牌は悪い彼女だがそれを顔に出さない。


 [北:暁美ほむら 配牌]

 八BBBD889白白發中 白
        ソソソ

(重なった…白!)

ツモった[白]を手牌に引き入れると、ほむらは頭のヘアバンドに手をあてて一瞬考えたような素振りを
見せたあとで、[八萬]を卓に打つ。打[八萬]。



さて、親としてあがりにいきたい美樹さやかは。
三巡目でこの形…!


[東:美樹さやか配牌]

 一三伍ADGG789東白 二
 萬萬萬      ソソソ   萬


(ピンズはあんま伸びない気がするな)

カンチャン[ニ萬]をツモったさやか、[A筒]を選ぶと、卓に打牌する。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:13:08.11 ID:Gg42MZFQ0<> 杏子のツモ番がきたが、四巡目になったも、歌は続いていた。


「ツモに微笑むキミに〜♪会いたい♪」

歌いながヤマに手を伸ばして、ツモる。

「怯える〜手牌の中には〜♪」

ツモ牌を手牌の中に引き入れ、少し考えてから捨てる牌を一枚選ぶ。「危険牌の〜勇気〜♪」

「ゲンブツだけが〜頼る〜全て〜♪」

杏子、[中]を卓に打ち付ける。「[中]だよ!喰うかい?」役牌切る思い切りに思わず強打になる。


他の魔法少女たちは、特に暁美ほむらが───杏子の歌を迷惑がり、眉間にしわを寄せていた。

(うるさい……黙っててくれないかしら……) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<>sage<>2011/05/20(金) 23:15:44.75 ID:opTj1pSRo<> ザ・ワールドでほむほむ無双じゃんとか思ってたがさすがに魔法なしのガチ対局か <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:16:10.12 ID:Gg42MZFQ0<>  [北:暁美ほむら 配牌]

 BBBDE688白白白發中 三
        ソソソ      萬

(ツモもよくないし……)

ほむら、[三萬]ツモ切り。



そして六巡目。

巴マミの手番。
ツモ山にスッと手を伸ばし、牌をツモると、フッっとマミは不適に微笑んだ。

「フフ、どうやら私が一番のりみたいね?」

千点棒を指に挟み、手に取り出すと、卓にむかって投げる。「さあ決めさせてもらうわよ!リーチ!」

[發]が横向きに叩きつけられる。「一発で振り込んでくれていいのよ?」


「チっ!」先を越された杏子の舌打ちや。

さやかの悔しそうな表情、ほむらのぴくりと痙攣する眉。

マミの先行リーチへの魔法少女達の反応はさまざまだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:19:58.38 ID:Gg42MZFQ0<> 〜ぼくの名前はキュゥべえ!魔法少女のマージャン解説2〜

まどか「ねぇキュゥべえ。リーチってなに?あのビンゴとかで聞くあのリーチ?」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「意味的には近いね。キミがもしビンゴのリーチを知っているなら、マージャンのリーチの意味も
           もう分かったも同然だ。キミが思う通り四面子・一雀頭のあがり形になる一歩手前になった
           ってことさ。」

まどか「そうなんだ。でも別にわざわざ宣言しなくてもいいんじゃ…。」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「リーチには重大な意味があるんだ。一つはリーチをかけることであがりの点数が大きくなること
           だけど、たぶんマミが今回リーチをかけた理由には別の狙いがあるだろうね」

まどか「え?別の狙いって?」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「麻雀はね、自分がツモってあがる他に、相手の捨てた牌であがることもできるんだ。その特性を
           考えるに、リーチと宣言することは、相手にとっても脅しがきく。結果的に、リーチを
           受けた他家が恐怖に負けて自分の手を崩したりすることで、有利にあがりに向かうことができる」

まどか「じゃあ他のみんなが、マミさんのリーチにどれだけ立ち向えるかに、これからの勝負の流れが左右されるんだね」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「そこが焦点となるだろうね。無理に突っ込んでもマミに振り込んでしまうだろうし、
           ある意味麻雀の駆け引きの面白さはさはそこにあると言ってもいい。」

まどか「まるで自分も麻雀してるみたいな言い方だね。キュゥべえ。」

/人◕ ‿‿ ◕人\<「まさか。そんなの不可能に決まってるじゃないか。ボクの手を見てよ。牌を掴める手じゃないよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:21:17.40 ID:Gg42MZFQ0<> いったん休憩します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)<><>2011/05/20(金) 23:55:53.01 ID:DsdyMREyo<> ほ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/20(金) 23:56:17.93 ID:Gg42MZFQ0<> リーチを受けて次の手番、暁美ほむらは───。

巴マミの捨て牌に目を移す。マミが待っている牌は何か、捨て牌から予測するためだ。


 [巴マミ 捨て牌]

 二一1東G發
 萬萬ソ


マミへの振り込みを避けつつあがりに向かわなければ。
時間軸を繰り返すたびに互いの仲が険悪になっていくほむらとマミだったが、ほむらはだからこそ、
マミのリーチにあっさり降りてしまうのも癪だった。

その時のほむらの手牌がこの形だ。


 [北:暁美ほむら 配牌]

 BBBDE66788白白白 D
        ソソソソソ         


(一番危険なのは……ピンズ)

ほむらは心の中で推測した。(マンズ・ソーズは早いうちから切られている…でもリーチ直前の[G筒]、
この牌がくさい…この[G筒]をまたいでの[E筒]−[H筒]このスジが一番切りづらいところ…) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/21(土) 00:00:38.38 ID:UBr33vNs0<> (でもここは…)ほむら、手牌から牌を選択!


(ほむらちゃん……)自分の代わりに卓に入った、転校生の後姿をまどかが不安そうに見守る。


(ここはこれを切る…!)ほむら、手に牌を取り、卓に打つ!


タンッ────。


巴マミのリーチを受けての第一打[6ソ]!


ほむらの打牌の瞬間、卓を支配する緊張の沈黙!


が…

誰も動かず…!


「フフ…」マミが小さく笑みをこぼた。「大丈夫よ暁美さん。そこは通るから…フフ」

「転校生あんた、結構つっぱるね…」緊迫に胸を撫で下ろしているさやかが囁いた。

「当然よ」と、ほむらは静かに答えた。「巴マミのリーチくらいで、私は引き下がらない」

「言ってくれるわね、暁美さん…」

マミは余裕そうに、卓の前で紅茶を飲み始めている。「いつでも飛び込んでらっしゃい?待っているから。
あれだけ忠告したのにまた私の前に現れたその傲慢、必ず後悔させてあげる。このマージャンでね」


(うわぁ…マミさん麻雀卓の前で紅茶飲んでる……)

後ろで見ている、後輩のまどかの人望を、急激に失いつつあることに、この時マミは無自覚だった。
自分の台詞にただ彼女は酔っていたのだった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/21(土) 00:03:45.48 ID:UBr33vNs0<> (アタシの番か…)

続いて、さやか手番。(さて、どうしよう…)


ほむらがしたように、さやかもマミの捨て牌を見て危険牌を予測する。


[東:美樹さやか配牌]

 一ニ三伍六七七GG789東 H
 萬萬萬萬萬萬萬    ソソソ   



(うわ…一発つかまされた!?)

さやかは顔をしかめる。(いくらなんでも打てないな…これは……うう……仕方ないな……)

「はあ…」元気が抜けたように息を吐いて、勢いのない打牌で打[G筒]。


(フフ……美樹さんはオリね……)そんな後輩の様子を見やって、マミは心でほくそえむと紅茶を啜った。



次いで杏子の手番!

ツモ山に手を伸ばして牌をツモる。「チっ!アタシは絶対降りたりなんかしないからな」


 [南:佐倉杏子 手牌]

 四四伍伍六六23567西西 5
 萬萬萬萬萬萬ソソソソソ    ソ


杏子はツモった牌[5索]を[西]と小手返しで入れ替えると、[西]を手にとって打[西]。

「どうだ?通すだろ!」

バシっと[西]を卓に強打する。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/21(土) 00:07:27.70 ID:UBr33vNs0<> 「フフ…そうね。それも通るわね」

そして、マミのリーチから一巡が廻り、マミのツモ番がやってきた。「でも…」
スっと、山へ手を伸ばし、牌を手にツモる。


タン──ッと、その牌を卓の縁に表向きに叩きつける。───[8索]。


「ツモ・フィレーレ!」


マミは言い、手牌をバラっと倒した。「一発よ♪」



 [西:巴マミ 和了]

 @ABCDEFFF3367 8
             ソソソソ ソ   

立直
一発
ツモ

続いて裏ドラをめくり、倒した手牌の横にドラ表示牌二枚を並べて置く。

ドラ表示牌:[七萬][C筒]


「イチサン・ニーロクね」マミは満足そうに言った。「フフ、みんな悪いわね♪」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/21(土) 00:10:40.88 ID:UBr33vNs0<> (やっぱ[5索]─[8索]待ちか…)

杏子は心の中で呟き、自分の手牌を倒して崩した。(一発掴んでたな…)


 [南:佐倉杏子 手牌]

 四四伍伍六六235567西 
 萬萬萬萬萬萬ソソソソソソ   



(巴マミ…その手からの[G筒]打ち……案外テンパイ即リータイプなのね…)

ほむらも心の中で考えていた。そして彼女は自分の手牌を倒して崩した。


「ていうかツモ・フィナーレってなんだよ」

杏子が点棒1300を渡しながら、不満そうに言った。

「マミさんが魔女退治する時に決める、アレでしょ?」とさやかも言いながら手牌を崩して、点棒を卓に置く。

「マージャンでそんな台詞吐いてどうすんだよバカ!」

たまらず杏子が唸った。「ま、次はアタシの親だからいーけどさー。次はあがらせねぇぜマミ」

「くぅ〜〜!…アタシの親がぁ…」がっくり頭を垂れるさやか。

無言の無表情でもくもくとジャラジャラ洗牌するほむら。


後ろで見てるのも飽きて、部屋の飲み物とか漁りだすまどか。「喉かわいた〜」



それぞれの想いを交差させ、魔法少女のマージャン対決、第二局へ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/21(土) 00:14:29.11 ID:UBr33vNs0<> ひとまずここまでです
麻雀そんなに詳しくないので間違い記述などご勘弁ください>_> <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/21(土) 01:28:14.55 ID:9EphiVYIO<> 乙です

ほむほむが麻雀とかイカサマの匂いしかしないんだぜ…? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/21(土) 12:19:29.35 ID:TiU6hKZSO<> 乙っす

ツモフィナーレは反則だろwwwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/21(土) 13:32:35.56 ID:oX8yCZBDO<> 乙っちまどまど
マミさんには「行くわよ!円環の理牌っ!」とか叫びながら理牌して欲しいところ

確かにほむほむは時間停止で牌いじり放題だわなw <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:14:12.64 ID:EZ02Bj120<> 巴マミのツモ・フィナーレ(リーチ一発ツモ)で幕開けた魔法少女の麻雀対決は、二局目へ突入した。


── 東二局 ──


       南:巴マミ

西:暁美ほむら          東:佐倉杏子

       北:美樹さやか



「アタシの親だな!」ニッと笑い、杏子がサイコロを握ると、卓にサイコロをおく。出の目は1・4。


四枚ずつ配牌を手に取り、カチャカチャと手牌を理牌する。


(うおおおお……!)

理牌を終えた杏子は、興奮に口からポッキーを落としそうになった。

(これいい配牌じゃん…!4巡もあればテンパれるぞ…!)


「へへ…さあいくぜ!」一巡目の牌[西]を切る。


(フフ…全く佐倉さんったら嬉しそうにしちゃってまあ…)

それを横目で見やるのは巴マミ。

(いい手が入ったのね…ホントに分かりやすいんだから)

そしてマミは次に横目で反対側の相手を見やる。

(それに比べポーカーフェイスな暁美さん…彼女の手は読みづらいわ)


ほむらはただ自分の手牌を見下ろしている。
が、マミの視線に気づき不思議そうにマミを見返してきた。

(…?)

ほむらと目が合うと、マミは目をそらし、自分の手牌を見つめ直す。

(なんにせよ……私にきている流れを邪魔されたくはないわね) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:16:37.96 ID:EZ02Bj120<>   [南:巴マミ 配牌]

  DGG466688白南發發 2
      ソソソソソソ     ソ


(フフ…早速だけど、見せ場でもつくってみようかしら)

マミ、この手から[D筒]を手に取り、打[D筒]。
第一打目からの[D筒]!


「なっ!なっ!マミさんいきなりピンズのど真ん中なんて…どんだけ配牌いいんですか!?」

さやか、打役牌の[白]。

「くそぉ…このままじゃまたマミさんにツモ・フィナーレされてしまう…」

「さやかちゃんツモフィナーレいわなくていいよ…」後ろでまどかがぼそっと呟くのが聞こえた。


「はん!アタシの親までけられてたまるかよ。」

杏子も言い、そして打[D筒]。

「ちょ!あんたまで何さ!?二人してど真ん中打っちゃってホントなんなの!?」

さやかが愕然とてし声を漏らす。

「何きったっていいだろうがっ!文句たれんじゃねーよ!」

「そうね。佐倉杏子の言うとおり。」

対面のほむらも静かに言った。「美樹さやか、あなたはもっと静かにマージャンをするべきよ」

「なっ…!」

暁美ほむらにまで言われたのがよほど悔しかったのか、さやかは拳をぎゅっと握りしめて喚く。

「転校生まで〜〜!!かぁー!むかつく!」

「ていうかみんななんでマージャンしてるの…」まどかの問いかけには誰も答えなかった。

「そうね。美樹さん、人のマージャンに文句言ってばかりではツキも逃げていくわよ」

と、マミもいいながらツモっては牌を切る。次は[G筒]。

「もともと運のなさそうな、幸の薄い顔つきしてるけれどね」ほむらも付け加え、ツモっては牌を切る。

「あんたに言われたくないっ!転校生めっ!」

さやかが、ほむらに続いて牌をツモると、牌を手に握った瞬間、さやかの顔が青ざめた。「げ…」

「だー!もう!」切ったのは[白]。二枚目。

「あっははは!もったいねー!」杏子が高笑いする。「いわんこっちゃないとはこのことだ!」

「だぁまれぇぇ!」

叫んだあとで、さやかは落ち込んだように肩を落とす。「はぁ…いきなり役牌切るんじゃなかった…アタシってほんとバカ…」

「ていうか魔女とか使い魔探そうよ…」まどかの呼びかけには誰も答えない。

「まったくよトーシロ丸出しだよな」

杏子はいいながらツモる。横向きに置かれた牌が手牌の中にはいる。。有効牌を引き入れたようだ。
そして打[C筒]。

「ぷっはは!あなただってもったいないじゃん!なにそのピンズ!」

「うっせえな!いいんだよアタシはこれで!」

「あなたたち……結局うるさいわ」ほむらが呆れたように一人でつぶやき、ため息をついて牌を切った。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:19:16.88 ID:EZ02Bj120<> そして向かえる四順目。
杏子の予想したとおり、四順目でテンパイ!

「へへ……」笑い、千点棒を握り締める。「ほらきたぜ!リーチッ!」

ぱっと千点棒が卓に投げられる。杏子、打[6索]でリーチ!


「カン!」すかさずマミが目を開いて発声!手牌から三枚の[6索]を倒す。

そしてリンシャンツモをツモると、打[南]。



「おいおい?」

困惑したように杏子が言う。

「マミおまえ、親リーチ相手に明カンなんかして、いいのかよ?役なしになってアタシにドラサービスしちゃっても
知らないぞ」


杏子のリーチを受けて、ほむら、杏子の現物[C筒]を切る。


そして巡ってきたさやかの手番。


 [北:美樹さやか 手牌]

 三四四七九@BB678東東
 萬萬萬萬萬   ソソソ


(や…やば…どうしよ…何切ればいいんだろコレ…)

さやかの手が焦りと共に止まる。

(安牌…安牌はどれだろ……現物が一個もないし!くっそぉ!こいつにだけは振り込みたくない!)

と、さやかはふとそこであることに気づく。

(はっ…!いや…待てよ!あいつの捨て牌…!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:21:34.76 ID:EZ02Bj120<>  [佐倉杏子 捨て牌]

  DC八中
     萬

(これBが安全だよね?その捨て牌でB−Eとかで待ってるワケないんだ。しかも対子だから二度かわせる)


(…)


(…よし!)


「どうした?ほらさっさと切りなよ」杏子が煽るように言うと。

「分かってるわよ!ほら!」と挑発に乗るように、さやか打[B筒]!


ターンッ…牌の卓を叩く音が轟いて。

静かな一瞬が流れたのち。
すると杏子は。


「そうえいばさ…」いきなり関係ない話題をさやかに振った。「アンタ、名前はなんだっけ。」

「はぁ?」いきなりそんなことを聞かれ、さやかが怪訝そうに眉を細める。「そんなこと聞いてどうすんのさ?」

「いいから教えろよ。マージャン打ってる仲だろ?名前も知らないんじゃ、なんか寂しいじゃん。」

と言い、自分はツモろうとしない。「アタシは佐倉杏子だ。よろしくな」

「な、なによ急に…」

向こうから名乗られるとさやかもバチが悪い。「わかったわよ…言えばいいんでしょ言えば…私は美樹さやか。」

ちょっと恥ずかしそうに。「よ…よろしく…」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:25:29.25 ID:EZ02Bj120<> 「そうか。アンタ美樹さやかっていうのか。」

そういうと杏子は手牌の両端を手に取った。「いいよ…一緒にいてやるよ。美樹さやか」

「は…はあ?なにいってんのマジで…」

(なんでツモらないの?)

「心配すんな。一緒にいてやるつってんだよ…その[B筒]…」

杏子は牌を倒した。


 
「 七 対 子 (一人ぼっちは・寂しいもんな)! !」


 [東:佐倉杏子 和了]

 BFF伍伍55白白發發東東 B
     萬萬ソソ

リーチ
一発
七対子


「クンロクだよさやか。クン・ロク☆」

単騎待ちの[B筒]の牌をバシっと卓に打って示す。


「な!?な!?」さやかは当惑するばかりだ。「あ…アンタその捨て牌のC・D筒はB筒誘い出すための
迷彩だってのか!?」


「あーそうだよ。まんまとかかってくれるとはねぇ」

杏子はさも満足そうに答える。
ポッキーが喋る口の動きに合わせて上下する。その動きが杏子の喜びを現しているようかのよだ。

「配牌で対子が五つあったんだ。これはもう一人ぼっちは寂しいし七対子しかないと思ったわけさ」


「ぐぅぅぅ…こんなひっかけに…」さやかは悔しさのあまり卓に頭を突っ伏してしまう。


(愚かね…美樹さやか)

心の中で哀れみ、ほむらは自分の手牌を倒す。(でも…私も一度もあがっていない。そろそろ本気だす)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:32:08.64 ID:EZ02Bj120<> 「さーて、一本場いくか!」

杏子が張り切った声を出すと、右手にサイコロを取り、卓におく。「16だな」

「ちょ、ちよっと、佐倉杏子」

すると、今まで静かだったほむらが初めて口を挟んだ。「そのサイコロちゃん回ってるの?ちゃんと振りなさい」

「ああ?」杏子が眉を吊り上げる。「なんだよまったくもう。わかったよもっかい振ればいいんだろ振れば」


サイコロをもう一度手に取り、指先からサイコロを卓へと転がす。
パチっと音が鳴ってサイコロ同士がぶたかったが、なんだか回ったような、回ってないような…。


「ほら4だな」杏子はそういい、ほむらが何か言い出すより前にもう牌を取り始めてしまう。

「…」ほむらは納得していない顔つきだったが、皆が配牌を取りはじめてしまってはもう遅い。


そしてはじまる東二局一本場。親佐倉杏子。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:33:29.90 ID:EZ02Bj120<> 「マミそれポン」

巴マミの打牌[ニ萬]を鳴く杏子。


「マミそれもポン」

続けて二回目の鳴き。

ポンと発声するたびに口元で上下するポッキーに、なくとなくイライラしてくるほむら。


二副露で晒された杏子の牌、[二萬][二萬][二萬][伍萬][伍萬][伍萬]。



「さやかそれチー」

さやかの打牌で今度はチーを鳴く杏子。[七萬][八萬][九萬]。


ほむらが心の中で毒づく。

(なによなになに…?)

杏子の副露されたターツを見やる。


 [東:佐倉杏子 副露]

 二二二 伍伍伍 七八九
 萬萬萬 萬萬萬 萬萬萬


(数巡でマンズ三フーロって…親の上に流れにのりすぎじゃない…!)

「ぐっ…」悔しそうに唸り、ほむらは自分の手牌を見やる。(もうマンズも字牌も切れない…!)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:35:23.54 ID:EZ02Bj120<> そして数巡後…!ほむら手牌。


 [西:暁美ほむら 聴牌]

 北北北45677778東東東
     ソソソソソソソソ



(いい感じにテンパった…でも杏子に字牌を切りずらいことを考えると……)


ほむらは杏子の捨て牌から安牌を探る。


[東:佐倉杏子 捨て牌]

 C648B一
  ソソソ 萬


([一萬]の手出しから考えて、もう張っている可能性は高い…でも)

ほむらは自分の手牌から[7索]を取り出す。

(この捨て牌なら[7索]は通る!)

杏子の河にはまんべんなくソーズの真ん中あたりが捨てられている。
[7索]は安牌といえる!


「リーチ!」牌を横向きに叩きつけ、決めポーズ的に黒髪を手でなびかせると千点棒を卓にさらす。

(うわぁ…マージャンでもそのポーズするんだ…ほむらちゃん…)まどかが内心でそう思ったことは誰も知らない。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:38:49.42 ID:EZ02Bj120<> そのリーチが[7索]で入った瞬間、北家のさやかの顔が、急にパっと明るく持ち上がった。


「あ!でたでた転校生そのチャッソー、ロンだわー!」


「え…?」

全く予想もしなかった事態にほむらの間抜けた声が思わずでた。


しかし、さやかは構わないで牌を倒した。「さやか三色!」


 [北:美樹さやか 和了]

 七八九FFGGHH8999 7
 萬萬萬        ソソソソ ソ

純チャン
三色
イーペーコー


「いや〜っ!ごめんごめん!」

とさやかはニコニコ笑いながら頭を掻いて言った。

「わるいねー転校生っ。でもさー、初めてのあがりにしちゃー、よくやったでしょ!アタシ!」


待ちの部分であるペンチャン[8索][9索]のニ牌を指で少し前にだして示す。


「まあ。美樹さん、きれいな手ね」マミもさやかの手に感心したようだ。

「マミさんからまでお褒めの言葉頂けるなんて!アタシ、舞い上がっちゃいますねっ!」

さやかは照れたように言い、唖然と口をぽっかり開けているほむらに向き直る。

「転校生なに固まってんの?一万二千と三百、はやくちょうだいよ」



「ぐっ…!」心底悔しそうに唸り、我に返ったほむらは不機嫌な顔で点棒を美樹さやかの卓前に叩きつける。

(美樹さやかに振込むなんて……なんか一番悔しい!)


その悔しい感情に渦巻かれていたせいで、ほむらはその時大事なことを見逃した。
いや、見逃されるように計算されていたのかもしれない。


その時、マンズを3フーロしていた時の杏子の手牌…実は…


残りはバラバラ…!


 [東:佐倉杏子 手牌]

  東九1西
   萬ソ


それを隠したまま牌を倒すと、杏子は小さくほくそ笑んで倒した手牌を洗牌に混ぜ合わせた。

(ヘっ…暁美ほむら。案外簡単にひっかかるんだな)


その一瞬の空気を、横から見ていたまどかだけが一瞬悟ることができた。

(あれ……杏子ちゃん?さやかちゃん?) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:46:47.68 ID:EZ02Bj120<> 若干中途半端だけど今回はここまでです〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:47:24.88 ID:EZ02Bj120<> 若干中途半端だけど今回はここまでです〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/22(日) 22:48:09.07 ID:EZ02Bj120<> 連投スマソ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/05/23(月) 20:09:10.15 ID:f4NHuIYc0<> 麻雀よくわからないけど
駆け引きっぽいのを見てるだけでも面白いー
もしかして前に魔まマのSS書いてたりするかな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 01:22:14.88 ID:TDcBzJ1q0<> >>68
まどマギSSは今作で三作目です;)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<>sage<>2011/05/24(火) 01:47:37.21 ID:7Xinoijho<> 差し支えなければ過去作kwsk <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 02:07:18.03 ID:TDcBzJ1q0<> >>70
暁美ほむら「最後に残った道しるべ」
まどか「宇宙ヤバイ」
の二作ですね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<>sage<>2011/05/24(火) 02:19:36.00 ID:7Xinoijho<> ああ、宇宙ヤバイは短いけど謎の勢いがあってワロタな
こっちは逆に密度があって読み応えがある
がんばれー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:09:00.99 ID:TDcBzJ1q0<>  ─東三局─ 


「次は私の親番ね」

マミはサイコロに手に取ると腕を小さく振るう。

「さー!今日という今日はソッコーであがらせてもらうわよ!」

するとマミはサイコロを卓におく。

(なんで当たり前みたいに置きサイしてるの…)



東三局、美樹さやかの手牌


 [西:美樹さやか 手牌]

 129一ニ八九@AC東南發北
 ソソソ萬萬萬萬


「おっきたきたきた〜っ!」

数巡後のツモで、さやかは高らかに言うと、千点棒を手に取った。「いっけええ〜!リーチ!」

[1索]を横向きに叩きつけ、リーチ宣言!



「調子づいてやがんなー、コイツ」

杏子が面食らいながら、牌を切る。「だいたいさっきの手役、さやか三色ってなんだよ」

「あんたの一人ぼっち云々のチートイツも人のこといえないって…」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:10:42.05 ID:TDcBzJ1q0<> (また美樹さやかからリーチ……今度こそ振込みたくない!)

ほむらの顔つきが一層真剣になる。


その時、ほむら手牌


 [南:暁美ほむら 手牌]

 西西一一ニ三四七CDEFG
    萬萬萬萬萬萬     


ドラ表示牌:六萬


 [西:美樹さやか 捨て牌]

 南發1東發1
    ソ  ソ


さやかの捨て牌をみて、ほむらの頬に冷や汗が一滴したたる。

(なにこの不気味な捨て牌…こんな捨て牌でリーチとかありなの…)

あまりのヒントのなさに、手が止まってしまう。

(これじゃどの牌も……特にドラ[七萬]とか打てるわけない…)


ほむらの手牌では、[西]が対子になっている。
さやかの捨て牌の字牌の多さからしても、[西]であたるとは考えずらい。
また[西]であたるにしても、大きな点にはならない気がする。


([西]で様子見するしかない…)


ほむらはそう思い、打[西]…!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:15:24.94 ID:TDcBzJ1q0<> そしてその瞬間、さやかでも杏子でもない────

巴マミが動いた…!


「身体が軽い…」と、巴マミがいきなり呟くように語りだした。「こんな気持ちでマージャンするなんて初めて…」


「え?え?」困惑するほむら。(だって、だって──対子ってる[西]よ…!?)


「だってわたし、もう一人ぼっちじゃないもの…」

訳のわからない台詞を、ほむらの顔をまじまじと見つつ言うと。
巴マミは牌を倒した。



「 も う 何 も 怖 く な い ( 国 士  無 双 ) ! ! 」


 [東:巴マミ 和了]

 一九@H19東南北北白發中 西
 萬萬  ソソ


「な、なんですってえ────!?」悲鳴をあげ、ほむらが思わず卓で立ち上がった。


だがそれで終わりではなかった。

「おっと。わりーなマミ」

杏子が不適な笑みをニカっと浮かべ、マミにむかって言った。「その役…」


「 頭 ハ ネ ( マ ミ る ) !  ! 」杏子も牌を勢いよく両手で倒す───!



 [北:佐倉杏子 和了(頭ハネ)]

 西西@@HHH伍伍伍九九九
           萬萬萬萬萬萬
    


「三あんこあんあん!(三暗刻・対々)!8000だ!」

牌を倒した杏子が歯を見せてニッカリ笑い、点数を告げる。

「あっははー!転校生ったらよっく振り込むねー!」

手をパチパチ叩いて楽しそうに喋り、さやかは。

青ざめて落ち込んでいるほむらを尻目に、それとなく自然に空リーチの手牌を倒すと、卓の中心に流した。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:18:48.21 ID:TDcBzJ1q0<> (そっか……そういうことなんだ…)

後ろで見ていたまどかだけが、卓で何が起こっているのか察することができた。

(さやかちゃんのリーチは囮……ほむらちゃんの捨て牌を縛りにいった……そして[西]の振り込みを誘導したんだ…!)


まどかは本当は、そんなふうには考えたくもない。
だが、親友が騙しリーチで転校生をはめている事実を考えれば、そう思わざるをえない。


(でもさやかちゃん……どうして!?)


妙な違和感と胸騒ぎを覚えるまま、しかしまどかはマージャンになっても相変わらず、
魔法少女同士の戦いに外から傍観することしかできないのだった。

今はまだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:21:28.60 ID:TDcBzJ1q0<> 8

そんなこんなで続く、四人の魔法少女のマージャン対決。


ドラ表示牌:[中]


「さあ!またいくわよ!!」巴マミの声。「マミリー!(両立直)」

一打目の牌[D筒]が横向きに叩きつけられ、千点棒が卓に投げられる。

「それポン!」さやかも負けじと喰いかかる。 [D筒][D筒][D筒]そして打[3索]。

「チー!」さやかの打牌をすかさず杏子がチー! [2索][3索][4索]

そして牌を卓に強打!「おら[發]だ!喰うかい?」 

「リュウハ、ポン!」さやかが再びポン!「今回は喰わせてもらうとするよ!」[發][發][發]

「じゃこっちもチーだ!」杏子二回目のチー。打[G筒]。[1索][2索][3索]

「負けるもんか!それもポンだっ!」さやかの力強い発声。[G筒][G筒][G筒]

そして打[中]。

「その中、喰うぜ!ポン!」杏子も譲らずそしてポン。[中][中][中]



「まあまあ二人とも。元気いいのね」

ダブルリーチのマミはツモ切りを続けている。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:24:02.70 ID:TDcBzJ1q0<> そして巡ってきたほむらの手番!

(なにこの速さ……ついていけない…)

杏子とさやかのフーロをほむらは見やる。(二人とも鳴きすぎよ…!)


 [佐倉杏子 副露]

 123 234 中中中
 ソソソ ソソソ


 [美樹さやか 副露]

 DDD GGG 發發發


(こんなのもうマンズしか打てないじゃない!)

「…ぐ」苦し紛れにほむらは打[八萬]。



「ろお゛〜ん」杏子が告げ、手牌四枚を手の平で押し倒す。

副露した卓隅の牌を右手から左手まで滑らせて和了形を示す。


 [佐倉杏子 和了]

 八123234中中中白白白 八
 萬ソソソソソソ       萬



「シロ・チュンのドラ3、8000だな」


(マンズ狙いうち!?)

両手に拳を握り締め、あまりの悔しさに涙が溢れそうになってくる。

「おいおい泣くことないだろ!?」杏子が慌てて言う。

「泣いてなんか…ないわよ!」顔を赤くしてほむらは怒鳴る。

「なになに?転校生もかわいーとこあるじゃーん」

さやかもからかうように口を揃えると、自然な動作で手牌を倒して洗牌する。

ちなみに、その時のさやかの手牌。


 [美樹さやか 手牌]

 八DDDFGGGGH發發發
 萬


「クールかと思いけやさ、けっこーか弱いメンタルつーか?意外と乙女じゃん」

「だまりなさい…!」



(このままじゃほむらちゃんが…ほむらちゃんが…!)

ぎゅっと目を閉じ、ほむらの追い詰められていく姿を、見ていたたまれないまどかだったが、
それでも彼女が本当に動き出すまでには、まだ時間がかかるようだ。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:31:02.42 ID:TDcBzJ1q0<> 9

─南場突入─


「あら?フフ。引いちゃったわっ。ツモ・フィナーレ!」

マミは牌を倒し、ツモ牌を手牌の横にタンッと叩きつける。


 [巴マミ 和了]

 一二三四伍六七九九九白白白 八
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬     萬


混一
ツモ
一気通貫


「かあ〜〜!またマミさんのレンチャンかあ〜!」

さやかが頭を垂れる。「てか、私の七対子[9索]残しておけば一発ツモだったし……」




──巴マミの親番、四本場──

(もうこれ以上やられては、まどかの人望を失いかねない!)

焦りに焦るほむらが懸命に牌のヤマを積んでいく。
しかしマージャンではそういったような、はやる者から喰われていく、過酷な博打の世界…!

(まどかになんかこう……カッコいいとこ見せたいのに!)



「フフ。四本場いくわよ」

そういい、マミはサイコロを卓におく。


(今度こそ!今度こそ!今度こそあがってみせるわ!)

心で叫ぶほむら。

その配牌!



ドラ表示牌:北


 [暁美ほむら 配牌]

 一八九DFF白白白白南南南 4
 萬萬萬              ソ


(う……なんか…微妙……)

いくら心で勢いづいていても、牌がそれに応えてくれようとしない。ほむらに味方をしない…!
冷徹に裏切る…!

ほむらツモ切り[4索]。


そしてその[4索]を───。


「暁美さん。それポンね」


好調の流れにある巴マミから、鳴きが入る! 

ほむらの切った牌を取り、手牌から倒した二枚の牌と合わせて卓の隅へ滑らせる。[4索][4索][4索] <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:32:33.15 ID:TDcBzJ1q0<> さらに巴マミ、杏子の切った牌[@筒]を鳴く。

「イーピン、ポンよ♪」調子づいてるせいか発声も楽しそうだ。

カチャッっと音を立てて、[4索]に続いてマミの卓隅に三枚のピンズが晒される。[@筒][@筒][@筒]



「おいおい、それ役ちゃんとつくのか?アタシのオハコのあんあんする気か?」と杏子。打[中]。

※あんあんとは対々のことです



「マミさんのこと気にかけるのもいいけど、たまには私のことも気にしなよ杏子」

手牌から二枚の中を倒す。「そのチュン、ポンだっ!」


「よく鳴くんだねえ」杏子の番がまた回る。「ま、アタシはさあホントはメンゼン派なんだよ」

そして打[東]。

「ちょっっ!ちょっとアンタ!?」

と、さやかが、すかさず杏子の打牌を見て声を張り上げる。

「そこでフツー東うつかあ!?ドラだってのに!親のマミさんに鳴かれでもしたら、どうするつもりよ!」

「うっせーな仕方ないだろ字牌なんか使いずらいんだよ!」杏子も反論する。「そういうの、うぜえ。超うぜえ」

「どっちがうざいんだか。まったくもう。」

さやか、打[5索]。

「おっとそれ頂くとするかな。ポン」

杏子、[5索]を鳴く。

「メンゼン派じゃなかったのかよ!?」


そんなこんなで続いて16順目。


「手が進まないぞ、ちくしょお」

「…ぐうう…アタシも…」

杏子もさやかも、立て続くツモの悪さに停滞状態になっているようだ。

(なんだこのツモ……まるで海の底に引きずられてるみたいに動けねぇ……)

(さっきからツモ切りしかできない……どうなってんのよコレ……)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:35:45.20 ID:TDcBzJ1q0<> そして最後の巡目。マミの河底ツモ。


「フフフ…」

自分の最後のツモ番がくると、マミは、それを待っていたかのように、不適な笑みを口元に浮かべた。

「その役の名前の意味は…」

スッと腕を伸ばし、ゆっくりと、ツモ山へ手をのばす。

「海に映る月を掬い取る…」

「まっ…まさか!」


バシーン!と、巴マミはツモ牌を表向きに卓上に叩きつけた。


「ワルプルギスの夜!!!(海・底・撈・月)」


 [巴マミ 和了]

 三四伍白白白南 @@@ 444 南      
 萬萬萬            ソソソ   

海底撈月



ザバーンと海の波が押し寄せ、杏子やさやか、そしてほむらめがけて押し寄せ、襲い掛かる、
そんな訳のわからないビジョンがそこで繰り広げられた気がした。


(ワルプルギスの夜とそれどういう関係あるの!!!?)

というまどかの叫びもその波の音にかき消された。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:38:28.80 ID:TDcBzJ1q0<> 白の枚数が…
こまけぇこたぁはいいんだよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:40:22.86 ID:TDcBzJ1q0<> 10

(やばい…そろそろホントにやばい。というかツモじり貧で飛びそう)

ほむらの点棒は残り一万を切ってしまった。


しかし迎えた次の局、ついにほむらに手が入る…!


ドラ表示牌:東


 [暁美ほむら 手牌]

 四六六八@@DD469南南南
 萬萬萬萬     ソソソ


(なによこれ…!さっきまでと全然違う感じだし……!配牌自風ドラ3!)

ほむらは思わず顔がにやけそうになるが、それを懸命にこらえる。
その自然のほろこびを押さえつけるほむらの挙動は端からみるとなんだか怪しい。


(これで一気に巻き返してみせるわ!)


静かに始まったその局。

なにか打牌するたびにコメント残すうるさい杏子とさやかの二人組みもなんだかこの局は静かにしている。
さっきのツモの悪さをまだ引きずっているのだろうか?だとしたらなお更風向きはほむらだ。


 ─五巡目─


 [暁美ほむら 手牌]

 ニニ四四六六六@DD南南南 B  
 萬萬萬萬萬萬萬        


(いい感じのイーシャンテン…!ここであがりたい…)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:45:06.22 ID:TDcBzJ1q0<> 順調に流れにのっていた、そう思えていた、その瞬間に暁美ほむらに吹き付けるは逆風───!

見計らったかのように、最悪のタイミングで美樹さやかからリーチがかかる!


「ん?おっ、きたきた。てんぱったわー。」

手に取ったツモ牌を見て、さやかがそう呟く。
懸命なほむらとは裏腹に、余裕のありそうな声でリーチを宣言する。「んまぁ、まあまあの手だし、リーチっ!」

バシっ!と音を立てて[南]が横向きに置かれる。その捨て牌に千点棒が乗っかる。


(もう引き下がってはいられない!)

しかしほむら、全力でさやかのリーチにつっかかることを決意!


「美樹さやか。それカンよ───!」

ほむらには珍しく大きな声でいうと、南四枚ドラ4が卓上に副露される。



そして王牌からのリンシャンツモ!


 [暁美ほむら 手牌]

 ニニ四四六六六BDD C 南南南南 
 萬萬萬萬萬萬萬     


(きた───!テンパイ!)

体の血のめぐりが早まる。絶好のカンチャン[C筒]ツモ!

([D筒]切りで[ニ萬]・[四萬]のバッタ待ち…!で…でも…!)


そのほむらの行く先、和了への道筋に立ちはだかる、最後の壁…!障壁…!

美樹さやかのリーチ……!

そのさやかの捨て牌が……!見るにピンズを通すのは厳しい……!


[美樹さやか 捨て牌]

9七86伍(南)
ソ萬ソソ萬 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:46:33.86 ID:TDcBzJ1q0<> 順調に流れにのっていた、そう思えていた、その瞬間に暁美ほむらに吹き付けるは逆風───!

見計らったかのように、最悪のタイミングで美樹さやかからリーチがかかる!


「ん?おっ、きたきた。てんぱったわー。」

手に取ったツモ牌を見て、さやかがそう呟く。
懸命なほむらとは裏腹に、余裕のありそうな声でリーチを宣言する。「んまぁ、まあまあの手だし、リーチっ!」

バシっ!と音を立てて[南]が横向きに置かれる。その捨て牌に千点棒が乗っかる。


(もう引き下がってはいられない!)

しかしほむら、全力でさやかのリーチにつっかかることを決意!


「美樹さやか。それカンよ───!」

ほむらには珍しく大きな声でいうと、南四枚ドラ4が卓上に副露される。



そして王牌からのリンシャンツモ!


 [暁美ほむら 手牌]

 ニニ四四六六六BDD C 南南南南 
 萬萬萬萬萬萬萬     


(きた───!テンパイ!)

体の血のめぐりが早まる。絶好のカンチャン[C筒]ツモ!

([D筒]切りで[ニ萬]・[四萬]のバッタ待ち…!で…でも…!)


そのほむらの行く先、和了への道筋に立ちはだかる、最後の壁…!障壁…!

美樹さやかのリーチ……!

そのさやかの捨て牌が……!見るにピンズを通すのは厳しい……!


[美樹さやか 捨て牌]

9七86伍(南)
ソ萬ソソ萬 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:49:48.67 ID:TDcBzJ1q0<> もうそれは待ちは筒子としか思えないリーチ──!

(うう……だめ…だめだわ…。ここでピンズは打てない…)

数々の放銃や引き負けですっかり弱気なほむらに、今ピンズでつっぱる勇気は出てこない……!途端に曲がる、決意…!

そして結局……[二萬]の対子落としで回し打ちを選択…!

(ピンズに何かついて張り直すしかない……)

ほむら、打[ニ萬]…!


 
 [暁美ほむら 手牌]

 ニ四四六六六BCDD 南南南南 
 萬萬萬萬萬萬     



「おっ。」

ほむらの[ニ萬]切りの瞬間、声を出したのは───。


「でたか。それ、ロンだ」

杏子だった。
バラっと、牌を倒す。


 [佐倉杏子 和了]

 三三三四伍伍伍八八八666 二
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬ソソソ 萬

三暗刻
タンヤオ


「すーあんこにならない安目だけどな」杏子は言った。「さんあんこータンヤオ。ゴーニー」


(そんな……!!)

ほむらは杏子の牌姿をみて愕然とする。


(私の手牌のマンズが綺麗に全部アタリじゃない………!こんなのって……!)


愕然と言葉を失っているほむらの姿を見やってさやかは。

「ふーぅ。」と息をついて肩を落とす。

実はそれは、さやかのしてやったりという綻びを紛らわすため息だ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:51:53.14 ID:TDcBzJ1q0<> そのさやかのリーチ。実は。


 [美樹さやか 手牌]

 一一三八ABDH27東西發
 萬萬萬萬    ソソ


バラバラの空リーチ…!

(ちょろいなぁ。転校生…)


ほむらがそのリーチに怖気つかずピンズを切り飛ばしていれば勝負手をあがれる可能性も、
いくらかはあったのだった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/24(火) 17:59:53.93 ID:TDcBzJ1q0<> とりあえずここで休憩〜
気をつけてたけどボチボチ枚数の矛盾とか出始めちゃったアハハ

>>72
宇宙ヤバイ読んでくれたんだ。ありがとう。あのコピペ大好き。
こっちもご愛読くださると嬉しいです〜

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/25(水) 12:30:39.17 ID:/4xmBWgWo<> 東1 1300・2600もまちがってるよね

あとほむほむの点棒の推移が気になるんだが南入してから何起きたのか
さらっとでいいので書いて欲しい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:43:08.22 ID:mC3LGgXS0<> >>89
ほむほむはさやかのハネ満とあんこにマンガン振り込んだので
30000点→12000振込み→18000→マンガン振込み→10000で他マミさんのツモフィナーレでジリ貧して一万切ったかなーとぼんやり考えてるだけかな〜


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:45:17.65 ID:mC3LGgXS0<> 11

(へっ。暁美ほむらの持ち点棒も残り五千ないか。仕留めてやる)

ジャラジャラ洗牌しながら、杏子は心でそう考える。

(これでトドメだ。覚悟しな)


洗牌が終わると自分の卓縁に牌を寄せ集めヤミを積み上げていく。


(こんな……こんなことって……)

一方、ほむらは絶望的な気持ちに陥っていた。今の今まで一度もあがっていない。
しかもそれをまどかがすぐそこで見ている。

そして、この放銃の多さ。泣けてくる。


ほむらの後ろで、まどかが不安そうに身を固めて自分を見守っている。
両手を握り締めて自分を見守るそのまどかの視線が、ほむらには今、たまらなく痛い。

(ほむらちゃん……)


(もうこうなったら)

ほむらは思った。(鳴いて鳴いて鳴きまくってでも、とにかく一回あがる!それが私に残された──)

カアっと、彼女の紫の瞳が見開く。

(最後にのこった道しるべ────!!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:46:28.13 ID:mC3LGgXS0<> 11

(へっ。暁美ほむらの持ち点棒も残り五千ないか。仕留めてやる)

ジャラジャラ洗牌しながら、杏子は心でそう考える。

(これでトドメだ。覚悟しな)


洗牌が終わると自分の卓縁に牌を寄せ集めヤミを積み上げていく。


(こんな……こんなことって……)

一方、ほむらは絶望的な気持ちに陥っていた。今の今まで一度もあがっていない。
しかもそれをまどかがすぐそこで見ている。

そして、この放銃の多さ。泣けてくる。


ほむらの後ろで、まどかが不安そうに身を固めて自分を見守っている。
両手を握り締めて自分を見守るそのまどかの視線が、ほむらには今、たまらなく痛い。

(ほむらちゃん……)


(もうこうなったら)

ほむらは思った。(鳴いて鳴いて鳴きまくってでも、とにかく一回あがる!それが私に残された──)

カアっと、彼女の紫の瞳が見開く。

(最後にのこった道しるべ────!!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:49:21.32 ID:mC3LGgXS0<> 11

(へっ。暁美ほむらの持ち点棒も残り五千ないか。仕留めてやる)

ジャラジャラ洗牌しながら、杏子は心でそう考える。

(これでトドメだ。覚悟しな)


洗牌が終わると自分の卓縁に牌を寄せ集めヤミを積み上げていく。


(こんな……こんなことって……)

一方、ほむらは絶望的な気持ちに陥っていた。今の今まで一度もあがっていない。
しかもそれをまどかがすぐそこで見ている。

そして、この放銃の多さ。泣けてくる。


ほむらの後ろで、まどかが不安そうに身を固めて自分を見守っている。
両手を握り締めて自分を見守るそのまどかの視線が、ほむらには今、たまらなく痛い。

(ほむらちゃん……)


(もうこうなったら)

ほむらは思った。(鳴いて鳴いて鳴きまくってでも、とにかく一回あがる!それが私に残された──)

カアっと、彼女の紫の瞳が見開く。

(最後にのこった道しるべ────!!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:52:25.83 ID:mC3LGgXS0<> ドラ表示牌:[中]



一回目、巴マミから打[發]。


「ポン!」ほむら1副露![發][發][發]

さらにマミからの打[四萬]を───

「チー!」さらに2副露! [ニ萬][三萬][四萬]

勢いよく卓の隅へ牌を滑らせる。その動作の勢いで黒髪がなびく。


「[D筒]だよ。喰うかい?」

「ポン!」杏子からの打[D筒]を鳴き、三副露で暁美ほむらドラ単騎待ちテンパイ!



 [暁美ほむら 手牌]

 123白 ニ三四 DDD 發發發
 ソソソ  萬萬萬




一瞬、最後に残った和了の道しるべ、そのレールに強引ながらも乗ったように見えたほむらの三副露───

その雲行きが、次の巡目、またたく間に急変する!


「よっし、リーチいくか」杏子、打[2索]でリーチ!

「追っかけるわ」

マミ、タイミングを同じくして追っかけリーチ…!打[一萬]でリーチ宣言!「後輩ばかりにあがらせられないものね」


「ちょっとちょっと〜みんな手進みすぎだよー」

さやか、その[一萬]を…カン!「じゃ、あたし、それ、カン!」


あろうことか……さやかのカンでのカンドラ表示牌:[九萬]!
さやかの副露した[一萬]、そっくりそのままドラ4…!


(え……?)

ほむらが凍りつく。

「おおっ、きたきたきたあー!」ほむらとは反対に喜びにはしゃぐさやか。「カンドラまるのりぃ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:56:59.47 ID:mC3LGgXS0<> そのさやかから手出しの打[伍萬]──

(さやかもテンパイ気配…!?そんな…)



 [暁美ほむら 手牌]

   123白 中
   ソソソ  

(とてもこの五枚じゃ、かわしきれない!)


この時、他家の手牌は──。


 [佐倉杏子 手牌]

 BCD234西西西白白中中
     ソソソ

 [白]・[中]シャボ待ち



 [巴マミ 手牌]

 九九九@@AABB1113
 萬萬萬       ソソソソ

 [2索]・[3索]待ち


手牌のほとんどがアタリ牌という絶望的状況───!


 [暁美ほむら 手牌]

 123白 中
 ソソソ  


そして全てを賭けたツモさえアタリ牌という、最悪の窮地…!
ほむら、ツモ[中]…!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/26(木) 20:58:26.55 ID:mC3LGgXS0<> (どうして……どうして……なの…!)

(何度やっても……あがれない……!)

心が絶望に支配されていく。


(私がやってきたことって……結局……)

「ぐっ…うっ…」

ついに、こらえていた涙は抑えがきかなくなり…ほむらの頬を流れ出る。

彼女のソウルジェムが、絶望に蝕まれ、黒に染まりあがっていく…。マージャンで…!

「うっ…うう…!」


ソウルジェムは輝きを失い、色を変え、ついに希望はついえかけ……。


ほむらは死さえ覚悟した。


そしてぎゅっと目を瞑った瞬間───


トン───。と。



ほむらの手が、誰かの手に握られていた。

その手は愛らしく、温かく、ほむらの絶望に染まるソウルジェムは光を保った。


目を開けて見ると、ほむらがずっと守ろうと誓った少女────



鹿目まどかが。

ほむらの手を両手に握り締めていた。


「まど……か…」

たまらず目に涙いっぱいのまま、ほむらはまどかの名前を呼んだ。

「もういい。もういいんだよ。ほむらちゃん」

小さく、まどかは首を振って言った。そのほむらを見つめる瞳は優しかった。


「まどか……まさか……!!」

ふっと笑い、まどかは告げた。






「ごめんね。ほむらちゃん」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/27(金) 20:31:50.35 ID:ZMk6b/ep0<> 12

一言つげた、ほむらへのごめんねの言葉。
その意味は。


まどかはほむらの代わりに、卓に座った。すると──。

「ほむらちゃん。見てて。」

ただ自分を見つめているほむらにそう告げ、手牌から一枚の牌を手に取り出す。
それは[中]。

暗刻・明刻にすると1翻のボーナス牌。
相手のリーチに、まず切れない[中]。


 [暁美ほむら 手牌]

 123白 中
 ソソソ  


「待って…まどか!それは…」

[中]の牌を手にとったまどかを、慌てて制止しようとするほむらに、まどかは首を横に振る。

「ううん。いいの。ほむらちゃん。お願い。今はただ見ていて」

「でも、それは危険すぎるわ!まどか、あなたにはマージャンなんて────」

「大丈夫だよ。ほむらちゃん」

まどかの[中]の牌を取る手を止めない。そしてその[中]を指に挟み込み──卓上にむけて。

「私がこの牌──」

まどかは決意を固めた目つきで卓上を見下ろすと、[中]を、自分の河へと。「必ず通すから……!」


たたきつけた。「必ず…!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/27(金) 20:34:28.35 ID:ZMk6b/ep0<> たたきつけた。「必ず…!」


ターンッ───。


まどか、超危険牌、打[中]───!

急遽ほむらの代走に入っての、無謀の第一打──!!

その[中]が卓上を叩く音は、ほむらにとって死刑執行も同然の音として脳裏に響き、
思わず両手で目を覆った───。


その緊張の沈黙が、ずっと卓上を支配していた。

誰も動かない。


静寂。無音。
とまる時。


「おい!」

その沈黙を破ったのは、杏子だった。「おまえ、鹿目まどかといったっけ?何切ったんだ?はやくみせなよ」

「え?」

ほむらがふと目を開けて見ると、まどかの切った牌には、まだ指が置かれたままで、図柄が指に隠され
何を切ったのかが分からない。

でも、あれは[中]──。


字牌狙いの杏子のリーチにまず切れない超危険のド本命。生牌の役牌[中]…!
素人もいいところのうち筋…!


まどかの指が、ゆっくりと牌から離れた……。
すると姿を見せた牌は。


「西だよ」と、まどかは言った。


「えっ?…西?」

ほむらには何が起こったのか、この時まだ理解できていない。
だって、確かにいままどかが切った牌は──。


「ほらね。通ったでしょ。ほむらちゃん」

まどかは言い、ほむらに向き直ると、ニコっと笑ってみせる。「ね?」


「で、でも……」

(あの[中]はどこに───!?)


困惑のまま、ほむらは捨て牌の河をみる。
そしてあることに気づく。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/27(金) 20:39:00.36 ID:ZMk6b/ep0<> (まどか………河の牌を[中]で弾いた……!?)



まどかが今切ったように見せかけている[西]は、もともとほむらの河の一段目にあった捨て牌だ。
それをまどかが[中]を切るときに、[中]で[西]を弾いて下へもっていく。

[中]と[西]の位置が入れ替わり、捨て牌の動作が終わった時にまるで[西]を切ったかのように見せかける。
あとはその[西]に指を置けばいい。


鹿目まどか、暁美ほむらの代走に入ったその第一打で、いきなりの大胆不敵…!


(考えられない……!勝負に入っての最初の打牌から裏技だなんて……!)


「地獄を一度潜ってしまうことだよ。ほむらちゃん」

小さく微笑み、まどかは語りかけた。「ツキの女神はいつだって、その先にしゃがみ込んでるんだよ」

次巡のツモ、まどかが牌を握ると、フっとまどかは笑った。

「きたよ。ぬるりと。ほむらちゃん。反撃開始だねっ!」

そのツモ牌を卓上の縁に置く。[白]。「ツモだよっ!」



 [暁美ほむら(代走:鹿目まどか) 和了]

 123白 ニ三四 DDD 發發發 白
 ソソソ  萬萬萬


ドラドラ



ほむらの気持ちが、急激に希望へ膨れ上がった。

(─────まどか!!)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2011/05/27(金) 22:49:02.81 ID:YKe5kmrAO<> まどかがどう見てもアカギ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/27(金) 23:02:06.59 ID:30DmcpOSO<> 「ぬるりと」でやられた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2011/05/30(月) 22:29:22.12 ID:smA8Benco<> 洵子さん仕込みかしらね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2011/05/30(月) 22:35:15.70 ID:smA8Benco<> 名前間違えた詢だった
それにしても他の3人は通しでもしてるかな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:01:50.60 ID:gK/h2Vjz0<> 13

暁美ほむらの窮地、すんでのところで代走に入り、起死回生のツモあがりを決めたまどか。


イカサマを抜け道に使った九死に一生の救済…!登場まもなくの神がかりな第一打!


そんなまどかの姿を目の当たりにして、まどかと同じクライメートの、美樹さやかはひどく困惑していた。
ジャラジャラ牌を洗牌しながらも、頭の中で四の五の考えが交差する。


(ちょっと…なになに!?どういうこと?なんでまどかが……マージャンしってるわけ!?)


親友としてまどかと付き合いの長いさやかだが、まどかがマージャンしてることはもちろんそんな話題すら会話に
出てきたことはない。


(しかもなんか牌握った瞬間別人みたいになったし……ちょっと意味わかんない)



「私の親なの?」と、まどかはニッコリ笑うとサイコロを手に取る。「じゃ、サイコロふるね。えへへ」


卓上でサイコロ同士がパチンとぶつかる。出の目は1と1。


(まさか……それも置きサイとかいわないでよね……)

緊張に口をぎゅっと結ぶのさやかの頬に冷や汗が滴る。


四枚ずつ配牌を取っていくが、卓上の誰もが今や謎の新手、鹿目まどかを警戒していた。

でも無理もない。ほむらを追い詰めたと思ったその矢先、救世主のように現れては一気にツモあがりを決めたのだから。

巴マミもまどかをチラチラ注視している。

(鹿目さん……まだ魔法少女でない貴女が、まさかマージャンを………)

(なんだこいつ……さやかに付きまとったヘナヘナしたうぜーヤツだと思っていたが……トーシロじゃねーのか…?)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:05:14.70 ID:gK/h2Vjz0<> 親の第一打。
まどかは、警戒したような顔つきの他家三人に、ニコっと微笑んでみせると。

「よろしくね♪」と楽しそうに言った。

まどか、ほむらの代走に入って最初の一局。

配牌をとり終えたまどかは、牌を指で弄りながら、またほむらの方に向き直る。


「ほむらちゃん。三つずつ揃えるのが四つと、二つ揃えるのが一つ。その形をつくるんだよね」

「え、ええ。そうよ…」

ほむらが、どもりながら答える。その口調から察するに、先ほどのまどかのツモあがりの衝撃が
まだ身体から抜けていないようだ。

「そっか。じゃあ、いくね」

まどかはいい、手牌から牌を右から左へ指を走らせながら選び始める。

「えーと。うーんと。これかな?」

[六萬]を選ぶと、まどかは手に取り、卓に捨てる。


(いきなり[六萬]………やっぱり、普通じゃない打ち筋……普通に考えれば素人そのもの……)

ほむらは思った。

(でもそれは、単にやっぱりまどかがマージャンを知らないからか……それとも……!)



次巡、美樹さやか。

(うーん…なんだかまどかとマージャンしてるって…ペース乱れるなあ……ま、ここは)

ドラ表示牌:[F筒]


 [美樹さやか 手牌]

 ニ六九BBCC59東白發中
 萬萬萬     ソソ



(素直に手づくりして様子みるとしますか)

心でそう呟き、さやか打[9索]。

("私は"、ね…!)


 ─6巡後─


まどかは笑みを口元にかべて、麻雀を続けている。まるで心から麻雀そのものを、楽しんでいるかのように。
時々、自分のツモ番で、引いたツモ牌をみると、「んふっ♪」っとめいっぱいに微笑んでみせる。

それでは有効牌をツモったのが顔にですぎてまる分かりだ。
まどかが、有効牌とかムダヅモとかの判別を、知っていれば、の話だが……。



 [鹿目まどか 手牌]

 一ニ三三@@A123東東白
 萬萬萬萬   ソソソ


静かにはじまった、まどかの闘牌の様子をほむらが後ろで見守っている。
それは、さっきとは全く逆の立ち位置だった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:08:44.06 ID:gK/h2Vjz0<> 杏子のツモ番。

「んーーーどうしようなぁ。この手は」

顔をしかめて、頭を掻き、杏子が呟く。

まどかの参入に杏子も調子を乱しているようだ。

「んま、これでいくか。こんなときはさ、直感だ直感!」

手牌から[E筒]を切る。その時一瞬、ちらっと対面のまどかの手牌を見やる。「この[E筒]。喰うかい?」


「喰わないよ」さやかが答える。


その杏子の挙動を──。
微笑むまどかの瞳がじっと捉えていた。

その気配を、一瞬だけ杏子が感じ取る。

(……ん?なにみてんだ………?)

その刹那、自らを見据えるそのピンクの瞳が、微笑むその優しげな表情と裏腹の、なにか身の毛のよだつような──
恐怖を孕んだ、そんな予感と、虫の知らせを。

確かに感じた。

(こいつ……まさか……!)


マミのツモ番。

(後輩にカッコ悪いとこ見せられないわね……)

美樹さやか、鹿目まどか二人を前にして。カッコいいとこ見せたい。魔法少女でも、麻雀でも。
そんな見栄、虚栄心が働いてくる。

私生活を魔法少女と麻雀とで埋もれているマミとしては、逆に言えばそれしかない自分自身を見てほしい。
そして、そんな自分を認めて欲しい。
羨望の対象でも、憧れでも、先輩でも頼れる仲間でもなんでもいい。


 [巴マミ 手牌]

 四六CEG445689西北
 萬萬    ソソソソソソ

 
(でも佐倉さんが"てんぱった"から…何も私がここで無理しなくても…)

そんなことを考えながらマミ打[北]。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:12:54.65 ID:gK/h2Vjz0<> そして一周し巡ってきた、まどかのツモ番。


(────きた!まどか!)


ほむらが後ろで思わず綻んでしまう、まどかの絶好ツモ!
勝負手の牌を引いてくる────!


 [鹿目まどか 手牌]

 一ニ三三@@A123東東白 B
 萬萬萬萬    ソソソ


親のチャンタ三色のイーシャンテン!

鹿目まどか、代走に入って最初の一番局でいきなりこの勝負手をつくりあげる……!


(あの河のイカサマを使った危険牌の切り飛ばしといい、続いてこの勝負手を引き寄せる器量といい)

ほむらは内心で湧き上がるような興奮を覚えていた。

(まどか、すごいわ!何回も時間軸巡ったけど全然知らなかった!まどかがこんなにマージャン強いなんて!
あれかしら?背負い込んだ因果の量でマージャンの運も決まるとかかしら?)


さっきのツモあがりしたまどかの姿がほむらの脳裏から消えない。

(なんか、ひさびさにカッコいいまどかを見た!)


そんな妄想に浸り始めたほむらを余所にして。

「んーと。えーっと…」

まどかはツモ牌を手牌にいれると、ゆったりとした手つきで捨てる牌を選んでいた。「んーと…」

自分の巡目が廻ってくる度に、唸りながら捨て牌に長考する姿は、端から見れば初心者そのもの。

「んー。どうしよう?」

まどかは切る牌を決めると、手牌から[ニ萬]を手につかむ。「これかな…?」

(えっ…?)しかし、ほむらのまどかへの膨れた期待は、実にあっさり裏切られてしまった。



 [鹿目まどか 手牌]

 一ニ三三@@AB123東東白 
 萬萬萬萬     ソソソ


まどか、この手から打[ニ萬]を選択…!


(えええ!?そんな!?)しかしほむらが声を出す間もなく、まどかは[ニ萬]を卓に切り出してしまう。

(チャンタ三色の親マン手からその牌はいくらなんでも……!素人にもほどが……!)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:18:17.23 ID:gK/h2Vjz0<> しかも───。


「鹿目まどかっていったか?アンタ」

杏子が自分の手牌の両端を手に取ると、唐突に言った。

「えっ?」

いきなり対面の杏子から声をかけられ、びっくりしたように顔を見上げてまどかは答える。

「うん。そうだよ?」不思議そうに顔を傾げる。

「そうか。じゃあ…」杏子は牌を倒した。「いいよ、アンタ一緒にいてやるよ…」


その瞬間、口元で小さくほくそえんだまどかは手元で点棒箱の点棒6400を手に握り締めた。


(ああっ…ダメっ…!)ほむらが思わず両手で目を覆う。


「 七─っ 対─っ 子─っ !!(一人ぼっちは寂しいもんな!)」


ドラ表示牌:F

 [佐倉杏子 和了]

 ニEEFFGG77發發中中
 萬        ソソ


七対子
ドラドラ



「はい杏子ちゃん。」といってまどかがニコっと笑顔で点棒を渡す。

杏子が点棒をうけとる。「おう。あんがとな」

(はん!さっきはカッコつけてツモったくせにあっさり振り込んでんの。
やっぱトーシロか。ノーテンキなもんだぜ)


満足げに心で嘲笑し、牌を洗牌しようと牌に触れたその瞬間。
杏子の背筋を、突然なぞの悪寒が貫いた。

(……う!!?)

ハタと洗牌する手を止める。
それはついさっき感じたような……しかし、さっきよりもっとハッキリしている何か…!

前回よりもそれは明瞭…!ついさっき現実に起きたばかりの、その事実…!


(あれ………アタシさっき…アイツに点数いったっけ?なんで手牌倒す前から点数分かったんだ……?)


不気味な予感に不安を覚え身を固めている杏子とは反対に、まどかの後ろで見ていたほむらは
まどかのありえない素人な打ち筋と放銃にただ嘆いていた。

(うう…だめだ……やっぱまどかマージャンを全然知らない…たとえ牌に愛されたって
知らなきゃどうしようもない…)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:20:58.49 ID:gK/h2Vjz0<> 14

はやくも親が流れてしまったまどか。
さっきの奇跡的なツモで蘇った点棒も、また一万を切ってしまう。


「ふー。アタシの親か。」

さやかが安堵したような息を吐き、サイコロを手に取る。
そのさやかもまた、ほむらと同じで、今ではまどかへの警戒心は薄れていた。

(まあ、そうだよね…。最初はびっくりしちゃったけど…まどかがマージャンやってるわけないし。
アタシだってまだ人間だった頃は…こんなことしようだなんて、思わなかったもん)

サイコロを手に、腕で数回振り、卓に置く。

「16ね」


四人がそれぞれ四枚ずつ配牌を取りだしていく。

まどかは相変わらず口元に楽しそうな笑みを浮かべながら、配牌を手に取っている。

前局の放銃をまるで気にかけていないようだ。


──8巡目──

「あーくそーっ!」

杏子がツモ牌を見て、イライラと赤髪の頭を掻く。「ここでこういうのくるかあー!?」

そういって、バシっと牌を強打する。打[B筒]。
それから自分の手牌をにらみつけて唸る。「うーぬ゛…」


「あんたまた七対子でもねらってるわけ?」

と、さやかが呆れたように言った。「トイツかぶりでもした?」


──10巡目──


「鹿目さん、あなたには悪いけれど、引いてしまったわ、円環の理に導かれて…」

10巡目になり、マミが牌をツモると、申し訳なさげにマミはまどかに言った。

「ごめんなさいね。リーチッ!」


[7索]の牌を横向きにして河に捨てる。
千点棒を指先から、ピンとはねるように卓に投げ出す。


そのリーチをかけたマミは、心の中で呟く。

(これで鹿目さんの実力が測れるわね……この私のリーチを受けてどうするか……さっきのツモは偶然か、
それとも……) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:24:16.01 ID:gK/h2Vjz0<> そしてやってきたまどかのツモ番!

(まどか……お願いだから振り込まないで!)ほむらの必死の祈り!


 [巴マミ 捨て牌]

 東西白九AH西7
     萬   ソ


(オーソドックスなタンピン系の待ちね…)

まどかの後ろで、マミの捨て牌を見ながら、ほむらが考える。

(まどか、真ん中の脂っこい数牌は打てない…!)



「マミさんリーチかぁ。怖いなぁ」

まどかはそんなふうに言いながら、牌をヤマからツモる。
本当に怖いと思っているのか疑わしいくらいの、呑気な口調だった。


 [鹿目まどか 配牌]

 ニ四七九BDD56東西北白 E
 萬萬萬萬    ソソ
 

(この手牌じゃ字牌の東か西あたりの現物とか切れない───!)

(でも、まどかがそこまで気づけるか───ああ、だめ、お願い、字牌を切って、まどか───)


しかしまどかは───。


手牌から[四萬]を選び、手に取ると、打牌!


(ああっ…ノータイムでそんなとこ…!)

ほむらは心の中で悲鳴をあげたが、ロンの声があがることはなかった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:30:04.71 ID:gK/h2Vjz0<> 巡って再びまどかのツモ番。


 [鹿目まどか 配牌]

 ニ七九BDDE56東西北白 八
 萬萬萬     ソソ     萬


さらにまどか、この手牌から続けて打[ニ萬]。

(もう見てられない!)まどかの恐れを知らぬ打牌にほらはもう見るに耐えなかった。


……が。

それも通る。


そして次巡。
杏子のツモ番になったとき。

自分のツモ牌を見て杏子が言った。「ん?おっ、ツモだツモ」

マミのリーチをかわしてダマテンをツモあがる。


  [佐倉杏子 配牌]

 一一一@AB999東東白白 白
 萬萬萬    ソソソ


「チャンタ・さんあんこー・しろ。ニセン・ヨンセーン」


(え……?その形…)

杏子が和了して、はっとほむらは気がつく。

(だって杏子はマミのリーチが入ってからはずっとツモ切り……つまり…)

(既に杏子もダマのテンパイだったってこと…!?しかも[東]・[白]のシャボ待ちってことは…!)


まどかの手牌…!



 [鹿目まどか 配牌]

 七八九BDDE56東西北白 
 萬萬萬     ソソ     


(私が最初思ったように字牌を切りにいったら逆に振り込んでた……!)

一体、卓上で何が起こったのか…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:36:03.69 ID:gK/h2Vjz0<> まどかはにっこり笑って、「んふっ♪はい、二千点だね」と、杏子に点棒を渡す。

(へへ……やっぱそうなんだ…)

まどかは手牌を崩し、静かに洗牌をはじめると、既に確信を固めていた。

(マミさん…さっきのそのリーチ…囮だったんしょ?)

心で思いながら、まどかはマミを横目で見やる。

まどかの視線を感じたマミが、チラっとまどかを一瞬だけ見返すと、すぐ目を逸らした。
その挙動と表情に、なんとなく後ろめたさみたいなものが感じられる。


 [巴マミ 手牌]

 西北四發AFニ六八8九H@
    萬    萬萬萬ソ萬


まどかは自分のヤマを積み始める。

(あと杏子ちゃんに字牌は打てないと思ったんだ…だって杏子ちゃん、テンパイすると頭掻いて
サインだすでしょ?それから…)


次の局がはじまると、まどかは牌をツモり、そして打牌する。
その動作には、さっき見せていたような長考するような所作はうかがえない。迷いがない。

実は無心にマージャンしてるようで、まどかはその観察力をフルに発揮していたのだ。


(杏子ちゃんの場合…テンパイの時”喰うかい?”っていったら待ちはマンズだし……
そのとき視線で手元を見たら字牌……上家を見たら1−4−7で……対面を見ると2−5−8でしょ……
……そして…下家が3−6−9だね……)


二局前、まどかの親番、南4曲で、杏子は「勘だ、勘!」と言いながら赤髪の頭を描き、打[E筒]で
「喰うかい?」と呟いた。


そのとき杏子が、チラっと対面のまどかの手牌を見たのを、まどかは見逃さなかった。


頭を掻く=テンパイ → 「喰うかい?」→ 待ちはマンズ → 目線が対面 = [ニ萬]−[伍萬]−[八萬]待ち


(まるわかりだよ?)


さっきまどかが、わざわざチャンタ三色の形を崩してまで[ニ萬]を切ったのは。

杏子の待ち[ニ萬]−[伍萬]−[八萬]を確かめるために、わざとまどかは振込みにいった。
そして杏子はそれを知らずにロンあがりした。

杏子はある程度の点棒を買い、代わりに大きな情報をまどかに売った。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:40:33.54 ID:gK/h2Vjz0<> そして次の局でも、杏子はローズが見破られてるとも知らず、八巡目に自分の頭を掻くと自分の手牌を見つめた。
待ちは字牌。


ほむらが字牌を切ってと願っても、まどかには字牌を切るつもりなど全くなかったのだ。
そして巴マミのリーチがその字牌をおびき出すための空リーチだということも見破っていた。


(マミさんの場合は、ちょっと目を瞑ってから打牌したらテンパイだしね)


三人の通し───ローズは、今やまどかにその全てを看破されていた。
だが、まどかがほむらを除く三人の間で通しがあると気づいたのは、いつごろなのか。

最初に勘づいたのは東三局だった。
まどかが後ろで見ている中で、美樹さやかはバラバラの手牌のままリーチをかけた。

そしてほむらの牌を縛り、[西]の振込みを誘い込んだ。


その場面から、まどかは三人の仕草、所作の洞察を密かにはじめていた。
杏子が愚痴っぽく独り言を呟くとさやかの偽リーチがかかることや、視線の向きが待ちの形に対応していること、
まどかはそれらをすっかり見抜いた。


でも、分からないこともあった。
なぜ三人が秘密裏に組んでほむらをはめようとしたのか。


その理由が謎のままだが、それでもまどかは、三対一で追い詰められていくほむらを放ってはおけなかった。
ほむらのために、出せる自分の全力を出しきろう。

そう、心で強く思った。


だから私は────。


このマージャンに打ち勝つよ……!
たとえその敵が、マミさんでも、さやかちゃんだとしても……!


「まどか…」

後ろで見守るほむらの、自分を呼びかける不安そうな声がする。
ほむらはまだ、まどかの[ニ萬]振込みが、ローズ看破の振込みでなく本当の振込みに思えているのだろう。


でも、その心配なら、もういらない。安心していいんだよ。ほむらちゃん。

「ううん。大丈夫だよ。ほむらちゃん」

ほむらにむかって振りなおり、まどかは言った。

「私もう、負けないから!」

そう告げ、バシっと牌を卓上にまどかは牌を切り捨てる。
数々の世界の因果を束ね、運命の特異点となったまどか、その覚醒の闘牌…!

動き出す…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:43:52.01 ID:gK/h2Vjz0<> そして次の局でも、杏子はローズが見破られてるとも知らず、八巡目に自分の頭を掻くと自分の手牌を見つめた。
待ちは字牌。


ほむらが字牌を切ってと願っても、まどかには字牌を切るつもりなど全くなかったのだ。
そして巴マミのリーチがその字牌をおびき出すための空リーチだということも見破っていた。


(マミさんの場合は、ちょっと目を瞑ってから打牌したらテンパイだしね)


三人の通し───ローズは、今やまどかにその全てを看破されていた。
だが、まどかがほむらを除く三人の間で通しがあると気づいたのは、いつごろなのか。

最初に勘づいたのは東三局だった。
まどかが後ろで見ている中で、美樹さやかはバラバラの手牌のままリーチをかけた。

そしてほむらの牌を縛り、[西]の振込みを誘い込んだ。


その場面から、まどかは三人の仕草、所作の洞察を密かにはじめていた。
杏子が愚痴っぽく独り言を呟くとさやかの偽リーチがかかることや、視線の向きが待ちの形に対応していること、
まどかはそれらをすっかり見抜いた。


でも、分からないこともあった。
なぜ三人が秘密裏に組んでほむらをはめようとしたのか。


その理由が謎のままだが、それでもまどかは、三対一で追い詰められていくほむらを放ってはおけなかった。
ほむらのために、出せる自分の全力を出しきろう。

そう、心で強く思った。


だから私は────。


このマージャンに打ち勝つよ……!
たとえその敵が、マミさんでも、さやかちゃんだとしても……!


「まどか…」

後ろで見守るほむらの、自分を呼びかける不安そうな声がする。
ほむらはまだ、まどかの[ニ萬]振込みが、ローズ看破の振込みでなく本当の振込みに思えているのだろう。


でも、その心配なら、もういらない。安心していいんだよ。ほむらちゃん。

「ううん。大丈夫だよ。ほむらちゃん」

ほむらにむかって振りなおり、まどかは言った。

「私もう、負けないから!」

そう告げ、バシっと牌を卓上にまどかは牌を切り捨てる。
数々の世界の因果を束ね、運命の特異点となったまどか、その覚醒の闘牌…!

動き出す…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:49:31.77 ID:gK/h2Vjz0<> そして次の局でも、杏子はローズが見破られてるとも知らず、八巡目に自分の頭を掻くと自分の手牌を見つめた。
待ちは字牌。


ほむらが字牌を切ってと願っても、まどかには字牌を切るつもりなど全くなかったのだ。
そして巴マミのリーチがその字牌をおびき出すための空リーチだということも見破っていた。


(マミさんの場合は、ちょっと目を瞑ってから打牌したらテンパイだしね)


三人の通し───ローズは、今やまどかにその全てを看破されていた。
だが、まどかがほむらを除く三人の間で通しがあると気づいたのは、いつごろなのか。

最初に勘づいたのは東三局だった。
まどかが後ろで見ている中で、美樹さやかはバラバラの手牌のままリーチをかけた。

そしてほむらの牌を縛り、[西]の振込みを誘い込んだ。


その場面から、まどかは三人の仕草、所作の洞察を密かにはじめていた。
杏子が愚痴っぽく独り言を呟くとさやかの偽リーチがかかることや、視線の向きが待ちの形に対応していること、
まどかはそれらをすっかり見抜いた。


でも、分からないこともあった。
なぜ三人が秘密裏に組んでほむらをはめようとしたのか。


その理由が謎のままだが、それでもまどかは、三対一で追い詰められていくほむらを放ってはおけなかった。
ほむらのために、出せる自分の全力を出しきろう。

そう、心で強く思った。


だから私は────。


このマージャンに打ち勝つよ……!
たとえその敵が、マミさんでも、さやかちゃんだとしても……!


「まどか…」

後ろで見守るほむらの、自分を呼びかける不安そうな声がする。
ほむらはまだ、まどかの[ニ萬]振込みが、ローズ看破の振込みでなく本当の振込みに思えているのだろう。


でも、その心配なら、もういらない。安心していいんだよ。ほむらちゃん。

「ううん。大丈夫だよ。ほむらちゃん」

ほむらにむかって振りなおり、まどかは言った。

「私もう、負けないから!」

そう告げ、バシっと牌を卓上にまどかは牌を切り捨てる。
数々の世界の因果を束ね、運命の特異点となったまどか、その覚醒の闘牌…!

動き出す…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/30(月) 23:53:48.82 ID:gK/h2Vjz0<> 仕様で書き込むたびに混雑うんぬんでやり直して言われて書き込み繰り返してたらこの有様だよ!
いったんここで休憩します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2011/05/30(月) 23:58:15.81 ID:Nt6F5B/AO<> まぁエラーでても確認した方がいいかもね
ひとまず乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/31(火) 07:56:33.91 ID:ZW9Bz0zDO<> ひとまず乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/31(火) 16:58:10.10 ID:1UC8zsc4o<> >>109
>「16ね」

おい・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/31(火) 23:34:20.95 ID:t7FVrTX20<> 15

勝負も後半に突入、西2局───!


親、佐倉杏子……!


鹿目まどかの参入で、さすがのキュゥべえも興味を持ったのか、魔法少女の麻雀卓に歩き寄ってくる。

「鹿目まどか、キミは……」その赤い目でまどかをただ見つめ、呟く。



 [鹿目まどか 手牌]

 一四四七七八九ABHH8白 白
 萬萬萬萬萬萬萬     ソ


まどか、二枚目[白]をツモった瞬間、ノータイム[B筒]切り…!
この手牌からの打[B筒]は、ほむらを再び落胆させるだけだった。



「チッ──」

対面で杏子が舌打ちし、打[白]。


(まどか……鳴く……!?)

が、まどか動かない。鳴こうという気配さえ見せない。
ひたすら自分がツモるだけ……!ツモり、そして、無心に牌を切る…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/31(火) 23:36:19.70 ID:t7FVrTX20<> ─次巡─


 [鹿目まどか 手牌]

 一四四七七八九H8白白 六
 萬萬萬萬      ソ  萬


まどか、[打A筒]。



─5巡目─


 一一四四六七七八八九2白白 伍
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬ソ    萬


まどか、打[2索]。


─7巡目─ 

 [鹿目まどか 聴牌]


 一一四四伍六七七八八九白白 白
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬     


(絶好のツモ!ラス牌[白]を引いてのテンパイ…!)

ほむらがまどかの手牌を見て思った。

([四萬]切りで[三萬]─[六萬]のリャンメン待ち白メンホン、まずまずの手!)


が……まどか…


[九萬]切り…!

テンパイに辿り着いてのノータイムテンパイ崩し[九萬]切り…!


(え…!?)

予想外のまどかの打牌にほむらは再び肝を冷やす。

(テンパイを崩した…どうして!?) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/31(火) 23:42:33.33 ID:t7FVrTX20<> とはいえ、考えてみれば…!
分からない、でもない…!

まどかのこの手、まだ伸びる勝負手ではある…!


 [まどか手牌] 

 一一四四伍六七七八八白白白
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬


今のこの形・メンホン・白の四翻から

  ↓  ↓  ↓

 [まどか手牌・想像図]

 一一四四伍伍六七七八八白白 
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬

 一一四四伍六六七七八八白白 
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬  
  

[伍萬]・[六萬]をツモってのメンホン・七対子五翻の満貫の手や


 [まどか手牌・想像図]

 一一四伍六六七七八八白白白 
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬 


[六萬]をツモッての白・メンホン・イーペーコーの五翻でも満貫…!


つまりどちらとも、リーチをかければ文句なしの跳満の手に化ける…!


そういう意味では、確かに分からない打ち筋でもない。でも、ほむらにはどうしても拭い切れない疑問もあった。

(それはあくまでも、マージャンの役や点数を知っていれば、の話であって…)

(まどかは四面子一雀頭の形しか知らないはず……だってそれしか教えてないもの)


まどかは卓について五分前に麻雀の和了形を教えただけにすぎない、役など一切しらない
ど素人以前の状態…!

のはず…!


だからほむらは、手の潜在性いかんに関わらず、まどかはテンパイ即リーするものと思っていた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/31(火) 23:46:46.84 ID:t7FVrTX20<> そしてまどかのテンパイ崩しの選択、それが裏目に出てしまったか────。

同じ巡目、対面の佐倉杏子が、テンパイ…!



 [佐倉杏子 聴牌]

 ニ三伍六七ABCD2345 5
 萬萬萬萬萬     ソソソソ ソ


「ん。どうしようかな。迷うな〜コレ」そう言い、赤髪の頭を掻く。「ま、こっちでリーチいくか!」

打[D筒]。「D筒だよ!喰うかい?」さやかの手牌をチラリと見る。

まどかはその仕草を見逃さない。(杏子ちゃんの待ちは[一萬]─[四萬]─[七萬]だね…)



そしてまどかのツモ番…!

 [鹿目まどか 手牌] 

 一一四四伍六七七八八白白白 六
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬     萬


(まどか、張り直した…!)

バッチリ理想[六萬]を引き入れての再びテンパイ…!

もちろん選択肢は七対子受けかメンホンの受け…!


ほむら、当然考えるはメンホンに受けての[四萬]切りの[三萬]─[六萬]待ち…!

何故なら杏子がリーチをかけているので七対子に受けての[伍萬]単騎待ちは非効率という考え…!

それに比べると、メンホンに受けての[三萬]─[六萬]待ちはアタリ牌も多く追っかけリーチでも引き勝てる…!


それがほむらの考え…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/05/31(火) 23:51:08.29 ID:t7FVrTX20<> まどかはツモ牌[六萬]を手牌の中にいれる。


 [鹿目まどか 聴牌] 

 一一四四伍六六七七八八白白白 
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬    


([四萬]が杏子に通りさえすれば……いける!)ほむらが心で思うも。

まどかは、ほむらとは違う形のテンパイを選択…!

それも、最も意外な、一番なさそうな形でのテンパイ…!


「リーチだよ」

まどかは言うと、[伍萬]を横向きに卓に打ち付ける。バシンと音が卓上に鳴り渡った。


 [鹿目まどか 聴牌] 

 一一四四六六七七八八白白白 
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬  


(でも…[一萬]・[四萬]のシャボ待ち…!?)

ほむらにはまどかの意図がわからない。

(なぜリャンメンに受けないの…!?メンホンに受けるなら……リャンメン待ちの方が……
だって対面はリーチなのよ!?)


リャンメンなら実質六枚の待ち、しかしシャンポンは四枚の待ち…!
わざわざ薄い待ちを選んでのリーチ…!

あまりに不合理な、まどかのリーチ…!


(やっぱり……分かってない……まどかは……マージャンを……!だめだわ……!やっぱり、次の局からは私が───!)


しかしすぐにその理由を───まどかの不可解なリーチの理由を──、ほむらは知ることになる…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/01(水) 00:01:42.11 ID:aqyeh2/60<> まどかのリーチを受けて魔法少女三人は────。

まどかよりも自分達の陣営が先にあがるための会話を、魔法少女同士でしか聞こえないテレパシーで交わしていた。

(おい、まどかってやつがテンパったぞ。アタシの[一萬]─[四萬]持ってないのか)

(ごめん杏子。アタシいま持ってないや…)

(マミは?)

(あるわ。[四萬]が)

(高目じゃん!まどかがあがっちまう前にそいつ切ってくれ、頼んだよ)

(OK。わかったわ)


 [巴マミ 手牌]

 三四伍七BCDE16788東
 萬萬萬萬     ソソソソソ


この手牌から、マミは[四萬]を手から落とす。

(さあいくわよ──)

手に握った[四萬]を卓にターンと打ちつける。(ティロ・フィナーレ放銃!)


「ローン!」

杏子が勢いよく牌を倒し、満足気な顔で言う。「そんなのアタシが通さない!わるいなマミ。そりゃあ高目だよ」


 [佐倉杏子 和了]

 ニ三伍六七ABC23455 四
 萬萬萬萬萬   ソソソソソ  萬
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/01(水) 00:04:53.85 ID:aqyeh2/60<> 「さぁて。裏ドラはっと──」

杏子が王牌に手をのばし、裏ドラをめくろうとした。その時。

「…あん?」 自分を見つめるまどかと目が合った。


まどかが首を傾げ、ふっと小さく笑うと。「ごめんね。杏子ちゃん……」

「は?」

「私もロンなんだ♪」まどかは、牌を倒した。


  [鹿目まどか 頭ハネ]

 一一四四六六七七八八白白白 四 
 萬萬萬萬萬萬萬萬萬萬     萬


リーチ
一発
混一色

イーペーコー


まどかは杏子がしようとしていた代わりに自分が裏ドラをめくる。
裏ドラ表示牌[南]。


「一万二千だよ」と、まどかは口をあんぐり開けてる杏子にむかってニッコリ笑いかけ、点数を告げてあげた。


(な…な……なん……だと!?)

(え!?)マミも慌ててまどかの手牌をよくみる。

(杏子と同じ、[一萬]─[四萬]待ち!?)さやかも驚愕に青い目を見開く。



(偶然か!?いや……ちがう!!)杏子はそこで、まどかの捨て牌に隠された真実に気づく。

(リーチ宣言牌の[伍萬]…!これを残しておけば[三萬]─[六萬]のリャンメンに受けられるじゃんか…!
それを敢えて[一萬]─[四萬]のシャボ待ちにした…!?まるで、アタシの待ちにピタリとあわせたみたいに…!)



「やだなぁ。みんなして怖い顔で、こっち見ないでよ…」

いつもの気弱そうなまどかが苦笑いして、そんなふうに言っていたけれど。

もう三人は騙されなかった。

(鹿目さん……やるわね)

マミの顔から余裕が消え、完全に本気になった。(そう……あなた、やっぱり……)

(まどか…ふっ…そうか。こりゃまいった。アンタには一本とられたわ)

何かが吹っ切れたような、さやかの小さな微笑みと、前髪の影。

(こいつ、魔法少女でもないクセに、アタシらの通しを看破して、その上で待ちを読みきってアタシの和了を
頭ハネだと……!?)

杏子のキッと睨みつけるまどかへのきつい視線と、明らかな敵意。(うぜえ…超うぜえ……)


卓上に流れる、不穏の空気。

生身の女子中学生 鹿目まどか vs 魔法少女三人のマージャン対決に展開はもつれ込む…!


その激闘の西3局、熾烈極める波乱の対決を…!
ほむらは目撃することになる…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/01(水) 00:30:24.36 ID:aqyeh2/60<> >>102
詢子さん仕込みか…いいなそれ。
使わせてもらうかも。(w

>>119
それはきっと、あれだね。
マジカル☆サイコロ ってやつ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2011/06/01(水) 00:35:32.56 ID:/t3AoAhLo<> テレパシーありなら通しいらんやんwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2011/06/01(水) 00:41:38.66 ID:PdG/5m23o<> ほむほむにまで筒抜けになるだろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/06/01(水) 00:49:10.76 ID:aqyeh2/60<> >>128
三人が通ししてたのはテレパシーだとほむらににも聞こえちゃうからかな。
まどかが代走に入った今ならテレパシーしてもいいやみたいな。

まどかが代走だとしても傍観ポジションのほむらに聞こえたらまずいけど、その時点ですでにまどかに看破されてるしまあいっか。(w
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/01(水) 21:08:39.47 ID:yhVn1doXo<> まどかさんギリすぎワロタwww

そしてホムホムが勝てなくて当然なほどにひどすぎる… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:16:26.23 ID:x2gv3WNJ0<> 16

一見、素人に見えた鹿目まどかの代走。

しかし河の牌すり替えを乗り越えてのドラツモ。素人の振込みに見えた[ニ萬]放銃も、魔法少女三人の
ローズ看破のために蒔いた餌だった。そして、次の局ではローズを看破した上での対面の待ちに合わせた頭ハネ…!


ここまでやられては三人も気がつく…!
気づかざるを得ない…!


鹿目まどかが、タダ者じゃないことに……!


(キュゥべえから聞いてはいたけど)

さやかが心の中で思った。

(魔法少女の才能はずっと私よりもあるって……だからってわけでもないけど、まさかこっちでもこれほど
だったなんてね……ま、そういうことなら仕方ないか)

本当はさやかは、この暁美ほむら包囲作戦───さやか・杏子・マミの三人連合に、気づかれたくはなかった。


三人にとっても、もうサインを使っても、それは全てまどかに筒抜けてしまうのだし、特にさやかにとっては、
この秘密が知られてしまうことは苦しい。


それはつまり、もうまどかには、さっきの路地裏での杏子との、使い魔をめぐる確執が全くの演技───
芝居だったことも察しはついているだろうということだ。


あの路地裏で、さやかがまどかを連れて杏子と出くわすこと、そして確執、衝突を演出してみせ、まどかを連れてマージャンの場に
連れ込むこと、そしてそのタイミングで暁美ほむらが割ってはいること───。

全て打ち合わせどおりだったことが、今縺れはじめている。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:19:30.66 ID:x2gv3WNJ0<> 魔法少女同士の確執を、喧嘩ではなくマージャンで決着をつける───そんな決まりを見滝原に定着させたのは、
皮肉にも、暁美ほむらだった。


(おい!いつまでもしょぼくれてんじゃねーよ!)


杏子が魔法少女同士のテレパシーを使って語りかけてきた。
このテレパシーはほむらにも聞かれてしまうからできれば使いたくなかったが、もう他の道はない。

(どうすんだ?これから。どうやってこのまどかってやつを叩き込む?)

(どうって……もう遠慮なくいかせてもらうしかこっちに手はないでしょ…)

さやかが頭の声で答える。

(ちっ…分かったよ!)

杏子がテレパシーで答えると、ジャラジャラ牌を洗牌しながら、覚えている字牌、盲牌で探り当てた字牌を
をさりげなくさやかの手に渡していく。

受け渡された字牌を、さやかは自分のヤマに積んでいく。


(まどか……気をつけて!)三人のテレパシーのやりとりを傍受したほむらが心で祈った。


 ──西3局──

 親:巴マミ

       北:佐倉杏子
 東:巴マミ         西:美樹さやか

       南:鹿目まどか


親の巴マミがサイコロを置く。1の2。


この段階で既にさやかは、自分のヤマの右から8と9トン目、16と17トン目に、手繰り寄せた字牌を
列にして積んでいた。


そして四枚ずつ配牌を皆が取り終えた。


 [美樹さやか 配牌]

 白東南西南西西南東發東北中 
              


さやかは伏せた配牌13枚をパッと開ける。予想通りの配牌が手牌に運び込まれていた。
それを理牌して整理しなおす。


 [美樹さやか 手牌]

 東東東南南南西西西北白發中 中
 

(まどか。アンタには悪いけど。)

さやか、打[白]。(ここばっかしは例えアンタでも譲れない戦いなんだよね!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:22:29.36 ID:x2gv3WNJ0<> そのときのまどかの手牌がこの状態!


 [鹿目まどか 手牌]

 伍BCH14578999北
 萬    ソソソソソソソソ


重ね役満イーシャンテンの美樹さやかに対し和了すら程遠いバラバラの手牌…!


が、その時まどか──

美樹さやかの手が大物手であると察すると同時に動き出す!


まどかは、自分のヤマから一枚の牌をツモる───と、見せかけて実はヤマから三枚同時ツモ!

そして不自然に16枚になってしまった自分の手牌から不要牌二枚をヤマに戻す。

これは右手では三枚ヤマからツモり二枚の不要牌をこっそり左手でヤマに戻すという技…!


 [鹿目まどか 手牌]

 CH14578999北 122
    ソソソソソソソソ   ソソソ


つまりまどかは、ヤマから[1索][2索][2索]の三枚をツモ、不要牌の[伍満][B筒]を手牌から
手放す…!

そしてまどか、打[C筒]。

この自然な動きに、他の魔法少女は誰ひとり気づかない。
無理もない。

まどかはさっきとまるで変わらない、にこやかな笑みの下でそんな技を繰り出していたのだから…!

優しい笑みを浮かべる女子中学生という、それはまるで仮面…! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:25:34.17 ID:x2gv3WNJ0<> そして次巡。

美樹さやかテンパイ……!


 [美樹さやか 配牌]

 東東東南南南西西西北發中中 中


字一色・小四喜・四暗刻単騎テンパイ……!


(まどか、悪いね。けど一気に終わらせてもらうよ)

美樹さやか打[發]───!

[北]単騎待ち……!必殺の役満テンパイ…!


 [美樹さやか 聴牌]

 東東東南南南西西西北中中中


[北]単騎待ち
 

次巡、まどか──。


 [鹿目まどか 手牌]

 H14578999北122
   ソソソソソソソソ  ソソソ


字一色・小四喜・四暗刻単騎テンパイのさやかを抜いて、まどかがツモった。


まどかは自分のツモ番が回ってくると、[北]と[H筒]を左端に寄せて二枚重ね、ヤマに戻すと
同時に三枚つもり、その内二枚の[1索][6索]は手牌へ、残り一枚はツモあがりの牌として
卓上にパチっと置いて宣言した。


「ツモ」静かな声で、まどかが口で宣言する。


爆弾を仕込んだにも関わらず和了された、さやか達の驚愕の視線がまどかに集まる。

まどかは牌を倒した。


 [鹿目まどか 和了]

 1457899912216 3
 ソソソソソソソソソソソソソ ソ


技を使ってツモってきたばかりの牌姿のため、順番がでたらめだったので、まどかは牌を倒したあとで
自分の手牌を卓上で理牌した。

カチャカチャ……牌同士のすれる音だけが鳴る。


 [鹿目まどか 和了]

 1112245678999 3 
 ソソソソソソソソソソソソソ ソ


トンと、一度ツモ宣言した牌[3索]を、あらためて待ち部分のカンチャン[2索][4索]の間に置く。


 [鹿目まどか 和了]

 11122345678999 
 ソソソソソソソソソソソソソソ 

 九連宝燈 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:28:55.47 ID:x2gv3WNJ0<> 「8000・16000だよ」

静かな声で、まどかが相対する魔法少女三人にむかって点数を告げる。


言葉を失った魔法少女三人の視線だけがまどかを唖然と見つめていた。


「て…てめえは一体……なんなんだ……」

「な……なんなのよ一体……まどか……アンタちょっと強すぎなんだけど……」


まどかは、ただ小さく微笑んで、首を傾げていた。



 ──西四局──

親:鹿目まどか


巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子の三人コンビは、いまや鹿目まどかという、ただひとりの生身の女子中学生の
圧倒的な力量に完全に圧されてしまっていた。

三対一の不利を跳ね返してしまう強烈なまどかの雀力に、魔法少女たちは──失意も寸前だった。


(なんなのよ一体……何やっても全然まどかに太刀打ちできないじゃん……親友ながら何者なのさ、あんた…)


四暗刻小喜字一色テンパイだった手牌を崩し、失意も同然の心持で洗牌をするさやかを、
横目で見やる気勢をなくした杏子。

ほとんど勝負が決してしまったにみえた、まどかvs魔法少女三人の闘牌は、しかし、これで終わりではなかった。

気持ちが切れるそのギリギリのところで、まだ闘志を───。

いや、見栄にも支えられたプライドまがいなもの──に、突き動かされた、巴マミが最後の意地に…!

まどかに噛み付いた……!


(……ここで負けられないわ!)


まどかは、将来の魔法少女の候補生。それはマミにとって未来の後輩と同じ意味だ。
後輩は、マミにとってかわいいもでなくちゃいけない。

そして先輩は、かわいい後輩を見守る、頼られる先輩でなくちゃいけない。

(だったら……!負けられないじゃない……このマージャン……!)

(自分より強い後輩なんて、私、カッコ悪いじゃない……!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:33:17.14 ID:x2gv3WNJ0<> 「私の親、いくね♪」

歌うような口調で言い、まどかはサイコロを手に取る。

サイコロが振られると、ドラ表示牌がめくられる。



ドラ表示牌:[白]


──3巡目──


まどか、打[D筒]。


「カン」

そのまどかの[D筒]を、マミ、カン!

マミの手牌から三枚の[D筒]が晒される。[D筒][D筒][D筒][D筒]

槓が発生したことで、二枚目のドラ表示牌がめくられる。

カン宣言したマミは、真剣そのものの目つきでまどかを見る。
その瞳に感じられる、敵意…!それは自分の立場を揺るがす後輩への敵意…!


新ドラ表示牌:[白]


そして巴マミ、王牌から嶺上ヅモをツモると。

「カンよ」

二度目のカン…!立て続けの連カン…!今度は暗槓で[8索]を四枚卓上に晒す。

これで二つ目の槓子が副露される。[8索][8索][8索][8索]

すると、マミは二枚目のカンドラをめくる。


新ドラ表示牌:[白]


そしてマミ、再び嶺上牌をツモると、打[2索]。


ドラ表示牌が連続で[白][白][白]という異様な展開を見せても、まどかにはまるで動じた様子はなく、
楽しげな笑みを浮かべたまま卓を見つめていた。

今になってはそれがまるで無機質な微笑みにも思えて、怖くさえある。少なくとも魔法少女たちにはそう見えた。

だが、ここでマミも引かない。

(鹿目さん、私だって負けてばかり、いられないのよ!)


次巡、ヤマから牌をツモると、マミは三度目のカンをした。「カン!」



新ドラ表示牌:[白]


四枚の[白]がドラ表示牌に綺麗に並び、そして三度目のカンでマミが晒した四枚の牌は───。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:35:53.84 ID:x2gv3WNJ0<> [發]…!

[發]の暗槓…!


マミの三つ目の槓子が副露される…![發][發][發][發] 


四枚のドラ表示牌、[白]の示すドラ[發]が四枚、確定三槓子ドラ16……!


ドラ表示牌:[白][白][白][白]


 [巴マミ 手牌]

 八八八中 發發發發 8888 GGGG  
 萬萬萬         ソソソソ


「ロン…」

しかしその瞬間、マミが[發]を暗槓し四枚の[發]を晒したまさにその時!

まどかが、静かな声で告げた…。”ロン”と、確かに。


その”ロン”の一声がマミを凍りつかせ、マミは額に冷や汗を溜めながら……恐怖にも打ちひしがれた体を
震わせながら、恐る恐るまどかを見上げた……。

すると、まどかのピンクの瞳がマミを見返していた。


字牌の暗槓をロンできる、麻雀のなかで存在する唯一の役。

それは。



「48000……です……マミさん……」

マミを見つめ、静かな声でまどかは点数を告げると。


自分の手牌を卓に倒した。


 [鹿目まどか 和了]

 一九@H19東南南西北白中 
 萬萬  ソソ


 国士無双
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:45:17.32 ID:x2gv3WNJ0<> (う…うわあ…)

鬼のようなまどかの切り替えしに、さやかの顔から完全に血の気が引いた。

(まどか強すぎてひくわ……意味わかんないわ…)


「う……ぐう……」

最後の仕掛けも跳ね返され、完全にプライドを砕かれたマミは。

「うう……」

涙ながらに卓に突っ伏し、体を震わせ鳴いた。その漏れる嗚咽の声だけが無言の空間に響いていた。
魔法少女の優雅で誇り高き姿の見る影もない。プライドの折られたマミの涙の声だった。



「そ…そうかてめえ、分かったぞ」

非人間的にして強烈な力量を見せつけられて、杏子は何かついに思い至る節があるようだった。

「てめえがあの……あの噂の”まどっち”か……!」その声が少し震えている。


まどっち。

その単語が出た瞬間、空間に雷が落ち、まどかの顔だけを闇に照らした、そんな衝撃のような何かが
電流のように走り抜けた。気がした。


「ま…まどっち…って…なにさ?」さやかが困惑気味にきく。

「しらねーのかよ…」

杏子の声は、まだ震えている。「ネット麻雀界で伝説にもなってる、まどっちってユーザーネームのことだよ。
天才麻雀少女で、20年間無敗の中学生と噂されてるあの”まどっち”だよ」

「いや20年間無敗の中学生って何だよ。せめて大学生にしてよ」さやかが横で呟いた。

「まさかとは思ったが……」杏子の頬を冷や汗が伝っている。「やっぱり…おめーが……あのまどっち…」


「えっ?なんとこと?」と、まどかは微笑んで首を傾げ、杏子を見る。「私そんな名前知らないよ?」


「ぐっ…!」

(こいつ…まちがいねえ!まどっち…!……絶対まどっちだ……!
こんだけめちゃめちゃやっといてしらばっくれても騙されるもんか……!)


「どうしたの杏子ちゃん?」まどかは変わらず微笑んでいる。「もっと麻雀、楽しもうよ!」

「う…」

杏子の表情が凍りつく。

(こりゃ、マジでやばいな…相手があのまどっちじゃアタシら束になっても一生勝てないっての…) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:48:16.85 ID:x2gv3WNJ0<> まどかはイコロを握る。「私の親番だよね♪」


サイコロを摘み、卓上にサイコロ同士をぶつけさせ、弾かせる。

「4の4だね♪」


すっかり萎縮してしまった魔法少女三人を尻目に、まだ楽しそうな表情のまどかが配牌を取り終える。


そして…


親の第一打も切らずに、まどかはいきなり牌を倒してみせた。

「ウェヒヒヒ♪ みんな、ごめんね…」


「なっ!?」「えっ!?」「ちょっ!?」三人の魔法少女の驚く声が重なる。



「もうあがっちゃってる♪」

まどかはいい、ニッコリ笑ってみせた。



 「 天和・天上の序曲(プロローグ・イン・ヒンメル)」


 [鹿目まどか 和了]

 一ニ三伍伍伍FGH發發北北北
 萬萬萬萬萬萬  


 天和



「16000オールだね」

(なんだこれ……どういうことだよ おい!)

マミに続いて、杏子は自分まで泣き出したい気分になった。

(もう誰にもまどっちを止めらないのか……!) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 00:55:55.03 ID:x2gv3WNJ0<> 16.1


バカと思うかもしれないけど……

アタシはね、アタシの力がアイツを相手にしてどこまで通用するのか、それを確かめるまで、諦めたくない。


次回投稿分予告:「終わりだよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 01:03:54.49 ID:46/eMeMVo<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 02:38:54.98 ID:dtV1VdRIO<> 麻雀初心者なんだが、ドラ表示牌が4つとも白なのにまどかが白を持ってたのはなんで?轟盲牌したの? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 02:49:04.03 ID:2uahbk4co<> カンされた牌が上がり牌だったらそれをロンできる
それをチャンカンって呼ぶ

まどか無双すぎて楽しいwwwwww乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 02:50:42.89 ID:2uahbk4co<> 忘れてたけど加カンのときだけね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2011/06/06(月) 04:11:50.97 ID:Vk6ZoCWeo<> 乙っちまどまど!
関係ないけど宇宙ヤバイのSSHTML化依頼出しといたほうがいいよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 10:15:39.76 ID:dtV1VdRIO<> >>144
それは知ってるけど發がチャンカンでは?
見た感じまどかは白はもともと持ってたようだし
多分ストーリー的には重箱のすみなんだろうけど自分が知らないルールがあったなら確認しときたいだけなんだすまん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 10:32:45.88 ID:x2gv3WNJ0<> >>143
>>147
あー、こりゃ完全に五枚目の白でした。
ドラ表示牌は白三枚が本来の限度ですね(>_<)

ちなみに加カンではなく暗槓でも国士無双に限りロンがありというルールも一応あります
ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1123306736


というか、マミさんD筒カンしたはずなのにいつのまにG筒カンになってるしもう訳がわからないよ>_>

>>146
ええと、一応依頼したはずなのですが…。
ここ来て間もないから何か手違いとかあるのかな。

ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294929122/590 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 10:48:12.76 ID:dtV1VdRIO<> >>148
でもこのまどかなら轟盲牌くらい平気でやらかしそうだから白が多くてもあまり不思議じゃないww
国士の例外は知らなかった!勉強になりましたありがとうございます <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/06(月) 23:18:06.31 ID:x2gv3WNJ0<> >>149
ちなみに咲-saki-という麻雀アニメで主人公が得意のカンをするとき[西]の暗槓で国士の直撃を怖がる場面があったような記憶があります ;) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/07(火) 00:39:49.22 ID:bbbxNXhIo<> 国士はフリテンでもロン出来たり優遇されすぎだよな
ローカルルールだから無しでやる事もあるけど <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/09(木) 17:38:42.28 ID:7aPpVdAuo<> >>151
3,4巡もあればツモれるであろう13面待ちで現物以外はフリテン無しとか言われても
チップありとかなら出上がりスルーするし別に優遇って程じゃない気がします <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/20(月) 03:09:28.39 ID:q+HXwTIIO<> まだかな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:38:27.68 ID:3QHW6OM90<> しばし間があきました。今日にて完結予定です。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:38:57.49 ID:3QHW6OM90<> 17

隠されし魔法少女の裏の勝負、その麻雀界で暗にささやかれていた、伝説の雀士まどっちの噂は、
身寄りのない無頼の杏子にとって憧れそのものだった。


表のネット麻雀界で有名なユーザー”のどっち”の素性が全国女子中学生麻雀チャンピオンであることか
人知れたころあいに、対して裏の麻雀界に君臨する”まどっち”の噂が広がりはじめた。


どこまで真実かは誰にも分からないが、その数々の伝説は裏の麻雀勝負の凄まじさとまどっちの強烈無比なる
超絶的な経緯を物語る。


次期戦闘機の導入先を掛けた大蔵省との裏の麻雀勝負、10億にも及ぶとされる利権争いの決着となる東西勢力の
麻雀対決、振り込めば死の過激なロシアンルーレット麻雀…


それら全ての裏の麻雀界で、20年間無敗の中学生と囁かれたまどっちが、見滝原の女子中学生らしい噂を知り、
杏子は身の踊るような興奮を覚え見滝原にやってきた。


かつてそんな人知れずのヒーロー的存在に、憧れて魔法少女になった自分を思い出したのだった。



(まさか、こんな場面でまどっちに出会っちまうなんてな……)


負けられない勝負だったが、まさかさやかの親友がまどっちでしかもそのまどっちがほむらの代打ちに
なってしまったのでは勝ち目はまずない。


でもそれならそれで……。

杏子は今口に咥えているポッキーを食い、また新たに一本のポッキーを口に咥え直した。

気持ちをリセットするためだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:39:33.98 ID:3QHW6OM90<> バカと思うかもしれないけど……

アタシはね、アタシの力がアイツを相手にどこまで通用するのか、それを確かめるまで、諦めたくない。


目の前にいるのは憧れの雀士まどっちだ。


この勝負の負けは惜しいが、それを振り切れれば、こんな機会をどれほどに待ち望んだか。

(なら、私は全力でまどっちに挑む!)


ジャラジャラ…洗牌の音がする。


杏子の対面でまどかはさっきと変わらない表情で牌を積んでいる。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:40:44.96 ID:3QHW6OM90<> 配牌を取り始めると、杏子はヤマから手に取った四枚の牌を自ヤマの左端につけ、
代わりに右端のヤマから四枚の牌を配牌にとる。

それを三回とも同じことを繰り返す。


               
                       ↓ 
 白中中發EE■■■■■■■■■■■□□ ここにつける。
 白白中發發E■■■■■■■■■■■□□
  ↓

こっちから四枚取る。


その時、ヤマの位置が微妙にづれた不自然さを隠すためわずかに左に位置を戻す。



配牌を終えた杏子の配牌…!


 [佐倉杏子 配牌]

 白白白發發發中中中EEE西北
              

(さあどうでる…?まどっち…!)

杏子は[西]の牌を手に取り、対面のまどかをキっと睨んだ。
まどかは、ただ自分の手牌だけをのんびりと見つめている。

すでに、杏子を討ち取るための手がそこに出来上がっているのだろう。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:41:28.42 ID:3QHW6OM90<> 杏子は… 

それでも、[西]の牌をとめようとしなかった。

これは自分の持てる限り全ての力を尽くして仕込んだ自分の手だ。

これをもってして勝てないのなら、それまでということだ。


(受けてみろ……あたしのすーあんこを……!)


「リーチ!」

杏子は宣言、[西]を横向きにおいて四暗刻大三元ダブリー…!




「ロンだよっ♪」まどかの綺麗な発声が鳴り渡った。


バラッ…と、牌が倒される。


 [鹿目まどか 和了]

 九九九東東東南南南西西北北
 萬萬萬


小喜和



そして親の役満の直撃をとらった杏子は。

その点棒のハコを割った。


魂抜けたようにぐったら背もたれによりかかった杏子を見て。

まどかはニッコリ笑い。

「終わりだよ…」

と呟いた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:43:00.79 ID:3QHW6OM90<> 18


「ねえ………そろそろ教えてくれるよね」


杏子を飛ばし、トップで終わった麻雀勝負で、まどかは魔法少女三人に問いかけた。

「どうして魔法少女なのに……みんなはさ、魔女を倒すために……魔法少女になってんだよね?
麻雀するためじゃない……なのにどうして麻雀しなくちゃいけないの?」


「それは是非ボクからもききたいね。」

眠りから起きたキュゥベエが言った。

「一体どんな経緯で魔法少女のキミたちが麻雀するようになったのか…ボクはとても興味深い。」


「まどかこそどうしてそんなに麻雀強いのよ…」

落ち込んだ顔をでさやかが問い返した。「長年付き合ってきたけど全然知らなかったわよ…」


「だからそれはアタシがさっきもいったろ…」

まどかの代わりに杏子が答える。「こいつは20年間無敗の中学生まどっちなんだよ…」

「だからそれなんなのさ…」


「ティヒ…私が今日麻雀打てたのはね」

と、まどかが微笑んで言った。「昨日、海辺へ行って大自然に浸かって来たからだよ」

「はあ?」さやかの眉が怪訝につりあがった。



─────回想─────


闘う前、鹿目まどかはいつも、大自然にどっぷ浸かったという──。

伝説の雀士・まどっちは、今日の麻雀決戦の前夜、ひとり海辺にたってた。
他に誰もいない。一人孤独に、まどかは世界に広がる海をただ一人いつまでも眺める。


自然と一体化することで、己がいかに、小さな存在であるかを知り、人間社会の塵・芥を、全て洗い流す。


ゆっくりと、まどかは足を進めて海辺へと浸かっていった。

明日の決戦に備えて。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:44:16.89 ID:3QHW6OM90<> ─────回想終了─────


「それ昨日から闘う気まんまんだったってことじゃん」

さやかがげんなりした顔で冷静につっこんだ。

「まったく訳がわからないよ」

「いいわ。鹿目さん。教えてあげる。」

と、マミが口を割った。「私たち魔法少女と、麻雀……その隠された関係の秘密を…」神妙な口調で語りだす。

「いや、ボクの知る限り魔法少女と麻雀に何の関係もないよ」

「あんたは黙ってろ!」


「私達が麻雀をはじめたきっかけはね…」

と、過去を思い出すようにマミは語りだす。「そう。それは魔法少女のソウルジェムの秘密に私達が気づいてから…」


(それと麻雀がどう繋がるんだろう…)まどは思った。


「私たち魔法少女はね…」

マミは続けた。「同じ魔法少女同士でも、いつも仲がいいって訳でもないの。時には魔女退治の見返りを巡って
対立してしまったり、意見の食い違いで時には殺しあったり…」

「今日のアタシとさやかみたいにな」杏子が付け加えた。

「それでね…」マミは言った。「私たち魔法少女のソウルジェムが、魔女を生み出しててしまう秘密をしった時…」


(ねえ…なんでこんなシリアスな話なの…?麻雀の話はどこにいったの…?)

(説明して欲しいのは、ボクも同じさ)QBがテレパシーで答えた。


「私たちは決めたのよ…」

マミの口調が、怒っぽくなっていく共に強さを増した。「ソウルジェムが魔女を生み出すなら!!」

バンと卓をたたく。「みんな麻雀するしかないじゃない!!アナタも!!私も!!」


「訳が分からないよ」「わけわかんないよね」


「まあまあ、つまりこういうことだよ」

今度は杏子が説明をした。

「ソウルジェムが消費しきって魔女を生み出してしまうっつうなら、魔法少女同士のケンカで
魔力を互いに消耗しあうなんてバカのすることだろ?だから魔法少女同士でケンカになったら」

杏子は牌を手に摘み、パンと宅に叩きつける。

「魔力の消費をしない勝負でケリつけようってみんなで決めたんだよ。それで選んだ勝負がコイツってわけさ」


「そ…そうなんだ…」

だから杏子ちゃんとさやかちゃんが路地裏で喧嘩になったとき、杏子ちゃんの方から麻雀勝負を持ちかけたんだ。


「見滝原の魔法少女はみんなそうしてる。例えばナワバリ争いで麻雀勝負になった時、負けた魔法少女は必ず
相手に譲る。それが絶対のルールだ。それをやぶったヤツはいのいちにアタシらがつぶしにかかる。そうして
魔法少女の秩序は麻雀で保たれているんだよ。」

(なんか聞いてるとヤクザ同士のシマ争いみたいだよ…)


「それから魔法使ったイカサマは絶対にナシだ。魔力消費するんじゃ本末転倒ってやつだからな」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:45:33.66 ID:3QHW6OM90<> 「で、でも!」

しかしまどかにはまだ納得できていない点があるようだった。

「じゃあどうしてみんなは、三人でコンビ技してほむらちゃん一人を嵌めようとしていたの!?」


「だからよー、」杏子は言った。「アタシら三人とそいつとの間で意見の違いがあったってことだよ」

「え?」

まどかは後ろでバツの悪そうにしているほむらに振り返る。

「そいつのしてること知ってるか?」

杏子は言った。「あたしらの意思に関係なく何度も何度も時間巻き戻しやがって。迷惑なんだよ!」

「そんな!?」

秘密を明かされたほむらは、無言で唇をぎゅっとかみ締めている。

「何度も何度も殺されて、魔女になって、また人生巻き戻されて、たまったもんじゃねーつーの!
アタシらいつまでたっても、それじゃ未来にすすめねーじゃねーか!ソイツのせいで!」

杏子は声を荒げる。「だからこの前そいつに言ったんだ。もう時間巻き戻しはやめろって。」


「そして私達は暁美さんと意見を違えた…」マミが代弁する。


「その勝負の行方を決する麻雀勝負が、今日だったんだよ。まどか…」

まるで自分の破滅を告げているように、弱々しい口調でさやかが言う。

「ごめんね。まどか。アタシ、転校生を嵌めるためにわざと杏子と芝居うったんだ。
そしてあんたを路地裏で麻雀の場に誘い込んだ。そうすれば、必ず転校生が現れると計算してさ…
まどかの親友、失格だよね……軽蔑してくれていいよ。ほんとにごめん……」


「さやかちゃん…」まどかの目に涙が溜まっている。


「でも、唯一の私たちの計算ミスは」

マミが言った。「鹿目さんが私たちよりずっと強い麻雀打ちだった、ってことよね…」


魔法少女の命運賭けた麻雀勝負は終わり、熱がひいていく。
始まったころの夕方の空は、今すっかり夜中の暗みになっていた。


「ま、負けちまったんだししょうがねえよ。相手がアンタじゃ元から勝ち目なんてなかったしさ」

杏子がニっと笑って、言った。「魔法少女のルールだ。もうほむらのやり方にケチつけねぇよ。ま、あんたの
望む未来の結末になるように、がんばりな。今回はしくじるんじゃねーぞ。アタシらにできることで協力して
やっから」


何本目からのポッキーを口にくわえて、また卓上の牌をいじりだす。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:48:31.62 ID:3QHW6OM90<> 「それにさ…最近思うんだよな」

ちょっと照れたように頬を赤らめる杏子。

「最初は魔力消費しないためだけの麻雀勝負だった……でも気づいたら麻雀で勝負すること自体が楽しくなってる。
そしたらなんか勝負始める前のいざこざとか、どうでもよくなってきてしまってさ。別に喧嘩の負けなんか譲っても
いいからまた魔法少女同士で麻雀うてねーかなーなんて、そんなふうに思うようになってきた」

「佐倉さんと美樹さんは、そうやって仲良くなったものね」マミが微笑んで言う。

「ばか!そんなことまでいうんじゃねぇよ…」さらに赤くなる杏子。

(ま…そのおかげでやっと友達になれたのも事実かな…)




麻雀。それは絶望から魔法少女を救う───そんな仲間と絆、コネクトのゲームなのかもしれない。



「さーて!じゃあなんなら」

さやかが卓に向き直り、洗牌をはじめた。「やろうじゃん。麻雀。第二ラウンドといこうか!」

「おう!」意気揚々と杏子が答え、ジャラジャラ洗牌をはじめる。「ヒラでいこうじゃん?」


卓を囲む魔法少女たちの顔は、みな楽しそうだ。

そんな様子を見てまどかは。


自分まで幸せな、温かい気持ちになった。

「私もやりたいところだけど、でもごめんね──私はもう帰らなくちゃ。ママに怒られちゃう」

「鹿目さん。まやりましょうね」ニッコリ笑い、マミが言う。「次は負けないんだからね?」

「まどっち!今度は勝たせてもらうからな!」


「だから私はまどっちじゃ…」

苦笑いしつつ、改めて言う。「それじゃあ私、帰るね。さやかちゃん、マミさん、杏子ちゃん、また今度ね!」


「じゃあね、まどか!」さやかが手を振ってくれる。

「ほらほむら、あんたなにボーッとしてんだよ。」

まどかがドアから外に出ると、ドア越しに室内の杏子の声が聞こえる。「さっさと卓につきなよ」

「え…私……いいの?」遠慮したような小さなほむらの声に。

「いいに決まってんじゃんはやくやろーっての」杏子が答える。

「………ありがとう…」ぼそっと、そんなほむらの小さな呟きは。

他のメンツたちに聞こえたのだろうか。


(そういえば……時間軸繰り返すようになってから、こんな魔法少女たちと何か楽しいことして過ごすの
…初めてかも…)

配牌をとりながら、ほむらはそんなことを考えていた。



ジャラジャラ…
洗牌の音は幸せの音。


混ざり合う牌は関わりあう少女たちの心。



そんな音に心を満たされつつ、まどかは夜の見滝原の町に一人歩き出していった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:49:50.85 ID:3QHW6OM90<> 19

エンディングBGM ttp://www.youtube.com/watch?v=A50rcO_CQUA

今 二人───歩き出す───

風の中────身を任せ───。


もう───よしなよ───あいつの──ことを──。
これ以上 責めても 悲しくなるだけ…。


今 あいつは 疲れた身体 耐え切れない ぬくもりに 

包まれ……眠っている……
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:50:27.12 ID:3QHW6OM90<> 20

魔法少女まどか☆マギカ

 SS:杏子「殴ってもわからねぇバカとなりゃ…もうアレするしかないよね!」

 隠されし魔法少女の裏勝負! 〜20年間無敗の中学生〜


 WRITTEN BY : RAZE LETTERING

 SIZE : 76.3kb → 111kb(推敲・改変後)


 エンディングテーマ : 清水健太郎「アメジスト」  <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:51:53.71 ID:3QHW6OM90<> 20.1

おしまいです。
ご愛読ありがとうございました。


最後におまけ

SSで構想した(没になった)まどか麻雀の役



ツモ・フィナーレ

巴マミのツモあがりのことをいう。一翻役。


ティロ・フィナーレ

役ではないが、意図的な差し込み放銃のことをいう。


契約リーチ

QBのリーチ。一翻役。


契約ツモ

QBのツモ。一翻役。


契約責任払い

QBのカンでツモあがりしたとき、カンさせた者が全て払う。一翻役。


それはとっても嬉しいなって

一ニ三伍伍ABCDEFGGG
萬萬萬萬萬

すべて順子・役牌以外の雀頭・メンゼンで成立するまどかの役。一翻役。


ワルプルギスの夜

一番最後にツモる牌であがること。一翻役。


一人ぼっちはさみしいもんな

ニニ伍伍六六BB東東南南北北
萬萬萬萬萬萬

七組の雀頭で成立する杏子の役。ニ翻役。


さんあんこーあんあん

八八八DDDGGG北北南南 北
萬萬萬

三つ暗刻とトイトイの合成役。四翻役。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/22(水) 23:55:10.64 ID:3QHW6OM90<> さやか三色

七八九FFGGHH11123
萬萬萬        ソソソソソ

1・9がらみと三色同順の合成役。


仁美一色

22334466888發發發
ソソソソソソソソソソソ

手牌の色が全て仁美の色に染まることから呼ばれる。役満。


エントロピー

一一九九白白白發發發中中中
萬萬萬萬


役牌[白]・[發]・[中]を面子に揃えると成立するQBの役。役満。


円環の理

AABBCCDDEEFFGG

ピンズのA〜Gを二盃口で揃える。巴マミの役満。


概念

東東南南西西北北白白發發中中

字牌七種で成立。まどかの役。役満。


天和・天上の序曲 エピローグ・イン・ヒンメル

一ニ三伍伍伍FGH發發北北北
萬萬萬萬萬萬  

まどかの親で、配牌時にあがる。役満。


kriemhild gretchen クリームヒルト・グレートヒェン

まどかの子で、第一ツモであがる。役満。


天地再編

白白 白白白白 白白白白 白白白白 白白白白

まどかが魔法少女最終形態に変身した時に起こる役。宇宙規模の役満。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>saga<>2011/06/23(木) 00:05:08.39 ID:qdQvrScx0<> おまけもおしまい

完結です。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2011/06/23(木) 00:09:11.32 ID:8ANjGzLWo<> 完結お疲れ乙っち乙マミ


ループバラしちゃうほむさんマジ純真 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2011/06/23(木) 00:24:35.84 ID:a6hel3zbo<> 天地再編に神満の匂いを感じる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/06/23(木) 00:32:35.19 ID:fHyogpF9o<> 乙っちまどまど!

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                                      役満     イ 八 :{ { ん:.1   \}   ヒ..ソ |:..:...|::.八:.、
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    l ,イl//`ヘヘ!   l ,イl//`ヘヘ!   l ,イl//`ヘヘ!  l ,イl//`ヘヘ!
    リノ(! ゚ ヮ゚ノリ   リノ(! ゚ ヮ゚ノリ  リノ(! ゚ ヮ゚ノリ  リノ(! ゚ ヮ゚ノリ
    ノ ⊂)i杏i| つ ノ ⊂)i杏i| つ ノ ⊂)i杏i| つ ノ ⊂)i杏i| つ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/23(木) 20:55:49.99 ID:sb2ylomko<> 最後までなんであらが多いのか気付かなかったが20年間無敗で気づいた
ギャグだったんだな
乙 <>